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Oracle Collaboration Suiteインストレーション・ガイド
10gリリース1(10.1.1)for HP-UX PA-RISC(64-bit)
B25362-01
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5 既存のデータベースへのOracle Collaboration Suite 10gデータベースのインストール

既存のデータベースをOracle Collaboration Suiteデータの格納に使用することがあります。その場合、インストール中に「既存のOracle10g DatabaseをCollaboration Suite Databaseとして使用可能にする」オプションを使用します。このオプションを指定すると、指定したデータベースにOracle Collaboration Suiteスキーマがシードされ、Oracle Internet Directoryにデータベースが登録されて、その後のアプリケーション層インストールのためにアプリケーションをこのデータベースに対して構成できるようになります。


注意:

現在、RAW記憶域タイプのOracle Real Application Clustersに対してデータベースを使用可能にすることはできません。

この章の内容は次のとおりです。

5.1 インストールの準備

Oracle Collaboration Suiteを既存のデータベースにインストールできるようにするには、次の要件を満たす必要があります。

5.2 既存のデータベースへのOracle Collaboration Suiteデータベースのインストール


注意:

インストール中に「既存のOracle10g DatabaseをCollaboration Suite Databaseとして使用可能にする」オプションを選択する場合、データベースのORACLE_HOMEにOracle Enterprise Managerがインストールされていることを確認してください。これは、インストールが正常に終了するために必要です。

また、現時点では、カスタム・データベースの接続文字列(Oracle Internet Directoryに登録されているorclNetDescStringの値)が256文字より長く、インストール前に環境変数TNS_ADMINが設定されていない場合に、カスタム・データベースをOracle Collaboration Suiteデータベースとして使用可能にすることはできません。


この項の内容は次のとおりです。

5.2.1 10gリリース1(10.1.0.4.2)パッチセットの適用

Oracle Collaboration Suiteのインストールを正常に行うには、Oracle Database 10gリリース1(10.1.0.4.2)が必要です。Oracle Database 10gリリース1(10.1.0.2)やOracle Database 10gリリース1(10.1.0.3)などの旧リリースのデータベースを使用している場合は、Oracle Database 10gリリース1(10.1.0.4.2)のパッチセットを既存のデータベースに適用する必要があります。

この項の内容は次のとおりです。

5.2.1.1 インストール前の要件

このパッチセットのシステム要件を次に示します。

  • HP-UX

  • Oracle Database 10gリリース1(10.1.0.2)以上

5.2.1.2 インストール前のタスク

パッチセットをインストールする前に、次のインストール前のタスクを完了します。

既知のインストール前の問題の確認

次の項の内容を確認してください。Oracleのインストール状況に当てはまる問題がある場合は、パッチセットをインストールする前に指示に従ってください。

既存の単一ノードのOracle Real Application Clustersインストールに対する2番目のノードの追加  

Oracle Real Application Clusters 10gリリース1(10.1.0.2または10.1.0.3)を単一ノードにインストールし、インストール中にデータベースを作成したときに、次の選択を行った場合は、初期化パラメータDB_RECOVERY_FILE_DESTが正しく設定されていない可能性があります。

  • Oracleホーム・ディレクトリのローカル・ディレクトリ・パスを指定

  • データベース構成オプションとして「汎用目的」、「データ・ウェアハウス」または「トランザクション処理」を選択

  • 自動バックアップを有効化しないことを選択

これらの選択を行った場合、DB_RECOVERY_FILE_DESTパラメータで指定されるローカル・ファイル・システム上のディレクトリ(環境設定により、$ORACLE_BASE/flash_recovery_areaまたは$ORACLE_HOME/flash_recovery_areaのいずれか)は正しくなくなります。このディレクトリは共有されないため、この設定ではOracle Real Application Clustersインストールに別のノードを追加できません。


注意:

インストール中に「カスタム」インストール・タイプを選択するか「詳細」データベース構成オプションを選択した場合、またはソフトウェアのインストール後にDBCAを使用してOracle Real Application Clustersデータベースを作成した場合には、この問題は発生しません。

この問題はOracleバグ3480750で追跡されています。

Fujitsu PRIMECLUSTERシステムでのOracle Database 10gリリース1(10.1.0.4.2)のアップグレードまたはインストール 

Fujitsu PRIMECLUSTERシステムでのOracle Database 10gリリース1(10.1.0.4.2)のアップグレードまたはインストールの方法については、次のドキュメントを参照してください。

Oracle E-Business Suiteデータベースのアップグレード  

Oracle E-Business Suiteを使用しており、Oracle E-Business Suiteリリース11iデータベース・サーバーをこのパッチセットでアップグレードする場合、OracleMetaLink Webサイトで最新の動作保証ステータスおよび相互運用性の注意を確認する必要があります。

http://metalink.oracle.com

フィジカルまたはロジカルのスタンバイ・データベースを使用するインストールのアップグレード  

フィジカルまたはロジカルのスタンバイ・データベースを1つ以上使用するOracle Database 10gリリース1(10.1.0.2または10.1.0.3)インストールにこのパッチセットを適用する前に、OracleMetaLinkの次のドキュメントを確認してください。

  • フィジカル・スタンバイ・データベースについては、ドキュメント278641.1を確認してください。

  • ロジカル・スタンバイ・データベースについては、ドキュメント278643.1を確認してください。

これらのドキュメントは、OracleMetaLink Webサイトで入手できます。

http://metalink.oracle.com

Oracle Data Guard SQL Applyを使用したローリング・アップグレード  

ロジカル・スタンバイ・データベースを使用する場合、Oracle Data Guard SQL Applyを使用してローリング・アップグレードを実行し、Oracle Database 10gリリース1(10.1.0.2)またはOracle Database 10リリース1(10.1.0.3)をリリース1(10.1.0.4.2)にアップグレードできます。ローリング・アップグレード中に、プライマリおよびロジカルのスタンバイ・データベースでOracleソフトウェアの異なるリリースを実行しながら1つずつアップグレードすることができます。これを行うと、プライマリ・データベースの停止時間を最小限に抑えられます。ロジカル・スタンバイ・データベースのローリング・アップグレードの情報および手順については、OracleMetaLink Webサイトのドキュメント300479.1を確認してください。

http://metalink.oracle.com

事前構成済のStandard Editionデータベースのアップグレード  

Oracle Database 10gリリース1(10.1.0.2または10.1.0.3)の事前構成済のStandard Editionデータベースを使用している場合、データベースにはStandard Editionでサポートされない次のコンポーネントが含まれています。

