RMU Backupコマンドでは、データベースに含まれる情報がファイルにコピーされます。多くのオプションが用意されており、次の点を指定できます。
- パラレル・バックアップ操作を行うかどうか。
パラレル・バックアップ操作を指定する場合、テープまたは複数のディスクにバックアップする必要があります。 パラレル・バックアップ・モニターで、パラレル・バックアップ操作の進捗をモニターできます。- データベースをディスクにバックアップするか、テープにバックアップするか。
- バックアップする(データベースの)範囲。
バックアップ操作ではマルチスレッド・プロセスが使用され、バックアップ操作のパフォーマンスが最適化されます。マルチスレッド処理の詳細は、『Oracle Rdb Guide to Database Maintenance』を参照してください。
パラレル・バックアップ操作では、マルチスレッド・プロセス以外にコーディネータ・エクゼキュータと複数のワーカー・エクゼキュータ(サブプロセス)を使用して、バックアップ操作のスピードを速めます。各ワーカー・エクゼキュータがクラスタ内の異なるノードで実行されるよう指定し、さらに処理のスピードを速めることもできます。パラレル・バックアップ操作を行うには、Oracle SQL/Servicesがインストールされ、稼働している必要があります。
パラレル・バックアップ操作が最も有用な場合の詳細は、『Oracle Rdb Guide to Database Maintenance』を参照してください。
Oracle RMUでパラレル・バックアップ操作を行うよう指定するには、Parallel修飾子を使用します。バックアップ・プラン・ファイルを生成するには、NoexecuteおよびList_Plan修飾子を使用します。バックアップ・プラン・ファイルは、コマンドラインで入力したバックアップ・オプションと指定をテキスト・ファイルに記録したものです。必要に応じて、このテキスト・ファイルをパラレル・バックアップ操作に合うよう編集し、RMU Backup Planコマンドを使用してファイルを実行できます。パラレル・バックアップ・モニターでパラレル・バックアップ操作の進捗をモニターする場合は、Parallel修飾子にStatisticsオプションを使用します。詳細は、Parallel、List_PlanとNoexecute修飾子およびRMU Backup Planコマンドを参照してください。
非パラレル・バックアップ操作の進捗は、パラレル・バックアップ・モニターを使用してモニターできません。ただし、Parallel修飾子にExecutor_Count=1とStatisticsオプションを指定することで、これとよく似たことを行えます。この結果、1つのエクゼキュータと1つのコントローラでパラレル・バックアップ操作が行われます。これをパラレル・バックアップ・モニターでモニターできます。
表1-4に示す、バックアップするデータベースの部分という点で異なるタイプのバックアップ操作を、パラレル・バックアップ操作でも非パラレル・バックアップ操作でも行えます。
表1-4 RMU Backupのオプション 記憶領域の選択肢 データベース・
ページの選択肢完全
(すべての領域)領域ごと
(選択した領域)全体 データベース・ルート(.rdb)ファイルと、データベース内のすべての領域のすべてのデータベース・ページをコピーする。これがデフォルトのバックアップ操作である。Oracle Rdbを新規バージョンにアップグレードする前には、このタイプのバックアップを使用する必要がある。これがデフォルトの処理のため、全体バックアップの指定に修飾子は必要ない。 データベース・ルート(.rdb)ファイルをコピーし、バックアップ・コマンドラインで指定した記憶領域のデータベース・ページのみをバックアップする。指定した場合(または全体完全バックアップ操作の場合)にのみ、データベースのすべての記憶領域がバックアップされる。IncludeまたはExclude修飾子を使用して、領域ごとの全体バックアップ操作を行う記憶領域を指定する。 増分 直近の全体バックアップ操作以降に更新されたすべてのデータベース・ページおよびデータベース・ルート・ファイルをコピーする。Incremental(またはIncremental=Complete)修飾子を使用して、増分完全バックアップ操作を指定する。 データベース・ルート(.rdb)ファイルと、指定した記憶領域のデータベースのうち、直近の全体バックアップ操作以降に変更されたページのみをコピーする。IncludeまたはExclude修飾子とIncremental=By_Area修飾子を組み合せて使用し、領域ごとの増分バックアップ操作を指定する。
物理または論理設計を変更した場合、全体バックアップ操作を使用してデータベースをバックアップすることをお薦めします。これらの状況で増分バックアップを行うと、データベースを適切にリカバリできません。
領域ごとのバックアップ操作を選択した場合、データベースでアフター・イメージ・ジャーナルが有効な場合のみ、システム障害後にデータベースを完全にリカバリできます。データベースに、読取り/書込み記憶領域と読取り専用記憶領域の両方があり、アフター・イメージ・ジャーナルが有効でない場合、常に完全バックアップ(データベースのすべての記憶領域をバックアップ)処理を行う必要があります。アフター・イメージ・ジャーナルが有効でない場合、完全バックアップ操作を行うことによって、データベース全体を、以前にバックアップ操作を行った時点の状態にリカバリすることが保証されます。
1つ以上の記憶領域に対して全体バックアップ・ファイルが作成される場合、それらの記憶領域に対する最終全体バックアップ・ファイルの日付と時間(バックアップ(.rbf)ファイルに記録)が更新されます。データベースの各記憶領域の最終全体バックアップ操作の日付と時間は、Header修飾子を指定してデータベースの最新バックアップ(.rbf)ファイルにRMU Dumpコマンドを実行することによって表示できます。このコマンドで表示される日付と時間は、その領域に対して行われた最終全体バックアップ操作の日付と時間です。
記憶領域に対する増分バックアップ操作によって、バックアップ・ファイルに記録されている、その領域に対して行われた最終全体バックアップ操作の日付と時間が更新されないことに注意してください。
データベースが破損した場合、RMU Restoreコマンドでバックアップ・ファイルを指定することで、そのバックアップを行った時点の状態にデータベースをリストアできます。
RMU Backupコマンドでは、領域を節約するために圧縮形式でバックアップ・ファイルが書き込まれます。データベース・ルート(.rdb)ファイルと記憶領域(.rda)ファイルの各データベース・ページの使用可能領域と空き領域は、バックアップ・ファイルに書き込まれません。
注意
Oracle Rdbデータベースのバックアップには、RMU Backupコマンドのみを使用します。他の方法(DCL BACKUPコマンドなど)を使用してデータベースをバックアップしないでください。データベースのデータベース・ルートは、RMU Backupコマンドが使用された場合にのみ更新されます。
データベースのテープへのバックアップの詳細は、『Oracle Rdb Guide to Database Maintenance』を参照してください。
root-file-spec
データベース・ルート・ファイルの名前。ルート・ファイル名は、データベースの名前でもあります。デフォルトのファイル拡張子は.rdbです。backup-file-spec
バックアップ・ファイルのファイル指定。デフォルトのファイル拡張子は.rbfです。バックアップ操作を磁気テープ、ディスク、複数ディスクのいずれに行うかによって、バックアップ・ファイルの指定を次のように行う必要があります。
- 磁気テープへのバックアップの場合
- バックアップ・ファイルには、長さが17文字以下の名前を指定することをお薦めします。17文字より長いファイル名は、切り捨てられる場合があります。17文字より長いバックアップ・ファイル名の詳細は、「使用上の注意」を参照してください。
- 複数のテープ・ドライブを使用する場合、backup-file-specパラメータは最初のテープ・ドライブ名に(のみ)指定する必要があります。後続のテープ・ドライブ名と最初のテープ・ドライブ名、および後続のテープ・ドライブ名同士はカンマで区切ります。
複数のテープ・ドライブの使用の詳細は、『Oracle Rdb Guide to Database Maintenance』を参照してください。- 複数または1つのディスク・ファイルへのバックアップの場合
- バックアップ・ファイルは、データベースのデータベース・ルート、記憶領域およびスナップショット・ファイルが置かれたデバイスとは別のデバイスに書き込むことをお薦めします。こうすることで、データベース・ディスクに問題が起きた場合でも、データベースをバックアップ・ファイルからリストアできます。
- 複数のディスク・ファイルを使用する場合は、1つ目のディスク・デバイス(のみ)にbackup-file-specパラメータを指定する必要があります。2つ目以降のディスク・デバイス名は、その前のデバイス名との間をカンマで区切ってから指定します。Disk_File修飾子を含める必要があります。次に例を示します。
$ RMU/BACKUP/DISK_FILE MF_PERSONNEL.RDB - _$ DEVICE1:[DIRECTORY1]MFP.RBF,DEVICE2:[DIRECTORY2]
コマンドラインにディスク・デバイス名をリストする(複数のデバイスを使用する場合、コマンドラインの最大文字数を超える場合がある)かわりに、backup-file-specにオプション・ファイルを指定できます。次に例を示します。
$ RMU/BACKUP/DISK_FILE LARGE_DB "@DEVICES.OPT"
devices.optの内容は、次のとおりです。
DEVICE1:[DIRECTORY1]LARGE_DB.RBF DEVICE2:[DIRECTORY2]
このオプション・ファイルから作成されるバックアップ・ファイルは、次のようになります。
DISK1:[DIRECTORY1]LARGE_DB.RBF DISK2:[DIRECTORY2]LARGE_DB01.RBF
コマンドを発行する前に、各デバイスに同じディレクトリがあることを確認します。また、Disk_File修飾子の指定を忘れた場合、次のようなエラー・メッセージが表示されます。
$ RMU/BACKUP MF_PERSONNEL DEVICE1:[DIRECTORY1]MFP.RBF, - _$ DEVICE2:[DIRECTORY2] %RMU-F-NOTBACFIL, DEVICE1:[DIRECTORY1]MFP.RBF; is not a valid backup file %RMU-F-FTL_BCK,Fatal error for BACKUP operation at 2-MAY-2001 09:44:57.04
Accept_Label
デフォルト・ラベルまたはLabel修飾子で指定したラベルと異なる場合でも、バックアップ操作時にテープで検出した現在のテープ・ラベルをRMU Backupで保持するよう指定します。テープの保護、所有者または有効期日によってテープへの書込みが禁止されている場合以外、オペレータ通知はありません。ただし、ラベルが保持されていることと、現在テープを保持しているドライブを示すメッセージは記録され(ロギングが有効の場合)、バックアップ・ジャーナル・ファイルに書き込まれ(Journal修飾子を指定した場合)ます。この修飾子は、バックアップ操作に以前に使用した(つまり、ラベルの付いた)多くのテープを使用し、現在のテープのラベルを保持する場合に、特に有用です。ただし、テープが書き込まれた順番を覚えている必要があります。このため、Accept_Label修飾子を使用する場合、Journal修飾子を使用することをお薦めします。
この修飾子を指定しない場合、RMU Backupのデフォルトの動作では、テープの現在のラベルとデフォルト・ラベル(またはLabel修飾子で指定したラベル)が異なるたびに、オペレータに通知されます。
デフォルト・ラベルの詳細は、この項のLabels修飾子の説明を参照してください。様々な状況で適用されるラベルのサマリーは、「使用上の注意」の表1-5を参照してください。
Acl
Noacl
