Oracle Developer Suite インストレーション・ガイド 10gリリース2(10.1.2)for Solaris Operating System (SPARC), Microsoft Windows and Linux x86 B25104-03 |
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この付録では、既存のBI BeansプロジェクトをOracle9i JDeveloper(9.0.4)から移行する手順を説明します。BI Beans 10.1.2の旧バージョンからプロジェクトを移行する必要がある場合は、第E.5項「BI Beansカタログの移行後の作業(オプション)」で説明しているオプション作業の実行を検討してください。この付録で説明する項目は次のとおりです。
BI Beans 10.1.2アプリケーションは、Oracle9i Enterprise Editionリリース2またはOracle Database 10g Enterprise Editionリリース1またはリリース2に対して実行できます。その他の移行手順を実行する前に、次のリストで説明するように、どのバージョンのデータベースを使用するか決定する必要があります。
サポートされているデータベース・バージョンの詳細は、第B.3.1項「Oracle Business Intelligence Toolsのデータベース要件」を参照してください。
リモートのBI Beansカタログを移行するには、BI Beansに同梱のアップグレード・ユーティリティを実行します。このユーティリティの名前はbi_upgradecatalog.bat
で、JDEV_HOME
¥bibeans¥bin
ディレクトリ(JDEV_HOME
はJDeveloperのインストール・ディレクトリ)にあります。
重要: このユーティリティを使用できるのは、BI Beansリリース9.0.3またはリリース9.0.4からBI Beansリリース10.1.2へアップグレードする場合のみです。必ず、最新リリースのBI Beansに付属のユーティリティを実行してください。
カタログ移行ユーティリティの詳細は、BI Beansヘルプ・システムの「BI Beans Catalog Upgrade Utility」を参照してください。
アップグレード・ユーティリティを実行して既存のBI BeansカタログをOracle Database 10g Enterprise Editionリリース2(10.2.0.1以上)に移行するほかに、次の手順を実行して、データベース・サーバー上のPL/SQLパッケージも更新する必要があります。
cd oracle¥dss¥persistence¥storagemanager¥bi¥scripts
sqlplus
セッションを開きます。たとえば、次のように入力します。sqlplus
BIBCAT/BIBCAT@mydb
mydb
には接続文字列を、BIBCAT/BIBCAT
にはBI Beansカタログをホストするスキーマの所有者のユーザー名とパスワードを指定します。
sqlplus
プロンプトで、次のように入力します。SQL> @bibcoreb.pls
次の出力が表示されます。
Package body created. Commit complete.
sqlplus
セッションを再度開きます。
SQL> column OBJECT_NAME format a30; SQL> column STATUS format a10; SQL> select object_name, status from user_objects where object_name='BISM_ CORE';
次の表示は、パッチが正常に適用されたことを示します。
OBJECT_NAME STATUS ------------------------------------------------ BISM_CORE VALID BISM_CORE VALID
Oracle9i JDeveloper(9.0.4)の製品版からOracle JDeveloper10gにユーザー設定を移行できます。Oracle JDeveloper10gを初めて開いたとき、ユーザー設定を旧リリースから移行するか確認する画面が表示されます。デフォルトでは、すべての設定が移行対象としてマークされます。ユーザー設定、特にデータベース接続は、アップグレードを許可する必要があります。データベース接続を移行しない場合は、移行するすべての作業領域に存在するBIDesignerが参照するすべての接続を作成しなおす必要があります。
Oracle JDeveloperリリース3.2.3からOracle9i JDeveloper(9.0.4)以降に直接移行することはできません。
ユーザー設定の移行の詳細は、第A.2.1項「リリース9.0.2からリリース10.1.2へのJDeveloperユーザー設定の移行」を参照してください。
プロジェクトを移行するためには、次の手順を実行します。
必ずこの手順を完了してから、Oracle9i JDeveloper(9.0.4)からの接続を使用するBIDesignerを開いてください。
