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メンテナンス更新ファイルおよび Service Pack のインストール

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はじめに

この節では、以下のトピックを取り上げます。

 


クイックリファレンス エイド

Smart Update のマニュアルには、Smart Update をすぐに活用できるよう使用中に参照できる短いドキュメント集、クイックリファレンス エイドが用意されています。クイックリファレンス エイドには、Smart Update を使用した 3 つの基本的な作業についての手順、グラフィカル インタフェース ユーザのためにアイコンと用語の説明、および、コマンドライン インタフェース ユーザのためにコマンドライン オプションの早見表が含まれています。それら 4 つのドキュメントはすべて、PDF 形式でダウンロードできます。表 1-1 に、クイックリファレンス エイドの説明とその内容へのリンクを示します。

クイックリファレンス エイドはすべて、オンライン参照用の HTML 形式とダウンロード用の PDF 形式の両方で利用できます。PDF 形式のクイックリファレンス エイドをダウンロードする方法は次のとおりです。

  1. 表 1-1 で、目的のドキュメントを示す URL をクリックします。ポップアップ ウィンドウが表示されます。
  2. ポップアップ ウィンドウで、[ファイル印刷] を選択して印刷するか、[ファイル名前を付けて保存] を選択して保存します。
  3. 表 1-1 Smart Update クイックリファレンス エイド

    クイックリファレンス エイド

    内容

    プライベート パッチをダウンロードおよび適用するには

    BEA カスタマサポートによって作成されるプライベート パッチをダウンロードおよび適用するための手順。

    手順説明の URL は次のとおり。

    http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/common/docs91/smart_update/pdf/aid-private.pdf

    メンテナンス スナップショットを作成するには

    メンテナンス スナップショットを作成するための手順。メンテナンス スナップショットとは、BEA Products インストールのメンテナンス レベルに関する詳細情報を含んだ単純なテキスト ファイル。問題を解決するために BEA カスタマサポートに連絡すると、必ずこのファイルの提供を求められる。

    手順説明の URL は次のとおり。

    http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/common/docs91/smart_update/pdf/aid-snapshot.pdf

    カスタム パッチ プロファイルを作成するには

    カスタム パッチ プロファイルを作成するための手順。カスタム パッチ プロファイルは、1 つの BEA Products インストールの上で動作するすべてのサーバに対して有効にすることが適切でないパッチを、個別のドメインまたはサーバから参照する場合に使用する。

    手順説明の URL は次のとおり。

    http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/common/docs91/smart_update/pdf/aid-custom.pdf

    Smart Update GUI 用語集

    Smart Update グラフィカル インタフェースで使用されているアイコンおよびラベルについての定義。URL は次のとおり。

    http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/common/docs91/smart_update/pdf/aid-gui.pdf

    bsu コマンド リファレンス

    Smart Update を使用するためのコマンドライン インタフェースである bsu コマンドの早見表。URL は次のとおり。

    http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/common/docs91/smart_update/pdf/aid-bsu.pdf


     

 


Smart Update によるパッチおよび Service Pack 管理の簡略化

Smart Update は BEA ソフトウェアとは独立に実行可能なスタンドアロンの Java アプリケーションです。Smart Update を使用すると、メンテナンス パッチおよび Service Pack によって、ソフトウェア インストールをすばやく、簡単にアップグレードできます。BEA Products を初めてインストールする際には、Smart Update が自動的に BEA ホーム ディレクトリにインストールされます。

以下の節では、Smart Update プログラムの主要な機能についての概要を示します。

パッチのダウンロードおよび適用に関する機能

Smart Update には、次に示すとおり、BEA Products インストールにメンテナンス パッチをインストール (適用) する作業を簡略化するための強力な機能があります。

BEA カスタマサポートへの直接接続

Smart Update の起動時には、BEA サポート ID およびパスワードを使用して BEA カスタマサポートに接続するかどうかの選択を求められます (BEA サポート ID の取得については、「BEA アカウントの取得と契約資格へのアクセス」を参照)。ログインすると、プライベート パッチおよび公開パッチの両方にアクセスできるようになります。

BEA から提供されるパッチは、複数のパッチを 1 つにまとめたパッチ セットの形式をとることがよくあります。これにより、関連性のある複数のパッチをダウンロードおよび適用する作業が簡単になり、また、パッチ セット内に収められたパッチの適用および管理が正しい順序で実行されることが保証されます。

パッチ検証および衝突チェック

BEA Products の特定のメンテナンス レベル用に BEA が作成した個々のパッチすべてが、該当するメンテナンス レベル用の既存のパッチすべてに対して検証されます。パッチを表示およびダウンロードするために Smart Update を実行すると、BEA カスタマサポートから提供される検証データが自動的に使用されるため、BEA Products インストールにすでに正しく適用されているパッチとの間に衝突が発生するようなパッチの適用を防止できます。