データベースをバックアップする際、データベースのルート・ファイル・アクセス制御リスト(ACL)をバックアップするかどうかを指定します。ルート・ファイルACLでは、Oracle RMUコマンドを発行するユーザー権限が制御されます。Acl修飾子を指定した場合、ルート・ファイルACLがデータベースとともにバックアップされます。
Noacl修飾子を指定した場合、ルート・ファイルACLはデータベースとともにバックアップされません。Noacl修飾子は、現在のルート・ファイルACL内の識別子が有効でないシステムへデータベースをリストアする予定がある場合、有用です。
デフォルトはAcl修飾子です。
Active_IO=max-writes
RMU Backupコマンドで同時に試行する、バックアップ・デバイスへの書込み操作の最大数を指定します。これは、進行中の書込み操作の最大数ではありません。この値は、アクティブなシステムI/O操作と、同時に書き込まれるデバイスの数の積です。Active_IO修飾子の値は、1〜5です。デフォルト値は3です。3より大きい値によってパフォーマンスが向上するテープ・ドライブもあります。
Allocation=blocks
バックアップ・ファイルに最初に割り当てるサイズをブロック数で指定します。number-blocksパラメータの最小値は1で、最大値は2147483647です。Allocation_Quantity修飾子を指定しない場合、実質上、Extend_Quantityの値によってファイルの初期割当てが制御されます。この修飾子は、テープへのバックアップ操作には使用できません。
Block_Size=integer
バックアップ・ファイルの最大レコード・サイズを指定します。サイズは、2048〜65,024バイトです。デフォルト値は、デバイスによって異なります。適切なブロック・サイズは、テープ容量とエラー率で決まります。ブロック・サイズは、データベースの最大ページ長より大きい値を指定する必要があります。Checksum_Verification
Nochecksum_Verification
Checksum_Verification修飾子によって、バックアップ操作の開始前に、RMU Backupコマンドで各データベース・ページに格納されているチェックサムを検証するよう要求されます。この結果、データベースI/Oでのエンドツーエンドのエラー検出が提供されます。デフォルト値はChecksum_Verificationです。アプリケーションに対して、このデフォルトの動作を受け入れることをお薦めします。デフォルトの動作では、バックアップ・ファイルと最適化された.aijファイルに破損したデータベース・ページは含まれません。チェックサム検証をしない場合、ファイルのリストア時にこれらのファイル内の破損したデータベース・ページは検出されません。リストアされたページの破損が、バックアップ・ファイルの作成後、時間が経ってから見つかるか、まったく見つからない可能性があります。
Checksum_Verification修飾子によってCPUリソースが多く使用されますが、バックアップされたデータの質の信頼度が増します。
Nochecksum修飾子を指定し、データベースに未検出の破損がある場合、バックアップ・ファイルに破損が含まれ、そのバックアップ・ファイルをリストアすると、破損もリストアされることに注意してください。このような破損のリカバリは、リストア操作後、時間が経過してから破損が見つかった場合は特に難しくなります。
Compression
Compression=LZSS
Compression=Huffman
Compression=ZLIB
Nocompression
バックアップ・ファイルにデータを書き込む前に使用する圧縮方法を指定できます。これによってパフォーマンスは低下しますが、バックアップ・ファイルがディスク・ファイルの場合、バックアップがビジーなネットワークを介して行われる場合、または独自の圧縮を行わないテープ・ドライブにバックアップされる場合は、その分の価値があります。独自の圧縮を行うテープ・ドライブにデータベースをバックアップする場合、Compression修飾子を指定する必要はありません。実際、この修飾子を指定すると、ファイルが大きくなる場合もあります。値なしでCompression修飾子を指定した場合、デフォルトはCOMPRESSION=ZLIB=6です。
レベル値(ZLIB=level)は、相対圧縮レベルを指定する1〜9の整数で、1が最も圧縮量が少なく、9が最も圧縮量が多いことを示します。圧縮レベルが上がると、CPUを多く使用しますが、一般によりよい圧縮が得られます。デフォルトの圧縮レベルである6は、圧縮の効果とCPU消費のバランスをとったものです。
Oracle Rdb 7.2の以前のリリースと圧縮RBFファイル
Oracle Rdbの以前のリリースでは、ZLIBアルゴリズムで圧縮されたRBFファイルは読み取れませんでした。Oracle Rdb 7.2のリリース7.2.1より前のリリースで圧縮されたバックアップを読み取るには、/COMPRESSION=LZSSまたは/COMPRESSION=HUFFMANを明示的に指定する必要があります(デフォルトの圧縮アルゴリズムがLZSSからZLIBに変わったため)。Oracle Rdbバージョン7.2.1では、LZSSまたはHUFFMANアルゴリズムを使用して以前のリリースで作成された圧縮バックアップを読み取ることができます。
Crc[=Autodin_II]
32ビット巡回冗長検査(CRC)の計算にAUTODIN-II多項式を使用し、最も信頼性の高いエンドツーエンドのエラー検出を提供します。これは、NRZ/PE(800/1600ビット/インチ)テープ・ドライブのデフォルトです。修飾子としてCrcのみを指定した場合、RMU BackupでCrc=Autodin_IIを指定したものとみなされます。
Crc=Checksum
1の補数和(ディスク上のデータベース・ページのチェックサムに使用されるのと同じ計算方法)を使用します。これは、GCR(6250ビット/インチ)テープ・ドライブとTA78、TA79およびTA81テープ・ドライブのデフォルトです。Crc=Checksum修飾子では、データ・エラーが検出されます。
Nocrc
エンドツーエンドのエラー検出を無効にします。これは、TA90(IBM 3480クラス)ドライブのデフォルトです。
Database_Verification
Nodatabase_Verification
RMU /BACKUPコマンドでは、バックアップ操作の開始時にデータベース・ルート・ファイルの限定的な検証が行われます。この検証は、ルート・ファイルまたは関連するデータベース構造に検出可能な破損または不整合のあるデータベースをバックアップすることを回避するためのものです。しかし、一部のケースでは、これらのチェックをしない方がよい場合があります。バックアップの開始時にデータベース・ルート・ファイルの検証をしない場合、/NODATABASE_VERIFICATION修飾子を指定します。デフォルトの動作は/DATABASE_VERIFICATIONです。デフォルトの/DATABASE_VERIFICATIONを受け入れることをお薦めします。
Density=(density-value,[No]Compaction)
出力ボリュームの書込み密度を指定します。デフォルト値は、最初のボリューム(最初にマウントするテープ)の形式です。テープ・ドライブでデータ圧縮や複数の記録密度がサポートされていない場合、この修飾子を指定する必要はありません。Density修飾子は、テープ・ドライブにのみ適用できます。この修飾子が使用され、ターゲット・デバイスがテープ・ドライブでない場合、RMU Backupからエラー・メッセージが返されます。
密度の値を指定した場合、RMU Backupでは、すべてのテープ・ドライブにその値が使用できるものとみなします。
システムが7.2-1より前のバージョンのOpenVMSで稼働している場合、Density修飾子は次のように指定します。
- TA90E、TA91およびTA92テープ・ドライブの場合、bpiの値を次のように指定します。
- 圧縮形式で初期化し、テープに書き込む場合、Density = 70000。
- 非圧縮形式の場合、Density = 39872またはDensity = 40000。
- SCSI(Small Computer System Interface)テープ・ドライブの場合、Density = 1を指定し、ドライブのハードウェア・データ圧縮方法でテープの初期化および書込みを行います。
- 他のタイプのテープ・ドライブの場合、800から160000bpiの間でサポートされている密度の値を指定します。
- すべてのテープ・ドライブで、ドライブの標準密度でテープの初期化および書込みを行う場合、Density = 0を指定します。
7.2-1より前のバージョンのOpenVMSで稼働しているシステムでは、CompactionまたはNoCompactionキーワードを指定しないでください。これらのシステムでは、圧縮は密度の値によって決まり、指定できません。
Oracle RMUでは、OpenVMSバージョン7.2-1で導入されたテープの密度と圧縮の値をサポートします。次の表に、Oracle RMUでサポートされる追加の密度値を示します。
DEFAULT 800 833 1600 6250 3480 3490E TK50 TK70 TK85 TK86 TK87 TK88 TK89 QIC 8200 8500 8900 DLT8000 SDLT SDLT320 SDLT600 DDS1 DDS2 DDS3 DDS4 AIT1 AIT2 AIT3 AIT4 LTO2 LTO3 COMPACTION NOCOMPACTION
OpenVMSバージョン7.2-1の密度値と以前の密度値が同じ(800、833、1600、6250など)場合、指定した値は、テープ・デバイス・ドライバでOpenVMSバージョン7.2-1の値が受け付けられる場合は7.2-1の値として解釈され、テープ・デバイス・ドライバで以前の値のみが受け付けられる場合は以前の値として解釈されます。
テープの圧縮を受け付けるOpenVMSバージョン7.2-1の値には、次の構文を使用できます。
/DENSITY = (new_density_value,[No]Compaction)
CompactionまたはNoCompactionキーワードを使用するには、圧縮を受け付ける次の密度値のいずれかを使用する必要があります。
DEFAULT 3480 3490E 8200 8500 8900 TK87 TK88 TK89 DLT8000 SDLT SDLT320 AIT1 AIT2 AIT3 AIT4 DDS1 DDS2 DDS3 DDS4 SDLT600 LTO2 LTO3
密度値の詳細は、OpenVMSのドキュメントを参照してください。
Disk_File[=(options)]
ディスク・ファイル、フロッピー・ディスクまたはPC外部の他のディスクへのマルチスレッド・バックアップを行うことを指定します。Disk_File修飾子には、次のキーワードを使用できます。
- Writer_Threads
ディスク・ファイルへのマルチスレッド・バックアップ操作を行う際にOracle RMUで使用するスレッドの数を指定します。コマンドライン(またはコマンド・パラメータ・オプション・ファイル)で指定したデバイスごとに1以下のライター・スレッドを指定できます。デフォルトでは、1つのライター・スレッドが使用されます。
この修飾子と、テープの処理を制御するすべての修飾子(Accept_Label、Density、Label、Loader_Synchronization、Master、Media_Loader、RewindおよびTape_Expiration)は同時に使用できません。
Encrypt=({Value=|Name=}[,Algorithm=])
Encrypt修飾子では、データベース・バックアップの保存セット・ファイルが暗号化されます。キー値を文字列として、または事前に定義したキーの名前を指定します。アルゴリズム名を指定しない場合、デフォルトはDESCBCです。Value、NameおよびAlgorithmパラメータの詳細は、ENCRYPTのヘルプを参照してください。
この機能を使用するには、システムにOpenVMSの暗号化製品がインストールされ、ライセンスが付与されている必要があります。
Exclude[=storage-area[,...]]