  • Oracle Data Mining

  • Oracle OLAP Catalog

  • Oracle OLAPアナリティック・ワークスペース

  • Oracle OLAP API

  • Spatial

catpatch.sqlスクリプトでは、これらのコンポーネントのパッチ・スクリプトは実行されません。DBA_REGISTRYビューでコンポーネントのSTATUSがOPTION OFFに設定されます。コンポーネントのディクショナリ・オブジェクトの元のバージョンはデータベースに残りますが、catpatch.sqlスクリプトではコンポーネントにパッチが適用されません。

Oracle Workspace ManagerおよびOracle Messaging Gatewayのアップグレード  

Oracle Workspace ManagerおよびOracle Messaging Gatewayは、このパッチセットをインストールしてもアップグレードされません。Oracle Database 10gリリース1(10.1.0.2または10.1.0.3)インストールにこれらのコンポーネントが含まれている場合、これらの製品専用のパッチで個別にアップグレードしてください。

Java仮想マシンまたはOracle interMediaを使用するインストールのアップグレード  

いずれかのデータベースがJava仮想マシンまたはOracle interMediaを使用している場合、10.1.0.4.2パッチセットをインストールする前に、Oracle Database 10g Companion DVDから「Oracle Database 10g製品」インストール・タイプをインストールします。

Companion DVDから「Oracle Database 10g製品」インストール・タイプをインストールする方法については、次のURLで入手できる『Oracle Databaseインストレーション・ガイド』または『Oracle Database Companion CDインストレーション・ガイド』を参照してください。

http://metalink.oracle.com

このインストール・タイプには、Javaのパフォーマンスを改善するネイティブ・コンパイルJavaライブラリ(NCOMP)ファイルが含まれています。NCOMPファイルをインストールしないと、Java VMを使用するデータベースをパッチ・リリースにアップグレードしたときに、「ORA-29558:JAccelerator(NCOMP)がインストールされていません」というエラーが発生します。

Oracle Cluster Ready Servicesのアップグレード  

Oracle Cluster Ready Servicesソフトウェア(CRS)は、Oracle Real Application ClustersのOracleホームにあるOracleソフトウェアと同じ、またはそれよりも新しいレベルであることが必要です。したがって、Oracle Real Application Clustersをアップグレードする前に必ずCRSをアップグレードしてください。

ただし、CRSを10.1.0.4.2にアップグレードする前に、クラスタ・データベース環境の一部となっているリリース10.1.0.2のOracle Real Application Clusters Oracleホーム・ディレクトリすべてに対して、Oracleバグ3671865のパッチを適用する必要があります。このパッチは、10.1.0.2のOracle Real Application Clusters Oracleホームを、アップグレードした10.1.0.4.2のCRSソフトウェアに対して機能させるために必要です。

CRSのアップグレード後に時間をおいてOracleホームを10.1.0.4.2にアップグレードする場合でも、このパッチをOracle Real Application ClustersのOracleホームにインストールする必要があります。

Oracle Databaseインストールの確認

これは完全なソフトウェア・ディストリビューションではありません。既存のOracle Database 10gのOracleホームにインストールする必要があります。Oracleホーム・ディレクトリを確認するには、/etc/oratabファイルを参照してください。

このパッチセットを既存のOracle Real Applications Cluster 10gリリース1(10.1.0.2または10.1.0.3)インストールにインストールする場合、Oracle Databaseソフトウェアをインストールしたときと同じノードからOracle Universal Installerを実行する必要があります。

リリース後の更新のチェック

このパッチセットを本番環境にインストールする前に、ドキュメント263719.1「ALERT: Oracle 10g Release 1 (10.1) Support Status and Alerts」を確認してください。このドキュメントは、OracleMetaLink Webサイトで入手できます。

http://metalink.oracle.com

このドキュメントを見つけるには、次の手順を実行します。

  1. OracleMetaLinkにログオンします。

  2. OracleMetaLinkページ上部の「Advanced」をクリックします。

  3. 「Document ID」フィールドに「263719.1」と入力し、「Submit」をクリックします。

このドキュメントはオラクル社カスタマ・サポート・センターで作成されたもので、このパッチセットのリリース後に明らかになった問題のステータスについて説明しています。このサイトにアクセスできない場合は、このパッチセットを本番環境にインストールする前に、オラクル社カスタマ・サポート・センターまでご連絡ください。

インストール・ソフトウェアの抽出

パッチセットのインストール・ソフトウェアを抽出するには、次の手順を実行します。

  1. Oracle Collaboration Suite Supplemental DVDにある適切なパッチセットを、Oracleホーム・ディレクトリ以外のディレクトリまたはOracleホーム・ディレクトリ内のディレクトリに抽出します。

  2. 次のコマンドを入力し、インストール・ファイルを解凍して抽出します。

    $ unzip patchset_name.zip
    
    

    このコマンドでは、プラットフォームに対応する適切なパッチセットをpatchset_nameに指定します。

ORACLE_HOMEおよびORACLE_SID環境変数の設定

次のコマンドを入力して、ORACLE_HOMEおよびORACLE_SID環境変数を設定します。

  • Bourne、BashまたはKornシェル:

    $ ORACLE_HOME=oracle_home
    $ ORACLE_SID=sid
    $ export ORACLE_HOME ORACLE_SID
    
    
  • Cシェル:

    % setenv ORACLE_HOME oracle_home
    % setenv ORACLE_SID sid
    
    

これらの例のoracle_homeはアップグレードするOracle Database 10gがインストールされているOracleホーム・ディレクトリ、sidはアップグレードするデータベースのSIDです。

Oracle Databaseの停止

既存のOracle Databaseインスタンスを通常または即時の優先順位で停止します。Oracle Real Application Clustersシステムで、各ノードのすべてのインスタンスを停止します。

自動ストレージ管理(ASM)を実行している場合、ASMを使用するすべてのデータベースを停止してから、クラスタの各ノードでASMインスタンスを停止します。


注意:

