Oracle Application Server Standard Edition One インストレーションおよびスタート・ガイド 10g リリース2(10.1.2) for Linux x86 B19169-01 |
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この章では、Oracle Application Server Standard Edition Oneのインストールおよび実行に関する要件を示します。 この章の内容は次のとおりです。
表2-1に、Oracle Application Server Standard Edition Oneを実行するためのハードウェア要件を示します。 インストーラにより、この要件の多くがインストール・プロセス開始時にチェックされ、満たされていない要件がある場合には警告されます。 ユーザーはインストーラによってチェックされない要件のみを確認して時間を節約できます。 インストーラによりチェックされない要件については、該当する列を参照してください。
また、次のようにrunInstaller
コマンドを実行すると、実際にインストールを行わずに、インストーラによるシステム・チェックのみを実行できます。 runInstaller
コマンドは、Oracle Application Server CD-ROM(Disk 1)またはDVD(application_server
ディレクトリ)にあります。
CD-ROM:
prompt> mount_point/1012disk1/runInstaller -executeSysPrereqs
DVD:
prompt> mount_point/application_server/runInstaller -executeSysPrereqs
項目 | 最小要件 | インストーラによるチェック |
---|---|---|
プロセッサの種類 |
Pentium(32ビット) |
なし |
プロセッサ速度 |
450 MHz以上 |
あり |
ネットワーク |
Oracle Application Serverは、ネットワークに接続されていないスタンドアロン・コンピュータにインストールできます。 後からネットワーク構成を変更する場合は、『Oracle Application Server管理者ガイド』を参照してOracle Application Serverの再構成に関する情報を確認してください。 |
なし |
IP |
コンピュータのIPアドレスには、静的アドレスとDHCPを使用して割り当てたアドレスのどちらでも使用できます。 後からIP構成を変更する場合は、『Oracle Application Server管理者ガイド』を参照してOracle Application Serverの再構成に関する情報を確認してください。 |
なし |
メモリー |
各インストール・タイプに指定されているメモリー要件は、Oracle Application Serverをインストールおよび実行するのに十分な物理メモリーです。 ただし、ほとんどの本番サイトでは1 GB以上の物理メモリー構成が必要です。 通信量の多いサイトでは、メモリーをさらに増やすことによってパフォーマンスを向上させることができます。 Javaアプリケーションで増量したメモリーを活用するには、OC4Jプロセスに割り当てられた最大ヒープを増やすか、OC4Jプロセスを追加構成する必要があります。 詳細は、『Oracle Application Serverパフォーマンス・ガイド』を参照してください。 実際のインストールに最適なメモリーの容量を決定するには、サイトの負荷テストを行うのが最善です。アプリケーションや利用パターンによって、リソースの要件は大幅に異なることがあります。 また、メモリーを監視するオペレーティング・システムのユーティリティでは、共有メモリーを示すなどの理由で、メモリー使用を実際より多く報告するものもあります。メモリー要件を決定するには、負荷テストの際に、物理メモリーの追加によるパフォーマンスの向上を監視することをお薦めします。 メモリーおよびプロセッサ・リソースをテスト用に構成する方法は、各プラットフォーム・ベンダーのドキュメントを参照してください。 Oracle Application Server 10gリリース2(10.1.2.0.1): 1 GB メモリーの容量を調べるには、次のコマンドを実行します。 # grep MemTotal /proc/meminfo |
あり |
ディスク領域 |
OracleAS Infrastructure, J2EE and Web Cache with Portal: 4 GB
インストーラに表示されるディスク領域要件の数値は正しくない場合があります。 ディスク領域要件は、ここに示したものが正しい数値です。
空きディスク領域の容量を調べるには、次のように
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なし |
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|
あり |
スワップ領域 |
使用可能なスワップ領域の容量を調べるには、次のコマンドを実行します。 # grep SwapTotal /proc/meminfo スワップ領域を追加構成する方法は、オペレーティング・システムのドキュメントを参照してください。 |
あり |
モニター |
モニターの表示機能を調べるには、次のコマンドを実行します。 prompt>
|
あり |
使用しているLinuxのディストリビューションに応じて次のいずれかの項を参照し、ソフトウェア要件のチェックに関する情報を確認してください。
Oracleでは、Linuxベンダーによってサポートされないカスタマイズ・カーネルまたはカスタマイズ・モジュールはサポートされません。
Oracle Application Server 10gリリース2(10.1.2)は、ネットワークに接続されていないLinuxシステムにインストールできます。また、Oracle Application Server 10gリリース2(10.1.2)は、DHCPを使用するように構成されているLinuxコンピュータにもインストールできます。 ネットワークに接続されていないコンピュータにOracle Application Serverをインストールする場合は、静的IPアドレスまたはループバックIPアドレスを使用するようにそのコンピュータを構成する必要があります。 そして、自分自身のホスト名を静的IPアドレスまたはループバックIPアドレスに解決するようにそのコンピュータを構成します。
表2-2に、Red Hat Enterprise Linux AS/ES 2.1システムのソフトウェア要件を示します。その後に、これらの要件、およびOracle Application Serverをインストールするための追加要件をコンピュータが満たしているかどうかを確認する手順を示します。
システムがすべての要件を満たしているかどうかを確認するには、次の手順を実行します。
