ヘッダーをスキップ

Oracle Application Server Standard Edition One インストレーションおよびスタート・ガイド
10g リリース2(10.1.2) for Microsoft Windows(32 Bit)
B19167-01
目次
目次
索引
索引

戻る 次へ

H
トラブルシューティング

この付録では、Oracle Application Server Standard Edition Oneをインストールする際に発生する可能性がある一般的な問題とその解決策について説明します。 この付録の内容は次のとおりです。

H.1 ログ・ファイル

インストーラにより記録されるログ・ファイルは次のとおりです。

inventory_locationは、デフォルトでは次の場所に存在します。

C:¥Program Files¥Oracle¥Inventory

H.2 トラブルシューティング全般についてのヒント

次に示すのは、インストール時にエラーが発生した場合の一般的な対処方法です。

H.3 インストールに関する問題とその解決策

この項では、インストールに関連してよく発生する問題とその解決策について説明します。

H.3.1 ログ・ファイルの場所

ログ・ファイルには、大きく分けて2つの種類があります。

H.3.2 「空でないディレクトリにインストールしようとしている」という内容のメッセージが表示される

問題

空でないディレクトリにインストールしようとしているという内容のメッセージがインストーラに表示される。

解決策

インストール開始後「ようこそ」画面より先の画面に進むと(5.2項を参照)、インストールが完了しなかった場合でも、指定したOracleホーム・ディレクトリは作成されています。 同じディレクトリにあらためてインストールしようとすると、そのディレクトリ内にはインストーラによって作成されたファイルが存在するため、ディレクトリが空ではないという内容の警告が表示されます。

対処方法

  1. 警告ダイアログ・ボックスで「いいえ」をクリックし、「ようこそ」画面に戻ります。

  2. Oracleホーム・ディレクトリをあらたに指定するか、既存のOracleホームを削除します。

    削除に関する詳細は、付録Aを参照してください。

H.3.3 インストーラが表示されない

問題

setup.exeを実行してもインストーラが表示されない。

解決策

Oracle Database 10gがすでに実行されているコンピュータ上にOracle Application Server Standard Edition Oneをインストールする場合は、インストーラを起動する際、次のオプションを指定する必要があります。

E:¥> setup.exe -J-Dsun.java2d.noddraw=true

H.3.4 失敗したインストールをクリーン・アップできない

Oracle Application Server Standard Edition Oneのインストールが正常に完了しなかった場合、再度インストールするには、失敗したインストールをいったん削除しておく必要があります。 削除に関する手順および詳細は、付録Aを参照してください。

H.3.5 cn=orcladminアカウントのパスワードを失念した

問題

cn=orcladminアカウントのパスワードを失念した。

解決策

データベースのパスワードは再設定できます。 ルートDSEの属性名はorclsupasswordです。

ただし接続に何度か失敗するとcn=orcladminアカウントはロックされます。 この場合は、アカウントのロックを解除する必要があります。 アカウントのロックを解除する手順については、H.3.6項を参照してください。

H.3.6 cn=orcladminアカウントがロックされた

問題

接続に10回失敗するとcn=orcladminアカウントはロックされる。 この管理は、パスワード・ポリシーに基づいて行われる。 10回というのはデフォルトの値。

解決策

cn=orcladminのパスワードを知っている場合は、次のコマンドを実行することによりアカウントのロックを解除できます。

C:¥> ORACLE_HOME¥bin¥oidpasswd connect=dbsid unlock_su_acct=true

ただしdbsidは、データベースのSIDを表します。 例を示します。

C:¥> ORACLE_HOME¥bin¥oidpasswd connect=asdb unlock_su_acct=true
OID DB user password: enter_ODS_password
OID superuser account unlocked successfully.

コマンドを実行すると、ODSスキーマのパスワードを入力するよう求められます。 ODSパスワードは、デフォルトではcn=orcladminアカウントおよびias_adminアカウントのパスワードと同じです。このパスワードはインストール作業時に指定します。

パスワード・ポリシーを変更する場合は、『Oracle Internet Directory管理者ガイド』を参照してください。

H.3.7 ユーザー・インタフェースが目的の言語で表示されない、もしくは正しく表示されない

問題

メッセージが目的の言語で表示されない、もしくは正しく表示されない。

解決策

英語以外の言語を表示する場合は、必要な言語をすべて、インストール時に追加してください。 インストール時に言語を追加するには、言語の選択画面で目的の言語を選択します。 詳細は、5.4項「言語の選択」または1.4.6項「言語およびロケールの設定」を参照してください。