CRSを使用している場合、CRSインストールにパッチセットを適用する前に、すべてのクラスタ・ノードですべてのOracle Databaseインスタンスを停止する必要があります。CRSパッチセットのインストール中に、すべてのOracle Databaseインスタンスが再起動されます。CRSパッチセットのインストールが完了した後、Oracle Real Application ClustersのOracleホームにパッチを適用する前に、Oracle Real Application ClustersのOracleホームで実行されているOracle DatabaseインスタンスおよびASMインスタンスをすべて停止する必要があります。

すべてのプロセスの停止

パッチセットをインストールするOracleホーム・ディレクトリで実行されているリスナーおよびその他のプロセスをすべて停止します。


注意:

ASMインスタンスを停止する場合、ASMを使用するデータベースが異なるOracleホームから実行されていたとしても、すべてのデータベース・インスタンスを最初に停止する必要があります。

  • 単一インスタンス・インストールをアップグレードする場合、パッチセットをインストールする前に、次のOracle Database 10gサービスを停止します。


    注意:

    次の手順は、記載されている順序で実行する必要があります。

    1. Oracleホームでデータベースにアクセスしている可能性のあるプロセス(Oracle Enterprise Manager Database ControlやiSQL*Plusなど)を停止します。


      注意:

      Enterprise Manager Grid Controlで監視されているプロセスを停止する前に、停止するプロセスに対してGrid Controlでブラックアウトを設定します。この作業を行う必要があるのは、停止するプロセスの可用性レコードに、停止が計画外のシステム停止ではなく計画停止時間として記録されるようにするためです。

    2. すべてのデータベース・インスタンスを停止します。

    3. パッチを適用するOracleホームでASMインスタンスが実行されている場合、ASMインスタンスを停止します。

    4. すべてのリスナーを停止します。

    5. Oracle Cluster Synchronization Services(CSS)デーモンをrootユーザーとして停止します。

      # /etc/init.d/init.cssd stop
      
      
  • CRSインストールをアップグレードする場合、パッチセットをインストールする前に、次のOracle Database 10gサービスを停止します。


    注意:

    次の手順は、記載されている順序で実行する必要があります。

    1. 各ノードのOracleホームでデータベースにアクセスしている可能性のあるプロセス(Oracle Enterprise Manager Database Controlなど)を停止します。


      注意:

      Enterprise Manager Grid Controlで監視されているプロセスを停止する前に、停止するプロセスに対してGrid Controlでブラックアウトを設定します。この作業を行う必要があるのは、停止するプロセスの可用性レコードに、停止が計画外のシステム停止ではなく計画停止時間として記録されるようにするためです。

    2. すべてのノードですべてのOracle Real Application Clustersインスタンスを停止します。データベースのOracle Real Application Clustersインスタンスをすべて停止するには、次のコマンドを入力します。db_nameはデータベース名です。

      $ oracle_home/bin/srvctl stop database -d db_name
      
      
    3. すべてのノードですべてのASMインスタンスを停止します。ASMインスタンスを停止するには、次のコマンドを入力します。nodeは、ASMインスタンスが実行されているノードの名前です。

      $ oracle_home/bin/srvctl stop asm -n node
      
      
    4. すべてのノードですべてのノード・アプリケーションを停止します。ノードで実行されているノード・アプリケーションを停止するには、次のコマンドを入力します。nodeは、アプリケーションが実行されているノードの名前です。

      $ oracle_home/bin/srvctl stop nodeapps -n node
      
      
    5. すべてのノードでrootユーザーとして次のコマンドを入力し、CRSプロセスを停止します。

      # /etc/init.d/init.crs stop
      
      

      注意:

      CRSが共有Oracleホームにインストールされていない場合、CRSインストールを1ノードずつアップグレードできます。そのためには、アップグレードする最初のノードでのみ前述の手順を実行した後、インストーラ画面の指示に従います。

  • Oracle Real Application Clustersインストールをアップグレードする場合に、ノード・アプリケーションがOracle Real Application ClustersのOracleホームで実行されているときは、パッチセットをインストールする前に、次のOracle Database 10gサービスを停止します。


    注意:

    次の手順は、記載されている順序で実行する必要があります。

    1. 各ノードのOracleホームでデータベースにアクセスしている可能性のあるプロセス(Oracle Enterprise Manager Database Controlなど)を停止します。


      注意:

      Enterprise Manager Grid Controlで監視されているプロセスを停止する前に、停止するプロセスに対してGrid Controlでブラックアウトを設定します。この作業を行う必要があるのは、停止するプロセスの可用性レコードに、停止が計画外のシステム停止ではなく計画停止時間として記録されるようにするためです。

    2. すべてのノードですべてのOracle Real Application Clustersインスタンスを停止します。データベースのOracle Real Application Clustersインスタンスをすべて停止するには、次のコマンドを入力します。db_nameはデータベース名です。

      $ oracle_home/bin/srvctl stop database -d db_name
      
      
    3. すべてのノードですべてのASMインスタンスを停止します。ASMインスタンスを停止するには、次のコマンドを入力します。nodeは、ASMインスタンスが実行されているノードの名前です。

      $ oracle_home/bin/srvctl stop asm -n node
      
      
    4. すべてのノードですべてのノード・アプリケーションを停止します。ノードで実行されているノード・アプリケーションを停止するには、次のコマンドを入力します。nodeは、アプリケーションが実行されているノードの名前です。

      $ oracle_home/bin/srvctl stop nodeapps -n node
      

システムのバックアップ

パッチセットをインストールする前に、Oracle Database 10gインストールのバックアップを作成することをお薦めします。パッチセットは、一度インストールすると削除できません。

5.2.1.3 インストールのタスク

パッチセットは対話方式または非対話方式でインストールできます。インストールを完了する方法については、次のいずれかの項を参照してください。

対話方式でのOracle Database 10gパッチセットのインストール

Oracle Database 10gパッチセットを対話方式でインストールするには、次の手順を実行します。


注意:

Oracle Database 10gリリース1(10.1.0.2)がインストールされていないOracleホーム・ディレクトリにこのパッチセットをインストールしようとすると、Oracle Universal Installerに次のエラーを含む警告ダイアログが表示されます。
There are no patches that need to be applied from the patchset
Oracle Database 10g Patchset 2 10.1.0.4.2