たとえば、未適用のパッチに依存するパッチを適用しようとすると、Smart Update によって依存関係についての問題が報告されます。その場合は、続行する前に、前提となるパッチをダウンロードおよび適用できます。パッチ検証は、パッチを適用する際には必ず自動的に実行されます。また、必要に応じてパッチのダウンロード前にも検証を実行するよう指示できます。

場合によっては、ダウンロードおよび適用した既存のパッチが、BEA カスタマサポートから後で提供された代替パッチによって置き換えられることや、BEA カスタマサポートによって無効パッチの指定を受けることがあります。そのような場合、代替パッチが入手可能になった後またはパッチが無効になった後の初回ログイン時に、そのことを示す通知が Smart Update に表示されます。ダウンロード済みまたは適用済みパッチのうち該当するものは、それ以降、Smart Update グラフィカル インタフェース上には無効のマーク付きで表示されます。また、代替パッチがある場合はその入手方法に関する情報も提供されます。

コマンドライン インタフェース

Smart Update のコマンドライン インタフェースでは、パッチの適用と、ダウンロード済みまたは適用済みのパッチに関する情報の取得ができます。これらの機能は、コマンドラインから直接に実行することも、Smart Update コマンドを記述したスクリプトによって実行することもできます。

注意 : コマンドライン インタフェースには、BEA カスタマサポートに接続する機能はありません。

分散環境におけるパッチ適用のサポート

Smart Update では、組織内の一元的な場所にまとめてダウンロードしてあるパッチを、各種 BEA Products がインストールされているプロダクション環境内の複数のマシンへとスクリプトによって配布するためのモデルがサポートされています。これにより、各マシンに対するメンテナンス更新の配布および適用方法を、実際の運用における規定に適合させることができます。特に、BEA カスタマサポートに直接接続してパッチをダウンロードすることが不可能または望ましくない環境にあるマシンに対しても、この機能によってパッチを適用できます。

BEA カスタマサポートに接続できないマシンに対するパッチ適用のサポート

Smart Update では、更新する対象のすべてのマシンが BEA カスタマサポートに直接接続してメンテナンス パッチを適用できる環境に置かれている必要はありません。別の手段によって入手しておいたパッチやパッチ セットも、Smart Update を実行して適用できます。

たとえば、ネットワーク障害やその他のインフラストラクチャの故障によって BEA カスタマサポートに接続できない場合は、次のような方法でパッチを取得および適用できます。

メンテナンス ロールバック作業の簡略化

Smart Update では、適用されているパッチまたはパッチ セットを簡単に削除し、以前のメンテナンス レベルを正確に、安全に復元できます。

特定のドメインまたはサーバのみに対するパッチ適用

複雑なプロダクション環境をサポートするために、Smart Update では、インストール全体に対して自動的に有効とならないパッチを、個別のドメインまたはサーバの範囲に限定して適用できます。たとえば、WebLogic システム クラスパス用のパッチを単一のテスト ドメインだけで使用してみることができます。1 つの BEA ホーム ディレクトリに複数の BEA Products がインストールされており、そのうち特定の BEA Products だけに基づいてドメインが動作する場合は、この機能を使用することをお勧めします。たとえば、AquaLogic Service Bus に基づいて動作するドメインがある場合、AquaLogic Service Bus クラスパスのパッチはすべて当該ドメインに限定して適用します。そうすれば、AquaLogic Service Bus を使用しない他のドメインに属するサーバに対するクラスパスの中に AquaLogic Service Bus のクラスが混入するのを防止できます。

Service Pack 更新のインストールに関する機能

Smart Update には、Service Pack 更新を参照およびインストールするための便利なツールが用意されています。

使いやすいグラフィカル インタフェース

Smart Update の [Service Pack Update] コンポーネントでは、新しいウィンドウが開かれ、表示またはインストール可能な Service Pack 更新がある BEA ホーム ディレクトリおよび製品インストール バージョンの一覧が表示されます。

使用可能な Service Pack の一覧表示

インターネットに接続できるマシンで Smart Update の [Service Pack Update] コンポーネントを使用すると、現在使用できる Service Pack の一覧が自動的に表示されます。

注意 : この一覧は BEA カスタマサポートにログインしていなくても参照できますが、Service Pack をインストールするにはログインする必要があります。

ダウングレード機能

製品インストールを以前の Service Pack へとダウングレードする必要がある場合、Smart Update には、現在の製品バージョンについて以前に発行された各 Service Pack の名前が表示されます。ここでダウングレード先の Service Pack リリースを選択して、ダウングレードを実行します。

 


BEA カスタマサポートから提供されるリソース

BEA カスタマサポートでは、次のポリシーに従って、公開パッチ、プライベート パッチ、Service Pack 更新を提供します。

BEA アカウントの作成、BEA ログイン ID およびパスワードの取得、および BEA ログイン ID とサポート契約とのリンクの詳細については、「BEA アカウントの取得と契約資格へのアクセス」を参照してください。