H.3.8 ネットワークに接続した状態および接続していない状態でOracle Application Server Standard Edition Oneを実行できない

問題

ネットワークに接続されたコンピュータにインストールしたOracle Application Server Standard Edition Oneを、ネットワークに接続されていない状態で実行したい。

解決策

ネットワークに接続された状態だけでなく接続されていない状態でもOracle Application Server Standard Edition Oneを実行するには、ループバック・アダプタをインストールする必要があります。 静的IPアドレスを持つコンピュータでは、ネットワークへの接続を切断すると、イーサネット・アダプタが停止し(ipconfigによりケーブルが未接続であると表示される)、ipconfigによるIPアドレスの解決ができなくなります。

ループバック・アダプタの詳細は、2.6.6項「ループバック・アダプタのインストール」を参照してください。

H.3.9 Configuration Assistantの失敗(全般)

この項で説明するのは、Configuration Assistantの失敗に関するトラブルシューティング全般についてのヒントです。 Configuration Assistantの失敗に関する個々のヒントは、次項以降を参照してください。 また、付録G「Configuration Assistant」も参照してください。

問題

Configuration Assistantの実行に失敗した。

解決策

Configuration Assistantの実行に失敗する原因は様々です。 次のような点を確認します。

H.3.10 OracleAS Randomize Password Configuration Assistantが失敗した

OracleASRandomize Password Configuration Assistantを実行する場合は、その前に次の手順を実行する必要があります。

  1. Oracle Directory Managerを起動します。

  2. Oracle Internet Directoryホスト名、ポート、ユーザー名およびパスワードを入力します。

  3. エントリ管理」→「cn=OracleContext」→「cn=Products」→「cn=IAS」→「cn=IAS Infrastructure Databases」の順に選択します。

  4. orclreferencename=your_globaldb_nameを選択します。

  5. your_globaldb_nameツリーの中にあるスキーマごとに、orclreferencenameエントリが含まれます。 orclreferencenameエントリに対して、次の操作を行います。

    • orclpassword属性の値をスキーマ名に変更します。 たとえば、スキーマ名が
      HTTP_Serverであれば、orclpassword属性の値をHTTP_Serverに変更します。

    • orclflexattribute1の値をfalseに変更します。

    適用」をクリックします。

    ODSOEM_REPOSITORYを除くすべてのスキーマに対して、これらの操作を行います。

  6. SQL*Plusを使用して、OracleAS Randomize Password Configuration Assistantの失敗があったデータベースにログインし、次のスクリプトを実行します。

    C:¥> sqlplus "sys/password as sysdba"
    SQL> @ORACLE_HOME¥assistants¥dbca¥admin¥unlock.sql
    
    

    passwordには、SYSユーザーのパスワードを指定します。

  7. OracleAS Randomize Password Configuration Assistantを再実行します。

H.3.11 Database Configuration Assistant(DBCA)が失敗した

問題

DBCAが失敗し、次のようなエラーが発生した。

Open wallet failedoracle.net.config.ServiceAliasException
at oracle.net.config.ServiceAlias.<init>(Compiled Code)
at oracle.net.config.Service.<init>(Compiled Code)
at oracle.net.config.DatabaseService.<init>(Compiled Code)
at oracle.sysman.assistants.util.NetworkUtils.registerDBWithDirSrvc(NetworkUtils.j 
ava:1137)
at oracle.sysman.assistants.dbca.backend.DirServiceStep.executePreReqImpl(Compiled 
Code) at oracle.sysman.assistants.dbca.backend.PrerequisiteStep.executeImpl(Prerequisite
Step.java:149) at oracle.sysman.assistants.dbca.backend.Step.execute(Compiled Code) at oracle.sysman.assistants.dbca.backend.PostDBCreationStep.executeImpl(Compiled Code) at oracle.sysman.assistants.dbca.backend.Step.execute(Compiled Code) at oracle.sysman.assistants.dbca.backend.Host$ModeRunner.run(Compiled Code) at java.lang.Thread.run(Thread.java:466) ERROR :oracle.sysman.assistants.util.NetAPIException
解決策

このエラーは、環境変数TNS_ADMINが設定された場合に発生します。 環境変数TNS_ADMINは設定しないでください(2.4.4項「環境変数TNS_ADMIN」を参照)。 設定されている場合は、設定を解除し、「Configuration Assistant」画面の「再試行」ボタンをクリックしてDBCAを再度実行します。