Oracle9i JDeveloper(9.0.4)で作成された作業領域、またはこれからOracle JDeveloper10gの作業領域に追加しようとしているOracle9i JDeveloper(9.0.4)で作成されたプロジェクトを移行する必要があります。Oracle JDeveloper10gを起動して、Oracle9i JDeveloper(9.0.4)のBI Beans作業領域を開くと、移行ウィザードが表示されます。このウィザードでは、多くの移行手順を自動的に実行できます。たとえば、Oracle JDeveloper10gの正確なバージョンに作業領域を更新できます。最新のUIXインストール可能コンポーネントやHTMLアプリケーションのデータ・バインディング構文など、他のオプションを自動的に実行させることもできます。
ウィザードでは、すべてのローカル・カタログが自動的に移行されるようにしてください。また、移行前にカタログをバックアップするかどうか指定することもできます。特定のローカル・カタログを移行しない場合は、ウィザードで選択を解除できます。リモート・カタログのアップグレードの詳細は、第E.2項「BI Beansカタログの移行」を参照してください。
-Djava.ext.dirs=C:¥Jdev¥JDev904_2.7.5.32.1¥jdev¥lib¥patches
JSPアプリケーションを手動で移行するには、次の各項で説明する手順を実行します。
各ページのコードの最初の行でネームスペースを編集します。次の例に示すように、既存のネームスペースに「/jsp」を追加します。
編集前:
<%& taglib uri="http://xmlns.oracle.com/bibeans" prefix="orabi" %>
編集後:
<%& taglib uri="http://xmlns.oracle.com/bibeans/
jsp
" prefix="orabi" %>
このリリースのBI Beansの新機能であるJSPタグ機能にアクセスする場合は、次の手順を実行する必要があります。
<%@ taglib uri="http://java.sun.com/jstl/core" prefix="c"%>
<project>
¥public_html¥WEB-INF¥lib
ディレクトリにstandard.jar
ファイルが含まれているか確認します。含まれていない場合は、手順b.およびc.を実行します。
<project>
¥public_html¥WEB-INF¥lib
ディレクトリを再度確認します。standard.jar
ファイルが存在します。
BIThinSessionタグを含む各ページで、HTML <body>タグを更新します。ネームスペースの編集後は、BIBodyタグおよびInitBITagsタグを更新する必要があります。BIBodyタグは、ページ上でビジュアル・エディタに表示されているときにドラッグ・アンド・ドロップできます。InitBITagsタグは、フォームの最初の子としてドラッグ・アンド・ドロップできます。
ドラッグ・アンド・ドロップ技術が効果的でない場合は、次の手順で説明するように、タグを手動で編集できます。
POST
に設定します。
次のコードは、biexplorerdetail1.jspというページの、これらのタグの例です。
<orabi:BIBody> <form name="BIForm" method="POST" action="biexplorerdetail1.jsp" > <orabi:InitBITags parentForm="BIForm"/>
注意: JSPページの名前の指定には、スラッシュを含めないでください。また、終了タグ</body>を</orabi:BIBody>に置き換えます。
アプリケーションのJSPページにスクリプトレットが含まれている場合や、IDを利用してプレゼンテーションにアクセスし、ThinDataviewCommonにキャストするJavaコードが含まれている場合は、プレゼンテーションBeanにキャストしてBeanからデータ・ビューを取得する必要があります。
これを実現するには、次に示すようなコードの行を変更します。
ThinDataviewCommon dataView = (ThinDataViewCommon)pageContext.findAttribute ("biuntitled1_pres1");
次のようにします。
ThinDataviewCommon tdvc = null; Presentation p = (Presentation)pageContext.findAttribute ("biuntitled1_pres1"); if (p != null) tdvc = p.getView();
新しいプレゼンテーションBeanにアクセスするために、次のインポートを追加します。
oracle.dss.thin.beans.dataView.Presentation;
SaveButton JSPタグは、SaveLinkタグに置き換えられました。アプリケーションでSaveButton JSPタグを使用している場合は、次の手順でアプリケーションを更新できます。
<orabi:SaveButton id="analyze1_SaveButton1" presentationId="analyze1_Presentation1" saveConfirmationPage="saveconf1.jsp" saveConfirmationId="saveconf1_SaveConfirmation1" />
次の例に示すように、SaveButtonタグを、SaveLinkタグを使用するように変更します。
