Oracle Service Bus Console の使い方

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カスタマイズ

この節では、以下のトピックについて説明します。

環境値の検索と置換

カスタマイズ ファイルの作成

カスタマイズ ファイルの実行

環境値の検索と置換

[検索置換] ページを使用すると、ドメイン間で異なる環境値を検索できます。環境値とは、多くの場合ドメイン間でのコンフィグレーションの移動 (テスト環境から運用環境への移行など) に伴って変化する値で、コンフィグレーション データに含まれる特定の事前定義されたフィールドです。環境値は、URL、URI、ファイル名、ディレクトリ名、サーバ名、電子メールなどのエンティティを表します。また、環境値は、アラート送り先、プロキシ サービス、ビジネス サービス、SMTP サーバおよび JNDI プロバイダのリソース、UDDI レジストリ エントリで検索できます。

このページの動作は、セッション内で作業を行う場合と、そうでない場合とで異なります。セッション内の場合は環境値の検索および置換ができますが、セッション外の場合は [すべて置換] が無効になり、環境値の検索しか実行できません。

  1. セッションの作成または編集をまだ行っていない場合は、[作成] をクリックして新しいセッションを作成するか、[編集] をクリックして既存のセッションに入ります。「Change Center の使用」を参照してください。
  2. [システムの管理|検索置換] を選択します。
  3. [検索する値] フィールドに、検索する環境値を入力します。
  4. [検索] をクリックして、入力した値を含むコンフィグレーションの環境値のリストを表示します。
  5. [所有者] カラム、[種類] カラム、および [環境値] カラムを含む、関連する値のリストが表示されます。

  6. 現在のセッションで変更された項目だけを検索するには、[現在のセッションで変更された項目のみ] チェックボックスを選択します。
  7. [次の種類の変数を検索] ドロップダウン リストから、検索する変数の種類 (表 29-1 を参照) を選択します。
  8. 表 29-1 変数の種類
    変数のタイプ
    検出
    説明
    すべての種類
       