インストールを続行することはできません。「OK」をクリックした後、「取消」をクリックしてインストールを終了します。


  1. oracleユーザーとしてログインします。

  2. ソフトウェアをローカル・システムにインストールしない場合、次のコマンドを入力して、Xアプリケーションをローカル・システムに表示させます。

    • Bourne、BashまたはKornシェル:

      $ DISPLAY=local_host:0.0 ; export DISPLAY
      
      
    • Cシェル:

      % setenv DISPLAY local_host:0.0
      
      

      この例のlocal_hostは、Oracle Universal Installerの表示に使用するシステム(ワークステーションまたはPC)のホスト名またはIPアドレスです。

  3. 次のコマンドを入力してOracle Universal Installerを起動します。patchset_directoryは、パッチセット・ソフトウェアを解凍したディレクトリです。

    % cd patchset_directory/Disk1
    % ./runInstaller
    
    

    注意:

    Oracle9iグローバリゼーション・サポートのロケール定義ファイルをインストールする場合、次のコマンドを入力してOracle Universal Installerを実行します。
    % ./runInstaller oracle.rsf.nlsrtl_rsf:b_cr9idata=true
    

  4. 「ようこそ」画面で、「次へ」をクリックします。

  5. 「ファイルの場所の指定」画面で、「ソース」セクションの「パス」フィールドの隣にある「参照」をクリックします。

  6. パッチセット・ファイルを解凍したstageディレクトリのproducts.xmlファイルを選択し、「次へ」をクリックします。次に例を示します。

    directory_path/stage/products.xml
    
    
  7. 「インストール先」セクションの「名前」フィールドで、更新するOracleホームの名前をドロップダウン・リストから選択し、「次へ」をクリックします。

  8. Oracle Real Application Clustersクラスタにパッチセットをインストールする場合、「選択されたノード」画面が表示されたら「次へ」をクリックします。


    注意:

    「選択されたノード」画面には、Oracle Real Application Clusters 10gリリース1の既存のノードがリスト表示されます。リストの最初のノードは、Oracle Real Application Clusters 10gリリース1のソフトウェアのインストール元ノードです。パッチセット・ソフトウェアはこのノードからインストールする必要があります。これがOracle Universal Installerを実行しているノードではない場合、Oracle Universal Installerを終了し、ノード・リストの最初のノードからパッチセット・ソフトウェアをインストールします。

    または、次の手順でノードの順序を再設定します。

    1. Oracle Universal Installerを終了します。

    2. 次のようなコマンドを入力します。パッチセットのインストール元とするノードは、ノード・リストの最初のノードです。

      $ runInstaller -updateNodeList "CLUSTER_NODES=node2, node1,node3" -local
      ORACLE_HOME=oracle_home_path
      
      

      この例では、Oracle Real Application Clusters 10gリリース1のソフトウェアはnode1からインストールされましたが、パッチセットはnode2からインストールされます。

    3. リストの最初のノードからOracle Universal Installerを起動します。


  9. 「サマリー」画面で、「インストール」をクリックします。

    この画面には、インストール可能なすべてのパッチがリスト表示されます。

  10. 要求されたら、$ORACLE_HOME/root.shスクリプトをrootユーザーとして実行します。Oracle Real Application Clustersインストールにパッチセットを適用する場合、クラスタの各ノードでroot.sh スクリプトを実行します。


    注意:

    このパッチセットをCRSインストールに適用する場合、次の点に注意してください。
    • インストールを開始する前に、5.2.1.2項の説明に従ってすべてのノードですべてのCRSサービスを停止した場合、インストーラ画面に表示される指示のすべての手順(最初の手順を除く)を完了します。

    • すべてのノードですべてのCRSサービスを停止しなかった場合、インストーラ画面に表示される指示のすべての手順を完了します。

    どちらの場合も、root.shスクリプトの実行は求められません。

    インストーラ画面に表示されるCRSインストールの指示は、CRS_HOME/install/readme.txtファイルにも記載されています。


  11. インストールの終了画面で、「終了」をクリックした後、「はい」をクリックしてOracle Universal Installerを終了します。

非対話方式でのOracle Database 10gパッチセットのインストール

Oracle Database 10gパッチセットを非対話方式でインストールするには、次の手順を実行します。

  1. パッチセットのアーカイブ・ファイルを解凍したresponseディレクトリに用意されているレスポンス・ファイル・テンプレートをコピーします。

  2. テンプレートのコメントおよび例の説明に従って、<Value Required>というラベルの付いているすべてのフィールドの値を編集します。


    注意:

    Oracle9iグローバリゼーション・サポートのロケール定義ファイルをインストールする場合、レスポンス・ファイルでb_cr9idata変数をTrueに設定します。

    Oracle Real Application Clustersインストールの場合、元のOracle Real Application Clustersで使用されたすべてのノードがCLUSTER_NODES変数に指定されていることを確認してください。


  3. Oracle Universal Installerを実行するには、次のようなコマンドを入力します。response_fileは、編集したレスポンス・ファイルのフルパスです。

    % ./runInstaller -silent -responseFile response_file
    
    
  4. インストール後、$ORACLE_HOME/root.shスクリプトをrootユーザーとして実行します。Oracle Real Application Clustersインストールにパッチセットを適用する場合、クラスタの各ノードでroot.sh スクリプトを実行します。


    注意:

    このパッチセットをCRSインストールに適用する場合、次の点に注意してください。
    • インストールを開始する前に、5.2.1.2項の説明に従ってすべてのノードですべてのCRSサービスを停止した場合、CRS_HOME/install/readme.txtファイルのすべての手順(最初の手順を除く)を完了します。

    • すべてのノードですべてのCRSサービスを停止しなかった場合、CRS_HOME/install/readme.txtファイルのすべての手順を完了します。


5.2.1.4 インストール後のタスク

アップグレードしたソフトウェアを使用する前に、この項の内容を確認してください。この項では、インストール・タイプと使用する製品に応じて、必須およびオプションのインストール後タスクを示します。

リリース9.2以下のデータベースを直接Oracle Database 10gリリース1(10.1.0.4.2)にアップグレード

パッチセット・ソフトウェアをインストールしたら、『Oracle Databaseアップグレード・ガイド』の説明に従って、次のいずれかの方法でOracle Databaseを旧リリースからアップグレードします。

  • u0902000.sqlu0900010.sqlu0801070.sqlu0800060.sqlのいずれかのアップグレード・スクリプトを実行します。これらのスクリプトは、$ORACLE_HOME/rdbms/adminディレクトリにインストールされています。

  • データベース・アップグレード・アシスタントを使用してアップグレードを実行します。Oracle Real Application Clustersデータベースをアップグレードする場合、データベース・アップグレード・アシスタントに次のメッセージが表示されることがあります。

    The database databasename does not have the cluster configuration and also not listed in the registry of remote cluster nodes. Do you want the Database Upgrade Assistant to continue upgrading it as non cluster database?
    