<orabi:SaveLink id="analyze1_SaveButton1" mode="Save" presentationId="analyze1_Presentation1" />
<orabi:Render targetId="analyze1_SaveButton1" parentForm="BIForm"/>
Renderタグを、次のように編集します。
<orabi:Button text="Save" onClick="${analyze1_SaveButton1_data.showDialog}"/>
「保存」ボタンをクリックすると、内部のsaveページが表示されます。
UIXアプリケーションを手動で移行するには、次の各項で説明する手順を実行します。この手順では、BI Beansによって生成されたUIXアプリケーションをカスタム・アプリケーションの基礎として使用したことを前提としています。
作業領域にイメージが含まれている場合は、次の手順で説明するように、そのイメージをコピーして、BIPageTemplate UITファイルとログインUIXファイルでイメージのパスを更新する必要があります。
public_html¥cabo¥images¥
<app_name>
ディレクトリに格納されます。Oracle JDeveloper10gでは、イメージはpublic_html¥
<app_name>
ディレクトリに格納されます。たとえば、このディレクトリは、UITファイルでは次のようなタグで指定されます。
<images source="cabo¥images¥<
app_name
>¥required.gif">
このタグを次のように変更します。
<images source="<
app_name
>¥required.gif">
移行中に、UIXアプリケーションのエラー・ページの問題を説明するメッセージが表示される場合があります。この問題を解決するには、次いずれかを実行できます。
<bibeansTemplate:biPageTemplate xmlns="http://xmlns.oracle.com/uix/ui" xmlns:data="http://xmlns.oracle.com/uix/ui" xmlns:ctrl="http://xmlns.oracle.com/uix/controller" renderLogoutButton="false" renderOpenButton="false" pageTitle="BI uiXML Application Error">
単純に要素を編集して次のテキストを削除します。
renderLogoutButton="false"
この要素を編集後に、web.xml
ファイルを変更します。エラー・ページのエントリは次のようになります。
<init-param> <param-name>oracle.cabo.servlet.errorPage</param-name> <param-value>cabo/bi/uix/error</param-value> </init-param>
cabo/bi/uix/error
の値を、カスタマイズしたエラー・ページを示すように変更します。
部分ページ・レンダリング(PPR)機能を使用するテンプレート・ページを編集する必要があります。次の例に示すように、<body>要素をアプリケーション・コードに追加します。
<contents> <body> <contents> <form name="form1" method="POST"> <contents>
必ず</body>
タグを適切な場所に追加してください。
Oracle JDeveloper10gでは、dialogLinkをボタン、リンク、イメージのonClick属性にバインドするには、キーshowDialogを使用して、dialogLinkのdataObjectにバインドする必要があります。たとえば、dialogLinkのIDがdlgLnk1であり、BIThinSessionでbisession1と定義されているとします。
Oracle9i JDeveloper(9.0.4)では、コードは次のようになります。
<button onClick="${bibeans:data().bisession1.dlgLnk1}"/>
Oracle JDeveloper10gでは、コードは次のようになります。
<button onClick="${bibeans:data().bisession1.dlgLnk1_data.showDialog}"/>
アプリケーションのJSPページに、IDを利用してプレゼンテーションにアクセスし、ThinDataviewCommonにキャストするJavaコードが含まれている場合は、プレゼンテーションBeanにキャストしてBeanからデータ・ビューを取得する必要があります。
これを実現するには、次に示すようなコードの行を変更します。
ThinDataviewCommon dataview = (ThinDataViewCommon) pageObjects.get("<parameter>");
次のようにします。
Presentation presentation = (Presentation) pageObjects.get("<parameter>"); ThinDataviewCommon dataview = null; if (presentation !=null) dataview=presentation.getView();