    SNMP トラップのアラート
    アラート送り先
    アラート送り先の SNMP トラップ (有効または無効)。
    レポート データへのアラート
    アラート送り先
    アラート送り先のレポート データへのアラート (有効または無効)。
    電子メールのアーカイブ ディレクトリ
    電子メール プロキシ
    電子メール プロキシ サービスのアーカイブ ディレクトリ。
    電子メール送り先 URI
    アラート送り先
    電子メール アラート送り先の URI。
    電子メールのダウンロード ディレクトリ
    電子メール プロキシ
    電子メール プロキシ サービスのダウンロード ディレクトリ。
    電子メールのエラー ディレクトリ
    電子メール プロキシ
    電子メール プロキシ サービスのエラー ディレクトリ。
    FTP アーカイブ ディレクトリ
    FTP プロキシ
    FTP プロキシ サービスのアーカイブ ディレクトリ。
    FTP ダウンロード ディレクトリ
    FTP プロキシ
    FTP プロキシ サービスのダウンロード ディレクトリ。
    FTP エラー ディレクトリ
    FTP プロキシ
    FTP プロキシ サービスのエラー ディレクトリ。
    ファイルのアーカイブ ディレクトリ
    ファイル プロキシ
    ファイル プロキシ サービスのアーカイブ ディレクトリ。
    ファイルのエラー ディレクトリ
    ファイル プロキシ
    ファイル プロキシ サービスのエラー ディレクトリ。
    ファイルのステージ ディレクトリ
    ファイル プロキシ
    ファイル プロキシ サービスのステージ ディレクトリ。
    IMAP 移動先フォルダ
    電子メール プロキシ
    電子メール プロキシ サービスの IMAP 移動先ディレクトリ。
    JCA は常に WSDL フラグを使用
    JCA プロキシ サービスおよびビジネス サービス
    接続ファクトリ プロパティ、アクティブ化仕様プロパティ (プロキシ サービス)、および対話仕様プロパティ (ビジネス サービス) が、常に WSDL から使用されるかどうかを決定します。
    JCA 接続モード
    JCA プロキシ サービスおよびビジネス サービス
    サービスが関連する JCA アダプタ (管理対象または非管理対象のモード) に接続する方法を指定します。
    JCA 上書き接続認証フラグ
    JCA プロキシ サービスおよびビジネス サービス
    JCA アダプタ接続ファクトリ内の認証資格が、開発/テスト環境 (非管理対象の接続モード) でオーバーライドされるかどうかを決定します。
    JMS アラート送り先 URI
    アラート送り先
    JMS アラート送り先にある URI。
    JMS 管理対象サーバ
    JMS ビジネス サービス
    メッセージ ID パターンとして応答相関パターンを使用した JMS ビジネス サービスの送り先に対する管理対象サーバのテーブル内の管理対象サーバ エントリ。
    JMS キュー接続ファクトリ
    JMS プロキシ サービスおよびビジネス サービス
    メッセージ ID として応答相関パターンを使用した JMS プロキシまたはビジネス サービスの応答キュー接続ファクトリ。
    JMS 応答送り先
    JMS ビジネス サービス
    メッセージ ID パターンとして応答相関パターンを使用した JMS ビジネス サービスの送り先に対する管理対象サーバのテーブル内の送り先エントリ。
    JMS 応答 URI
    JMS プロキシ サービスおよびビジネス サービス
    JMS 相関 ID の応答相関パターンを使用した JMS プロキシまたはビジネス サービスの応答キューの URI。
    JNDI プロバイダ URL
    JNDI プロバイダ
    JNDI プロバイダの URL。
    MQ 接続プール サイズ
    MQ 接続リソース
    MQ 接続プール サイズ
    MQ 接続タイムアウト
    MQ 接続リソース
    未使用の接続が破棄される時間間隔
    MQ 配信失敗メッセージ URI
    MQ プロキシ
    パイプラインがメッセージを指定された回数だけ送信を再試行した後、リクエスト メッセージがリダイレクトされる配信失敗メッセージ キューの URI 。
    MQ ホスト名
    MQ 接続リソース
    MQ キュー マネージャのホスト名。
    MQ ポート番号
    MQ 接続リソース
    MQ キュー マネージャ リスナのポート番号。
    MQ キュー マネージャのチャネル名
    MQ 接続リソース
    キュー マネージャのサーバ接続のチャネル名。
    MQ キュー マネージャ名
    MQ 接続リソース
    MQ キュー マネージャ名。
    MQ 応答 URI
    MQ プロキシおよびビジネス サービス
    プロキシまたはビジネス サービスの URI。
    MQ 認識できない応答 URI
    MQ ビジネス サービス
    認識できない応答メッセージが送信されるキューの URI。
    MQ バージョン
    MQ 接続リソース
    使用される WebSphere MQ のバージョン。
    ポーリングの管理対象サーバ
    クラスタ ドメイン内の電子メール、ファイル、FTP または SFTP プロキシ サービス
    クラスタ ドメイン内のポーリング用管理対象サーバ。
    プロキシ サーバ ホスト
    プロキシ サーバ リソース
    プロキシ サーバのホスト名。
    プロキシ サーバのポート
    プロキシ サーバ リソース
    プロキシ サーバのポート番号。
    プロキシ サーバの SSL ポート
    プロキシ サーバ リソース
    プロキシ サーバの SSL ポート。
    SFTP アーカイブ ディレクトリ
    SFTP プロキシ
    SFTP プロキシ サービスのアーカイブ ディレクトリ。ダイレクトストリーミングがオンの場合、このアクティブ ディレクトリはリモート SFTP サーバに存在し、それ以外の場合はローカルに存在する。
    SFTP ダウンロード ディレクトリ
    SFTP プロキシ
    SFTP プロキシ サービスのダウンロード ディレクトリ。
    SFTP エラー ディレクトリ
    SFTP プロキシ
    SFTP プロキシ サービスのエラー ディレクトリ。ダイレクトストリーミングがオンの場合、このエラー ディレクトリはリモート SFTP サーバに存在し、それ以外の場合はローカルに存在する。
    SMTP サーバ URL
    SMTP サーバ
    SMTP サーバの URL。
    JMS サーバへのセキュアな接続
    JMS プロキシまたはビジネス サービス
    true の場合、Oracle Service Bus は SSL (t3s) を使用して JMS サーバおよび JNDI ツリーに接続します。そうでない場合、接続はクリア テキスト (t3) チャネルで行われます。
    サービスの再試行回数
    ビジネス サービス
    エンドポイント URI が再試行される回数、つまり、ファイルオーバの試行数。
    サービス再試行の反復間隔
    ビジネス サービス
    URI セット全体の再試行を繰り返すまでにビジネス サービスが待機する時間。
    サービス URI
    プロキシまたはビジネス サービス
    プロキシまたはビジネス サービスの URI。
    サービス URI の重み
    ビジネス サービス
    ビジネス サービス URI に割り当てられた個々の重み。
    Split-Join ワーク マネージャ
    Split-Join
    Split-Join リソースのワーク マネージャ名
    Tuxedo Access Point Map
    プロキシまたはビジネス サービス
    URI ごとに 1 つの場所がある管理対象サーバごとのローカル アクセス ポイントの名前とアドレス。
    Tuxedo Access Point Name
    ビジネス サービス
    URI に関連付けられたリモート WTC アクセス ポイントの名前。
    Tuxedo Network Address
    ビジネス サービス
    URI に関連付けられたリモート WTC アクセス ポイントのネットワーク アドレス。
    UDDI 自動インポート
    UDDI レジストリ
    UDDI レジストリからインポートされたビジネス サービスの自動同期プロパティ。このプロパティは、レジストリごとに選択する。
    UDDI 自動パブリッシュ
    プロキシ サービス
    UDDI レジストリに対するプロキシ サービスの自動パブリッシュ プロパティ。
    UDDI 照合 URL
    UDDI レジストリ
    UDDI レジストリの照会 URL。
    UDDI パブリッシュ URL
    UDDI レジストリ
    UDDI レジストリのパブリッシュ URL。
    UDDI セキュリティ URL
    UDDI レジストリ
    UDDI レジストリのセキュリティ URL。
    UDDI サブスクリプション URL
    UDDI レジストリ
    UDDI レジストリのサブスクリプション URL。
    WS エラー キュー URI
    WS ビジネス サービス
    エラー メッセージを格納する JMS キューの URI。
    ワーク マネージャ
    DSP、HTTP、JMS、MQ、JPD、SB、Tuxedo、または WS 転送を使用するプロキシまたはビジネス サービス
    すべてのプロキシおよびビジネス サービスのワーク マネージャ名。