    

    このメッセージが表示されたら、次のいずれかを実行します。

    • データベースのOracleホームから、srvctlコマンドを実行して、データベース構成情報をOracle Cluster Registry(OCR)に追加します。


      関連資料:

      『Oracle Real Application Clusters管理者ガイド』

    • クラスタのすべてのノードで、次のエントリをoratabファイルに追加します。

      databasename:oraclehome:N
      
      

Oracle9iデータベースをOracle Database 10gにアップグレード

Oracle9iデータベースをOracle Database 10gリリース1にアップグレードした場合、タイムスタンプを使用するOracleフラッシュバック機能に障害が発生することがあります。この問題を回避するには、Oracle Database 10gデータベースから次のSQLスクリプトを入力します。

SQL> DELETE FROM smon_scn_time WHERE orig_thread <> 0;
SQL> COMMIT;

この問題はOracleバグ3994270で追跡されています。

OLSを使用しないリリース9.2データベースのアップグレード

Oracle9iリリース2(9.2)の事前構成済データベースをアップグレードする場合に、Oracle Label Security(OLS)を使用していないときは、次の手順を完了してアップグレード中のエラーを回避します。

  1. Oracle Universal Installerリリース9.2を使用し、「カスタム」インストール・タイプを使用してOLSをインストールします。

  2. SYSDBA権限で$ORACLE_HOME/rdbms/admin/catnools.sqlスクリプトを実行し、データベースからOLSコンポーネントを削除します。

必須のインストール後タスク

パッチセット・ソフトウェアをインストールした後、「表領域サイズのチェックおよびパラメータ値の設定」を確認し、「リリース10.1データベースのアップグレード」の手順を完了します。

表領域サイズのチェックおよびパラメータ値の設定  

データベースをアップグレードする前に、次の項の内容を確認してください。

SYSTEM表領域のサイズのチェック 

JServerがインストールされている場合、SYSTEM表領域に10MB以上の空き領域が割り当てられていることを確認してください。

XDB表領域のサイズのチェック 

Oracle Real Application Clustersインストールの場合、XDB表領域に50MB以上の空き領域が割り当てられていることを確認してください。

SHARED_POOL_SIZEおよびJAVA_POOL_SIZE初期化パラメータの設定

SHARED_POOL_SIZEおよびJAVA_POOL_SIZE初期化パラメータの値を次のように設定します。

  1. データベースを起動します。

    SQL> STARTUP
    
    
  2. 必要に応じて、次のコマンドを入力し、システムで初期化パラメータ・ファイル(initsid.ora)とサーバー・パラメータ・ファイル(spfiledbname.ora)のどちらが使用されているかを調べます。

    SQL> SHOW PARAMETER PFILE;
    
    

    このコマンドにより、サーバー・パラメータ・ファイルまたは初期化パラメータ・ファイルの名前および場所が表示されます。

  3. これらのパラメータの現行の値を調べます。

    SQL> SHOW PARAMETER SHARED_POOL_SIZE
    SQL> SHOW PARAMETER JAVA_POOL_SIZE
    
    
  4. システムでサーバー・パラメータ・ファイルが使用されている場合、次の手順を実行します。

    1. 必要に応じて、SHARED_POOL_SIZE初期化パラメータの値を150MB以上に設定します。

      SQL> ALTER SYSTEM SET SHARED_POOL_SIZE='150M' SCOPE=spfile;
      
      
    2. 必要に応じて、JAVA_POOL_SIZE初期化パラメータの値を150MB以上に設定します。

      SQL> ALTER SYSTEM SET JAVA_POOL_SIZE='150M' SCOPE=spfile;
      
      
  5. システムで初期化パラメータ・ファイルが使用されている場合、必要に応じて、初期化パラメータ・ファイル(initsid.ora)でSHARED_POOL_SIZEおよびJAVA_POOL_SIZE初期化パラメータの値を150MB以上に設定します。

  6. SGA_TARGET初期化パラメータ・サイズの値がSHARED_POOL_SIZEおよびJAVA_POOL_SIZE初期化パラメータの値の合計より大きいことを確認します。

  7. データベースを停止します。

    SQL> SHUTDOWN
    

リリース10.1データベースのアップグレード  

パッチセットをインストールした後、アップグレード済のOracleホームに関連付けられているすべてのデータベースで、次の手順を実行する必要があります。


注意:

この項の説明に従ってcatpatch.sqlスクリプトを実行せずに、通常操作用にデータベースを起動すると、「ORA-13516: SWRF操作に失敗しました: CATPROCが無効です」というエラーが発生します。

  1. Oracleソフトウェアの所有者ユーザーとしてログインします。

  2. Oracle Real Application Clustersインストールの場合、次のようにクラスタの各ノードでノード・アプリケーションを起動します。

    $ srvctl start nodeapps -n nodename
    
    
  3. ASMを使用している場合、ASMインスタンスを起動します。

  4. 単一インスタンス・インストールの場合、次のようにリスナーを起動します。

    $ lsnrctl start
    
    

    注意:

    Oracle OLAPオプションを使用している場合、リスナーが実行されていることを確認してください。

  5. 単一インスタンス・インストールの場合、SQL*Plusを使用して、SYSDBA権限を持つSYSユーザーとしてデータベースにログインします。

    $ sqlplus /nolog
    SQL> CONNECT / AS SYSDBA
    
    
  6. Oracle Real Application Clustersインストールの場合、次の手順を実行します。

    1. データベースを起動します。db_nameはデータベース名、inst_nameはローカル・インスタンス名です。

      $ srvctl start instance -d db_name -i inst_name
      
      
    2. SQL*Plusを使用して、SYSDBA権限を持つSYSユーザーとしてデータベースにログインします。

      $ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT / AS SYSDBA
      
      
    3. CLUSTER_DATABASE初期化パラメータをFALSEに設定します。

      SQL> ALTER SYSTEM SET CLUSTER_DATABASE=FALSE SCOPE=spfile;
      