H.3.12 Database Configuration Assistant(DBCA)の無視できるエラー・メッセージ

ログ・ファイル内に次の「error copying OC4J config files」メッセージが表示されることがありますが、これは特に問題のあるメッセージではないため無視してもかまいません。

Nov 25, 2004 9:07:30 PM oracle.sysman.emcp.EMConfig updateReposVars
INFO: Updating file 
/AS1012Installs/AS1012Infra/sysman/emdrep/config/repository.variables ...
Nov 25, 2004 9:07:35 PM oracle.sysman.emcp.EMConfig addPortEntries
INFO: Updating file /AS1012Installs/AS1012Infra/install/portlist.ini ...
Nov 25, 2004 9:07:35 PM oracle.sysman.emcp.EMConfig updateEmdProps
INFO: Updating file /AS1012Installs/AS1012Infra/sysman/config/emd.properties ...
Nov 25, 2004 9:07:35 PM oracle.sysman.emcp.EMConfig updateConfigFiles
INFO: targets.xml file is updated successfully
Nov 25, 2004 9:07:35 PM oracle.sysman.emcp.EMConfig updateEmomsProps
INFO: Updating file
/AS1012Installs/AS1012Infra/sysman/config/emoms.properties ...
Nov 25, 2004 9:07:35 PM oracle.sysman.emcp.EMConfig updateConfigFiles
INFO: emoms.properties file is updated successfully
Nov 25, 2004 9:07:40 PM oracle.sysman.emcp.EMConfig copyOC4JDir
WARNING: Error copying OC4J config files from
/AS1012Installs/AS1012Infra/oc4j/j2ee/OC4J_DBConsole to
/AS1012Installs/AS1012Infra/oc4j/j2ee/OC4J_DBConsole_hostname.domain_portaldb
Nov 25, 2004 9:07:40 PM oracle.sysman.emcp.EMConfig startOMS 
INFO: Starting the DBConsole ...
Nov 25, 2004 9:08:26 PM oracle.sysman.emcp.EMConfig perform 
INFO: DBConsole is started successfully

H.3.13 Application Server Control Configuration Assistantが失敗した

問題

Application Server Control Configuration Assistantが失敗し、次のエラー・メッセージが表示された。

Launched configuration assistant 'Application Server Control Configuration Assistant'
------------------------------------------------
Tool type is: Recommended.
The command being spawned is:
'C:¥Product¥OracleAS¥Infra/bin/emctlins.bat'
Oracle 10g Application Server Control 10.1.2.0.0
Copyright (c) 1996, 2004 Oracle Corporation. All rights reserved.
http://mypc.mydomain.com:1810/emd/console/aboutApplication
Starting Oracle 10g Application Server Control ...The OracleOH_INFRA_1012ASControl
service is starting 
.....................................................................
.....................................................................
................................................................
The OracleOH_INFRA_1012ASControl service could not be started.
A service specific error occurred: 1.
More help is available by typing NET HELPMSG 3547.
Invalid Exit Code. The following result code will be used for configuration assistants: 
1
Configuration assistant "Application Server Control Configuration Assistant" failed

解決策

このエラー・メッセージが表示されるのは、別のプロセスですでに使用されているポートを使用してApplication Server Controlコンポーネントの構成を行おうとしたことが原因で、Application Server Control Configuration Assistantが失敗した場合です。

これに対処するには、Configuration Assistantで使用しようとしたポートを特定し、すでに使用されているポートを確認した上で、別のポートを使用するようにApplication Server Controlの構成を再度行います。 詳細な手順は次のとおりです。

  1. %ORACLE_HOME%¥sysman¥configにあるemd.propertiesファイルで、EMD_URL行に指定されているポート番号を調べます。 これは、emagentプロセスで使用されるポート番号です。

  2. %ORACLE_HOME%¥sysman¥j2ee¥configにあるemd-web-site.xmlファイルで、web-site要素に含まれるポート番号を調べます。 これは、Application Server ControlのHTTP接続用ポートです。

  3. %ORACLE_HOME%¥sysman¥j2ee¥configにあるrmi.xmlファイルで、rmi-server要素に含まれるポート番号を調べます。 これは、Application Server ControlOC4JインスタンスとのRMI通信に使用されるポート番号です。

  4. netstat -a」を実行して、前述の手順により特定されたポートの中ですでに使用されているものを確認します。

    たとえば、ポート1851が既存のプロセスですでに使用されているかどうかを確認するには、コマンドを次のように入力して実行します。

    C:¥> netstat -a | find "1851"
    