  9. 特定プロジェクト内の環境値を検索するには、[次のプロジェクト内で検索] ドロップダウン リストのプロジェクト名を選択します。
  10. [置換する値] フィールドに、新しい環境値を入力します。
  11. 元の環境値を新しい値に置換するには、[すべて置換] をクリックします。
  12. [検索する値] フィールドに入力した環境値に一致するすべての値が、現在のセッションの [置換する値] フィールドに入力した環境値に置換されます。

    注意 : 一部の環境値は複合 XML オブジェクトであり、コンソールではこれらの環境値の検索と置換を実行できません。ただし、スクリプトから ALSBConfigurationMBean を使用して、これらの環境値を直接設定できます。ALSBConfigurationMBean の詳細については、『Oracle Service Bus クラスの Javadoc』を参照してください。複合型の環境値は、API で設定するほか、カスタマイズ ファイルを使用して設定できます。「カスタマイズ ファイルの実行」を参照してください。
  13. セッションを終了してコンフィグレーションをランタイムにデプロイするには、[Change Center] の [アクティブ化] をクリックします。

関連トピック

EnvValueTypes の詳細については、『Oracle Service Bus クラスの Javadoc』を参照してください。これらの環境値の Java 型および場所の値が javadoc に指定されています。

カスタマイズ ファイルの作成

[カスタマイズ ファイルの作成] ページは、選択するリソースまたはプロジェクトのセットのカスタマイズ ファイルを生成するのに便利です。このカスタマイズ ファイルを出発点として使用して、環境の実際の値を指定して目的の変更を加えることができます。