バックアップ・ファイルから除外する記憶領域を指定します。RMU BackupコマンドでExclude修飾子もInclude修飾子も指定しない場合、またはExclude修飾子を指定して記憶領域名のリストを指定しない場合、データベースに対し、全体完全バックアップが行われます。これがデフォルトの動作です。Exclude修飾子に記憶領域名のリストを指定した場合、RMU Backupでその記憶領域がバックアップ・ファイルから除外され、その他のすべての記憶領域が含まれます。Exclude修飾子に複数のデータベース記憶領域を指定する場合、各記憶領域名の間にカンマを置き、名前のリストをカッコで囲みます。
データベース・ルート・ファイルのみのバックアップを指定するには、Exclude=*修飾子を使用します。Exclude=*修飾子を使用して作成されたバックアップ・ファイルは、RMU Restore Only_Rootコマンドでのみリストアできることに注意してください。
次の例に示すように、間接コマンド・ファイルを使用できます。
$ RMU/BACKUP/EXCLUDE="@EXCLUDE_AREAS.OPT" - _$ MF_PERSONNEL.RDB PARTIAL_MF_PERS.RBF %RMU-I-NOTALLARE, Not all areas will be included in this backup file
間接コマンド・ファイルの詳細は、第1.3節を参照してください。
記憶領域名のリストを指定してExclude修飾子を使用した場合、Exclude修飾子によってデータベースの記憶領域がバックアップ・ファイルから除外されるため、バックアップ・ファイルは領域ごとのバックアップ・ファイルになります。次の例に、データベースのすべての領域をバックアップしない場合に表示される情報メッセージを示します。
%RMU-I-NOTALLARE, Not all areas will be included in this backup file
RMU BackupおよびRMU Restoreコマンドを使用して、データベースの選択した記憶領域をバックアップおよびリストアできます。バックアップとリストアを領域ごとに行えるOracle RMUのこの機能は、次のことを目的としています。
- データベースの一部(すべてではなく)の記憶領域が破損した場合の迅速なリカバリ
- 一部のデータ(読取り専用記憶領域のデータなど)は、データベースのバックアップ操作で毎回バックアップする必要はないため、バックアップ操作に必要な時間の短縮
RMU BackupおよびRMU Restoreコマンドを使用してデータベースの選択した記憶領域のみをバックアップおよびリストアする場合、データベースの全体完全バックアップを定期的に行う必要があります。
データベースの選択した記憶領域のみをバックアップおよびリストアする場合、データベースに対してアフター・イメージ・ジャーナルを有効にすることを強くお薦めします。これによって、システム障害が起きた場合に、データベースのすべての記憶領域がリカバリされることが保証されます。
アフター・イメージ・ジャーナルが有効ではなく、RMU Restoreコマンドでリストアした1つ以上の領域とリストアされていない記憶領域とに矛盾がある場合、Oracle Rdbでは、リストアしたデータベースの矛盾のある記憶領域をトランザクションに使用できません。この場合、データベース記憶領域の最終全体完全バックアップ操作のバックアップ・ファイルを使用してデータベースをリストアすることで、作業データベースに戻ることはできます。しかし、最終全体完全バックアップ操作以降にデータベースに対して行われた変更はリカバリできません。
アフター・イメージ・ジャーナルが有効の場合、RMU Restoreコマンドの完了後矛盾のある記憶領域(つまり、リストアしたデータベースのそれ以外の部分と同じ状態にない記憶領域)に、RMU Recoverコマンド(またはRecover修飾子を指定したRestoreコマンド)を使用して.aijファイルからトランザクションを適用します。データベースをリカバリするまで、この記憶領域は使用できません。RMU Recoverコマンドが完了すると、データベースの整合性がとれ、使用可能になります。
ExcludeまたはInclude修飾子を使用すると、ファイル管理およびリカバリは複雑になりますが、バックアップ操作の柔軟性が大いに高まります。バックアップ操作の柔軟性が高まることは、ファイル管理およびリカバリが複雑になるコストに見合うと考える大規模データベースのユーザーもいます。
1つのRMU BackupコマンドにExclude=area-listとInclude=area-list修飾子を同時に指定できません。
Execute
Noexecute
ExecuteおよびNoexecute修飾子をParallelおよびList_Plan修飾子と組み合せて使用し、バックアップ・プラン・ファイルを実行するかどうかを指定します。次のリストに、ExecuteおよびNoexecute修飾子を使用した場合の結果を示します。
- Execute
バックアップ・リスト・プランが作成、検証および実行されます。- Noexecute
バックアップ・リスト・プランが作成および検証されますが、実行されません。
検証では、プラン・ファイルにリストされている記憶領域がデータベースにあるかどうかなどが確認されます。
ExecuteおよびNoexecute修飾子は、ParallelおよびList_Plan修飾子も指定された場合のみ有効です。
ExecuteまたはNoexecute修飾子をList_PlanおよびParallel修飾子を使用せずに指定すると、RMU Backupで一時バックアップ・リスト・プランが生成および検証されますが、その後バックアップ・リスト・プランが削除され、致命的エラー・メッセージが返されます。
デフォルトでは、バックアップ・プラン・ファイルは、ParallelおよびList_Plan修飾子を指定してRMU Backupコマンドを発行すると、実行されます。
Extend_Quantity=number-blocks
バックアップ・ファイルの拡張サイズ(ブロック)を設定します。number-blocksパラメータの最小値は1で、最大値は65535です。Extend_Quantity修飾子を指定しない場合、ディスク上のバックアップ・ファイルが拡張されるデフォルトのブロック数は、2048ブロックです。この修飾子は、テープへのバックアップ操作には使用できません。
Group_Size=interval
Nogroup_Size
XORリカバリ・ブロックがテープに書き込まれる頻度を指定します。グループ・サイズは0〜100です。グループ・サイズにゼロを指定した場合、あるいはNogroup_Size修飾子を指定した場合、XORリカバリ・ブロックは書き込まれません。Group_Size修飾子はテープにのみ使用可能で、デフォルト値はデバイスによって異なります。この修飾子が使用され、ターゲット・デバイスがテープ・デバイスでない場合、RMU Backupからエラー・メッセージが返されます。Include[=storage-area[,...]]
バックアップ・ファイルに含める記憶領域を指定します。RMU BackupコマンドにInclude修飾子もExclude修飾子も指定しない場合、デフォルトでは全体完全バックアップ操作がデータベースに対して行われます。Include=*修飾子はバックアップ・ファイルにすべての記憶領域を含めることを指定しますが、これがデフォルトの動作のため、この指定は不要です。記憶領域名のリストを指定せずにInclude修飾子を指定しても、デフォルトの動作が行われます。Include修飾子に記憶領域名のリストを指定した場合、Oracle RMUでその記憶領域がバックアップ操作に含められ、その他のすべての記憶領域が除外されます。Include修飾子に複数のデータベース記憶領域を指定する場合、各記憶領域名の間にカンマを置き、名前のリストをカッコで囲みます。
1つのRMU BackupコマンドにExclude=area-listとInclude=area-list修飾子を同時に指定できません。
Include修飾子を使用した場合、Include修飾子で指定しない領域がバックアップ・ファイルから除外されるため、バックアップ操作は領域ごとのバックアップ操作になります。データベースのすべての領域をバックアップしない場合、次のような情報メッセージが表示されます。
%RMU-I-NOTALLARE, Not all areas will be included in this backup file
RMU BackupおよびRMU Restoreコマンドを使用して、データベースの選択した記憶領域をバックアップおよびリストアできます。このOracle RMUの領域ごとのバックアップとリストアの機能では、次のことが可能です。
- データベースの一部(すべてではなく)の記憶領域が破損した場合の迅速なリカバリ
- 一部のデータ(読取り専用記憶領域のデータなど)は、データベースのバックアップ操作で毎回バックアップする必要はないため、バックアップ操作に必要な時間の短縮
これらのコマンドを使用して、データベースの選択した領域をバックアップおよびリストアする場合の詳細は、Exclude修飾子の説明を参照してください。
Include修飾子は、間接ファイル参照と組み合せて使用できます。詳細は、第1.3節を参照してください。
Incremental[=By_Area or Complete]
Noincremental
バックアップ操作の範囲が決まります。次の4つのオプションが使用できます。
- Noincremental
Incremental修飾子のオプションのいずれも指定しない場合、デフォルトはNoincremental修飾子です。Noincremental修飾子を使用した場合、データベースに対し、全体バックアップ操作が行われます。- Incremental
Incremental修飾子を指定した場合、データベースに対する最終全体完全バックアップ操作以降に変更されたすべての記憶領域の増分バックアップが行われます。- Incremental=By_Area
Incremental=By_Area修飾子を指定した場合、増分バックアップ操作が行われます。Incremental=By_Area修飾子では、選択した各記憶領域で、領域に対する最終全体バックアップ以降に変更されたデータベース・ページがバックアップされます。領域に対する最終全体バックアップは次のいずれかです。
- データベースに対して行われた最終全体完全バックアップ操作
- 領域に対して行われた領域ごとの最終全体バックアップ操作
領域ごとの増分バックアップ操作を使用すると、バックアップされる領域ごとに異なる期間の変更が含まれ、複数の記憶領域のリストアがより複雑になる場合があります。- Incremental=Complete
Incremental=Complete修飾子を指定した場合、データベースに対する最終全体完全バックアップ操作以降に変更されたすべての記憶領域の増分バックアップが行われます。Incremental=Complete修飾子を選択することは、Incremental修飾子を選択することと同じです。
データベースの全体バックアップ操作の後に行われる、各増分バックアップ操作では、以前のすべての増分バックアップ操作が置き換えられます。
次の2つのメッセージは、より効果的なバックアップ方法の設計を支援するためのものです。これらは領域ごとのサマリー統計の一部として出力され、増分操作で得られるメリットを示します。
- "Est. cost to backup relative to a full backup is x.yy"
- "Est. cost to restore relative to a full restore is x.yy"
これらの見積りはあくまで概算で、その領域のバックアップまたはリストア操作でのディスク入出力(I/O)コストが反映されます。テープI/O、CPUおよびその他のすべてのコストは無視されます。ディスクI/Oコストの計算には、必要なI/O操作の数とI/Oに必要なディスク・ヘッド・シークが含まれます。ディスク・タイプごとに独自の相対コスト(転送速度、待機時間、シーク時間など)があり、I/Oの特定の順序によるコストは、他のプロセスとのディスクの競合によっても影響されます。したがって、概算がそのままクロック時間を表すものではありません。しかし、増分操作の生産性を判断するポイントとしては有用です。
相対コストの変動幅は大きく、1.00より高い場合があります。実際のコストは、バックアップするページの数と場所によって異なります。増分リストア操作は、常に全体リストア操作の後に行われるため、全体リストア操作を計算に入れると、領域のリストアの見積りは、実際はレポートよりも1.00高くなります。リストア操作の概算コストが2.00に近くなった場合は、全体バックアップ操作を行うことをお薦めします。
Journal=file-name
リストア操作時のテープのパフォーマンスの向上に使用するジャーナル・ファイルを指定します。(アフター・イメージ・ジャーナル・ファイルとは混同しないでください。)バックアップ操作の進行に合せて、RMU Backupでジャーナル・ファイルが作成され、テープ・ドライブ名、テープ・ボリュームとその内容などのバックアップ操作の説明がここに書き込まれます。デフォルトのファイル拡張子は.jnlです。
ジャーナル・ファイルはディスクに書き込む必要があります。バックアップ・ファイルと同じテープには書き込めません。(必要であれば、書込み後にディスク・ファイルをテープにコピーできます。)
このジャーナル・ファイルは、RMU RestoreおよびRMU Dump Backupコマンドとともに使用され、テープの利用状況が最適化されます。