root
ユーザーとしてログインします。
# cat /etc/issue Red Hat Linux Advanced Server release 2.1AS/¥m (Pensacola)
# cat /etc/redhat-release Red Hat Linux Advanced Server release 2.1AS/¥m (Pensacola Update 5)
Update 5がインストールされている場合は、Errata 49およびすべての必須ソフトウェア・パッケージもインストールされています。
# uname -r kernel-smp-2.4.9-e.49
この例では、バージョンは2.4.9、Errataは49であることが示されています。必要に応じてカーネルをアップグレードする方法については、オペレーティング・システムのドキュメントを参照してください。
# rpm -q package_name
パッケージが見つからない場合は、次のコマンドでパッケージをダウンロードおよびインストールします。
# rpm -i package_name
パッケージをインストールする際は、適切なアーキテクチャ向けに最適化されたrpmファイルであることを確認します。 rpmファイルのアーキテクチャを確認するには、次のコマンドを実行します。
# rpm -q package_name --queryformat "%{arch}¥n"
次の例では、rpmファイルのglibc
はIntelアーキテクチャ向けに最適化されたものであることが示されています。
# rpm -q glibc --queryformat "%{arch}¥n" i686
表2-3に、Red Hat Enterprise Linux AS/ES 3.0システムのソフトウェア要件を示します。その後に、これらの要件、およびOracle Application Server Standard Edition Oneをインストールするための追加要件をコンピュータが満たしているかどうかを確認する手順を示します。
システムがすべての要件を満たしているかどうかを確認するには、次の手順を実行します。
root
ユーザーとしてログインします。
# cat /etc/issue Red Hat Linux Advanced Server release 3 (Taroon)
# cat /etc/redhat-release Red Hat Enterprise Linux AS release 3 (Taroon Update 3)
# rpm -q package_name
パッケージが見つからない場合は、次のコマンドでパッケージをダウンロードおよびインストールします。
# rpm -i package_name
パッケージをインストールする際は、適切なアーキテクチャ向けに最適化されたrpmファイルであることを確認します。 rpmファイルのアーキテクチャを確認するには、次のコマンドを実行します。
# rpm -q package_name --queryformat "%{arch}¥n"
次の例では、rpmファイルのglibc
はIntelアーキテクチャ向けに最適化されたものであることが示されています。
# rpm -q glibc --queryformat "%{arch}¥n" i686
hugemem
カーネルを使用している場合は、次のコマンドを実行してアーキテクチャを設定します。
prompt> setarch i386
表2-4に、SUSE Linux Enterprise Server 8システムのソフトウェア要件を示します。その後に、これらの要件、およびOracle Application Serverをインストールするための追加要件をシステムが満たしているかどうかを確認する手順を示します。
システムがすべての要件を満たしているかどうかを確認するには、次の手順を実行します。
root
ユーザーとしてログインします。
# cat /etc/issue Welcome to SUSE Linux Enterprise Server 8 (i586) - Kernel ¥r (¥l)
# uname -r k_smp-2.4.21-138
# rpm -q package_name
パッケージが見つからない場合は、次のコマンドでパッケージをダウンロードおよびインストールします。
# rpm -i package_name
パッケージをインストールする際は、適切なアーキテクチャ向けに最適化されたrpmファイルであることを確認します。 rpmファイルのアーキテクチャを確認するには、次のコマンドを実行します。
# rpm -q package_name --queryformat "%{arch}¥n"
次の例では、rpmファイルのglibc
はIntelアーキテクチャ向けに最適化されたものであることが示されています。
# rpm -q glibc --queryformat "%{arch}¥n" i686
# ln -sf /usr/bin/perl /usr/local/bin/perl
fuser
の実行可能ファイルへのシンボリック・リンクを作成します(まだ作成していない場合)。
# ln -sf /bin/fuser /sbin/fuser
orarun
パッケージがインストールされている場合は、oracle
ユーザーとして次の手順を実行し、環境を設定しなおします。
prompt>cd /etc/profile.d
prompt>mv oracle.csh oracle.csh.bak
prompt>mv oracle.sh oracle.sh.bak
prompt>mv alljava.sh alljava.sh.bak
prompt>mv alljava.csh alljava.csh.bak
$HOME/.profile
ファイルをテキスト・エディタで開き、次の行をコメント・アウトします。
. ./.oracle
oracle
ユーザー・アカウントからログアウトします。
oracle
ユーザー・アカウントにログインし、変更内容を有効にします。
JAVA_HOME
など)の設定を解除します。 /etc/services
ファイルを開き、次のポート範囲がコンピュータ上で使用可能であることを確認します。
必要に応じて、/etc/services
ファイルからエントリを削除し、コンピュータを再起動します。 エントリの削除には、CD-ROM Disk 1のutils/3167528/
ディレクトリまたはDVDのapplication_server/utils/3167528/
ディレクトリにあるPerlスクリプトを使用できます。 このスクリプトはroot
ユーザーとして実行します。 このスクリプトはパッチ3167528としても入手できます。このパッチは次のURLから入手できます。
http://metalink.oracle.com
これらのポートが使用できない場合は、インストールの際、そのポートに関連付けられるConfiguration Assistantが起動に失敗します。
/etc/hosts
ファイルのlocalhost