    
  5. 特定したポートがすでに使用されている場合は、現在使用されていない別のポートを使用するようにApplication Server Controlの構成を行います。

    emagentプロセス・ポートがすでに使用されている場合は、次のコマンドを実行して再度構成を行います。

    C:¥> emctl config agent port new_emagent_port
    
    

    HTTP接続ポートがすでに使用されている場合は、次のコマンドを実行して再度構成を行います。

    C:¥> emctl config iasconsole port new_AS_Control_HTTP_port
    
    

    RMIポートがすでに使用されている場合は、次のコマンドを実行して再度構成を行います。

    C:¥> emctl config iasconsole rmiport new_RMI_port
    
    
  6. 「Configuration Assistant」画面の「再試行」をクリックして、Application Server Control Configuration Assistantを再実行するか、「サービス」コントロール・パネルからApplication Server Controlを起動します。 サービス名はOracle<OracleHomeName>ASControlです。

H.3.14 OPMN Configuration Assistant - Start HTTP Serverが失敗した

問題

OPMN Configuration Assistant - Start HTTP Serverの再実行に失敗した。

解決策

問題は、Oracle HTTP Serverがすでに実行されていることにあります。 このConfiguration Assistantを再実行する前に、次のコマンドを使用してOracle HTTP Serverを停止します。

C:¥> ORACLE_HOME¥opmn¥bin¥opmnctl stopproc ias-component=HTTP_Server

次にOPMN Configuration Assistant - Start HTTP Serverを再実行します。

H.3.15 OPMN Configuration Assistant - Start DAS Instanceが失敗した

問題

OPMN Configuration Assistant - Start DAS Instanceの再実行に失敗した。

解決策

問題は、Oracle Delegated Administration Servicesインスタンスがすでに実行されていることにあります。 このConfiguration Assistantを再実行する前に、次のコマンドを使用してOracle Delegated Administration Servicesインスタンスを停止します。

C:¥> ORACLE_HOME¥opmn¥bin¥opmnctl stopproc ias-component=OC4J

次にOPMN Configuration Assistant - Start DAS Instanceを再実行します。

H.4 削除に関する問題とその解決策

この項では、削除に関連してよく発生する問題について説明します。

H.4.1 現在使用されていないパートナ・アプリケーションのURLがOracle Application Server Single Sign-Onの管理画面上に残っている

問題

削除したパートナ・アプリケーションのエントリがOracle Application Server Single Sign-Onの管理画面上に残っている。

解決策

コマンドを実行して、使用されなくなったパートナ・アプリケーションのエントリの登録を取り消します。 このコマンドは、-update_modeパラメータがDELETEに設定されていることを除けば、登録を行うためのコマンドとまったく同じです。

環境変数PATHORACLE_HOME¥libが設定されていることを確認してください。 次のコマンド(全体で1行)を実行します。

C:¥> %ORACLE_HOME%¥jdk¥bin¥java
 -jar %ORACLE_HOME%¥sso¥lib¥ossoreg.jar
 -oracle_home_path %ORACLE_HOME%
 -site_name hostname.domain
 -config_mod_osso TRUE
 -mod_osso_url http://hostname.domain:port
 -u userid
 -update_mode DELETE

-site_name hostname.domainには、中間層がインストールされているコンピュータを指定します。 ドメイン名も含めて指定してください。

-mod_osso_url http://hostname.domain:portには、中間層がインストールされているコンピュータ、およびOracle HTTP Serverがリスニングしているポート番号を指定します。

-u useridには、中間層のプロセスを起動できるオペレーティング・システム・ユーザーを指定します。

パラメータに関する詳細な説明は、『Oracle Application Server Single Sign-On管理者ガイド』の第4章を参照してください。

H.4.2 削除したインスタンスの名前を再使用できない

問題

新しいOracle Application Server Standard Edition Oneインスタンスに、すでに削除したインスタンスの名前を付けようとするとエラーが発生する。

解決策

削除したインスタンスの名前は、Oracle Internet Directoryから削除しないかぎり、別のインスタンスに使用することはできません。 削除したインスタンスのエントリをOracle Internet Directoryから削除するには、次の手順を実行します。

  1. Oracle Directory Managerを起動します。 Oracleホームとは、Oracle Internet Directoryをインストールしたホームを表します。

    スタート」→「プログラム」→「Oracle - InstanceName」→「拡張管理」→「インフラストラクチャ」→「Oracle Directory Manager」の順に選択します。

  2. 「接続」画面で、Oracle Internet Directoryの接続情報を入力します。 Oracle Internet Directoryのスーパーユーザー(cn=orcladmin)としてログインします。