Label=(label-name-list)
バックアップ・ファイルのボリュームのラベルに使用する1〜6文字の文字列を指定します。Label修飾子は、テープ・ボリュームにのみ使用できます。Label修飾子を使用する場合、1つ以上のラベル名を指定する必要があります。Label(またはAccept_Label)修飾子を指定しない場合、RMU Backupでバックアップ・ファイル名の最初の6文字を使用して、バックアップ操作に使用される最初のテープのラベルが付けられます。後続のラベルのデフォルトは、バックアップ・ファイル名の最初の4文字に順序番号を追加したものです。たとえば、バックアップ・ファイルがmy_backup.rbfの場合、デフォルトのテープ・ラベルは、my_bac、my_b01、my_b02のようになります。
テープを再度使用すると、RMU Backupで現在のテープのラベルと、Label修飾子で指定したラベルが比較されます。既存のラベルと指定したラベルが一致しない場合、(Accept_Labels修飾子も指定した場合以外は)不一致を受け入れるかどうかを尋ねるメッセージが、RMU Backupからオペレータに送られます。
必要に応じて、複数のテープに対するラベルのリストを明示的に指定できます。複数のテープ・ラベル名をリストする場合、名前をカンマで区切り、名前のリストをカッコで囲みます。テープを再利用する場合、RMU Backupで想定されているラベルと各テープのラベルが一致するテープを必ずロードするか、高頻度のオペレータ操作に備えておきます。あるいは、Accept_Label修飾子を指定します。この場合、Label修飾子で指定したラベルが現在のテープのラベルと一致しない場合、指定したラベルが無視され、オペレータの操作は不要です。
必要なラベルより少ない数のラベルを指定した場合、指定した形式に基づいてRMU Backupでラベルが生成されます。たとえば、Label=TAPE01と指定した場合、RMU Backupで後続のテープにTAPE02、TAPE03、〜TAPE99というラベルが付けられます。したがって、多くのボリュームをテープ・ドライブのカートリッジ・スタッカに事前ロードできます。RMU Backupでボリュームのラベルが再度付けられるため、順序は重要ではありません。使用するすべてのテープを特定の順序でマウントする必要がないため、オペレータが介在しないバックアップ操作が成功する可能性が高まります。
バックアップ操作の完了後、リストア操作時に順序がわかるようテープの外部に適切なラベルを付けます。RMU Backupで2番目以降のテープへの暗黙的なラベル処理を許可し、オペレータが介在しないバックアップ操作を行う場合は特に注意してください。書き込まれた順に、ドライブからテープを外します。暗黙的なラベル処理のロジックに従い、ボリュームにラベル(TAPE02、TAPE03など)を付けます。
複数ドライブでの暗黙的なラベル処理を許可してオペレータが介在しないバックアップ操作を行う場合、Journal修飾子を使用することをお薦めします。ジャーナル・ファイルに、各テープ・ドライブに書き込まれたボリューム・ラベルが記録されます。ラベルが書き込まれた順序がジャーナルに保存されます。各テープ・ドライブに書き込まれたボリュームのリストを表示するには、RMU Dump Backupコマンドを使用します。
間接ファイル参照とLabel修飾子を組み合せて使用できます。間接ファイル参照の詳細は、第1.3節を参照してください。様々な状況で適用されるラベルのサマリーは、「使用上の注意」の表1-5を参照してください。
Librarian[=options]
Oracle Media Managementインタフェースをサポートするデータ・アーカイブ・ソフトウェア・アプリケーションにファイルをバックアップするには、Librarian修飾子を使用します。コマンドラインで指定したバックアップ・ファイル名によって、Librarianユーティリティで格納されるデータのストリームが識別されます。デバイスまたはバージョン番号の指定は無視されます。Librarian修飾子はパラレル・バックアップ操作に使用できます。パラレル・バックアップ操作を行うすべてのノードで、Librarianユーティリティがインストールされ、使用可能になっている必要があります。
Librarian修飾子には、次のオプションを使用できます。
- Writer_Threads=n
Writer_Threadsオプションを使用して、Librarianユーティリティに書き込むバックアップ・データ・ストリームの数を指定します。nの値は1〜99です。デフォルトは、1つのライター・スレッドです。
バックアップ操作の各ライター・スレッドで、個々のデータ・ストリームが管理されます。したがって、各スレッドで一意のバックアップ・ファイル名を使用する必要があります。一意の名前は、バックアップ・ファイル名の最後に数値を増分して追加することで生成されます。たとえば、次のOracle RMU Backupコマンドを指定したとします。
$RMU/ BACKUP /LIBRARIAN=(WRITER_THREADS=3) /LOG DB FILENAM.RBF
次のバックアップ・ファイル・データ・ストリーム名が生成されます。
FILENAME.RBF FILENAME.RBF02 FILENAME.RBF03
各データ・ストリームには少なくとも1つのデータベース記憶領域が含まれ、1つの記憶領域は1つのデータ・ストリームに完全に収まる必要があるため、指定したライター・スレッドの数が記憶領域の数より大きい場合、記憶領域と同じ数に設定されます。- Trace_file=file-specification
Librarianユーティリティによってトレース・データが指定したファイルに書き込まれます。- Level_Trace=n
このオプションをデバッグ・ツールとして使用し、Librarianユーティリティによって書き込まれるトレース・データのレベルを指定します。事前に決められた値(0、1または2)またはLibrarianユーティリティで定義されている、より大きな値を使用できます。事前に決められている値は次のとおりです。
- レベル0では、すべてのエラー状態がトレースされます。これがデフォルトです。
- レベル1では、各Librarianファンクションの開始と終了がトレースされます。
- レベル2では、各Librarianファンクションの開始と終了、すべてのファンクション・パラメータの値、および各読取り/書込みバッファの最初の32バイト(16進)がトレースされます。
- Logical_Names=(logical_name=equivalence-value,...)
このオプションを使用してプロセス論理名のリストを指定できます。Librarianユーティリティは、これらの論理名を使用して、Oracle Rdbバックアップ・ファイルが格納されるカタログまたはアーカイブや、Librarianデバッグ論理名などを指定できます。論理名の定義の詳細は、Librarianのドキュメントを参照してください。プロセス論理名のリストは、LibrarianユーティリティにアクセスするOracle RMUコマンドの開始前に、Oracle RMUによって定義されます。
Oracle RMUのバックアップまたはリストア操作を実行する前に、次のOpenVMS論理名を定義して、Librarianユーティリティで使用できるようにする必要があります。これらの論理名の定義には、Librarian修飾子のLogical_Namesオプションを使用しないでください。
- RMU$LIBRARIAN_PATH
Oracle RMUのバックアップおよびリストア操作で、共有可能なLibrarianイメージをロードおよびコールできるようにするには、この論理名を定義する必要があります。等価名にはファイル・タイプ(.exeなど)が含まれる必要があります。バージョン番号は含めません。共有可能なLibrarianイメージは、インストール済(認識済)のイメージである必要があります。このイメージの名前と場所、およびインストール方法の詳細は、Librarianユーティリティのドキュメントを参照してください。パラレルRMUバックアップの場合は、パラレル・バックアップで作成される複数のプロセスすべてが論理名を変換できるように、RMU$LIBRARIAN_PATHをシステム全体に対する論理名で定義してください。
$ DEFINE /SYSTEM /EXECUTIVE_MODE - _$ RMU$LIBRARIAN_PATH librarian_shareable_image.exe
- RMU$DEBUG_SBT
この論理名は必須ではありません。これが定義されている場合、Oracle RMUでLibrarian共有可能イメージをコールするモジュールからのデバッグ・トレース情報メッセージが表示されます。パラレルRMUバックアップの場合は、パラレル・バックアップで作成される複数のプロセスすべてが論理名を変換できるように、RMU$DEBUG_SBTをシステム論理名で定義してください。
次の行は、RMU Backup/Parallel/Librarianコマンドで作成されるバックアップ・プラン・ファイルからのものです。
Backup File = MF_PERSONNEL.RBF Style = Librarian Librarian_trace_level = # Librarian_logical_names = (- logical_name_1=equivalence_value_1, - logical_name_2=equivalence_value_2) Writer_threads = #
"Style = Librarian"エントリで、バックアップがLibrarianユーティリティに出力されることが指定されます。"Librarian_logical_names"エントリは、論理名とその等価名のリストです。これは、特定のLibrarianユーティリティで使用される論理名を、バックアップまたはリストア操作の開始前にプロセス論理名として定義できるようにするためのオプションのパラメータです。たとえば、一部のLibrarianユーティリティではカタログまたはデバッグを指定する論理名がサポートされます。
ストレージ・メディアの処理はOracle RMUではなくLibrarianユーティリティで行われるため、Rewind、Density、Labelなどのデバイス固有の修飾子とLibrarian修飾子は組み合せて使用できません。
List_Plan=output-file
RMU Backupでパラレル・バックアップ操作用にバックアップ・プラン・ファイルを生成し、指定した出力ファイルに書き込むよう指定します。バックアップ・プラン・ファイルは、RMU Backupコマンドラインで指定できる修飾子を含むテキスト・ファイルです。コマンドラインで指定できない修飾子は、バックアップ・リスト・プラン・ファイルではコメントとして示されます。また、バックアップ・プラン・ファイルでは、ワーカー・エクゼキュータ名と各ワーカー・エクゼキュータに割り当てられているシステム・ノード、記憶領域およびテープ・ドライブが指定されます。特定の構成に適したテープへのパラレル・バックアップ操作を構築する基礎として、生成されたバックアップ・プラン・ファイルを使用できます。出力ファイルをカスタマイズしてRMU Backup Planコマンドで使用できます。詳細は、第1.12節を参照してください。
Execute修飾子とList_Plan修飾子を組み合せて指定した場合、バックアップ・プラン・ファイルが生成、検証および実行されます。Noexecute修飾子とList_Plan修飾子を組み合せて指定した場合、バックアップ・プラン・ファイルが生成および検証されますが、実行されません。
デフォルトでは、バックアップ・プラン・ファイルは実行されます。
List_Plan修飾子は、Parallel修飾子も指定された場合のみ有効です。
Loader_Synchronization[=Fixed]
テープを事前にロードし、テープの順序を保持することで、オペレータ・サポートの必要性を最小限にします。Loader_Synchronization修飾子を指定して、複数のテープ・ドライブを指定した場合、バックアップ操作で最初のテープ・ボリュームのセットに同時に書き込み、セット内の各テープの終了を待ってから次のテープ・ボリュームのセットを割り当てます。これによって、これらのテープからのリストア操作が必要になった場合に、テープの順序が保持されていることが保証されます。Loader_Synchronization修飾子とLabel修飾子を組み合せて使用するデメリットの1つは、すべてのテープ・スレッドで同じボリュームのデータがバックアップされるわけではないため、割り当てられたボリュームのデータのバックアップに、次のテープが不要なスレッドもあることです。テープの順序を保持するために、バックアップ・スレッドがアクティブでなくなった段階でテープのロードにオペレータの操作が必要な場合があります。各ドライブで実際に使用するテープの数に関係なく、テープ・ラベルのドライブへの割当てを行うには、キーワードFixedを使用します。
Loader_Synchronization修飾子を使用するとパフォーマンスは低下します。最大限のパフォーマンスを得るには、どのドライブもアイドルのままにせず、アイドルになった最初のドライブに次のボリュームを入れます。ただし、ドライブがアイドルになる順序は多くの制御できない要因で変わり、事前に決められないため、Loader_Synchronization修飾子を指定しない場合は、ドライブでテープを事前にロードできません。(テープのラベルを付けなおさないようにするには、Loader_Synchronization修飾子のかわりにAccept_Label修飾子を使用します。詳細は、Accept_Label修飾子の説明を参照してください。)