エントリがIPv4エントリであることを確認します。 localhost
のIPエントリがIPv6形式である場合、インストールは失敗します。 次の例はIPv6エントリです。
# special IPv6 addresses ::1 localhost ipv6-localhost ipv6-loopback ::1 ipv6-localhost ipv6-loopback
この例の/etc/hosts
ファイルを修正するには、localhost
エントリを次のようにコメント・アウトします。
# special IPv6 addresses # ::1 localhost ipv6-localhost ipv6-loopback ::1 ipv6-localhost ipv6-loopback
エントリのコメント・アウトには、CD-ROM Disk 1のutils/4015045/
ディレクトリまたはDVDのapplication_server/utils/4015045/
ディレクトリにあるPerlスクリプトを使用できます。 このスクリプトはroot
ユーザーとして実行します。 このスクリプトはパッチ4015045としても入手できます。このパッチは次のURLから入手できます。
http://metalink.oracle.com
表2-5に、SUSE Linux Enterprise Server 9システムのソフトウェア要件を示します。その後に、これらの要件、およびOracle Application Serverをインストールするための追加要件をシステムが満たしているかどうかを確認する手順を示します。
システムがすべての要件を満たしているかどうかを確認するには、次の手順を実行します。
root
ユーザーとしてログインします。
# cat /etc/issue Welcome to SUSE Linux Enterprise Server 9 (i686) - Kernel ¥r (¥l)
# uname -r kernel-bigsmp-2.6.5-7.97
# rpm -q package_name
パッケージが見つからない場合は、次のコマンドでパッケージをダウンロードおよびインストールします。
# rpm -i package_name
パッケージをインストールする際は、適切なアーキテクチャ向けに最適化されたrpmファイルであることを確認します。 rpmファイルのアーキテクチャを確認するには、次のコマンドを実行します。
# rpm -q package_name --queryformat "%{arch}¥n"
次の例では、rpmファイルのglibc
はIntelアーキテクチャ向けに最適化されたものであることが示されています。
# rpm -q glibc --queryformat "%{arch}¥n" i686
# ln -sf /usr/bin/perl /usr/local/bin/perl
fuser
の実行可能ファイルへのシンボリック・リンクを作成します(まだ作成していない場合)。
# ln -sf /bin/fuser /sbin/fuser
orarun
パッケージがインストールされている場合は、oracle
ユーザーとして次の手順を実行し、環境を設定しなおします。
prompt>cd /etc/profile.d
prompt>mv oracle.csh oracle.csh.bak
prompt>mv oracle.sh oracle.sh.bak
prompt>mv alljava.sh alljava.sh.bak
prompt>mv alljava.csh alljava.csh.bak
$HOME/.profile
ファイルをテキスト・エディタで開き、次の行をコメント・アウトします。
. ./.oracle
oracle
ユーザー・アカウントからログアウトします。
oracle
ユーザー・アカウントにログインし、変更内容を有効にします。
JAVA_HOME
など)の設定を解除します。 /etc/services
ファイルを開き、次のポート範囲がシステム上で使用可能であることを確認します。
必要に応じて、/etc/services
ファイルからエントリを削除し、コンピュータを再起動します。 エントリの削除には、CD-ROM Disk 1のutils/3167528/
ディレクトリまたはDVDのapplication_server/utils/3167528/
ディレクトリにあるPerlスクリプトを使用できます。 このスクリプトはroot
ユーザーとして実行します。 このスクリプトはパッチ3167528としても入手できます。このパッチは次のURLから入手できます。
http://metalink.oracle.com
これらのポートが使用できない場合は、インストールの際、そのポートに関連付けられるConfiguration Assistantが起動に失敗します。
/etc/hosts
ファイルのlocalhost
エントリがIPv4エントリであることを確認します。 localhost
のIPエントリがIPv6形式である場合、インストールは失敗します。 次の例はIPv6エントリです。
# special IPv6 addresses ::1 localhost ipv6-localhost ipv6-loopback ::1 ipv6-localhost ipv6-loopback
この例の/etc/hosts
ファイルを修正するには、localhost
エントリを次のようにコメント・アウトします。
# special IPv6 addresses # ::1 localhost ipv6-localhost ipv6-loopback ::1 ipv6-localhost ipv6-loopback
エントリのコメント・アウトには、CD-ROM Disk 1のutils/4015045/
ディレクトリまたはDVDのapplication_server/utils/4015045/
ディレクトリにあるPerlスクリプトを使用できます。 このスクリプトはroot
ユーザーとして実行します。 このスクリプトはパッチ4015045としても入手できます。このパッチは次のURLから入手できます。
http://metalink.oracle.com
次の項では、カーネル・パラメータの値とシェル制限の確認について説明します。
OracleAS Metadata RepositoryまたはOracleAS Web Cacheをインストールするコンピュータでは、カーネル・パラメータを最小値に設定する必要があります。 また、ソフトウェアのパフォーマンスを向上させるために、シェル制限を設定する必要があります。
この項では、OracleAS Metadata RepositoryおよびOracleAS Web Cache用のカーネル・パラメータ設定について説明します。 この項の内容は次のとおりです。
この項は、OracleAS Web Cacheをインストールする場合にのみ参照してください。
OracleAS Web Cache用のカーネル・パラメータを確認または再設定するには、次の手順を実行します。