  3. エントリ管理」→「cn=OracleContext」→「cn=Products」→「cn=IAS」→「cn=IAS Instances」の順に選択します。

  4. cn=IAS Instances」から、削除するインスタンスを選択します。

  5. 編集」メニューから「削除」を選択します。

  6. エントリ管理」→「cn=OracleContext」→「cn=Groups」の順に選択します。

  7. cn=IASAdmins」を選択します。

  8. 「プロパティ」タブの「uniquemember」フィールドから目的のインスタンスを直接削除します。 「編集」メニューの「削除」コマンドは使用しないでください。

  9. 適用」をクリックします。

H.4.3 データベース名を再使用できない

問題

すでに削除したデータベースと同じ名前を、グローバル・データベース名またはSIDとして使用しようとするとエラーが発生する。

解決策

この問題が発生すると考えられるのは、Oracle Internet Directoryは削除しないでそのまま使用する一方、OracleAS Metadata Repositoryのみをいったん削除し、あらためてOracleAS Metadata Repositoryをインストールしたときに以前と同じデータベース名またはSIDを付けるというケースです。 Oracle Internet Directoryに、削除したOracleAS Metadata Repositoryの名前が残っているためです。 この名前を再使用する場合は、その前にいったん削除する必要があります。


注意

中間層を削除する場合は、次の手順は使用しないでください。 


  1. Oracle Directory Managerを起動します。 Oracleホームとは、Oracle Internet Directoryをインストールしたホームを表します。

    スタート」→「プログラム」→「Oracle - InstanceName」→「拡張管理」→「インフラストラクチャ」→「Oracle Directory Manager」の順に選択します。

  2. 「接続」画面で、Oracle Internet Directoryの接続情報を入力します。 Oracle Internet Directoryのスーパーユーザー(cn=orcladmin)としてログインします。

  3. エントリ管理」→「cn=OracleContext」→「cn=Products」→「cn=Portal」→「cn=UltraSearch」→「cn=Database Instances」→「orclApplicationCommonName=infrastructure_database_name」の順に選択します。

  4. orclApplicationCommonName=infrastructure_database_nameに含まれる子エントリを最下位層にある子エントリから順にすべて削除します。 エントリを削除するには、各子エントリを右クリックし、ポップアップ・メニューから「削除」を選択します。 「確認」ダイアログ・ボックスで「はい」をクリックします。 子エントリを削除すると、エラー・メッセージが表示されることがあります。 これらのエラー・メッセージは無視してもかまいません。

  5. orclApplicationCommonName=infrastructure_database_nameに含まれる子エントリをすべて削除したら、このエントリを右クリックして同様に削除します。

  6. エントリ管理」を開きます。

    Default Subscriberエントリを開きます。 各項目は1つずつ開く必要があります。 たとえば、Default Subscriberエントリが「dc=us,dc=oracle,dc=com」であれば、「dc=com」、「dc=oracle」、「dc=us」の順に1つずつ開きます。

    cn=OracleContext」→「cn=Products」→「cn=Portal」→「cn=UltraSearch」→「cn=Database Instances」→「cn=infrastructure_database_name」の順に項目を開きます。

  7. cn=infrastructure_database_nameに含まれる子エントリを最下位層にある子エントリから順にすべて削除します。 エントリを削除するには、各子エントリを右クリックし、ポップアップ・メニューから「削除」を選択します。 確認ダイアログ・ボックスで「はい」をクリックします。 子エントリを削除すると、エラー・メッセージが表示されることがあります。 これらのエラー・メッセージは無視してもかまいません。

  8. cn=infrastructure_database_nameに含まれる子エントリをすべて削除したら、このエントリを右クリックして同様に削除します。

  9. 適用」をクリックします。

H.4.4 削除を行う際、無視できるエラー・メッセージ

次に示すのは、削除中に表示される可能性があるエラー・メッセージです。

oraconfig.exe - Unable to locate DLL
The dynamic link library oraclient10.dll could not be found in the specified
path. 