      
    4. データベースを停止します。

      SQL> SHUTDOWN
      
      
  7. 次のSQL*Plusコマンドを入力します。

    SQL> STARTUP UPGRADE
    SQL> SPOOL patch.log
    SQL> @?/rdbms/admin/catpatch.sql
    SQL> SPOOL OFF
    
    
  8. patch.logファイルにエラーが記録されていないかを確認し、catpatch.sqlスクリプトの最後に表示されるコンポーネント・リストを調べます。このリストには、データベース内の各SERVERコンポーネントのバージョンおよびステータスが示されています。

  9. 必要に応じて、問題を修正してからcatpatch.sqlスクリプトを再実行します。

  10. データベースを再起動します。

    SQL> SHUTDOWN
    SQL> STARTUP
    
    
  11. PL/SQLパッケージに初めてアクセスするときではなく、この時点でutlrp.sqlスクリプトを実行して、無効なPL/SQLパッケージをすべて再コンパイルします。この手順はオプションですが、実行することをお薦めします。

    SQL> @?/rdbms/admin/utlrp.sql
    
    

    注意:

    10.1.0.4.2パッチセットをOracle Database 10g Standard Editionデータベースに適用した場合、utlrp.sqlスクリプトを実行すると、42個の無効なオブジェクトが発生することがあります。これらのオブジェクトはサポートされないコンポーネントに属しており、データベース操作には影響を与えません。

    データベースに無効なゴミ箱オブジェクトが含まれていることを示す、次のようなメッセージは無視してください。

    BIN$4lzljWIt9gfgMFeM2hVSoA==$0
    

  12. Oracle Recovery Managerカタログを使用している場合、次のコマンドを入力します。

    $ rman catalog username/password@alias
    RMAN> UPGRADE CATALOG;
    
    
  13. Oracle Real Application Clustersインストールの場合、次の手順を実行します。

    1. CLUSTER_DATABASE初期化パラメータをTRUEに設定します。

       SQL> ALTER SYSTEM SET CLUSTER_DATABASE=TRUE SCOPE=spfile;
      
      
    2. データベースを再起動します。

      SQL> SHUTDOWN
      SQL> STARTUP
      
      
    3. 使用するサービスを起動します。

       srvctl start service -d db_name -s service_name
      

Oracle RACクラスタでのconfigPatch.plスクリプトの実行

configPatch.plスクリプトでは、Oracle Enterprise Manager Database Controlファイルが更新されます。configPatch.plスクリプトは、Oracle Universal InstallerによってクラスタのすべてのOracleホームにコピーされますが、Oracle Universal Installerが稼働しているノードでしか実行されません。

共有のOracleホーム・ディレクトリを使用しないOracle Real Application Clustersインストールにこのパッチをインストールする場合、クラスタの各ノード(Oracle Universal Installerを実行したノードを除く)で$ORACLE_HOME/sysman/install/configPatch.plスクリプトを手動で実行する必要があります。


注意:

前述の指示は、クラスタ・ノードが同じOracleホームを共有するOracle Real Application Clustersインストールには当てはまりません。

DBMS_SCHEDULERタイムゾーンの再設定

Oracle Database 10gリリース1のインストール中に事前構成済データベースを作成した場合、次のようにローカル・タイムゾーンを指定します。

  1. SQL*Plusを起動します。

    $ sqlplus "/ AS SYSDBA"
    
    
  2. 必要に応じて、データベースを起動します。

    SQL> STARTUP
    
    
  3. 次のコマンドを入力します。

    SQL> SELECT TZNAME FROM V$TIMEZONE_NAMES;
    
    

    このコマンドの出力には、TZNAME属性の様々なタイムゾーン設定がリスト表示されます。

  4. 前述のコマンドの出力から、自分の場所のタイムゾーンを確認します。

  5. スケジューラのDEFAULT_TIMEZONE属性を再設定します。timezoneは、前の手順で確認したタイムゾーンです。

    SQL> BEGIN
    DBMS_SCHEDULER.SET_SCHEDULER_ATTRIBUTE('DEFAULT_TIMEZONE','timezone');
    END ;
    /
    
    

    DEFAULT_TIMEZONE属性により、メンテナンス期間に使用されるタイムゾーンが決まります。

    この問題はOracleバグ3721687で追跡されています。

Oracle Enterprise ManagerのDatabase Console用のインストール後手順

Oracle Enterprise Manager Database Consoleを使用するように構成されたリリース10.1.0.2または10.1.0.3のデータベースをリリース10.1.0.4.2にアップグレードした場合、次の手順を実行する必要があります。


注意:

Oracle Real Application Clustersでは、次の手順をクラスタの各ノードで実行します。

  1. 次のコマンドを入力します。

    SQL> SELECT TZNAME FROM V$TIMEZONE_NAMES;
    
    

    このコマンドの出力には、TZNAME属性の様々なタイムゾーン設定がリスト表示されます。

  2. TZ環境変数を自分のタイムゾーンに設定します。

    • Bourne、BashまたはKornシェル:

      $ TZ=timezone; export TZ
      
      
    • Cシェル:

      % setenv TZ timezone
      
      
  3. ORACLE_SID環境変数を設定します。

    • Bourne、BashまたはKornシェル:

      $ ORACLE_SID=sid ; export ORACLE_SID
      
      
    • Cシェル:

      % setenv ORACLE_SID sid
      
      
  4. データベースのアップグレード後にDatabase Consoleを起動しようとして失敗した場合、次のコマンドを入力します。

    $ oracle_home/bin/emctl stop dbconsole
    
    
  5. 次のコマンドを入力します。

    $ oracle_home/bin/emctl resetTZ agent
    
    

    このコマンドでは、$ORACLE_HOME/hostname_sid/sysman/config/emd.propertiesファイルがTZ環境変数の値と一致するように更新されます。手順7で必要になるコマンドも返します。