nofile
カーネル・パラメータが65536以上の値に設定されているかどうかを確認します。
prompt> ulimit -Hn
/etc/security/limits.conf
ファイルを開き、次の行を追加します。
* hard nofile 65536
/etc/security/limits.conf
ファイルは、root
ユーザーでなければ編集できません。
次の表に示したカーネル・パラメータが、表中の推奨値以上の値に設定されているかどうかを確認します。その後の手順で、値を確認および設定する方法を示します。
これらのカーネル・パラメータに現在指定されている値を確認し、必要に応じて変更するには、次の手順を実行します。
/etc/sysctl.conf
ファイルを作成するか既存のものを開き、次のような行を追加または編集します。kernel.shmall = 2097152 kernel.shmmax = 2147483648 kernel.shmmni = 4096 # semaphores: semmsl, semmns, semopm, semmni kernel.sem = 256 32000 100 142 fs.file-max = 131072 net.ipv4.ip_local_port_range = 10000 65000 kernel.msgmni = 2878 kernel.msgmax = 8192 kernel.msgmnb = 65535
/etc/sysctl.conf
ファイルで値を指定すると、コンピュータを再起動したときにそれらの行が永続化されます。
# /sbin/sysctl -p
コマンドの出力に目を通し、値が正しいことを確認します。 値が正しくない場合は、/etc/sysctl.conf
ファイルを編集してから再度このコマンドを実行します。
/etc/sysctl.conf
ファイルが読み込まれるようにします。
# chkconfig boot.sysctl on
Linuxシステム上で動作するソフトウェアのパフォーマンスを向上させるため、デフォルト・シェルに応じて、oracle
ユーザーに対する次のシェル制限を強化する必要があります。 次の表に各種シェルでの制限を示します。
BourneまたはBashシェルでの制限 | Kornシェルでの制限 | Cまたはtcshシェルでの制限 | 強い制限 |
---|---|---|---|
nofile |
nofile |
descriptors |
65536 |
noproc |
processes |
maxproc |
16384 |
シェル制限を強化するには、次の手順を実行します。
/etc/security/limits.conf
ファイルに次の行を追加します。
* soft nproc 2047 * hard nproc 16384 * soft nofile 2048 * hard nofile 65536
/etc/pam.d/login
ファイルに次の行を追加します(この行がまだない場合)。
session required /lib/security/pam_limits.so
oracle
ユーザーのデフォルト・シェルの起動ファイルに次の変更を加えます。
/etc/profile
ファイルに次の行を追加します。
if [ $USER = "oracle" ]; then if [ $SHELL = "/bin/ksh" ]; then ulimit -p 16384 ulimit -n 65536 else ulimit -u 16384 -n 65536 fi fi
/etc/csh.login
ファイルに次の行を追加します。
if ( $USER == "oracle" ) then limit maxproc 16384 limit descriptors 65536 endif
次に該当する場合は、オペレーティング・システム・グループを作成する必要があります。
Oracle製品がインストールされていないコンピュータにOracle Application Serverをインストールする場合は、インベントリ・ディレクトリを所有するためのグループを作成します。 インストーラは、コンピュータにインストールされたOracle製品の履歴を取るためのファイルをインベントリ・ディレクトリに書き込みます。
このマニュアルでは、このオペレーティング・システム・グループをoinstall
と呼びます。
インベントリ・ディレクトリ用に専用のグループを作成することで、様々なユーザーがOracle製品をそのコンピュータにインストールできるようになります。 ユーザーは、インベントリ・ディレクトリに対する書込み権限を保持している必要があります。 この権限は、oinstall
グループに属することで付与されます。
当該コンピュータへのOracle製品のインストールが初めてである場合は、インストーラによって、インベントリ・ディレクトリ用のグループ名を入力する画面と、インベントリ・ディレクトリの場所を入力する画面が表示されます。
インベントリ・ディレクトリのデフォルトの名前は、oraInventory
です。
コンピュータ上にすでにインベントリ・ディレクトリがあるかどうかわからない場合は、/etc/oraInst.loc
ファイルを確認します。 このファイルには、インベントリ・ディレクトリの場所と、このディレクトリを所有しているグループが記述されます。 このファイルが存在しない場合、そのコンピュータにOracle製品はインストールされていません。
この項は、インストーラによって作成される新しいデータベースにOracleAS Metadata Repositoryをインストールする場合にのみ参照してください。
データベースがマウントされておらず、データベース認証が使用できない場合、データベースはオペレーティング・システム・グループを使用してユーザー権限を判断します。 データベースは、これらのグループおよび権限を次のように認識します。
これらのグループ用のオペレーティング・システム・グループを作成する必要があります。
たとえば、dbaというオペレーティング・システム・グループにSYSDBA
権限を保持させる場合は、次のようにします。
別のオペレーティング・システム・グループにSYSDBA
権限を保持させる場合、またはSYSDBA
権限およびSYSOPER
権限を別のグループに関連付ける場合は、dba
グループに属していないユーザーとしてインストーラを実行します。
インストーラを実行しているユーザーがdba
グループに属していない場合は、インストーラによって、データベース管理者権限を保持させるグループの名前を入力する画面が表示されます。 この画面には、OSDBA
グループ用とOSOPER
グループ用(表2-6を参照)の2つのフィールドが表示されます。 2つのフィールドに、同じオペレーティング・システム・グループを入力することもできます。
Oracle製品をインストールおよびアップグレードするためのオペレーティング・システム・ユーザーを作成します。 このマニュアルでは、このユーザーをoracle
ユーザーと呼びます。 インストーラを実行するoracle