これは特に問題のあるエラー・メッセージではないため無視してもかまいません。

H.4.5 削除を行う際の無視できる警告ダイアログ・ボックス

OracleAS Portalの削除中、次のメッセージを含む警告ダイアログ・ボックスが表示されることがあります。

mainクラスが見つかりませんでした。 プログラムを終了します。

これは特に問題のあるメッセージではないため無視してもかまいません。 「OK」をクリックしてウィンドウを閉じ、削除の処理を続行します。

H.5 バックアップおよびリカバリに関する問題とその解決策

この項では、バックアップおよびリカバリに関連してよく発生する問題について説明します。

H.5.1 リストアに一度失敗した後のリストア

問題

「第二段階」(構成ファイルのリストアを実行中)でのリストアに失敗すると、それ以降のリストアもすべて失敗する。

解決策

OracleAS Backup and Recovery Toolで次のコマンドを実行します。

ORACLE_HOME¥backup_restore¥bkp_restore.bat -m restore_config -t <timestamp_of_failed_
recovery>

OracleAS Backup and Recovery Toolの詳細は、第14章を参照してください。

H.6 Configuration Assistantに関する問題とその解決策

この項では、Configuration Assistantに関する問題の対処方法について説明します。

この項の内容は次のとおりです。

Configuration Assistantの詳細は、付録Gを参照してください。

H.6.1 全般についてのヒント

Configuration Assistantが失敗した場合は、次の手順に従って問題点を修正します。

  1. H.1項「ログ・ファイル」に列挙されているインストール・ログ・ファイルを確認します。

  2. 失敗したConfigurration Assistantのログ・ファイルを確認します。 Configurration Assistantのログ・ファイルは、付録Gに列挙してあります。 エラーの原因となった問題の修正を試みます。

  3. 失敗したConfiguration Assistantに依存関係がある場合は、その依存関係を再度実行します。 正常に実行された依存関係であっても、再度実行してください。

  4. 失敗したConfiguration Assistantを再度実行します。それにはインストーラでそのConfiguration Assistantを選択し、「再試行」をクリックします。

    再試行」をクリックしてもなお失敗する場合は、C:¥tempにあるEM_CONFIG_INSTALL.lkファイルを削除した上で、そのConfoguration Assistantを再度実行します。

    再試行」をクリックしてもなお失敗する場合は、
    ORACLE_HOME¥sysman¥emdにあるtargets.xmlファイルからコンポーネント・エントリを削除します。 たとえば次に示すのは、targets.xmlファイルにあるOracleAS Web Cacheのエントリです。

    <Target TYPE="oracle_webcache" NAME="instance2.domain.com_Web Cache" DISPLAY_
    NAME="Web Cache">
       <Property NAME="HTTPPort" VALUE="7777" />
       <Property NAME="logFileName" VALUE="webcache.log" />
       <Property NAME="authrealm" VALUE="Oracle Web Cache Administrator" />
       <Property NAME="AdminPort" VALUE="4000" />
       <Property NAME="HTTPProtocol" VALUE="http" />
       <Property NAME="logFileDir" VALUE="/sysman/log" />
       <Property NAME="HTTPMachine" VALUE="domain.com" />
       <Property NAME="HTTPQuery" VALUE="" />
       <Property NAME="controlFile" VALUE="//webcache/bin/webcachectl" />
       <Property NAME="MonitorPort" VALUE="4002" />
       <Property NAME="HTTPPath" VALUE="/" />
       <Property NAME="authpwd" VALUE="administrator" />
       <Property NAME="authuser" VALUE="administrator" />
       <CompositeMembership>
          <MemberOf TYPE="oracle_ias" NAME="domain.com" ASSOCIATION="null" />
       </CompositeMembership>
    </Target>
    
    
  5. オプションのConfiguration Assistantが失敗した場合、それが依存関係を持たなければ、残りのConfiguration Assistantを実行します。 取り消されたオプションのConfiguration Assistantの選択を解除し、その次にあるConfiguration Assistantを選択し、「再試行」をクリックします。

  6. コマンド・ラインからConfiguration Assistant実行コマンドを実行してもなお失敗した場合は、そのConfiguration Assistant実行コマンドをもう一度実行します。

    失敗したConfiguration Assistantを再度実行する場合、ORACLE_HOME¥binディレクトリの中に生成されたconfigtoolcmds.plという名前のスクリプト・ファイルを使用できます。 このconfigtoolcmds.plスクリプトは、インストーラ終了後に生成されます。 また、サイレント・インストールまたは非対話型インストールを実行した場合は、Configuration Assistantが失敗した直後に生成されます。

  7. 「致命的エラー。再インストールしてください」というメッセージが表示された場合は、ログ・ファイルを解析して問題の原因を特定します。 ただし、問題点を修正して操作を続行するだけでは、致命的エラーからリカバリすることはできません。 現在のインストール内容を削除し、Oracle Application Serverを再インストールする必要があります。 次に示すのはリカバリの手順です。

