コンフィグレーション ウィザードを使用した WebLogic ドメインの作成
新規 WebLogic ドメインの作成
WebLogic ベースのアプリケーションを開発して実行するには、最初にドメインを作成する必要があります。コンフィグレーション ウィザードでは、ドメインに追加する製品コンポーネントを選択して、またはドメイン テンプレートを使用して、新しいドメインを手順に従ってすばやく簡単に作成できます。
以下のトピックでは、コンフィグレーション ウィザードを使用して新しいドメインを作成するときに必要な手順を説明します。
関連トピック
コンフィグレーション ウィザードを使用した新しいドメイン作成の概要
ドメインの概要
新規ドメインの作成
ドメインの作成または拡張
[ようこそ] ウィンドウでは、新しいドメインを作成するか、既存のドメインを拡張するかを選択します。
選択するオプション
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作業内容
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[新しい WebLogic ドメインの作成]
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要件に合わせてコンフィグレーションされた新しいドメインを作成する。最初に、ドメインに組み込む製品コンポーネントを選択するか、作成するドメインの基になるドメイン テンプレートを選択する。その後、必要に応じて設定を変更する。
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[既存の WebLogic ドメインの拡張]
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既存のドメインに、製品コンポーネント機能を追加するか、追加のアプリケーションとサービスに対するサポートを設定する。まず最初に、更新するドメインのディレクトリを選択する。次に、追加する製品コンポーネントを指定するか、アプリケーションとサービスを追加するために使用する拡張テンプレートを指定する。その後、データベースの JDBC 接続と JMS ファイル ストア (定義されている場合) をカスタマイズすることもできる。詳細については、「ドメインの拡張」を参照。
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関連トピック
コンフィグレーション ウィザードを使用した新しいドメイン作成の概要
ドメインの概要
新規ドメインの作成
ドメイン ソースの選択
[ドメイン ソースの選択] ウィンドウでは、作成するドメインの基になるドメイン ソースを選択します。ドメインに組み込む製品コンポーネントを選択するか、作成するドメインの基になるカスタム テンプレートを選択できます。
ドメインのソースを選択するために、次のいずれかのオプションを選択します。
[以下の BEA Products をサポートするために、自動的にコンフィグレーションされたドメインを生成する]
このオプションを使用するには、組み込むコンポーネントに対応するチェック ボックスをチェックし、[次へ] をクリックします。
[既存のテンプレートを、このドメインのベースにする]
このオプションを使用するには、[テンプレートの場所] フィールドにテンプレートの完全なパス名を手動で入力し、[次へ] をクリックします。または、[参照] をクリックして、目的のテンプレートがあるディレクトリに移動します。ドメインの基礎として使用するドメイン設定を含むドメイン テンプレートを選択します。
注意 : コンフィグレーション ウィザードまたは WLST Offline で、アプリケーションおよびアプリケーション スコープの JDBC や JMS リソースが含まれるテンプレートを使用してクラスタ ドメインを作成または拡張した場合、ドメインの作成または拡張後に、アプリケーションとそのアプリケーション スコープのリソースの対象指定とクラスタ環境へのデプロイを適切に実行するための追加の手順が必要になります。アプリケーション スコープのモジュールの対象指定とデプロイメントの詳細については、次の URL にある『WebLogic Server 9.0 アプリケーションのデプロイメント』の「アプリケーションおよびモジュールのデプロイ」を参照してください。
http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wls/docs91/deployment/deploy.html
管理ユーザ名とパスワードのコンフィグレーション
[管理ユーザ名とパスワードのコンフィグレーション] ウィンドウでは、管理サーバを起動するために使用するユーザ名とパスワードを指定します。
管理ユーザ名とパスワードをコンフィグレーションするには
[User name] フィールドに有効な値を入力します。このユーザ名は、管理サーバを起動して接続するときに使用されます。
カンマ、タブ
、< >
、#
、|
、&
、?