  6. Enterprise Manager Repositoryユーザー(SYSMAN)としてデータベースに接続します。

    $ sqlplus SYSMAN/sysman_password
    
    

    注意:

    または、SYSDBA権限を持つSYSユーザーとして次のように接続します。
    $ sqlplus SYS/sys_password AS SYSDBA
    
    

    SYSユーザーとして接続した後、実行するセッションをSYSMANとして変更します。

    SQL> ALTER SESSION SET current_schema = SYSMAN;
    
    

  7. 手順5で表示されたコマンドを入力します。次に例を示します。

    SQL> EXEC MGMT_TARGET.SET_AGENT_TZRGN('host_name.domain_name:1830','PST8PDT')
    SQL> COMMIT
    
    
  8. SQL*Plusを終了します。

    SQL> EXIT;
    
    
  9. Oracle Enterprise Manager Database Consoleを起動します。

    $ emctl start dbconsole
    
    

この問題はOracleバグ4132656で追跡されています。

Oracle Notification Serviceの自動再起動

Oracle Database 10gリリース1(10.1.0.2)インストールの場合、クラスタの各ノードでOracle Notification Service(ONS)のAUTO_STARTパラメータが0に設定されています。そのため、ノードを再起動したときにONSが自動的に起動されません。

この問題を回避するには、各ONSリソースのCRS所有者として次の手順を実行する必要があります。

  1. ディレクトリをcrs_home/crs/publicディレクトリに変更します。

  2. 次のコマンドを使用して、プロファイル・リソースを含むファイルを作成します。

    $ crs_home/bin/crs_stat -p ora.nodename.ons > ora.nodename.ons.cap
    
    
  3. 次のコマンドを入力して、ora.nodename.ons.capファイルでAUTO_STARTパラメータの値を1に変更します。

    $ crs_home/bin/crs_profile -update ora.nodename.ons -o as=1
    
    
  4. 次のコマンドを入力して、リソース・プロファイルを更新します。

    $ crs_home/bin/crs_register -u ora.nodename.ons
    
    

この問題はOracleバグ4011834で追跡されています。

5.2.2 Oracle Collaboration Suiteのインストール

この項の内容は次のとおりです。

5.2.2.1 インストール前のタスク

Oracle Collaboration Suiteを既存のデータベースにインストールし始める前に、カーネル・パラメータが表5-1のように設定されていることを確認します。

表5-1 Oracle Collaboration Suiteを既存のデータベースにインストールするためのデータベース構成パラメータとその最小値

カーネル・パラメータ パラメータの最小値

pga_aggregate_target

203423744

db_cache_size

150994944

session_max_open_files

50

processes

250

sga_max_size

629145600

aq_tm_processes

1

db_recovery_file_dest_size

2147483648

star_transformation_enabled

TRUE

sga_target

629145600

compatible

10.1.0.4.2

shared_pool_size

184549376

sessions

400

job_queue_processes

10

java_pool_size

125829120

dml_locks

200

max_commit_propagation_delay

0

dispatchers

(PROTOCOL=TCP) (SERVICE={SID}XDB)

open_cursors

400

db_block_size

8192

remote_login_passwordfile

EXCLUSIVE

undo_management

AUTO

db_file_multiblock_read_count

32


5.2.2.2 インストールのタスク

表5-2の手順を実行して、Oracle Collaboration Suiteを既存のデータベースにインストールします。


注意:

Oracle Universal Installerでは、/etc/hostsファイルを使用してホスト名を判断します。hostsファイルに指定するホスト名は、完全修飾されているものでも、完全修飾されていないものでもかまいません。ただし、完全修飾されていないホスト名は、ドメイン外部では使用できません。

たとえば、サーバーの完全修飾ドメイン名がmyserver.acme.ukで、hostsファイルにmyserverという名前のみ登録されている場合、acme.co.ukドメインのクライアントではこのホストとの通信に問題はありません。一方、acme.co.deドメインのユーザーによる接続は失敗することがあります。

また、完全修飾されているかどうかにかかわらず、指定するホスト名が実際のホスト名と完全に一致していることを確認してください。


表5-2 Oracle Collaboration Suiteを既存のデータベースにインストールする際の画面

手順 画面 操作

1.

なし

インストーラを起動します。

インストーラの起動の詳細は、3.4項を参照してください。

2.

インストール方法の選択

「拡張インストール」を選択します。

注意: 基本インストールおよび拡張インストールの詳細は、1.7.1項を参照してください。

「次へ」をクリックします。

3.

インベントリ・ディレクトリと資格証明の指定

(拡張インストールのみ)

この画面は、このコンピュータにOracle製品を最初にインストールする場合にのみ表示されます。インベントリ・ディレクトリのフルパスを入力します。製品ファイル用のOracleホーム・ディレクトリ以外のディレクトリを入力します。

例: var/opt/oracle/oraInventory

インベントリ・ディレクトリの書込み権限を付与するオペレーティング・システム・グループの名前を入力します。

例: oinstall

「次へ」をクリックします。

4.

orainstRoot.shの実行

(拡張インストールのみ)

この画面は、このコンピュータにOracle製品を最初にインストールする場合にのみ表示されます。rootユーザーとして別のシェルでorainstRoot.shスクリプトを実行します。スクリプトは、oraInventoryディレクトリにあります。スクリプトの実行後、「続行」をクリックします。

5.

ファイルの場所の指定

(拡張インストールのみ)

ソース・ディレクトリのフルパスを、「ソース」の「パス」フィールドに入力します。

Oracleホームを識別する名前を、「インストール先」の「名前」フィールドに入力します。名前は最大16文字で、空白を使用することはできません。

例: OH_INFRA_10_1_1

インストール先ディレクトリのフルパスを、「インストール先」の「パス」フィールドに入力します。これがOracleホームです。ディレクトリが存在しない場合は、インストーラによって作成されます。ディレクトリをあらかじめ作成する場合は、oracleユーザーとして作成します。

ディレクトリをrootユーザーとして作成しないでください。

例: /home/oracle/infra_10_1_1

「次へ」をクリックします。

6.

ハードウェアのクラスタ・インストール・モードの指定

(拡張インストールのみ)

この画面は、コンピュータがハードウェア・クラスタの一部である場合にのみ表示されます。インフラストラクチャをインストールするハードウェア・クラスタ内のコンピュータを選択します。複数のコンピュータを選択することも、現在のコンピュータのみを選択することもできます。「次へ」をクリックします。

7.