Loader_Synchronization修飾子を使用するコストはハードウェア構成とシステム・ロードによって異なるため、コストは予測できません。処理の経過時間として、通常、5%〜20%余計にかかります。オペレータ・サポートの度合が低いという利点がパフォーマンスの低下に見合うかどうかを判断する必要があります。Loader_Synchronization修飾子は、大規模バックアップ操作に最も有用です。
Loader_Synchronization修飾子の使用、この修飾子が予期しない結果につながる場合、およびこの修飾子と他のRMU Backupコマンド修飾子との相互作用の詳細は、『Oracle Rdb Guide to Database Maintenance』を参照してください。
多くのテープ・ボリュームを必要とする大規模バックアップ操作では、テープ・ボリュームの物理的なマーキングの管理は困難です。このような場合は、ライブラリまたはアーカイブを使用したテープ・ラベリングの自動管理を検討します。
Lock_Timeout=seconds
オンライン・バックアップ操作時にバックアップ操作で静止ポイント・ロックを待つ最大時間が決まります。Lock_Timeout=seconds修飾子を指定する場合、静止ポイント・ロックを待つ秒数を指定する必要があります。制限時間を過ぎると、エラーが表示され、バックアップ操作が失敗します。Lock_Timeout=seconds修飾子のデフォルト値は、SET TRANSACTION文で指定された値とCREATEまたはALTER DATABASEで指定された値のうちの小さい方です。ただし、論理名RDM$BIND_LOCK_TIMEOUT_INTERVALが定義されている場合、この論理名の値がCREATEまたはALTER DATABASEで指定した値より優先されます。
Lock_Timeout=seconds修飾子を指定しない場合、オンライン・バックアップ操作時にバックアップ操作で静止ポイント・ロックを無期限に待ちます。
Lock_Timeout=seconds修飾子は、オフライン・バックアップ操作では無視されます。
Log
Log=Brief
Log=Full
Nolog
コマンドの処理をSYS$OUTPUTに出力するかどうかを指定します。リストア操作の進捗をSYS$OUTPUTに出力する場合、Log修飾子を指定します。このレポートを出力しない場合はNolog修飾子を指定します。Log=Briefオプションは、修飾子を指定せずにLogオプションを使用した場合のデフォルトで、これを指定すると、ログに各記憶領域の開始時間および完了時間が含まれます。Log=Fullオプションを指定すると、スレッドの割当てと記憶領域の統計メッセージもログに含まれます。どちらも指定しなかった場合は、DCL検証スイッチの現在の設定がデフォルトとして使用されます。(DCL SET VERIFYコマンドでDCL検証スイッチを制御します。)
Master
テープ・ドライブをマスター・テープ・ドライブとして指定することで、テープ・ドライブの出力スレッドへの割当てを制御します。これは、テープ・ドライブとともに指定する位置依存修飾子です。Master修飾子を使用する場合、最初のテープ・ドライブの指定に使用する必要があります。Master修飾子を指定した場合、コマンドラインの終了と次のMaster修飾子のいずれかが出現するまで、その他のテープ・ドライブはすべて、そのテープ・ドライブのスレーブになります。Master修飾子を(Loader_Synchronization修飾子を指定せずに)テープ・ドライブのセットに指定した場合、テープ・ドライブの各マスター/スレーブ・セットは他のマスター/スレーブ・セットとは無関係に処理されます。物理的にはマスター・テープ・ドライブではないテープ・ドライブにMaster修飾子を使用した場合、バックアップ操作の出力パフォーマンスが低下します。
Master修飾子の動作の詳細は、『Oracle Rdb Guide to Database Maintenance』を参照してください。
Media_Loader
Nomedia_Loader
バックアップ・ファイルが出力されるテープ・デバイスにローダーまたはスタッカがあることを指定するには、Media_Loader修飾子を使用します。テープ・デバイスにローダーまたはスタッカがないことを指定するには、Nomedia_Loader修飾子を使用します。デフォルトでは、テープ・デバイスにローダーまたはスタッカがある場合、RMU Backupでこれが認識されます。ただし、RMU Backupでテープ・デバイスにローダーまたはスタッカがあることが認識されない場合があります。その結果、最初のバックアップ・テープが一杯になると、RMU Backupでローダーまたはスタッカに次のテープを要求するかわりに、オペレータに次のテープが要求されます。同様に、実際にはテープ・デバイスにローダーもスタッカもない場合に、ローダーまたはスタッカがあるようにRMU Backupが動作する場合もあります。
RMU Backupでテープ・デバイスにローダーまたはスタッカがあることが認識されていない場合、Media_Loader修飾子を指定します。RMU Backupで実際にはないローダーまたはスタッカを待っている場合、Nomedia_Loader修飾子を指定します。
No_Read_Only
データベースをバックアップする際、データベースの読取り専用記憶領域をバックアップしないことを指定します。No_Read_Only修飾子を指定しない場合、Exclude修飾子で指定されない読取り専用記憶領域はバックアップ・ファイルに含まれます。No_Read_Only修飾子を使用すると、Exclude修飾子に読取り専用記憶領域名の長いリストを指定することなく、多くの読取り専用記憶領域を持つデータベースをバックアップできます。
No_Read_Only修飾子を指定した場合、Include修飾子で明示的に指定した場合でも、読取り専用記憶領域はバックアップされません。
Read_Only修飾子はありません。
Record
Norecord
Record修飾子はデフォルトで設定されます。Norecord修飾子を使用すると、データベースは最新のバックアップ情報で変更されません。したがって、この時点ではデータベースはバックアップされていないように見えます。この修飾子の主な用途は、データベース・ファイルを変更せずにホット・スタンバイ・データベースをバックアップすることです。
Norecord修飾子は、Record修飾子の指定によって無効にできます。
Online
Noonline
コマンドが入力された時点で実行されているアクティブ・トランザクションを割込みなしで続ける(Noquiet_Point修飾子も指定されている場合以外)には、Online修飾子を指定します。オンライン・バックアップ操作中に開始した後続のトランザクションは、バックアップ中のデータベース、表または索引構造への排他アクセスがトランザクションで必要ないかぎり、許可されます。
オンライン・データベース・バックアップ操作を行うには、スナップショット(即時または遅延)が有効である必要があります。Online修飾子は、IncrementalまたはNoincremental修飾子と組み合せて使用できます。
デフォルトのNoonline修飾子を使用した場合、ユーザーはデータベースにアタッチできません。ユーザーがデータベースを呼び出し、Noonline修飾子を指定して(あるいはOnline修飾子を指定せずに)RMU Backupコマンドが入力された場合、Oracle RMUエラーが起こります。次に例を示します。
%RMU-I-FILACCERR, error opening database root file DB_DISK:MF_PERSONNEL.RDB;1 -SYSTEM-W-ACCONFLICT, file access conflict
オフライン・バックアップ・プロセス(Noonline修飾子で指定)ではデータベースに排他的にアクセスするため、これが機能するためにスナップショット(.snp)ファイルを必要としません。スナップショット・ファイルは、Noonline修飾子を使用すると、無効になります。
大規模データベースのオフライン・バックアップ操作を行う場合は、(RMU Closeコマンドを使用して)データベースを閉じることをお薦めします。データベースがSQL OPEN IS MANUAL文で開かれている場合、RMU Closeコマンドを使用しないと、RMU Backupコマンドが失敗します。データベースがSQL OPEN IS AUTOMATIC文で開かれている場合、アクティビティ・レベルが高い(つまり、データベースがオフラインになる前にユーザーがデータベースにアクセスする)と、RMU Backupコマンドが失敗する場合があります。RMU Closeコマンドを発行すると、ユーザーがデータベースから強制排除され、RMU Backupコマンドを開始できます。ただし、RMU Closeコマンドの発行は推奨されますが、この場合、必須ではありません。
Owner_Uic=user-id
Owner修飾子と同義です。Owner修飾子の説明を参照してください。Owner=user-id
テープ・ボリューム・セットの所有者を指定します。所有者は、データベースのリストアが許可されるユーザーです。user-idパラメータは、次のいずれかのタイプの識別子です。
- 英数字形式([group-name,member-name])のユーザー識別コード(UIC)
- 数字形式([group-number,member-number])のユーザー識別コード(UIC)
- SECRETARIESなどの汎用識別子
- DIALUPなどのシステム定義識別子
Owner修飾子は、ディスクへのバックアップ操作には使用できません。テープに使用した場合、Owner修飾子は連続ボリュームのすべてに適用されます。Rewind修飾子も指定された場合にのみ、Owner修飾子は最初のボリュームに適用されます。
Rewind修飾子が指定されない場合、以前にラベルが付けられたテープにバックアップ操作でファイルが追加されるため、最初のボリュームの保護が後続ボリュームの保護と異なる場合があります。
テープのラベル処理の詳細は、『Oracle Rdb Guide to Database Maintenance』を参照してください。
Page_Buffers=number-buffers
各記憶領域スレッドに割り当てるディスク・バッファの数を指定します。範囲は2〜5で、デフォルトは2です。
値が高くなるにつれ、増分バックアップ操作での変更されたページのスキャンの速度は速くなりますが、メモリー使用のコストと必要なワーキング・セットが大きくなります。
Parallel=(Executor_Count=n[,options])
パラレル・バックアップ操作を行うよう指定します。パラレル修飾子を指定してRMU Backupコマンドを発行すると、RMU Backupでプラン・ファイルが生成されます。このプラン・ファイルには、バックアップ操作の実行方法が記載されています。Noexecute修飾子を指定した場合、プラン・ファイルは生成されますが、実行されません。Execute修飾子を指定した場合(またはデフォルトを受け入れた場合)、RMU Backupでプラン・ファイルが生成された後すぐに実行されます。Executor_Countでは、パラレル・バックアップ操作に使用するワーカー・エクゼキュータの数を指定します。ワーカー・エクゼキュータの数は、使用するテープ・ドライブの数以下である必要があります。Executor_Count=1を指定した場合、プラン・ファイルとdbserverプロセスの作成などのパラレル・バックアップの処理方法を使用して非パラレル・バックアップ操作が行われます。
次のオプションのいずれか、またはすべてを指定することも、まったく指定しないこともできます。
- Node=(node-list)
Node=(node-list)オプションでは、ワーカー・エクゼキュータが実行されるクラスタ内のノードの名前を指定します。複数のノードを指定する場合、すべてのノードが同じクラスタ内にあり、クラスタ内のすべてのノードからデータベースにアクセスできる必要があります。
また、クラスタ内のノード間でのバックアップ操作が成功するには、SQL/Servicesの起動者がバックアップ操作に関係するすべてのノード間でプロキシ・アクセスできる必要があります。たとえば、Parallel修飾子のオプションとしてNodes=(NODE1, NODE2, NODE3)を指定した場合、SQL/Servicesの起動者は、NODE1からNODE2、NODE1からNODE3、NODE2からNODE1、NODE2からNODE3、NODE3からNODE1、NODE3からNODE2へアクセスできる必要があります。
node-listのノード名はカンマで区切ります。Nodesオプションを指定しない場合、すべてのワーカー・エクゼキュータは、パラレル・バックアップ・プラン・ファイルの実行ノードで実行されます。- Server_Transport=(DECnet|TCP)
パラレル・バックアップ操作を行うには、SQL/Servicesがシステムにインストールされている必要があります。RMU Backupでは、SQL/ServicesへのアクセスにDECnetがデフォルトで使用されます。DECnetが使用可能でない場合、TCP/IPが使用されます。RMU BackupでTCP/IPを先に試行するようデフォルトの動作を設定するには、Server_Transportオプションを使用します。SQL_NETWORK_TRANSPORT_TYPE構成パラメータの使用によっても、デフォルトの動作を変更できます。SQL_NETWORK_TRANSPORT_TYPE構成パラメータの設定の詳細は、Oracle Rdbのインストレーションおよび構成ガイドを参照してください。- Statistics