    1. 付録Aの手順に従って、失敗したインストールの内容を削除します。

    2. 致命的エラーの原因となった問題点を修正します。

    3. Oracle Application Server Standard Edition Oneを再インストールします。

    4. 致命的エラーが再び発生した場合は、A.5項「手動による全Oracle製品の削除」の手順に従って、コンピュータ上にインストールされているすべてのOracle製品を削除する必要があります。

H.6.2 Configuration Assistantの結果コード

Configuration Assistantが失敗すると、インストール画面の下半部にエラー・メッセージが表示され、次のログ・ファイルにその結果コード(表H-1)が記録されます。

C:¥Program Files¥Oracle¥Inventory¥logs¥installActionstimestamp.log

表H-1 Configuration Assistantの結果コード
結果コード  説明 

0 

Configuration Assistantは成功 

1 

Configuration Assistantは失敗 

-1 

Configuration Assistantは取消し 

H.7 OracleAS Portal に関する問題とその解決策

この項では、OracleAS Portalに関連してよく発生する問題について説明します。

H.7.1 OracleAS Portalのパスワードの取得

問題

OracleAS Portalのログイン・パスワードを消失または失念した。

解決策

パスワードは、消失または失念しても、次の手順に従ってOracle Directory Managerから取得できます。

  1. スタート」メニューから「プログラム」→「Oracle - InstanceName」→「拡張管理」→「インフラストラクチャ」→「Oracle Directory Manager」の順に選択します。

  2. 「接続」画面で接続情報を入力します。 Oracle Internet Directoryのスーパーユーザー(cn=orcladmin)としてログインします。

  3. 次のノードに移動します。

    エントリ管理」→「cn=OracleContext」→「cn=Products」→「cn=IAS」→「cn=IAS Infrastructure Databases」→「orclReferenceName=<your_database_name」→「orclResourceName=PORTAL

H.7.2 SSLを有効にしたInternet ExplorerからOracleAS Portalにログインできない

問題

Internet Explorerバージョン6からSSLを有効にしてOracleAS Portalにログインしようとすると、エラー・メッセージが表示される。 この問題は、インフラストラクチャと中間層が同一のマシン上に存在する場合に発生する。

解決策

ご使用のマシンのエイリアスを作成した上で、実際のマシン名のかわりにそのエイリアスを使用できるようOracleAS Single Sign-Onの構成を行います。

  1. ご使用のマシンの新しいホスト名を追加します。 例を示します。

    123.45.67.89 devhost2-sso.us.oracle.com mgueury-sso
    
    
  2. emctlコマンドを使用して、Application Server Controlコンソールを起動します。

    C:¥> emctl start iasconsole
    
    
  3. Application Server Controlコンソールで「仮想ホスト」ページに移動し(「インフラストラクチャ」→「HTTP_Server」→「仮想ホスト」)、仮想ホスト名を目的の名前に変更します(たとえば、devhost1-sso.us.oracle.comからdevhost2-sso.us.oracle.comに変更)。

  4. この変更が反映されるようにSSOサーバーの構成を行います。

    C:¥> cd INFRA_ORACLE_HOME¥sso¥bin
    C:¥INFRA_ORACLE_HOME¥sso¥bin> ssocfg https devhost2-sso.us.oracle.com 4459
    
    
  5. この変更がSSOで認識されるようにOracleAS Portalの構成を行います。

    C:¥> cd MIDTIER_ORACLE_HOME¥portal¥conf
    C:¥MIDTIER_ORACLE_HOME¥portal¥conf> ptlconfig -dad portal
    
    
  6. Portalのキャッシュを消去します。

    C:¥> cd MIDTIER_ORACLE_HOME¥Apache¥modplsql¥cache
    C:¥MIDTIER_ORACLE_HOME¥Apache¥modplsql¥cache> rm -rf *
    

H.8 OracleAS Metadata Repository Creation Assistant に関する問題とその解決策

この項では、Oracle Application Server Metadata Repository Creation Assistantに関連してよく発生する問題について説明します。

H.8.1 データベースに接続できない

問題

Oracle Application Server Metadata Repository Creation Assistantからデータベースに接続できない。

解決策

次の事柄を確認します。

H.8.2 SYSユーザーとして接続できない

問題

Oracle Application Server Metadata Repository Creation Assistantの実行中に次のようなメッセージが表示される。

RepCA unable to connect as sys. Error message:
*** Specify Database Connect ***
ERROR -SQLException on getting SID and SYSTEMNAME
informationjava.sql.SQLException:
@ ORA-01017 : invalid username/password; logon denied