ユーザーは、次のディレクトリに対する書込み権限を保持している必要があります。
コンピュータに他のOracle製品がインストールされている場合は、このためのユーザーがすでに作成されている可能性があります。 この場合は、Linuxシステム上の/etc/oraInst.loc
ファイルを確認します。 このファイルには、インベントリ・ディレクトリの場所と、このディレクトリを所有しているグループが記述されます。 このファイルが存在しない場合、そのコンピュータにOracle製品はインストールされていません。
Oracle製品をインストールするためのユーザーがまだ作成されていない場合は、次のプロパティを持つユーザーを作成します。
項目 | 説明 |
---|---|
ログイン名 |
ユーザー名には任意の名前を使用できます。 このマニュアルでは、このユーザーを |
グループ識別子 |
グループ名には任意の名前を使用できます。 このマニュアルでは、 |
ホーム・ディレクトリ |
|
ログイン・シェル |
デフォルトのログイン・シェルには、C、BourneまたはKornシェルを使用できます。 |
ローカルのオペレーティング・システム・ユーザーを作成するには、次の手順を実行します。
oracle
ユーザーを作成するには、次のようなコマンドを実行します。
# /usr/sbin/useradd -g oinstall -G dba[,oper] oracle
コマンドの各要素の意味は次のとおりです。
oracle
ユーザーのパスワードを設定します。
# passwd oracle
オペレーティング・システム・ユーザーが属しているグループを確認するには、そのユーザーの名前を指定してgroups
コマンドを実行します。 次に例を示します。
prompt> groups oracle
オペレーティング・システム・ユーザーおよびグループの詳細は、オペレーティング・システムのドキュメントを参照するか、またはシステム管理者に問い合せてください。
Oracle Application Serverをインストールするオペレーティング・システム・ユーザーは、次の環境変数を設定(または設定解除)する必要があります。
これらの環境変数は設定しないでください。
環境変数PATH
、CLASSPATH
およびLD_LIBRARY_PATH
は、Oracleホーム・ディレクトリを参照しないように編集します。
環境変数DISPLAY
は、インストーラを表示するXサーバーを指すように設定します。 環境変数DISPLAY
の書式は次のとおりです。
hostname:display_number.screen_number
例(Cシェル):
% setenv DISPLAY test.mydomain.com:0.0
例(BourneまたはKornシェル):
$ DISPLAY=test.mydomain.com:0.0; export DISPLAY
次のようにxclockプログラムを実行すると、表示をテストできます。
$ /usr/openwin/bin/xclock &
Oracle Application ServerがXサーバーの実行を必要とするのは、インストール中のみです。 オペレーティング・システムとともにインストールされるフレーム・バッファのXサーバーでは、インストールの間、ユーザーがログイン状態を維持し、フレーム・バッファを動作させておくことが必要となります。 これを行いたくない場合は、X Virtual Frame Buffer(Xvfb)やVirtual Network Computing(VNC)などの仮想フレーム・バッファを使用する必要があります。
Xvfbなどの仮想フレーム・バッファ・ソリューションの入手およびインストール方法は、次のURLのOracle Technology Networkで確認してください。OTNで「フレーム・バッファ(frame buffer)」を検索してください。
http://www.oracle.com/technology
この項では、次の2つの要件について説明します。
TNS_ADMIN
は設定しないでください。 設定されている場合、インストール中にエラーが発生する可能性があります。このようなエラーについては、G.3.14項「Database Configuration Assistant(DBCA)が失敗した」を参照してください。
/etc
ディレクトリにtnsnames.ora
ファイルを格納しないでください。
これらの要件は、複数のOracle製品のNet構成ファイルの間で競合が発生しないようにするためのものです。
TNS_ADMIN
を設定する必要がある場合、またはtnsnames.ora
ファイルが/etc
ディレクトリに格納されている場合は、Oracle Application Serverをインストールする前に次の手順を実行します。
tnsnames.ora
ファイルが/etc
に格納されている場合は、このファイルを別のディレクトリに移動します。 または、このファイルの名前を変更します。
TNS_ADMIN
の設定を解除します。例(Cシェル):
% unsetenv TNS_ADMIN
例(BourneまたはKornシェル):
$ unset TNS_ADMIN
インストール終了後、新たに作成されたtnsnames.ora
ファイルと既存のtnsnames.ora
ファイルの内容をマージします。
インストーラは、一時ディレクトリをスワップ領域として使用します。 インストーラは、一時ディレクトリの場所を確認するために、環境変数TMP
およびTMPDIR
をチェックします。 この環境変数が存在しない場合、インストーラは/tmp
ディレクトリを使用します。
インストーラで/tmp
以外の一時ディレクトリを使用するには、環境変数TMP
およびTMPDIR
にかわりのディレクトリのフルパスを設定します。 oracle
ユーザーは、そのディレクトリに対する適切な権限を保持している必要があります。また、そのディレクトリは、2.1項「Linuxシステムのハードウェア要件」に示した要件を満たしている必要があります。
例(Cシェル):
% setenv TMP /tmp2 % setenv TMPDIR /tmp2
例(BourneまたはKornシェル):
$ TMP=/tmp2; export TMP $ TMPDIR=/tmp2; export TMPDIR
この環境変数を設定していないと、デフォルトのディレクトリの領域が十分でない場合に、環境変数が設定されていないことを示すエラー・メッセージが表示されます。異なるディレクトリを指すように環境変数を設定するか、またはデフォルトのディレクトリに十分な領域を確保する必要があります。 いずれの場合でも、インストールをやり直す必要があります。
Oracle Application Serverのインストールを正常に完了させるため、この環境変数の設定は解除してください。
例:
$ unset ORA_NLS
LinuxシステムへのOracle Application Serverのインストールを正常に完了させるため、この環境変数の設定は解除してください。