旧バージョンのUIXアプリケーションのJavaコードには、このコード変更が必要なインスタンスが2つあります。
新しいプレゼンテーションBeanにアクセスするために、次のインポートを追加します。
oracle.dss.thin.beans.dataView.Presentation;
現在のリリースでは、saveConfirmationタグは廃止され、SaveDef UIXタグに置き換えられています。自動的に提供される内部のsaveダイアログ・ページを、saveConfirmationページの代わりに使用する必要があります。
たとえば、コードの元の行は次のようになっています。
<bibeans:saveDef id="saveBtn1" presentationId="pres1" saveConfirmationPage="SaveConfirm1.uix" saveConfirmationId="saveConf1" />
このコードを、次のように書き換えます。
<bibeans:saveDef id="saveBtn1" presentationId="pres1"
mode="Save" />
「保存」ボタンをクリックすると、内部のsaveページが表示されます。
Javaクライアント・クラスを使用するアプリケーションを手動で移行するには、次の各項で説明する手順を実行します。
アプリケーションでグラフを使用する場合は、次のコード変更が必要です。次のコード行を変更します。
((GraphLayout) layout).setGraph((UIGraph) dv);
次のようにします。
((GraphLayout) layout).setGraph((Graph) dv);
サーブレット・アプリケーションを移行する前に、多数のカスタム・ページや機能を追加しているかどうかを確認してください。追加したカスタマイズがそれほど多くない場合は、JSPまたはUIXアプリケーションを作成し、そこでカスタマイズを再作成することができます。JSPまたはUIXアプリケーションに切り替えることにより、BI Beansで使用可能な強力な新機能を簡単に利用できます。
サーブレット・アプリケーションを移行する場合は、次の各項で説明する手動の移行手順を実行します。
JSPまたはUIXアプリケーションを移行すると、cabo
ディレクトリ内のインストール可能ファイルは自動的に更新されます。これらのインストール可能ファイルは、サーブレット・アプリケーション用には自動的に更新されません。cabo
ディレクトリには、UIXおよびBI Beansのイメージ、スタイル・シート、Javascriptファイルが含まれています。これらはOracle9i JDeveloper(9.0.4)からOracle JDeveloper10gへの移行の際に更新されたものです。cabo
ディレクトリ内のインストール可能ファイルをサーブレット・アプリケーション用に更新するには、次の手順を実行します。
public_html
ディレクトリに移動します。
cabo
ディレクトリの名前をcabo.9.0.4
に変更します。
ページが生成されると、プロジェクトの新しいcabo
ディレクトリが作成されます。
cabo.9.0.4
)に、他にもファイルが含まれている場合(新しいスタイルシートや.xssファイル、アプリケーション固有のイメージ・ファイルを作成していた場合など)は、それらのファイルも新しいcabo
ディレクトリにコピーする必要があります。
BI Beansには、一連のサーブレット・アプリケーションのサンプルが付属しています。Oracle JDeveloper10gでサーブレット・アプリケーションを処理する場合のベスト・プラクティスとして、これらのサンプルを参照してください。たとえば、ViewToolbarに影響するコードを確認し、それに従ってアプリケーション・コードを変更します。ViewToolbarには、下位互換性はありません。
カタログの移行後に、移行後の作業を実行すると、パフォーマンスが向上する場合があります。
次の条件がすべて満たされている場合は、オプションの移行後の作業の実行を検討してください。
BIB-9549: クエリーにレベル情報が挿入されていません。このクエリー、関連する計算および保存された選択の再保存を依頼してください(このメッセージの後には、レベル情報が欠落していたオブジェクトのリストが表示されます)。
注意: カタログの移行後の作業は、以前にBI Beans 10g(9.0.4)から移行したBI Beans 10.1.2.1アプリケーションにも有益な場合があります。
BI Beans 10.1.2リリース以降、階層およびレベルの情報は、ディメンション・メンバー参照ごとに、各クエリーと、カタログ内の関連する計算および保存済の選択内容内に格納されます。アプリケーションからカタログにこの情報が格納されていないオブジェクトのロードのリクエストがあった場合、クエリーでは必要な情報の検索を行った後にロード操作が完了します。メッセージBIB-9549は、クエリーで欠落している情報の検索が行われた分、ロード操作が遅延したことを示しています。
情報が欠落しているオブジェクトをロードするたびに発生する遅延を回避するため、BI Beans 10.1.2を使用して、カタログ内の各オブジェクトをロードして再保存する1回限りの操作を実行できます。
オブジェクトをロードして再保存する手順は次のとおりです。
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