 


メンテナンス パッチの適用の概要

Smart Update では、対象となる製品インストール用のメンテナンス パッチを簡単に参照およびインストールできます。また、BEA カスタマサポートから入手できるパッチと、すでにダウンロードおよび適用されているパッチの両方が一覧表示されるため、Smart Update はパッチの整理にも役立ちます。

Smart Update のメイン ウィンドウでは、[Get Patches] および [Manage Patches] の 2 つのタブにパッチの一覧が表示されます。

図 1-1 に、対象インストール用のパッチをダウンロードして適用するために必要な手順を示します。

図 1-1 メンテナンス パッチの適用

対象インストールにパッチをダウンロードして適用する手順のフローチャート


 

Smart Update を使用してメンテナンス パッチを適用する方法の詳細については、「パッチのダウンロードおよび適用」を参照してください。

分散したマシンに対するメンテナンス

分散配置した多数のマシンに対するメンテナンスを、厳格な管理のもとで、信頼性と再現性を確保しつつ実施する必要がある場合には、Smart Update のコマンドライン インタフェースが非常に役立ちます。たとえば、次のようなビジネス環境での運用が考えられます。

Smart Update のコマンドライン インタフェースを使用して特定のパッチを複数のマシンに適用する手順の例を次に示します。

  1. 1 台のマシンで Smart Update のグラフィカル インタフェースを使用して BEA カスタマサポートにログインし、必要なパッチをダウンロードします。
  2. パッチ適用先となるすべてのマシンからアクセス可能な場所にパッチをコピーします。
  3. 目的のパッチを適用するための Smart Update コマンドを記述したシェル スクリプトを作成します。
  4. BEA Products がインストールされている各マシン上で、スクリプトを実行します。

注意 : BEA カスタマサポートからメンテナンス更新ファイルをダウンロードするマシン上では、実際に更新する分散した対象インストールと同等の対象インストールが選択されている必要があります。

1 つのプロダクション環境内にある複数の BEA Products インストールにメンテナンスを配布する場合の例については、「メンテナンス更新の配布に関するベスト プラクティス」を参照してください。

BEA カスタマサポートに接続できないマシンに対するメンテナンス

状況によっては、特定のマシンから BEA カスタマサポートに直接の接続を確立することが不可能または望ましくないことがあります。たとえば、次のような場合が考えられます。

Smart Update では、このようなマシンにメンテナンス更新を提供するさまざまな方法をサポートできます。パッチを入手する 1 つの手段として、Smart Update では BEA カスタマサポートに簡単に接続できるようになっていますが、別の手段でパッチを入手しても問題はありません。リモート マウントしたディスクやリムーバブル メディアなどの代替ソースからパッチを取得することもできます。この柔軟性を利用すれば、実際の組織内における IT の運用方法に Smart Update を適合させることができ、BEA Products インストールのメンテナンス作業を、管理された方法で、信頼性と再現性を確保しつつ実施するプロセスを確立できます。

BEA カスタマサポートにログインできるマシンが使用環境内に 1 台でもある場合は、Smart Update でサポートされているすべての BEA Products インストールに対してパッチを取得および配布できます。ただし、パッチのダウンロードに使用するマシンには要求される前提条件が 1 つあります。すなわち、ダウンロードに使用するマシン上では、更新ファイルの配布先となるマシン上の対象インストールと同等の対象インストールを選択できる必要があります。

表 1-2 に、BEA カスタマサポートに直接接続できないマシンにメンテナンス更新を提供する場合の例を示します。

図 1-2 BEA カスタマサポートに接続できないマシンに対するパッチ適用の例

BEA カスタマサポートに接続できないマシンへのパッチ適用プロセス


 

詳細については、「BEA カスタマサポートに接続できないシステムへのメンテナンス パッチの提供」を参照してください。

 


Service Pack 更新のインストールの概要

Smart Update には、インストールされている BEA Products の Service Pack が提供された場合に Service Pack をダウンロードおよびインストールするための [Service Pack Update] というコンポーネントがあります。[Service Pack Update] コンポーネントを使用して Service Pack をインストールすると、現在インストールされているコンポーネントに必要なコードおよびメディア アーカイブだけが BEA カスタマサポートから取得されます。カスタマイズされた取得処理によってアーカイブのサイズが最適化されるため、ダウンロード プロセスの効率が向上します。

Service Pack のインストール時には、現在のインストールのバックアップが Smart Update によって作成されます。Service Pack 更新をロールバックする必要が生じた場合は、このバックアップを使用してシステムの状態を復元できます。

図 1-3 に、Service Pack 更新をインストールするために必要な手順の概要を示します。

図 1-3 Service Pack のインストール

Service Pack 更新のインストール プロセス


 

Smart Update を使用して Service Pack をダウンロードおよびインストールする方法の詳細については、「Service Pack のダウンロードとインストール」を参照してください。

 

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