解決策

次の操作を試みます。

H.8.3 手動による手順: 失敗した登録のクリーン・アップまたはOracleAS Metadata Repositoryの登録を取り消す

この項では、Oracle Internet Directoryに登録されているエントリを、Oracle Application Server Metadata Repository Creation Assistantを使用しないでクリーン・アップする方法について説明します。

  1. Oracle Directory Managerを使用してOracle Internet Directoryに接続します。

    1. Oracle Directory Managerを起動します。

      スタート」→「プログラム」→「Oracle - InstanceName」→「拡張管理」→「インフラストラクチャ」→「Oracle Directory Manager」の順に選択します。

    2. 「接続」画面で接続情報を入力します。 Oracle Internet Directoryのスーパーユーザー(cn=orcladmin)としてログインします。

  2. Oracle Internet Directory内のデータベースの登録エントリをクリーン・アップします。

    1. 次のエントリ(図H-1にも表示)を開きます。

      エントリ管理」→「cn=OracleContext」→「cn=<your_database_name

    2. cn=<your_database_name>に含まれる子エントリを最下位層の子エントリから順にすべて削除します。

      cn=DESCRIPTION_0エントリを削除する前に、エントリの最下位層に到達するまで子エントリをすべて開きます。 最下位層から順に各子エントリを削除します。

      エントリを削除するには、各子エントリを右クリックし、ポップアップ・メニューから「削除」を選択します。 「確認」ダイアログ・ボックスで「はい」をクリックします。 子エントリを削除すると、エラー・メッセージが表示されることがあります。 これらのエラー・メッセージは無視してもかまいません。

    3. 右クリック操作を使用してcn=<your_database_name>を削除します。

      図H-1 データベース登録エントリのクリーン・アップ


      画像の説明

  1. Oracle Internet Directory内のメタデータ・リポジトリの登録エントリをクリーン・アップします。

    1. 次のエントリ(図H-2にも表示)を開きます。

      エントリ管理」→「cn=OracleContext」→「cn=Products」→「cn=IAS」→「cn=IAS Infrastructure Databases」→「orclReferenceName=<your_database_name

    2. orclReferenceName=<your_database_name>に含まれる各子エントリを削除します。

    3. orclReferenceName=<your_database_name>エントリを削除します。

      図H-2 メタデータ・リポジトリ登録エントリのクリーン・アップ


      画像の説明

    H.8.4 ORA-01403: データが見つかりません

    問題

    Oracle Application Server Metadata Repository Creation AssistantによりWorkflowスキーマがロードされる際、ORA-01403: 「データが見つかりません」というPL/SQLエラーが発生する。

    解決策

    環境変数NLS_LANGが英語以外のロケールに設定されています。 Oracle Application Server Metadata Repository Creation Assistantを実行する前に、環境変数NLS_LANGが設定されていないか、またはamerican_america.us7asciiに設定されていることを確認する必要があります。

    環境変数は、「システムのプロパティ」ダイアログ・ボックスで設定できます。

    NLS_LANGは、Oracle Application Server Metadata Repository Creation Assistantの実行終了後、元の値に戻してかまいません。

    H.9 データベースに関する問題とその解決策

    OracleAS Portalを実行して新たにMetadata Repositoryのインストール(基本インストールまたは高度なインストール)を行うと、その間Database Control Serviceは停止します。また、マシンが再起動された際サービスが自動的に起動しないようサービスの起動モードが「手動」に変更されます。 これは、emagentの余分なインスタンスが起動しないようにすることで、少しでもシステム・リソースの消費を抑えられるようにするためです。

    Database Control Serviceを手動で起動するには、次の手順を実行します。

    1. スタート」メニューから「プログラム」→「アクセサリ」→「システム ツール」→「システム情報」の順に選択します。

    2. 「ソフトウェア環境」フォルダをクリックして展開します。

    3. 「サービス」をクリックします。

    Database Control Serviceの名前は、OracleDBConsole<Database_SID>(たとえば、OracleDBConsoleasdb)です。

    H.10 その他の情報が必要な場合

    この付録に記載されている情報を基にしても問題が解決しない場合は、次のサイトも参照してください。

    • Oracle Technology NetworkのOracle Application Server Standard Edition Oneリリース・ノート(http://www.oracle.com/technology/documentation)

    • OracleMetaLink(http://metalink.oracle.com)

    問題の解決策が見つからない場合は、オラクル社カスタマ・サポート・センターにお問合せください。


戻る 次へ
Oracle
Copyright © 2005 Oracle Corporation.

All Rights Reserved.
目次
目次
索引
索引