カスタマイズ ファイルでは、環境変数だけでなく、リソース内の参照も変更できます。カスタマイズ ファイルには、選択したリソース内で使用されているすべての環境値に対するカスタマイズを含めることができます (たとえば、EnvValueTypes クラス内で定義された複合型の環境値)。さらに、リソース内での依存関係を持つリソース参照を変更するための、参照型のカスタマイズも含めることができます。

カスタマイズの種類を表すカスタマイズ スキーマ (Customization.xsd) は、Oracle Service Bus インストールの以下の場所にあります。

BEA_HOME\modules\com.bea.common.configfwk_[version].jar、ここでBEA_HOME は、Oracle Service Bus をインストールしたディレクトリを表します。

  1. [システムの管理|カスタマイズ ファイルの作成] を選択します。
  2. [カスタマイズ ファイルの作成] ページにコンフィグレーションのオブジェクト リストが表示されます。各オブジェクトの名前とタイプが表示されます。

  3. カスタマイズ ファイルに含めるプロジェクトまたはリソースを選択します。
    1. プロジェクト フォルダを展開します。プロジェクトに含まれる各リソースの名前とタイプが表示されます。
    2. カスタマイズ ファイルに含めるプロジェクトまたはリソースに対応するチェックボックスを選択します。
    3. カスタマイズ ファイルに含めないプロジェクトまたはリソースに対応するチェックボックスのチェックをはずします。
  4. [ファイルの作成] をクリックして、カスタマイズ XML ファイルを作成します。
  5. [ファイルのダウンロード] ダイアログ ボックスで、[開く] をクリックしてカスタマイズ ファイルを開くか、[保存] をクリックして XML ファイルをデスクトップに保存します。

カスタマイズ ファイルの実行

このページはシステムに以前保存されたカスタマイズ XML ファイルを実行するために使用します。カスタマイズ ファイルは、開発からステージング、ステージングからプロダクションへのデプロイメントを行うとき、または設計時に、環境を変更するのに便利です。

カスタマイズ ファイルは、セッション内で実行する必要があります。

  1. セッションの作成または編集をまだ行っていない場合は、[作成] をクリックして新しいセッションを作成するか、[編集] をクリックして既存のセッションに入ります。「Change Center の使用」を参照してください。
  2. [システムの管理|カスタマイズ ファイルの実行] を選択します。
  3. 実行するカスタマイズ ファイルを選択します。
    1. [ファイル名] フィールドで [参照] をクリックしてカスタマイズ ファイルが格納されているディレクトリを見つけます。
    2. XML ファイルを選択して、[開く] をクリックします。
  4. [次へ] をクリックします。表 29-2 に示す以下のようなカスタマイズの詳細が表示されます。
  5. 表 29-2 カスタマイズの詳細
    プロパティ
    説明
    操作
    • 検索置換 - 文字列の置換による環境値の変更。
    • 参照のマップ - リソース内の既存の参照を別の参照にマップ。
    • 環境値の設定 - リソースの環境値の変更。
    適用対象
    カスタマイズするサービス、プロジェクト、フォルダ、またはリソースの名前。
    この名前は、サービスまたはリソースの [コンフィグレーションの詳細] ページへのリンク、あるいは [プロジェクト エクスプローラ] のプロジェクトまたはフォルダへのリンクです。
    説明
    各カスタマイズに関する説明。

  6. 現在のセッションで変更されたリソース、サービス、プロジェクト、またはフォルダだけをカスタマイズするには、[現在のセッションで変更された項目のみ] チェックボックスを選択します。
  7. カスタマイズの対象を現在のセッションで変更されたリソースのみに限定すると、[適用先] カラムが更新され、現在のセッションで変更されたリソースが表示されます。プロジェクトまたはフォルダのカスタマイズに限定すると、現在のセッションで変更された、そのプロジェクトまたはフォルダ内のリソースが [適用先] カラムに表示されます。

  8. [実行] をクリックして、現在のセッションで更新をコミットします。
  9. カスタマイズの詳細を表示するには、セッション内で、[Change Center] の下にある [変更の表示] を選択し、[カスタマイズ] タスクをクリックします。「コンフィグレーションの変更内容の表示」を参照してください。

  10. セッションを終了してコンフィグレーションをランタイムにデプロイするには、[Change Center] の [アクティブ化] をクリックします。

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