インストールする製品の選択

(拡張インストールのみ)

Oracle Collaboration Suiteインフラストラクチャ10.1.1.0.2を選択します。

追加言語のサポートをインストールする方法の詳細は、1.8項を参照してください。

「次へ」をクリックします。

8.

インストール・タイプの選択

(拡張インストールのみ)

この画面に表示されるオプションは、「インストールする製品の選択」画面での選択によって異なります。インフラストラクチャのインストール・タイプは次のとおりです。

  • Identity ManagementとCollaboration Suite Database

  • Identity Management

  • Collaboration Suite Database

  • 既存のOracle10g DatabaseをCollaboration Suite Databaseとして使用可能にする

「既存のOracle10g DatabaseをCollaboration Suite Databaseとして使用可能にする」を選択し、「次へ」をクリックします。

9.

言語の選択

(拡張インストールのみ)

この画面では、Oracle Collaboration Suiteコンポーネントを実行する言語を選択できます。

「使用可能な言語」リストから必要な言語を選択して「選択された言語」リストに追加します。

「次へ」をクリックします。

10.

Oracle Internet Directoryの指定

(拡張インストールのみ)

ホスト: Oracle Internet Directoryが実行されるコンピュータの名前を入力します。

ポート: Oracle Internet Directoryがリスニングするポート番号を入力します。ポート番号が不明な場合は、8.5項を参照してください。

SSLを使用してOracle Internet Directoryに接続: Oracle Collaboration SuiteのコンポーネントでSSLのみを使用してOracle Internet Directoryに接続する場合は、このオプションを選択します。

「次へ」をクリックします。

11.

Oracle Internet Directory

(拡張インストールのみ)

ユーザー名: Oracle Internet Directoryにログインするためのユーザー名を入力します。

パスワード: ユーザーのパスワードを入力します。

「次へ」をクリックします。

注意: Oracle Internet Directoryスーパーユーザーの場合は、ユーザー名にcn=orcladminを使用します。

12.

データベースIDの指定

(拡張インストールのみ)

ユーザー名: Oracle Collaboration Suiteをインストールする既存のデータベースにログインするためのデータベース管理者名を入力します。

パスワード: 「ユーザー名」フィールドに指定したデータベース管理者アカウントのパスワードを入力します。

ホスト名とポート: 使用するデータベースがインストールされているコンピュータのホスト名を入力します。次のように、このデータベースが使用しているポートも指定します。

hostname:port

サービス名: 使用するデータベースのサービス名を入力します。

SID: 使用する既存のデータベースのシステム識別子を入力します。通常はグローバル・データベース名と同じですが、ドメイン名は含まれません。

「次へ」をクリックします。

13.

データベース・ファイル記憶域オプションの指定

(拡張インストールのみ)

データベース・ファイルに使用する格納方式を選択します。

データベース・ファイルをファイル・システムに格納する場合は、「ファイルシステム」を選択します。RACインストールの場合、選択するファイル・システムは、クラスタ・ファイル・システムまたは認証されたネットワーク接続ストレージ(NAS)デバイス上にある必要があります。

データベース・ファイルを自動ストレージ管理(ASM)ディスク・グループ内に格納する場合は、「自動ストレージ管理」を選択します。ASMディスク・グループは、別のOracle ASMインスタンスによって管理される1つ以上のディスク・デバイスを指定することによって作成されます。RACインストールの場合、ASMディスク・グループに追加するディスク・デバイスは、クラスタのすべてのノードによって共有される必要があります。

データベース・ファイルをRAWデバイス(RAWパーティションまたはRAWボリューム)に格納する場合は、「RAWデバイス」を選択します。このオプションを選択するには、必要なRAWデバイスがすでに存在している必要があります。RACインストールの場合、クラスタのすべてのノードによって共有されるディスク・デバイスにRAWデバイスを作成する必要があります。

「次へ」をクリックします。

注意: この画面で選択したオプションによっては、次に表示される画面が次の項に示すものとは異なることがあります。

14.

データベース・ファイルの位置の指定

(拡張インストールのみ)

データベース・ファイルのディレクトリ: データベース・ファイルを格納するディレクトリの場所を指定します。

注意: データベース・パフォーマンスを最適化するために、データベース・ファイル(データファイル、制御ファイルおよびREDOログ)とデータベースを別々のディスクにインストールすることをお薦めします。

「次へ」をクリックします。

15.

データベース・スキーマのパスワードの指定

(拡張インストールのみ)

権限が付与されたデータベース・アカウントのパスワードを設定します。これらは、データベース管理とインストール後のタスクに使用されます。これらのアカウントのパスワード設定のルールは、4.3.8項を参照してください。

権限が付与されたOracle Collaboration Suiteアプリケーション・アカウントのパスワードを設定します。

SYSおよびSYSTEMユーザーに適用されるパスワード設定ルールは、これらのスキーマにも適用されます。

「次へ」をクリックします。

16.

サマリー

選択内容を確認し、「インストール」をクリックします。

17.

インストールの進捗状況

この画面には、インストールの進捗状況が表示されます。

18.

root.shの実行

注意: このダイアログ・ボックスが表示されるまで、root.shスクリプトは実行しないでください。

  1. このダイアログ・ボックスが表示されたら、rootユーザーとして別のシェルでroot.shスクリプトを実行します。スクリプトは、このインスタンスのOracleホーム・ディレクトリにあります。

  2. 「OK」をクリックします。

19.

コンフィギュレーション・アシスタント

この画面には、コンフィギュレーション・アシスタントの進捗状況が表示されます。コンフィギュレーション・アシスタントによって、コンポーネントが構成されます。

20.

インストールの終了

「終了」をクリックしてインストーラを終了します。



注意:

このインストールの最後に「リリース情報」をクリックしても情報が表示されない場合は、次のURLを参照してください。

http://Infrastructure_host:infra_port_number/relnotes/toc.htm


5.3 分割構成

既存のOracle 10g Databaseリモート・データベースをCollaboration Suiteデータベースとして使用可能にすることもできます。これは、分割構成とも呼ばれます。

分割構成の詳細は、OracleMetaLinkを参照してください。

http://metalink.oracle.com