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Oracle Developer Suite インストレーション・ガイド
10gリリース2(10.1.2)for Solaris Operating System (SPARC), Microsoft Windows and Linux x86
B25104-03
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D
サイレント・インストールおよび非インタラクティブ・インストール

この章では、Oracle Developer Suiteのサイレント・インストールおよび非インタラクティブ・インストールについて説明します。説明する項目は次のとおりです。

D.1 概要

Oracle Developer Suiteには、非インタラクティブ・インストールの方式として、次の2つがあります。

どちらの方式も、Windowsと、LinuxおよびSolarisの両方のプラットフォームで利用できます。

D.1.1 サイレント・インストール

Oracle Developer Suiteのサイレント・インストールを実行するには、インストーラにレスポンス・ファイルを与え、コマンドラインで-silentフラグを指定します。レスポンス・ファイルは、テキスト・ファイルです。

インストーラは、レスポンス・ファイルに記述された変数やパラメータの値を使用して、インストール時のすべてのプロンプトへのレスポンスを得ます。レスポンス・ファイルには、インストール時のすべてのプロンプトに対するレスポンスを記述します。サイレント・インストールでは、グラフィカルな出力は表示されません。

サイレント・インストールは、複数のコンピュータに同様のインストールを行う場合に使用します。また、サイレント・インストールは、コマンドラインを使用してリモートでインストールを行う場合にも使用できます。サイレント・インストールでは、情報を入力する必要も、注意すべきグラフィカル・ユーザー・インタフェースもないため、インストールを監視しなくても済みます。

D.1.2 非インタラクティブ・インストール

Oracle Developer Suiteの非インタラクティブ・インストールを実行することもできます。その場合は、インストーラにレスポンス・ファイルを与えますが、コマンドラインで-silentフラグを指定しません。インストーラは、レスポンス・ファイルに記述された値やパラメータ値を使用して、一部またはすべてのユーザー・プロンプトへのレスポンスを得ます。インストーラのグラフィカル・ユーザー・インタフェースは、通常のインストールと同様です。すべてのプロンプトにレスポンスを指定しない場合は、インストール時に情報を入力できます。

非インタラクティブ・インストールは、特定のインストール画面を表示する必要がある場合や、一部の情報を対話的に入力する必要がある場合に使用します。

また、非インタラクティブ・インストールは、コマンドラインを使用してリモートでインストールを行う場合にも使用できます。

D.2 要件

インストールの要件の詳細は、第2章「インストールする前に」を参照してください。

D.3 インストールの準備

インストールを実行する前に、次の手順を実行します。

  1. 第2.8項「インストールの準備」に記載されているインストール前の準備作業を完了します。

  2. Windows XPのみ: Windowsシステム・ファイル(WSF)をインストールしておきます。インストールの開始方法については、第2.10.4.1.1項「Windowsシステム・ファイルのインストール」を参照してください。

  3. LinuxおよびSolarisのみ: インストーラのインベントリ・ディレクトリを作成します。その場合は、使用するOracleホーム・ディレクトリに移動し、DevSuiteHome/oraInventoryなどのサブディレクトリを作成します。インベントリ・ディレクトリの詳細は、第2.10.3項「インストーラのインベントリ・ディレクトリ」を参照してください。

  4. LinuxおよびSolarisのみ: コンピュータに初めてOracle製品をインストールする場合は、インベントリ・ディレクトリを参照するファイルを作成する必要があります。操作方法は次のとおりです。

    1. rootユーザーとしてログインします。

    2. ディレクトリ/var/opt/oracleを作成します(Linux x86の場合を除きます)。

    3. /var/opt/oracleディレクトリ(Linux x86の場合は、/etcディレクトリ)で、ファイルoraInst.locを作成し、次の行を挿入します。

      inventory_loc=DevSuiteHome/inventory_directory

      inst_group=inventory_owner_group

      ここで、

      たとえば、次のような行を入力します。

      inventory_loc=/private1/oracle/oraInventory
      inst_group=devsuitegrp
      
      


      注意

      Linux x86では、/var/opt/oracle/oraInst.locではなく、/etc/oraInst.locを作成してください。 


D.4 レスポンス・ファイルの操作

サイレント・インストールまたは非インタラクティブ・インストールでインストーラに情報を指定するには、レスポンス・ファイルを使用します。

最初は、レスポンス・ファイルのテンプレートを使用します。このテンプレートは、Oracle Developer Suiteの製品CD-ROMのDisk 1のstage¥Responseディレクトリ(Windows)またはstage/Responseディレクトリ(LinuxおよびSolaris)にあります。DVDの場合は、¥developer_suite¥stage¥Responseディレクトリ(Windows)または/developer_suite/stage/Responseディレクトリ(LinuxおよびSolaris)にあります。レスポンス・ファイルのテンプレートは、次のように、Oracle Developer Suiteのすべてのインストール・タイプ用に用意されています。

表D-1    インストール・タイプ別レスポンス・ファイル名 
インストール・タイプ  レスポンス・ファイルのテンプレート名 

J2EE Development 

oracle.ids.toplevel.development.J2EE.rsp 

完全 

oracle.ids.toplevel.development.Complete.rsp 

テンプレート・ファイルには、レスポンス・ファイルのパラメータの定義が記述されています。


注意

誤った構成のレスポンス・ファイルを使用してサイレント・インストールを実行すると、インストールが失敗します。Booleanのパラメータには、trueまたはfalseを指定してください。 