例:
$ unset LD_BIND_NOW
ここでは、環境変数の使用に関するヒントを示します。
.profile
ファイルで環境変数を設定しても、それらが読み込まれない場合があります。 環境変数が正しい値に設定されているかどうかの確認は、インストーラを実行するシェルで行うようにしてください。
env
コマンドを使用します。 このコマンドを実行すると、現在定義されているすべての環境変数とその値が表示されます。
% env
su
コマンドを使用してユーザーを切り替えたら(rootユーザーからoracle
ユーザーへの切替えなど)、新しいユーザーで環境変数を確認してください。これは、環境変数が新しいユーザーに渡されない場合があるためです。 この現象は、-
パラメータを付けてsu
を実行した場合(su -
user
)でも発生することがあります。
# /* root user */ #su - oracle
%env
/etc/hosts
ファイルに記述された内容は以降の項で説明する項目に影響しますが、インストーラには、hosts
ファイルを編集することなく必要な値を入力するための別の方法も用意されています。
インストーラによってhosts
ファイルが読み取られ、デフォルトのIdentity Managementレルムの場所が作成されます。 「Internet Directoryのネームスペースの指定」画面にこの場所が表示されます。
hosts
ファイルは次のような書式になっている必要があります。
ip_address fully_qualified_hostname short_hostname
例:
123.45.67.89 primaryHost.mydomain.com primaryHost
この例では、デフォルトのIdentity Managementレルムの場所は、dc=mydomain,dc=com
のようになります。
このファイルが別の書式を使用している場合は、インストーラは正しくない値を画面に表示します。たとえば、hosts
ファイルに次の行が含まれていると想定します。
123.45.67.89 primaryHost primaryHost.mydomain.com <--- incorrect format
この場合、インストーラは、デフォルトのIdentity Managementレルムとしてdc=primaryHost,dc=com
を表示します。 通常、これは、デフォルトのIdentity Managementレルムとして指定する値ではありません。
Oracle Application Server Single Sign-Onをインストールする場合で、hosts
ファイルにコンピュータのホスト名しか記述されておらず、ドメイン名が含まれていない場合は、ホスト名(ドメイン名なし)を使用したSingle Sign-On Serverへのサインオンのみが可能になります。
Single Sign-On Serverへの接続にドメイン名が必要になるようにするには、hosts
ファイルを編集し、ドメイン名を入れます。 このファイルを編集したくない場合は、インストーラのコマンドライン・パラメータOUI_HOSTNAME
を使用することで、hosts
ファイルの値を上書きできます。 次に例を示します。
prompt> mount_point/1012disk1/runInstaller OUI_HOSTNAME=myserver.mydomain.com
通常、Oracle Application Serverをインストールするコンピュータはネットワークに接続されており、Oracle Application Serverインストールが入るだけのローカル記憶域があり、表示モニターとCD-ROMドライブまたはDVDドライブがあります。
この項では、このような典型的なシナリオとは異なるコンピュータにOracle Application Serverをインストールする方法について説明します。次のような場合を扱います。
複数のネットワーク・カードを搭載したコンピュータにOracle Application Serverをインストールする場合、インストーラは、/etc/hosts
ファイルの先頭の名前を使用します。 先頭の名前が使用したい名前でない場合は、次のいずれかを行います。
/etc/hosts
ファイルの行を並べ替えてからインストーラを実行し、インストール終了後にファイルを元の状態に戻します。
/etc/hosts
ファイルを編集したくない場合は、インストーラを起動する際にOUI_HOSTNAME
パラメータを付けます。 このパラメータに目的のホスト名を指定します。 次に例を示します。
prompt> mount_point/1012disk1/runInstaller OUI_HOSTNAME=myserver.mydomain.com
Oracle Application ServerのCD-ROMまたはDVDからインストールするかわりに、CD-ROMまたはDVDの内容をハード・ドライブにコピーし、そこからインストールを行うこともできます。 これは、ネットワーク上にOracle Application Serverインスタンスを多数インストールする場合、またはOracle Application ServerをインストールするコンピュータにCD-ROMまたはDVDドライブがない場合に便利です。
(リモート・コンピュータのCD-ROMまたはDVDドライブからもインストールできます。2.8.3項「リモート・コンピュータのCD-ROMまたはDVDドライブからのインストール」を参照してください。)
ハード・ドライブからインストールする場合、インストーラにより、CD-ROMを交換するよう要求されません。 ファイルが正しい場所にあれば、検出されます(図2-1を参照)。
ハード・ドライブに、CD-ROMの内容またはDVDのapplication_server
ディレクトリの内容が入るだけの十分な空き領域があることを確認してください。各CD-ROMは、約650 MBです。つまり、3枚のCD-ROMをコピーする場合、約1.9 GBのディスク領域を必要とします。
DVDのapplication_server
ディレクトリは約1.6 GBです。
この領域を、Oracle Application Serverのインストールに必要な領域(表2-1を参照)に加えます。
親ディレクトリ(この例ではOracleAS_10g_10_1_2
になっていますが、任意の名前を付けることができます)を作成し、親ディレクトリの下にDisk1
、Disk2
などのサブディレクトリを作成します。サブディレクトリの名前はDisk
N
にします。ここでN
はCD-ROMの番号です。
prompt> cp -pr /cdrom_mount_point/10.1.2disk1/* /path/to/hard/drive/Disk1/ prompt> cp -pr /cdrom_mount_point/10.1.2disk2/* /path/to/hard/drive/Disk2/ ... Repeat for each CD-ROM.