パラレル・バックアップ・モニターで使用するパラレル・バックアップ操作の統計情報をRMU Backupで収集するよう指定します。これらの統計情報を表示するには、パラレル・バックアップ・モニター(ウィンドウ・インタフェース)を起動します。
パラレル・バックアップ操作を行うには、SQL/Servicesがシステムにインストールされている必要があります。RMU Backupでは、SQL/ServicesへのアクセスにDECnetがデフォルトで使用されます。DECnetが使用可能でない場合、TCP/IPが使用されます。SQL_NETWORK_TRANSPORT_TYPE構成パラメータを使用して、RMU BackupでTCP/IPを先に試行するようデフォルトの動作を設定できます。SQL_NETWORK_TRANSPORT_TYPE構成パラメータの設定の詳細は、Oracle Rdbのインストレーションおよび構成ガイドを参照してください。
パラレル・バックアップ操作時、すべてのテープ・リクエストがオペレータに送信され、Backupコマンドを発行したユーザーにはテープ・リクエストが送信されないことに注意してください。したがって、RMU Backupコマンドを発行する前に、オペレータが使用するターミナルからDCL REPLY/ENABLE=TAPESコマンドを発行する必要があります。
Prompt=Automatic
Prompt=Operator
Prompt=Client
サーバー・プロンプトの送信先を指定します。Prompt=Automaticを指定した場合、プロンプトは標準入力デバイスに送信されます。Prompt=Operatorを指定した場合、プロンプトはサーバー・コンソールに送信されます。Prompt=Clientを指定した場合、プロンプトはクライアント・システムに送信されます。Protection[=file-protection]
RMU Backupコマンドで生成されるバックアップ・ファイルのシステム・ファイル保護を指定します。デフォルトのファイル保護は、ファイルをディスクにバックアップするか、テープにバックアップするかによって異なります。これは、テープでは削除または実行アクセスは許可されず、SYSTEMアカウントは常にテープに対する読取りおよび書込みアクセスを持つためです。また、制限の強いクラスには、制限の弱いクラスのアクセス権が集積されます。
Protection修飾子を指定しない場合、デフォルトの保護は次のとおりです。
- ディスクへのバックアップの場合、S:RWED,O:RE,G,W
- テープへのバックアップの場合、S:RW,O:R,G,W
Protection修飾子を明示的に指定した場合、テープまたはディスクへのバックアップに適用される保護の前述の違いが適用されます。つまり、Protection=(S,O,G:W,W:R)と指定した場合、テープの保護は(S:RW,O:RW,G:RW,W:R)になります。
Quiet_Point
Noquiet_Point
データベース・バックアップ操作をすぐに行うか、データベース・アクティビティの静止ポイントが生じたときに行うかを指定できます。静止ポイントとは、データベースでアクティブな更新トランザクションが進行していない時点のことです。したがって、この修飾子はOnline修飾子と組み合せて使用されます。Noquiet_Point修飾子を指定した場合、RMU Backupでは、データベースで更新トランザクション・アクティビティが進行中かどうかに関係なく、RMU Backupコマンドの発行後すぐにバックアップ操作が行われます。RMU Backupですべての物理および論理領域に対する同時読取りロックを得る必要があるため、記憶領域を排他的にロックするアクティブ・トランザクションがある場合、バックアップ操作は失敗します。ただし、RMU Backupですべての記憶領域に対する同時読取りロックを正常に取得した場合、ロックの競合は起こりません。バックアップの処理中にOracle Rdbで排他ロックが必要なトランザクションが開始された場合、そのトランザクションは待機するか、ロックの競合エラーを受け取りますが、RMU Backupコマンドは影響を受けずに続けられます。
Quiet_PointおよびNoquiet_Point修飾子の推奨については、「使用上の注意」を参照してください。
デフォルトはQuiet_Point修飾子です。
Reader_Thread_Ratio=integer
この修飾子は推奨されません。/Threads修飾子をかわりに使用してください。Restore_Options=file-name
RMU RestoreコマンドのOptions修飾子で使用できるオプション・ファイルを生成します。全体バックアップ操作を指定した場合、すべての記憶領域がオプション・ファイルに示されます。領域ごとのバックアップ操作を指定した場合、バックアップに含まれる領域のみがオプション・ファイルに示されます。Restore_Optionsファイルは、バックアップ操作の最後に作成されます。
デフォルトでは、Restore_Optionsファイルは作成されません。Restore_Options修飾子とファイルを指定して、ファイル拡張子を指定しないと、RMU Backupで.opt拡張子がデフォルトで使用されます。
Rewind
Norewind
バックアップ・ファイルを含める磁気テープを処理の開始前に巻き戻すよう指定します。テープは、LabelおよびDensity修飾子に従って初期化されます。Norewind修飾子がデフォルトで、バックアップ・ファイルは現在の論理EOT(テープの終端)から作成されます。RewindおよびNorewindは、テープ・デバイスにのみ使用できます。この修飾子が使用され、ターゲット・デバイスがテープ・デバイスでない場合、RMU Backupからエラー・メッセージが返されます。
Scan_Optimization
Noscan_Optimization
増分バックアップ操作時に、RMU Backupでスキャン最適化を行うかどうかを指定します。デフォルトでは、最終全体バックアップ操作以降に更新されたデータベースの領域がRMU Backupでスキャンされ、増分バックアップ操作が最適化されます。これらの領域のIDがデータベースに格納されています。増分バックアップ操作時には、これらの領域のみが更新された領域としてスキャンされます。データベース・アクティビティが十分に低い場合、これによってパフォーマンスが大幅に向上します。
ただし、この情報をデータベースに記録するというコストも発生します。状況によっては(増分バックアップを使用する予定がない場合は特に)、コストが高すぎる場合があります。
Scan_Optimization修飾子には、バックアップ操作に応じた異なる効果があります。概説すると、全体オフライン・バックアップ・コマンドの発行時のみ、スキャン最適化設定を有効または無効にできます。また、増分バックアップ・コマンドの発行時のみ、スキャン最適化によって生成されたデータを使用するかどうかを指定できます。次に、この動作の詳細を説明します。
- オフラインの全体バックアップ操作時にスキャン最適化設定を有効または無効にできます。
このバックアップ操作の完了後、変更された領域のIDの記録を有効にするには、Scan_Optimization修飾子を指定します。
このバックアップ操作の完了後、変更された領域のIDの記録を無効にするには、Noscan_Optimization修飾子を指定します。
デフォルトでは、全体バックアップ操作時、記録状態は(Backupコマンドの実行前の状態から)変更されません。
オフラインの全体バックアップ操作にScan_OptimizationまたはNoscan_Optimization修飾子を指定しても、バックアップ操作自体には影響がないことに注意してください。スキャン最適化の記録状態が変更されるだけです。- オンラインの全体バックアップ操作では、修飾子は無視されます。
スキャン最適化の記録状態は(Backupコマンドの実行前の状態から)変更されません。Scan_OptimizationまたはNoscan_Optimization修飾子を指定してオンラインの全体バックアップ操作を実行した場合、修飾子が無視されたことを示す情報メッセージがRMU Backupから返されます。- 増分バックアップ操作時にスキャン最適化データ(以前に記録されている場合)を処理に使用するかどうかが、修飾子によって指定されます。
Scan_Optimization修飾子を指定した場合、最終全体バックアップ操作以降に更新された領域をOracle Rdbで記録している場合、RMU Backupで最適化が使用されます。
Noscan_Optimization修飾子を指定した場合、最終全体バックアップ操作以降に更新された領域のIDをOracle Rdbで記録しているかどうかに関係なく、RMU Backupで最適化は使用されません。
増分バックアップ操作ではスキャン最適化の設定を有効または無効にできません。
デフォルトでは、増分バックアップ操作時、Scan_Optimization修飾子が使用されます。
Tape_Expiration=date-time
バックアップ(.rbf)ファイルの有効期日を指定します。RMU Backupでテープを読む際、テープの最初のファイルのファイル・ヘッダーにある有効期日が確認され、ファイル・ヘッダーにある日付がテープ全体の有効期日とみなされます。したがって、.rbfファイルをテープにバックアップする場合、.rbfがテープの最初のファイルのときのみ、Tape_Expiration修飾子の指定は有効です。Rewind修飾子を指定してテープの既存のファイルを上書きすることで、.rbfファイルが必ずテープの最初のファイルになるようにできます。テープの最初のファイルのファイル・ヘッダーに有効期日が含まれていると、OpenVMSのSYSPRVまたはBYPASS権限を持っている場合以外は、有効期日前にテープを上書きできません。
同様に、テープから.rbfファイルをリストアする際、OpenVMSのSYSPRVまたはBYPASS権限を持っている場合以外、テープの最初のファイルに記録されている有効期日後にリストア操作を行えません。
デフォルトでは、有効期日は.rbfファイルのヘッダーに書き込まれません。この場合、.rbfファイルがテープの最初のファイルであると、テープがただちに上書きされます。.rbfファイルがテープの最初のファイルでない場合、テープを上書きできるかどうかは、テープの最初のファイルのファイル・ヘッダーにある有効期日によって決まります。
テープのボリューム全体の有効期日を明示的に設定することはできません。ボリュームの有効期日は、常に、テープの最初のファイルの有効期日で決まります。
Tape_Expiration修飾子は、ディスクへのバックアップ・ファイルの書込みには使用できません。
テープのラベル処理の詳細は、『Oracle Rdb Guide to Database Maintenance』を参照してください。
Threads=number
バックアップ・プロセスで使用される読取りスレッドの数を指定します。RMUでは、1つの特定の記憶領域からデータを読み取る、内部実行スレッドと呼ばれるスレッドが作成されます。RMUイメージを実行するプロセス内で、スレッドが準パラレルで実行されます。各スレッドでI/Oロードが生じ、仮想アドレス空間およびプロセス割当て制限(FILLM、BYTLMなど)などのリソースが消費されます。スレッドが多いほど、ある時点で生成されるI/Oと、同じタスクの完了に必要なリソースが増えます。
スレッドが多いほど、パラレル・アクティビティでディスク・ドライブを使用し続けるため、パフォーマンスが向上します。ただし、スレッドが特定の数に達した時点で、ディスクI/Oサブシステムが飽和状態になり、ディスク・ドライブのI/Oキューが増すため、パフォーマンスが低下します。また、スレッド・スケジューリングのオーバーヘッドによる余分なCPU時間によっても、全体のパフォーマンスが低下します。ディスクI/Oサブシステムを最適な状態で稼働させるには、通常、入力ディスク・ドライブごとに2〜5のスレッドで十分です。ただし、RAIDセットや追加のキャッシュ・メモリーを持つディスク・コントローラなどのように、多くのスレッドのI/Oロードを処理できるコントローラもあります。
バックアップ操作では、出力ストリームごとに1つのライター・スレッドが作成されます。出力ストリームは、テープ・ドライブ、ディスク・ファイルまたはメディア・ライブラリ管理ストリームのいずれかです。また、RMUで多くの読取りスレッドが作成され、その数は指定できます。RMUで読取りスレッドのサブセットがライター・スレッドに割り当てられます。各出力ストリームにほぼ同量のデータが割り当てられるようRMUで割当てが計算されます。デフォルトでは、ライター・スレッドごとに5つの読取りスレッドが作成されます。ユーザーがスレッドの数を指定した場合、読取りスレッド・プールの作成にこの数が使用されます。RMUでは、読取りスレッドの数は常に記憶領域の数に制限されます。スレッド数を0にすると、RMUで記憶領域ごとに1つのスレッドが作成され、すべてのスレッドのパラレルでの実行が即座に開始されます。これはパフォーマンスの向上によい方法に見えますが、多く(>10)の記憶領域を持つデータベースのパフォーマンスは低下します。非常に多く(>800)の記憶領域の場合、仮想アドレス空間などのシステム・リソースのハード・リミットにより、失敗します。