D.4.1 Oracle Developer Suiteのインストールに使用するレスポンス・ファイルのサンプル

次のテンプレート・ファイルのサンプルでは、読みやすさを重視して、パラメータを説明するコメント行は省略してあります。コメント行は、CD-ROMまたはDVDのテンプレート・ファイルで参照できます。

D.4.1.1 完全インストール(Windows)

Windows用のインストール・タイプが完全のサイレント・インストールに使用するレスポンス・ファイルのサンプルは、次のとおりです。イタリックで表示された値は、目的のレスポンスに応じて書き換える必要があります。

RESPONSEFILE_VERSION=2.2.1.0.0
FROM_LOCATION="../stage/products.jar"
FROM_LOCATION_CD_LABEL="Oracle Developer Suite 10g"
LOCATION_FOR_DISK2="../../Disk2"
ORACLE_HOME="C:¥DevSuiteHome"
ORACLE_HOME_NAME="DevSuiteHome"
TOPLEVEL_COMPONENT={"oracle.ids.toplevel.development","9.0.4.0.0"}
DEINSTALL_LIST={"oracle.ids.toplevel.development","9.0.4.0.0"}
SHOW_SPLASH_SCREEN=true
SHOW_WELCOME_PAGE=false
SHOW_COMPONENT_LOCATIONS_PAGE=false
SHOW_CUSTOM_TREE_PAGE=false
SHOW_SUMMARY_PAGE=true
SHOW_INSTALL_PROGRESS_PAGE=true
SHOW_REQUIRED_CONFIG_TOOL_PAGE=true
SHOW_CONFIG_TOOL_PAGE=true
SHOW_RELEASE_NOTES=true
SHOW_END_SESSION_PAGE=true
SHOW_EXIT_CONFIRMATION=true
NEXT_SESSION=false
NEXT_SESSION_ON_FAIL=true
SHOW_DEINSTALL_CONFIRMATION=true
SHOW_DEINSTALL_PROGRESS=true
ACCEPT_LICENSE_AGREEMENT=true
RESTART_SYSTEM=true
COMPONENT_LANGUAGES={"en"}
INSTALL_TYPE="Complete"
b_olite_install=true
mailServerName="servername.domainname"
oracle.wsf.verification:PROD_HOME="C:¥DevSuiteHome"
oracle.wsf.install:PROD_HOME="C:¥DevSuiteHome"
oracle.repository.ocxpack90:PROD_HOME="C:¥DevSuiteHome"
oracle.swd.jre:PROD_HOME="C:¥DevSuiteHome"

D.4.1.2 完全インストール(LinuxおよびSolaris)

LinuxおよびSolaris用のインストール・タイプが完全のサイレント・インストールに使用するレスポンス・ファイルのサンプルは、次のとおりです。イタリックで表示された値は、目的のレスポンスに応じて書き換える必要があります。

RESPONSEFILE_VERSION=2.2.1.0.0
UNIX_GROUP_NAME=devsuitegrp
FROM_LOCATION="../stage/products.jar"
FROM_LOCATION_CD_LABEL="Oracle Developer Suite 10g"
LOCATION_FOR_DISK2="../../Disk2"
ORACLE_HOME="/private/DevSuiteHome"
ORACLE_HOME_NAME="DevSuiteHome"
TOPLEVEL_COMPONENT={"oracle.ids.toplevel.development","9.0.4.0.0"}
DEINSTALL_LIST={"oracle.ids.toplevel.development","9.0.4.0.0"}
SHOW_SPLASH_SCREEN=true
SHOW_WELCOME_PAGE=false
SHOW_COMPONENT_LOCATIONS_PAGE=false
SHOW_CUSTOM_TREE_PAGE=false
SHOW_SUMMARY_PAGE=true
SHOW_INSTALL_PROGRESS_PAGE=true
SHOW_REQUIRED_CONFIG_TOOL_PAGE=true
SHOW_CONFIG_TOOL_PAGE=true
SHOW_RELEASE_NOTES=true
SHOW_ROOTSH_CONFIRMATION=true
SHOW_END_SESSION_PAGE=true
SHOW_EXIT_CONFIRMATION=true
NEXT_SESSION=false
NEXT_SESSION_ON_FAIL=true
SHOW_DEINSTALL_CONFIRMATION=true
SHOW_DEINSTALL_PROGRESS=true
ACCEPT_LICENSE_AGREEMENT=true
RESTART_SYSTEM=false
COMPONENT_LANGUAGES={"en"}
INSTALL_TYPE="Complete"
b_olite_install=true
mailServerName="servername.domainname"
PROD_HOME="/private/DevSuiteHome"

D.5 インストールの開始

インストール時にレスポンス・ファイルを使用するには、コマンド・プロンプトからインストーラを起動します。コマンドの種類は、インストール先のプラットフォームおよび、サイレント・インストールと非インタラクティブ・インストールのどちらを実行するかによって異なります。

D.5.1 サイレント・インストールでのインストーラの起動

インストーラをサイレント・インストールで起動するには、コマンド・プロンプトから次のように入力します。

D.5.2 非インタラクティブ・インストールでのインストーラの起動

インストーラを非インタラクティブ・インストールで起動するには、コマンド・プロンプトから次のように入力します。

D.6 インストール完了後の作業

非インタラクティブ・インストールまたはサイレント・インストールの結果は、installActions.logファイルに記録されます。また、サイレント・インストールの場合は、silentInstall.logファイルも作成されます。これらのログ・ファイルは、インベントリ・ディレクトリに作成されます。

インストールの終了後は、第3.2項「インストール完了後の作業」で説明されているインストール後の作業を行ってください。


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