コピーしたファイルからインストーラを実行するには、Disk1
ディレクトリからrunInstaller
スクリプトを実行します。 Oracle Application Serverを実行するコンピュータから実行します。
prompt> /path/to/hard/drive/Disk1/runInstaller
コマンドラインを使用してapplication_server
ディレクトリの内容をコピーするには、次の手順を実行します。
application_server
ディレクトリをコピーするディレクトリを作成します。
application_server
ディレクトリをDVDからハード・ディスクにコピーします。
prompt> cp -pr /dvd_mount_point/application_server /path/to/hard/drive
次の例では、/dvdrom
がDVDドライブ、/> application_server
がコピー先のディレクトリであると想定しています。
/> cp -rp /dvdrom/application_server /application_server
コピーしたファイルからインストーラを実行するには、Oracle Application Serverを実行するコンピュータからrunInstaller
スクリプトを実行します。
prompt> /path/to/hard/drive/application_server/runInstaller /> cd /application_server /> ./runInstaller
Oracle Application ServerをインストールするコンピュータにCD-ROMまたはDVDドライブがない場合は、対応ディスク・ドライブを搭載するコンピュータのハード・ドライブにこれらのディスクの内容をコピーし(項2.8.2を参照)、そのコンピュータからリモート・インストールを実行します(2.8.4項「リモート・コンピュータへのインストール」を参照)。
リモート・コンピュータ(remote_computer)上のインストーラを実行して、インストーラの画面をローカル・コンピュータ(local_computer)のモニターに表示させることができます。 Oracle Application Serverはリモート・コンピュータにインストールされます。
リモート・インストールを行うには、次の手順を実行します。
local_computer> xhost +remote_computer
xhost
が動作していない場合は、インストーラの起動時に「Failed to connect to server
」、「Connection refused by server
」または「Can't open display
」のようなXlibエラーが表示されることがあります。
remote_computer
にリモート・ログインします(telnet
またはrlogin
を使用)。 oracle
ユーザーとしてログインします(2.5項「オペレーティング・システム・ユーザー」を参照)。 このユーザーで環境変数を正しく設定済であることを確認してください(2.6項「環境変数」を参照)。
local_computer> rlogin -l oracle remote_computer.mydomain.com - OR - local_computer> telnet remote_computer.mydomain.com
DISPLAY
を設定して、local_computerを指すようにします。例(Cシェル):
remote_computer> setenv DISPLAY local_computer.mydomain.com:0.0
例(BourneまたはKornシェル):
remote_computer> DISPLAY=local_computer.mydomain.com:0.0; export DISPLAY
Oracle Application ServerをNFSシステムで実行するには、動作保証されたNFSマウントの記憶域システムを使用する必要があります。
現在、Oracle Application Serverは次のNFSシステムでの動作が保証されています。
NetAppシステムは、少なくともリモート・インストール・ユーザーおよびリモートrootユーザーにエクスポートする必要があります。 これには、次のようにexportfs
コマンドを実行します。
prompt> exportfs -i /vol/vol1
最新の動作保証リストは、Oracle Technology Networkのサイト(http://www.oracle.com/technology)を参照してください。
Oracle Application Serverのコンポーネントを実行できるのは、インストール先のコンピュータ上にかぎられます。 NFSを介してファイルにアクセスできる場合でも、リモート・コンピュータ上のコンポーネントを実行することはできません。
Oracle Application Serverは、Network Information Service(NIS)およびNIS+環境にインストールして実行できます。
Oracle Application Server Standard Edition OneをDHCPネットワークにインストールする場合は、ループバック構成を使用する必要があります。 Oracle Application Server Standard Edition Oneへのアクセスには、ローカルのブラウザを使用する必要があります。 Oracle Application ServerをDHCPネットワークにインストールするには、次の手順を実行します。
$ /sbin/ifconfig -a
このIPアドレスは、DHCPを使用するように構成されたインタフェースに関連付けられています。
表2-8に、インストーラにより実行される前提条件チェックを示します。
項目 | 説明 |
---|---|
プロセッサ |
プロセッサ速度の要件については、2.1項「Linuxシステムのハードウェア要件」を参照してください。 |
オペレーティング・システムのバージョン |
サポートされているバージョンについては、2.2項「Linuxのソフトウェア要件」を参照してください。 |
オペレーティング・システムのパッチ |
必須のパッチのリストは、2.2項「Linuxのソフトウェア要件」を参照してください。 |
