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Oracle Application Server インストレーション・ガイド
10gリリース2(10.1.2)for HP-UX PA-RISC (64-bit)
B25631-02
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インストールの新機能

この章では、Oracle Universal Installerの新機能について説明します。製品自体の新機能を確認するには、次のOracle Technology Networkのサイトを参照してください。

http://www.oracle.com/technology

内容は次のとおりです。

2.1 HP-UXのJDK要件

10g(9.0.4)のリリースを使用する場合、HP-UXへのインストールを行う前に、互換性のあるJDKをインストールする必要がありました。今回のリリースにはHP-UX用のJDKが含まれており、自動的にインストールされます。

2.2 Oracle Database 10gを使用するOracleAS Metadata Repository

10g(9.0.4)では、インストーラによってOracle9iリリース1(9.0.1.5)データベースが作成され、そのデータベースにOracleAS Metadata Repositoryがロードされました。

今回のリリースでは、インストーラによってOracleAS Metadata Repository用のOracle Database 10gリリース1(10.1.0.4.2)が作成されます。

インストール中にこのデータベースを構成するために、次の画面が表示されます。

詳細は、第6.29項「インストールの一部: Databaseの画面」を参照してください。

2.3 より多くの高可用性環境のサポート

今回のリリースでは、Oracle Application Serverは次の高可用性環境をサポートします。

また、各環境では、OracleAS Metadata RepositoryおよびOracle Identity Managementコンポーネントを複数のコンピュータに分散できます。以前のリリースでは、同じコンピュータにすべてのコンポーネントをインストールする必要がありました。

高可用性に関連する新しい画面もあります。

詳細は、次の章を参照してください。

2.4 Oracle Internet Directoryレプリケーションのサポート

今回のリリースでは、インストーラを使用して、マスターOracle Internet DirectoryおよびOracle Internet Directoryレプリカをインストールできます。

インストール時に、希望するレプリケーションのタイプを選択します。

詳細は、第9章「レプリケーション・モードでのOracle Internet Directoryのインストール」を参照してください。

2.5 staticports.iniファイルを指定する新しい画面

10g(9.0.4)では、コンポーネントでカスタム・ポートを使用する場合、staticports.iniファイルを作成し、コンポーネントおよびポートをマップしていました。また、インストーラの起動時には、コマンドライン・オプションを使用して、ファイルを指定していました。

今回のリリースでは、インストーラの新しい「ポート構成オプションの選択」画面でstaticports.iniファイルを指定します。ファイルの指定に、コマンドライン・オプションは使用しません。

詳細は、第4.5.3項「カスタムのポート番号の使用(「静的ポート」機能)」を参照してください。

2.6 削除用の追加のツール

今回のリリースでは、Oracle Internet DirectoryおよびOracleAS Metadata Repositoryからエントリを削除するDeconfigツールと呼ばれる新しいツールがあります。インストーラを使用してOracle Application Serverインスタンスを削除する前に、このツールを実行します。

詳細は、第E.1項「新しいツール: Deconfigツール」を参照してください。

2.7 J2EE and Web Cache用の「構成オプションの選択」画面のオプション名の変更

10g(9.0.4)では、「構成オプションの選択」画面に次のオプションがありました。

今回のリリースでは、インストーラによってインスタンスのクラスタは作成されないため、これらのオプションは「OracleAS Farm Repository」オプションになりました。インストーラは、インスタンスをファームには配置しますが、クラスタには配置しません。必要に応じて、インストール後にインスタンスをクラスタ化できます。

詳細は、第7.4項「J2EE and Web Cache中間層用の構成オプション」を参照してください。

2.8 サイレント・インストール用の記録機能

インストーラには記録モードがあります。このモードでは、ユーザーの入力値がレスポンス・ファイルに保存されます。生成されたレスポンス・ファイルを使用すると、異なるコンピュータに同じ値を使用してOracle Application Serverをインストールできます。