バックアップ操作に指定できる最小スレッド数は、出力ストリームの数です。これによって、ライター・スレッドごとに最低1つの読取りスレッドが必ず割り当てられ、空の保存セットは生成されません。出力ストリームと同数のスレッドを使用すると、ワーキング・セットの使用とディスクI/Oロードの点では最小のシステム・ロードになります。ディスクI/Oサブシステムは、より高いI/Oロードを処理できる可能性があります。出力ストリームの数より少し大きい値を使用(1つのライター・スレッドに1より大きい数の読取りスレッドを割り当てる、など)すると、通常、実行時間が短くなります。
- データベースに対してRMU Backupコマンドを使用するには、データベースのルート・ファイル・アクセス制御リスト(ACL)にRMU$BACKUP権限を持っているか、OpenVMSのSYSPRVまたはBYPASS権限を持っている必要があります。
- 検出済の破損のある(CPTに破損したページが記録されている)領域のバックアップを試みると、バックアップ操作は即座に失敗します。未検出の破損のある(CPTに破損が記録されていない)領域のバックアップを試みると、破損が見つかるまでバックアップ操作は続けられます。これらの未検出の破損は、BackupコマンドにChecksum修飾子を指定した場合にのみ検出されます。
- 次のリストに、パラレル・バックアップ操作の使用に関する情報を記載します。
- パラレル・バックアップ操作を行う場合、テープを手動で割り当てたり、マウントしないでください。これは、RMU Backupで自動的に行われます。
- Windowsシステムでのテープへのバックアップ操作の進捗は、パラレル・バックアップ・モニターでモニターできます。
- パラレル・バックアップ・モニターを使用して、テープへのパラレル・バックアップ操作の進捗をモニターできます。Executor_Count=1オプションを指定したParallel修飾子をバックアップ操作に使用すると、非パラレル・バックアップに似た処理が行えます。非パラレル・バックアップ操作(Parallel修飾子を指定しないバックアップ・コマンド)は、パラレル・バックアップ・モニターでモニターできません。
- パラレル・バックアップ操作がサーバー・ノードから発行された場合、RMU BackupでSQL/Servicesと通信し、コーディネータが起動されます。SQL/Servicesでコーディネータ・プロセスが作成されます。
- パラレル・バックアップ操作がクライアント・ノードから発行された(RMUwinの使用など)場合、クライアント/サーバーRMU Backupコマンドを実行するために作成されるのと同じSQL/Servicesプロセスが、コーディネータ・プロセスとして使用されます。
- Storage Library System (SLS) for OpenVMSは、RMUのパラレル・バックアップには使用できません。
- 統一ページ形式を持つ記憶領域の論理領域しきい値情報は、バックアップ・ファイルに記録されます。論理領域しきい値情報の詳細は、『Oracle Rdb SQLリファレンス・マニュアル』を参照してください。
- 非パラレル・バックアップ操作のワーキング・セット要件の決定の詳細は、『Oracle Rdb Guide to Database Maintenance』を参照してください。
- 次のリストに、Quiet_PointおよびNoquiet_Point修飾子の使用に関する情報を示します。
- 静止ポイントOracle RMUバックアップで処理がストールした場合、他のユーザーが静止ポイント・ロックを保持している可能性があります。一部のケースでは、このストールは回避できません。ストールの原因が、読取り/書込みトランザクションを以前に発行して完了し、現在は読取り専用トランザクションを実行しているユーザーの場合もあります。このユーザーが読取り/書込みトランザクションを開始したとき、プロセスで静止ポイント・ロックが取得されました。通常は、このプロセスがデータベースからデタッチするまで、このロックは保持されます。
RDM$BIND_SNAP_QUIET_POINT論理名を設定して、このようなプロセスが静止ポイント・ロックを保持するかどうかを制御できます。論理名の値に"1"を設定すると、バックアップ・プロセスで要求されるまで、すべてのトランザクションで静止ポイント・ロックが保持されます。読取り専用トランザクションでは静止ポイント・ロックは取得されません。読取り/書込みトランザクションのみで静止ポイント・ロックを取得します。論理名の値に"0"を設定すると、バックアップ・プロセスの存在に関係なく、読取り専用トランザクションで、トランザクションの開始時に常に静止ポイント・ロックが解放されます。トランザクションを進める前に、バッファ・プール内のすべての変更されたバッファをディスクに書き出す必要があります。高速コミット機能を使用し、1つのアタッチで読取り専用トランザクションと読取り/書込みトランザクションを頻繁に切り替えるアプリケーションでは、論理名が"0"に定義されると、パフォーマンスが低下する場合があります。
大半のアプリケーションでは、RDB$BIND_SNAP_QUIET_POINT論理名を定義しないことをお薦めします。- 以前にQuiet_Point修飾子を指定した(またはQuiet_Point修飾子もNoquiet_Point修飾子も指定しない)バックアップ・プロシージャにNoquiet_Point修飾子を使用する場合、バックアップ操作と並行して実行されるアプリケーションについて確認する必要があります。Noquiet_Pointの指定によって起こる可能性のあるロックの競合を処理するよう、アプリケーションまたはバックアップ・プロシージャを変更する必要があります。
Quiet_Point修飾子を指定した場合、バックアップ操作は静止ポイントになったときに開始されます。データベースのバックアップ操作の開始後に開始された他の更新トランザクションは、データベースのルート・ファイルがバックアップされるまで実行されません(データベースの記憶領域のバックアップ操作は、ルート・ファイルのバックアップ後に開始されます)。- データベースとアフター・イメージ・ジャーナル・ファイルの両方のバックアップ方法を検討する際、静止ポイント・バックアップ操作と非静止ポイント・バックアップ操作とのトレードオフを考慮に入れます。非静止ポイント・バックアップ操作は静止ポイント・バックアップ操作より高速ですが、通常リカバリ操作に時間がかかります。.aijの非静止ポイント・バックアップ操作を行うと、トランザクションが複数の.aijファイルに及ぶことがあるため、データベースのリカバリに多数の.aijファイルを適用する必要がある場合があります。最悪の場合、最後の.aijの静止ポイント・バックアップまたはデータベースのバックアップ操作にまで遡ることもあります。静止ポイント・バックアップ操作をあまり行わない場合、リカバリに非常に時間がかかる場合があります。
これらのトレードオフの解消に使用できる1つの方法は、定期的にスケジュールされた.aijの静止ポイント・バックアップ操作の後、非静止ポイント・バックアップ操作を行うことです。(順序は逆でもかまいませんが、リカバリ操作が必要になった場合、.aijファイルの静止ポイント・バックアップによってリカバリのパフォーマンスが向上します。).aijの静止ポイント・バックアップ操作を定期的に行うことで、リカバリに多大な時間がかかることはなくなります。
- オンライン・バックアップ操作時、排他トランザクションのコンテキストに新規論理領域を追加しないでください。
オンライン・バックアップ操作時に新たに論理領域が追加され、バックアップがまだ処理していない場所に新規レコードが物理的に置かれると、Oracle Rdbから次のエラーが返されます。
%RMU-F-CANTREADDBS, error reading pages !UL:!UL-!UL
次のいずれかを行うと、この問題を起こす論理領域が作成されます。
- 表を新たに作成し、この新規表を排他モードに保持するトランザクションを開始し、表に行をロードします。
- 表を新たに作成し、この新規表を排他モードに保持するトランザクションを開始し、表に索引を作成します。
表が排他モードに保持されていない場合、新規表を作成してこれに移入しても、新規索引を作成しても問題は起こりません。- ルート・ファイルACLなしでデータベースをバックする(RMU BackupコマンドにNoacl修飾子を使用するなど)場合、データベースをリストアするユーザーはOpenVMSのSYSPRVまたはBYPASS権限を持っている必要があります。
- データベースがRMU Openコマンドを使用して手動で開かれ、RMU Closeコマンドを使用して手動で閉じられていない場合、データベースをバックアップすると、RMU-I-WAITOFF情報メッセージが表示される場合があります。Nowait修飾子を指定してRMU Closeコマンドを発行し、ユーザーがまだデータベースにアタッチしている場合も、このメッセージが表示されます。 データベースをバックアップするには、データベースのルート・ファイルに排他的にアクセスできる必要があります。このエラー・メッセージは、通常、オペレーティング・システムでまだアクセスしているため、データベース・ルート・ファイルに排他的にアクセスできないことを示します。データベースがRMU Openコマンドを使用して手動で開かれた場合、RMU Closeコマンドを使用してデータベースを手動で閉じることにより、データベース・ルート・ファイルへの排他アクセス権を得ることができます。
データベース・ルート・ファイルへの排他アクセスが必要な他の処理を行った場合も、このエラー・メッセージが表示されます。このような場合の解決策は、処理を後で再度行うことです。データベース・ルート・ファイルへの排他アクセス権を得る(他のユーザーは、コマンドが発行されてから、コマンドが施行されるまでデータベースにアクセスできない)まで、これらの処理は完了しません。- バックアップ・ファイルのサイズは、通常、実際のデータベースのサイズより小さくなります。空き領域と、リストア操作で再構築できる冗長な構造情報は除外されます。ただし、バックアップ・ファイルにもバックアップ形式をサポートするためのオーバーヘッドが含まれます。圧縮係数は、データベースの編成とデータ量に応じて、概ね1.2から3の間になります。特定のデータベースに対する圧縮係数は、通常、変動がなく、構造上または論理上の再編成でのみ変わります。
バックアップ・ファイルのサイズをデータベース・ファイルのサイズの指標として使用しないでください。実際のデータの内容は、RMU Analyzeコマンドを使用して確認します。- バックアップのパフォーマンスは、実行するプロセスのジョブ優先順位の影響を強く受けます。最良のパフォーマンスを得るには、バッチ・ジョブとして処理する場合でも、バックアップ操作を対話式での優先順位で実行します。
- 次のリストに、テープへのバックアップ操作に関連する情報を示します。
- データベースをテープにバックアップし、Parallel修飾子を指定しない場合、RMU Backupコマンドを発行する前に、DCL MOUNTコマンドを使用してバックアップ・メディアをマウントする必要があります。テープはFOREIGNボリュームとしてマウントする必要があります。OpenVMSのBackupユーティリティ(BACKUP)同様、RMU Backupコマンドで独自のテープのラベル処理が行われます。これによって、Oracle RdbデータベースをFiles-11ディスクのRMSファイルにバックアップできないわけではありません。
Parallel修飾子を指定すると、パラレル・エクゼキュータによってドライブの割当てとマウント、およびラベル処理が行われるため、バックアップ・メディアをマウントする必要はありません。- RMU Backupでマルチボリューム・バックアップ・ファイルを作成する場合、最後のボリュームの末尾にのみデータを追加できます。最初のボリュームまたは中間のボリュームの末尾にデータは追加できません。
- RMU Backupコマンドでは、非同期I/Oが使用されます。テープのサポートには、マルチファイル・ボリューム、マルチボリューム・ファイルおよびマルチスレッド並行テープ処理があります。
- RMU Backupに暗黙的なテープのラベル処理を許可し、ディスプレイ付きのテープ・ドライブ(TA91テープ・ドライブなど)を使用している場合、表示されるラベルはテープの元のラベルで、RMU Backupで生成されたラベルではありません。
- バックアップ・ファイルには、長さが17文字以下の名前を指定することをお薦めします。17文字より長いファイル名は、切り捨てられる場合があります。システムでは、HDR1、HDR2、HDR3およびHDR4の4つのファイル・ヘッダー・ラベルがサポートされます。HDR1ラベルのファイル識別子フィールドには、指定したファイル名の最初の17文字が含まれます。ファイル名の残りは、HDR4ラベルが許可されている場合、このラベルに書き込まれます。HDR4ラベルがサポートされていない場合、17文字より長いファイル名は切り捨てられます。
次のOracle RMUコマンドは有効です。バックアップ・ファイル名の終端文字のピリオドは文字としてカウントされません。ファイル・タイプはデフォルトの.rbfとみなされます。したがって、システムでは、wednesdays_backupがファイル名とみなされます。この長さは17文字です。
$ RMU/BACKUP/REWIND/LABEL=TAPE MF_PERSONNEL MUA0:WEDNESDAYS_BACKUP. $ RMU/RESTORE/REWIND/LABEL=TAPE MUA0:WEDNESDAYS_BACKUP.
