アップグレード ガイド

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概要

この節では、次のトピックについて説明します。

 


このドキュメントの目的

このドキュメントでは、アプリケーション環境を WebLogic Integration 8.1.x、8.5 x、9.x、または 10.2 から Oracle WebLogic Integration 10g Release 3 (10.3) にアップグレードするために必要な手順を説明しています。アプリケーション環境には、アプリケーション、アプリケーションがデプロイされている WebLogic ドメイン、そのドメインに関連するすべてのアプリケーション データが含まれます。また、データベース サーバ、ファイアウォール、ロード バランサ、LDAP サーバなどの外部リソースが含まれることもあります。

 


WLI の環境

アップグレード シナリオのコンテキストにおける WLI の環境は以下のものから構成されます。

 


WLI のアップグレード プロセスについて

実際にアップグレードを開始する前に、更新が必要な WLI 環境のすべての要素を識別しておくと有効です。また、アプリケーション環境の作成に使用されるタスクを自動化するために必要なソース コード、ツール、スクリプト、およびテンプレートも識別しておく必要があります。

アップグレード プロセスの手順は次のとおりです。

  1. ドメイン内のすべてのマシンのカスタム セキュリティ プロバイダをアップグレードします。
  2. ドメイン内のすべてのマシンのノード マネージャをアップグレードします。
  3. 外部リソース (ファイアウォール、ロード バランサ、データベース、LDAP サーバなど) をアップグレードします。たとえば、Oracle WebLogic Integration 10g Release 3 (10.3) とともに機能するように、Apache 1.3 は 2.0、Oracle 8.1.7 は Oracle 9i にアップグレードする必要があります。
  4. バージョン Oracle WebLogic Integration 10g Release 3 (10.3) の仕様に確実に一致するようにコンフィグレーションをアップグレードします。
  5. 管理サーバをホストするマシン上のドメインをアップグレードします。WLI には、手作業による労力を最小限に抑えて WLI 環境をアップグレードできるツールが用意されています。ドメインを 10g Release 3 (10.3) にアップグレードする際は、ドメイン アップグレード ウィザードが役立ちます。
  6. ドメイン内のすべてのマシンの管理対象サーバをアップグレードします。
  7. アプリケーション プロジェクトおよびソースをアップグレードします。アプリケーション プロジェクトおよびソースは、Oracle WebLogic Integration でアップグレードすることができます。
    • 8.x から 10g Release 3 (10.3) にアップグレードする場合は、次のいずれかの方法を使用します。
      • Oracle Workshop for WebLogic で利用可能なアプリケーション アップグレード ウィザードを使用して 8.1.x または 8.5 x アプリケーションを Eclipse ワークスペースにインポートしてから、Oracle WebLogic Integration 10g Release 3 (10.3) へのアップグレード プロセスを開始する。
      • または、Ant タスクを使用してコマンドラインから 8.1.x および 8.5 x アプリケーションをアップグレードする。この方法では、8.1.x および 8.5 x の作業ファイルをソース パラメータとして、Eclipse ワークスペースをアップグレード先のパラメータとして使用します。
      • アップグレードでは、以下のコンポーネントも更新されます。

      • WebLogic Integration 8.1.x および 8.5 x の要素 (JPD、DTF/XQuery、JCX コントロール、JCS ファイルなど) が Oracle WebLogic Integration 10g Release 3 (10.3) 標準に更新される。すべてのファイル拡張子 (.jpd.jpf.app.jcs.jcx.jws など) が .java に変更されます。JPD、DTF、JCX、JCS などすべてのアノテーションも JSR 175 ベースのアノテーション モデルに更新されます。
      • (省略可能) XQuery 2004 への XQuery 2002 ファイルのアップグレード。場合によっては、これらのファイルは手動で更新する必要があります。
      • 9.x または 10.2 から 10g Release 3 (10.3) にアップグレードする場合は、次の方法を使用します。

        必ず Oracle Workshop for WebLogic を使用して、9.x または 10.2 アプリケーションを Oracle WebLogic Integration 10g Release 3 (10.3) にアップグレードする。9.x または 10.2 アプリケーションを Oracle WebLogic Integration 10g Release 3 (10.3) にアップグレードするためのコマンドライン ユーティリティや Ant タスクはありません。

  8. アップグレードしたドメインを使用してアップグレード済みアプリケーションをパブリッシュおよびデプロイします。パブリッシュおよびデプロイは Oracle Workshop for WebLogic またはコマンドラインから実行できます。コマンドラインからのパブリッシュおよびデプロイの詳細については、「Ant ビルド ファイルを使用したアプリケーションのビルド」を参照してください。
  9. アップグレード プロセスのログを Oracle Workshop for WebLogic で表示し、アップグレードが指定どおりに正常に行われていることを確認します。
  10. アップグレードしたアプリケーションを実行し、[テスト フォーム] タグおよび [プロセス グラフ] タブを使用してアップグレード プロセスが正常に行われたかどうかをテストします。
  11. アップグレードが完了したら、アプリケーションを再コンパイルおよび再デプロイする必要があります。
  12. 注意 : WebLogic Integration 8.1.x および 8.5 x アプリケーション プロセス インスタンスを適切な環境で完了するまで実行してから、WebLogic Integration 10g Release 3 (10.3) 環境で使用するようにしてください。

 


アップグレード プロセスに影響する変更

WLI 9.2 で行われたアーキテクチャ レベルのいくつかの変更は WLI 10.2 および Oracle WebLogic Integration 10g Release 3 (10.3) に持ち越されました。これらの変更はアップグレード プロセスに影響を与えます。表 1-1 にこれらの変更を示します。このリリースの新機能の総合的なリストについては、『リリース ノート』を参照してください。

注意 :

 


このドキュメントで使用されている用語

次のトピックに進む前に、次の用語の説明をお読みください。


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