、( )
、{ }
は使用しないでください。ユーザ名では大文字と小文字が区別されます。
[User password] フィールドに有効な値を入力します。パスワードには、大文字と小文字を区別する 8 文字以上の文字列を使用します。パスワードの値は暗号化されます。
注意 : ユーザ名とパスワードの組み合わせ weblogic/weblogic
は、プロダクション環境では使用しないでください。
[Confirm user password] フィールドにパスワードをもう一度入力します。
必要に応じて、このユーザ名のログインの説明を入力します。
[次へ] をクリックして、次のコンフィグレーション ウィンドウに進みます。
サーバの起動モードおよび JDK の指定
[サーバの起動モードおよび JDK のコンフィグレーション] ウィンドウでは、以下の項目を指定します。
起動モードの選択
次の表の説明に従って、ドメインの起動モードを指定します。
ドメイン起動モードの相違点
次の表では、主な機能に関する開発モードとプロダクション モードとの相違点を説明します。
表 3-1 開発モードとプロダクション モードの相違点
機能
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開発モード
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プロダクション モード
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SSL
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WebLogic Server セキュリティ サービスによって提供されるデモンストレーション デジタル証明書とデモンストレーション キーストアを使用できる。これらの証明書を使用すると、SSL で保護された環境内で動作するアプリケーションを設計できる。
セキュリティ管理の詳細については、次の URL にある『WebLogic Server のセキュリティ』の「SSL のコンフィグレーション」を参照。
http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wls/docs91/secmanage/ssl.html
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デモンストレーション デジタル証明書とデモンストレーション キーストアは使用すべきでない。使用すると、警告メッセージが表示される。
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アプリケーションのデプロイメント
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domain_name /autodeploy ディレクトリにあるアプリケーションを WebLogic Server インスタンスで自動的にデプロイおよび更新できる (domain_name はドメイン名)。
この方法は、単一サーバの開発環境でのみ使用することを推奨。
詳細については、次の URL にある『WebLogic Server 9.0 アプリケーションのデプロイメント』の「開発ドメインへのアプリケーションの自動デプロイ」を参照。
http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wls/docs91/deployment/deploy.html#autodeploy
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自動デプロイメント機能は無効化されるため、WebLogic Server Administration Console、weblogic.Deployer ツール、または WebLogic Scripting Tool (WLST) を使用する必要がある。詳細については、次の URL にある『WebLogic Server 9.0 アプリケーションのデプロイメント』を参照。
http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wls/docs91/deployment/index.html
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ログ ファイルのローテーション
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サーバを起動すると、サーバによって、そのローカル サーバ ログ ファイルの名前が自動的に server-name .log. n に変更 (ローテーション) される。サーバ セッション中に、ファイルのサイズが 500 KB に達すると、サーバによってそのローカル ログ ファイルがローテーションされる。
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ファイルのサイズが 500 KB に達すると、サーバによってそのローカル ログ ファイルがローテーションされる。
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JDBC システム リソース
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デフォルトの容量は 15 接続。
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デフォルトの容量は 25 接続。
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ドメインの JDK の選択
[JDK の選択] ペインでは、[WebLogic ドメインの起動モード] ペインで選択した起動モードで使用する J2SE Development Kit (JDK) を選択します。製品とともにインストールされる BEA 提供の JDK のリストが表示されます。以下の JDK が含まれます。
Sun JDK
Sun Microsystems 提供。
BEA JRockit JDK
BEA Systems, Inc. 提供。
BEA 提供の JDK のいずれか、またはシステムにインストールした別の JDK を選択できます。BEA 提供の JDK を選択すると、選択した JDK を起動するサーバ起動スクリプトがコンフィグレーション ウィザードによって作成されます。
使用しているプラットフォームでサポートされている JDK のみを選択してください。特定のプラットフォームでサポートされている JDK のリストについては、『サポート対象のコンフィグレーション』を参照してください。ドメインをインストールしているプラットフォームに基づいて、環境の要件に最適な JDK がデフォルトとして選択されます。