詳細は、第B.5.2項「インストーラの記録モードを使用したレスポンス・ファイルの作成」を参照してください。

2.9 OracleAS Web Cacheで必要な新しいカーネル・パラメータ

以前のリリースでは、OracleAS Metadata Repositoryをインストールするコンピュータに対し、カーネル・パラメータの値を確認する必要がありました。

今回のリリースでは、rlim_fd_maxパラメータも追加で確認されます。このパラメータは、OracleAS Web Cacheコンポーネントに必要です。

詳細は、第4.4項「カーネル・パラメータ」を参照してください。

2.10 インストールの統計の生成

インストーラでは、インストールに使用されるリソースを監視するためのコマンドライン・オプションが提供されます。次のオプションがあります。

表2-1    インストールの統計を生成するためのインストーラ・オプション
オプション  説明 

-printtime 

このオプションを使用して、インストールにかかった時間に関する情報を取得します。インストーラは、次のファイルに情報を書き込みます。

oraInventory/logs/timetimestamp.log

oraInventoryは、ユーザーのoraInventoryディレクトリの場所を示します。/var/opt/oracle/oraInst.locファイル内を参照すると、コンピュータ上のこのディレクトリの場所を確認できます。 

-printmemory 

このオプションを使用して、インストールに使用したメモリーに関する情報を取得します。インストーラは、次のファイルに情報を書き込みます。

oraInventory/logs/memorytimestamp.log

oraInventoryは、ユーザーのoraInventoryディレクトリの場所を示します。/var/opt/oracle/oraInst.locファイル内を参照すると、コンピュータ上のこのディレクトリの場所を確認できます。 

-printdiskusage 

このオプションを使用して、インストールに使用したディスク領域に関する情報を取得します。インストーラは、次のファイルに情報を書き込みます。

oraInventory/logs/diskusagetimestamp.log

oraInventoryは、ユーザーのoraInventoryディレクトリの場所を示します。/var/opt/oracle/oraInst.locファイル内を参照すると、コンピュータ上のこのディレクトリの場所を確認できます。 

たとえば、次のコマンドを実行すると、3つの項目すべてに関する情報が取得されます。

runInstaller -printtime -printmemory -printdiskusage

2.11 デフォルトのポート範囲の変更

次のコンポーネントのデフォルトのポート範囲が変更されました。

詳細は、付録C「デフォルトのポート番号」を参照してください。

2.12 CORBA通信用のポート番号を指定する新しい要素

Oracle Reports 10gリリース2(10.1.2)のサーバー構成ファイルには、ORBPorts要素が新たに追加されました。この要素によって、Reports ServerおよびエンジンがCORBAを経由した通信に使用するポート番号を明示的に指定できるようになりました。ポートの範囲を指定することも、個々のポートをカンマで区切って指定することもできます。たとえば、次のようになります。

<ORBPorts value="15000-15010"/>     (Range of values)
<ORBPorts value="15000,16000,17000,18000"/>    (Comma-separated values)


注意

ORBPorts要素は、Reports Serverが稼働しているサーバーでTCPポート・フィルタリングが有効な場合のみ、定義する必要があります。ポート・フィルタリングが有効なときに、Reports Server用には少数のポートしか開けない場合、ORBPortsを使用してReports Serverとエンジンの通信用にサーバー構成ファイルでポートを指定します。ポートのいずれかが使用不可の場合は、Reports Serverまたはエンジンが起動に失敗することがあります。その場合にはエラーが表示されます。 


デフォルトでは、ORBPorts要素はサーバー構成ファイルにありません。この要素がない場合、Reports Serverではポートを無作為に選択してCORBAの通信を行います。ORBPorts要素の詳細は、『Oracle Application Server Reports ServicesレポートWeb公開ガイド』の「OracleAS Reports Servicesの構成」の章を参照してください。

2.13 OracleAS Forms and Reports Servicesインスタンスのクローニング

クローニングとは、既存のインストールを、その構成を維持したまま別の場所にコピーするプロセスを指します。今回のリリースでは、OracleAS Forms and Reports Servicesインスタンスのインストールのクローニングが可能になりました。クローニングの詳細は、『Oracle Application Server管理者ガイド』を参照してください。


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