オペレーティング・システムのカーネル・パラメータ |
必須のカーネル・パラメータのリストは、2.3項「カーネル・パラメータとシェル制限の確認」を参照してください。 |
メモリー |
推奨値については、2.1項を参照してください。 |
スワップ領域 |
推奨値については、2.1項を参照してください。 |
TMP領域 |
推奨値については、2.1項を参照してください。 |
インスタンス名 |
インストーラにより、Oracle Application Serverのインストール先のコンピュータに同じ名前のインスタンスがすでに存在しないことがチェックされます。 |
Oracleホーム・ディレクトリ名 |
インストーラにより、Oracleホーム・ディレクトリ名に空白が含まれていないことがチェックされます。 |
Oracleホーム・ディレクトリへのパス |
インストーラにより、Oracleホーム・ディレクトリへのパスが127文字を超えていないことがチェックされます。 |
Oracleホーム・ディレクトリの内容 |
インストーラにより、Oracleホーム・ディレクトリにインストールの妨げとなるファイルがないことがチェックされます。 |
Oracleホーム・ディレクトリ |
中間層を拡張する場合(3.2項「J2EE and Web Servicesのインストール後のOracleAS Portalコンポーネントの追加」を参照)、またはOracle Developer Suite 10gリリース2(10.1.2)が含まれるOracleホームに中間層をインストールする場合(1.4.2項「Oracleホーム・ディレクトリ」を参照)を除き、Oracle Application Serverは新しいディレクトリにインストールする必要があります。 インストールが許可されないシナリオの一例を次に示します。
|
ポート1521 |
ポート1521が、すべてのリリースのデータベース・リスナーを含む他のアプリケーションによって使用されている場合、インストーラにより警告が表示されます。 ポート1521を使用しているアプリケーションを停止してから、警告ダイアログ・ボックスの「再試行」をクリックします。 データベース・リスナーがポート1521を使用している場合は、それをメタデータ・リポジトリ・データベースに使用できる可能性があります。 詳細は、1.4.8項「ポート1521がすでに使用されている場合」を参照してください。 他のアプリケーションがポート1521を使用している場合、そのアプリケーションを停止するか、別のポートを使用するように構成する必要があります。または、データベース・リスナーが1521以外のポートを使用するように変更することもできますが、これはインストール終了後に行います。 詳細は、『Oracle Application Server管理者ガイド』を参照してください。 |
静的ポートの競合 |
指定されている場合、インストーラにより、 |
モニター |
インストーラにより、モニターが256色以上を表示できるように構成されていることがチェックされます。 |
表示の権限 |
環境変数 |
環境変数 |
インストーラにより、環境変数 |
環境変数 |
|
環境変数 |
OracleAS InfrastructureをデータベースまたはOracle Application Server Active Failover Cluster環境にインストールする場合は、RAWパーティションの位置を記述したファイルを指すようにこの環境変数を設定する必要があります。 |
クラスタ・ファイル・システム |
インストーラにより、Oracle Application Serverのインストール先がクラスタ・ファイル・システム(CFS)でないことがチェックされます。 |
Oracle Enterprise Manager関連のディレクトリが書込み可能かどうか |
このチェックは、中間層を拡張する場合、またはOracle Application Serverを同じOracleホームに再インストールする場合にのみ行われます。 インストーラを実行しているオペレーティング・システム・ユーザーが次のディレクトリに対する書込み権限を保持していることがインストーラによりチェックされます。 |
Oracle Enterprise Manager関連のファイルが存在しているかどうか |
このチェックは、中間層を拡張する場合、またはOracle Application Serverを同じOracleホームに再インストールする場合にのみ行われます。 インストーラにより、次のファイルが存在していることがチェックされます。 |
Linuxシステムのカーネルのチェック |
このチェックは、インストール先がLinuxである場合にのみ行われます。 カーネルのバージョンに、Red Hat Enterprise Linux AS/ES 2.1の場合は |
Linuxのglibcバージョンのチェック |
このチェックは、インストール先がLinuxである場合にのみ行われます。 glibcのバージョンが、Red Hat Enterprise Linux AS/ES 2.1の場合はglibc-2.2.4-32.17以降、Red Hat Enterprise Linux AS/ES 3.0の場合はglibc-2.3.2-95.27以降、SUSE Linux Enterprise Server 8の場合はglibc-2.2.2-124以降、SUSE Linux Enterprise Server 9の場合はglibc-2.3.3-98.28以降であることがインストーラにより確認されます。 |
Linuxのパッケージのチェック |
このチェックは、インストール先がLinuxである場合にのみ行われます。インストーラにより、必須のパッケージがインストールされていることが確認されます。 たとえば、gcc、sysstatおよびopenmotifの各パッケージについて、Red Hat Enterprise Linux AS/ES 2.1の場合は表2-2、Red Hat Enterprise Linux AS/ES 3.0の場合は表2-3、SUSE Linux Enterprise Server 8の場合は表2-4、SUSE Linux Enterprise Server 9の場合は表2-5で指定されているとおりのものがインストールされているかどうかがチェックされます。 |
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