注意 : JRockit JDK をプロダクション モードで使用する場合、プロジェクト サイクルの初期に BEA JRockit を使用してアプリケーションの開発とテストを行うことをお勧めします。BEA JRockit の詳細については、次の URL にある『BEA JRockit の JDK ドキュメント』を参照してください。
http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/jrockit/webdocs/index.html
JDK を選択するには
BEA 提供の JDK を選択するには、[BEA 提供の JDK] を選択してリストから JDK を選択します。
製品とともにインストールされたもの以外の JDK を使用するには、[その他の JDK] を選択し、[参照] をクリックして適切なディレクトリに移動します。
注意 : コンフィグレーション ウィザードでは、このタイプの JDK を使用するように起動スクリプトがコンフィグレーションされません。起動スクリプトを手動で変更する必要があります。
[次へ] をクリックして、次のコンフィグレーション ウィンドウに進みます。
関連トピック
ドメインを作成した後の実行時モードの変更については、WebLogic Server Administration Console オンライン ヘルプの「プロダクション モードへの変更」(http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wls/docs91/ConsoleHelp/taskhelp/domainconfig/ChangeRuntimeModes.html
) を参照してください。
環境とサービスの設定のカスタマイズ
[環境とサービスの設定のカスタマイズ] ウィンドウでは、複数のサーバ、クラスタ、およびマシンに分散するドメインの設定を変更できます。また、JDBC および JMS ファイル ストアの既存の設定も変更できます。
環境およびサービスの設定をカスタマイズしない場合は、デフォルト ([いいえ]) のままにして、ドメインの作成に進みます。
以下のトピックでは、変更可能な設定を示します。
環境のカスタマイズ
次のようにドメインの環境をカスタマイズできます。
リスン アドレスやリスン ポートなどの管理サーバのコンフィグレーションを変更する。
管理対象サーバを追加または削除するか、選択したテンプレートに定義されている既存の管理対象サーバのコンフィグレーションを変更する。
管理対象サーバをクラスタとしてグループ化する。これにより、複数の管理対象サーバがホスト アプリケーションおよびリソースに対して単一の単位として動作できるようになります。管理対象サーバをクラスタとしてグループ化するには、次のような手順を実行できます。
クラスタを追加または削除する、あるいは既存のクラスタのコンフィグレーションを変更する
管理対象サーバをドメイン内のクラスタに割り当てる
ドメイン内の各クラスタに HTTP プロキシを作成する
WebLogic Server インスタンスをホスト マシンに割り当てる。ドメイン内では、マシン定義によって特定の物理的なハードウェアを識別します。マシン定義を使用して、コンピュータと、コンピュータがホストする管理対象サーバを関連付けます。WebLogic Server のインスタンスをホスト マシンにマップするには、次のような手順を実行できます。
マシンを追加または削除する、あるいは既存のマシンのコンフィグレーションを変更する
WebLogic Server の各インスタンスを、そのインスタンスを実行しているマシンに割り当てる
詳細については、「環境のカスタマイズ」を参照してください。
JDBC と JMS の既存設定のカスタマイズ
作成するドメインの基になるドメイン ソースにデータベースのコンフィグレーションが含まれている場合は、次のようなカスタマイズが可能です。
データベース タイプやドライバなどの JDBC データ ソースの設定を変更する
データベースへの接続をテストする
データベースをロードする
JMS ファイル ストアがドメイン ソースに定義されている場合は、ファイル ストア定義も変更できます。
詳細については、「JDBC と JMS の既存設定のカスタマイズ」を参照してください。
WebLogic ドメインの作成
[WebLogic ドメインの作成] ウィンドウでは、ドメインの名前とパス名を指定して、ドメインの作成を開始します。
WebLogic ドメインを作成するには
[ドメイン名] フィールドに正しいドメイン名が表示されていることを確認します。このフィールドの値を変更する必要がある場合は、フィールド内をクリックして、表示されている文字列を変更します。
[ドメインの場所] フィールドに正しいドメイン ディレクトリ名が表示されていることを確認します。このフィールド値の変更が必要な場合は、以下の手順に従います。
[参照] をクリックして、[WebLogic ドメイン ディレクトリの選択] ダイアログ ボックスを表示します。
このダイアログ ボックスで適切なディレクトリに移動するか、そのディレクトリのパス名を [場所] フィールドに手動で入力します。[OK] をクリックします。
ドメイン ディレクトリは、システムの任意の場所に配置できます。デフォルトでは、BEA_HOME
\user_projects\domains\
domain
になります。BEA_HOME
は製品をインストールしたディレクトリ、domain
は、選択したドメイン テンプレートに定義されているドメイン ディレクトリの名前です。
注意 : 既存のドメインを上書きすることはできません。選択した場所に指定したドメイン名と同じ名前のドメインがすでに存在する場合、既存のドメインを削除するか、このドメインに対して別の名前または場所を指定する必要があります。
[ドメインを作成しています] ウィンドウが開き、ドメイン作成プロセス中のステータス メッセージが表示されます。
コンフィグレーション ウィザードによって、config.xml
ファイルおよび生成されるその他すべてのコンポーネントが、指定したドメイン ディレクトリに格納されます。
ドメインの作成
[ドメインを作成しています] ウィンドウに、ドメイン作成プロセスのステータスが表示されます。プロセスが完了すると、新しいドメインを使用する準備が整います。
プラットフォーム
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実行するアクション
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UNIX および Linux
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[完了] をクリックする。
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Windows
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以下のいずれか 1 つを実行する。
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