次のOracle RMUコマンドでは、リストアできないバックアップ・ファイルが作成されます。終端文字のピリオドが指定されていないため、ピリオドとファイル・タイプ.rbfがシステムで指定され、wednesdays_backup.rbfがバックアップ・ファイル名とみなされます。この長さは20文字です。RMUでバックアップ・ファイル名がwednesdays_backupに切り捨てられます。バックアップされたファイルのリストアを試行すると、RMUで拡張子はデフォルトの.rbfとみなされ、ファイルwednesdays_backup.rbfがテープで見つからないため、エラーが返されます。
$ RMU/BACKUP/REWIND/LABEL=TAPE MF_PERSONNEL MUA0:WEDNESDAYS_BACKUP $ RMU/RESTORE/REWIND/LABEL=TAPE MUA0:WEDNESDAYS_BACKUP
- RMU Backupコマンドのテープのラベル・チェックに、RMU Backupで行われる処理の詳細は、『Oracle Rdb Guide to Database Maintenance』を参照してください。
- RMU Backupコマンドは、Rewind修飾子が指定された場合、ラベルが付いていないテープ、あるいは標準形式以外のテープでも正常に機能します。ただし、未使用または初期化されていないテープおよび標準以外のテープでは、OpenVMSのマウント処理が繰り返し失敗するエラーになる場合があります。この場合、DCL INITIALIZEコマンドを使用してエラーを修正するまで、RMU Backupは続行できません。
- 表1-5に、様々な状況でのRMU Backupのテープのラベル処理について概説します。たとえば、表の最後の行では、Label=back修飾子とAccept_Label修飾子を指定し、2番目以外のすべてのテープに、aaaa、ラベルなし、bbbb、dddd、ccccというラベルがすでに付けられ、この順に使用されている場合に適用されるラベルが示されています。表では、これらのテープにaaaa、back02、bbbb、dddd、ccccの順にラベルが付けなおされ、オペレータ通知はないことを示しています。表1-5では、バックアップ・ファイル名はmf_personnel.rbfと想定します。
表1-5 バックアップ操作時のテープ・ラベルの再処理方法 指定される修飾子 現在のラベル 結果のラベル オペレータ通知
LabelもAccept_Labelも指定しない mf_per
mf_p05
mf_p06
mf_p02
mf_p03 mf_per
mf_p05
mf_p06
mf_p02
mf_p03
なし
LabelもAccept_Labelも指定しない aaaa
ラベルなし
bbbb
dddd
cccc mf_per
mf_p02
mf_p03
mf_p04
mf_p05
2番目以外のすべてのテープ
Label=back aaaa
ラベルなし
bbbb
dddd
cccc back
back02
back03
back04
back05
2番目以外のすべてのテープ
Label=(back01, back02) aaaa
ラベルなし
bbbb
dddd
cccc back01
back02
back03
back04
back05
2番目以外のすべてのテープ
Accept_Label aaaa
ラベルなし
bbbb
dddd
cccc aaaa
mf_p02
bbbb
dddd
cccc
なしAccept_Label、Label=back aaaa
ラベルなし
bbbb
dddd
cccc aaaa
back02
bbbb
dddd
cccc
なし
- バックアップ操作に複数のテープ・ドライブを使用する場合、すべてのテープ・ドライブが同じタイプである(たとえば、すべてのテープ・ドライブがTA90であるか、TZ87であるか、TK50である)ことを確認します。1つのデータベース・バックアップ操作に異なるタイプのテープ・ドライブを使用する(1つはTK50で、もう1つがTA90など)と、データベースのリストアが難しくなるか、不可能になります。
Oracle RMUで、バックアップ操作時に記録密度の異なるテープ・ドライブの使用を防ぐよう試みますが、すべての無効なケースが検出できるわけではなく、バックアップのテープ・ドライブはすべて同じタイプであることを想定しています。
バックアップ操作に使用されたテープがすべて、リストア操作時に同じタイプのテープ・ドライブで読み取られるかぎり、バックアップは有効です。たとえば、TA90およびTA90Eを使用する場合などがあります。
テスト・システムを使用してバックアップおよびリカバリの手順および環境を定期的にテストすることをお薦めします。本番システムの障害リカバリをシミュレートするには、データベースをリストアした後、アフター・イメージ・ジャーナル(AIJ)を使用してリカバリする必要があります。
Oracle Rdbのバックアップおよびリストア操作の詳細は、『Oracle Rdb Guide to Database Maintenance』および『Oracle Rdb Guide to Database Design and Definition』を参照してください。- 以前にサポートされていた値は想定どおりに機能しない可能性があるため、OpenVMSバージョン7.2-1で追加された記録密度の値を、これを受け付けるOpenVMSのテープ・デバイス・ドライバに使用します。OpenVMSバージョン7.2-1の記録密度の値をサポートするドライバに、以前にサポートされていた値を指定すると、以前の値がバージョン7.2-1の密度の値に、可能な場合、変換されます。値が変換できない場合、警告メッセージが表示され、指定した値が使用されます。
OpenVMSバージョン7.2-1で追加された記録密度の値を、これをサポートしないテープ・デバイス・ドライバに指定すると、可能な場合は、値が受け入れ可能な値に変換されます。値が変換できない場合、警告メッセージが表示され、値は、既存のデフォルトの内部記録密度値(MT$K_DEFAULT)に変換されます。
指定した値とテープ・デバイス・ドライバで受け付ける値が不整合の場合、次の密度関連のエラーのいずれかが表示されます。
%RMU-E-DENSITY, TAPE_DEVICE:[000000]DATABASE.BCK; does not support specified density %RMU-E-POSITERR, error positioning TAPE_DEVICE: %RMU-E-BADDENSITY, The specified tape density is invalid for this device
- サポートされていない密度の値を使用する場合、VMS INITIALIZEおよびMOUNTコマンドを使用して、テープの記録密度を設定します。Density修飾子は使用しないでください。
- コマンドで使用される密度の構文は、テープへのパラレルRMUバックアップ操作のプラン・ファイルでも使用されます。
- Oracle Rdbでは、1つの.rdaファイルが複数のディスクにまたがることはできません。つまり、マルチディスク・バックアップ操作時、データベースの最大記憶領域を保持するのに十分な空き領域が各デバイスにある必要があります。記憶領域がストライプ・セットにあり、実際の1つのディスクより大きい場合、バックアップ・ファイルに指定するデバイスもストライプ化される必要があります。
特定のデバイスにバックアップされる記憶領域を示すことはできません。- データベースを表すデータ・ストリーム名は、Oracle RMUバックアップ・コマンドで指定されたバックアップ・ファイル名に基づいて生成されるため、データベースのLibrarianユーティリティへの次のバックアップの格納には別のバックアップ・ファイル名を使用するか、同じファイル名を再度使用する前に、まず、バックアップ・ファイル名から生成された既存のデータ・ストリームを削除する必要があります。
Librarianユーティリティに格納されている既存のデータ・ストリームを削除するには、Librarian管理ユーティリティまたはOracle RMU Librarian/Removeコマンドを使用します。- スレッド・プールを使用して複数のディスク・デバイスにバックアップする場合、バックアップ操作によって、次のアルゴリズムがスレッドの割当てに使用されます。
- 各領域のサイズは、その領域に使用されている最も大きいページ数(最大ページ数)をページ長(バイト)に掛けて算出されます。
- 領域のサイズはサイズの降順およびデバイス名の昇順でソートされます。内部処理の理由から、システム領域は、最初の領域として最初のスレッドに置かれます。
- 残りの各領域は、最小バイト・カウントのスレッドに追加されます。
同じアルゴリズムがテープ・デバイスに使用されますが、領域は、ディスク・デバイスではなく、ライター・スレッド間で分割されます。- 通常、ディスク・デバイスの方が出力スレッドより多く、領域はデバイスにまたがることはできないため、バックアップの複数のディスク・デバイスへの分割は、出力スレッドではなく、ディスク・デバイスによって行われます。
例1次のコマンドでは、mf_personnelデータベースの全体バックアップが行われ、セッションのログが表示されます。
$ RMU/BACKUP MF_PERSONNEL - _$ DISK2[USER1]MF_PERS_FULL_BU.RBF /LOG
例2
増分バックアップを行うには、Incremental修飾子を含めます。月曜日の夜遅くに全体バックアップを行ったとします。次のコマンドでは、データベースの翌日分の更新が増分バックアップ操作されます。
$ RMU/BACKUP/INCREMENTAL MF_PERSONNEL.RDB - _$ $222$DUA20:[BCK]TUESDAY_PERS_BKUP/LOG
例3
データベースをバックアップする際、アクティブ・ユーザーがいる場合は、Online修飾子を指定します。
$ RMU/BACKUP/ONLINE MF_PERSONNEL.RDB - _$ $222$DUA20:[BACKUPS]PERS_BU.RBF /LOG
例4
次のRMU Backupコマンドでは、mf_personnelデータベースのバックアップ・ファイルに、EMPIDS_LOWおよびEMPIDS_MID記憶領域のみが含まれます。mf_personnelの他の記憶領域は、バックアップ・ファイルに含まれません。
$ RMU/BACKUP/INCLUDE=(EMPIDS_LOW,EMPIDS_MID) - _$ MF_PERSONNEL.RDB $222$DUA20:[BACKUPS]MF_PERS_BU.RBF
例5
次のコマンドでは、mf_personnelデータベースがバックアップされますが、データベースのルート・ファイルACLはバックアップされません。
$ RMU/BACKUP/NOACL MF_PERSONNEL MF_PERS_NOACL
例6
次のコマンドでは、データベースの静止ポイントを待たずにmf_personnelデータベースがバックアップされます。
$ RMU/BACKUP/NOQUIET_POINT MF_PERSONNEL MF_PERS_NQP
例7
次のコマンドでは、ジャーナル・ファイルpers_journal.jnlおよびバックアップ・ファイルpers_backup.rbfが作成されます。
$ RMU/BACKUP/JOURNAL=PERS_JOURNAL MF_PERSONNEL PERS_BACKUP
例8
次の例では、mf_personnelデータベースの読取り専用記憶領域以外のすべての記憶領域がバックアップされます。
$ RMU/BACKUP/NO_READ_ONLY MF_PERSONNEL MF_PERSONNEL_BU
例9
次の例では、大規模バックアップ操作に複数のテープ・ドライブを使用するものとします。Loader_Synchronization修飾子を指定するため、各テープが一杯になった際にテープをロードするようコマンドから要求されません。かわりに、ローダーまたはスタッカにテープをロードできます。RMU Backupでは、1セットのテープ・ボリュームのすべての並行テープ処理の終了を待ってから、次のテープ・ボリュームのセットを割り当てます。
この例では、次のようにします。
- データベースを検証します。
- 各テープ・ドライブを割り当てます。
- $111$MUA0:ドライブにテープBACK01およびBACK05を手動でかけます。
- $222$MUA1:ドライブにテープBACK02およびBACK06を手動でかけます。
- $333$MUA2:ドライブにテープBACK03およびBACK07を手動でかけます。
- $444$MUA3:ドライブにテープBACK04およびBACK08を手動でかけます。
- 最初のボリュームをマウントします。
- バックアップ操作を行います。
- マウントされている最後のテープをディスマウントします。(この例では、$444$MUA3:ドライブにあるとします。)
- 各テープ・ドライブの割当てを解除します。
$ RMU/VERIFY DB_DISK:[DATABASE]MF_PERSONNEL.RDB $ $ ALLOCATE $111$MUA0: $ ALLOCATE $222$MUA1: $ ALLOCATE $333$MUA2: $ ALLOCATE $444$MUA3: $ $ MOUNT/FOREIGN $111$MUA0: $ $ RMU/BACKUP /LOG/REWIND/LOADER_SYNCHRONIZATION - _$ /LABEL=(BACK01, BACK02, BACK03, BACK04, BACK05, - _$ BACK06, BACK07, BACK08) - _$ DB_DISK:[MFPERS]MF_PERSONNEL.RDB - _$ $111$MUA0:PERS_FULL_MAR30.RBF/Master, $222$MUA1: - _$ $333$MUA1:/MASTER, $444$MUA3 $ $ DISMOUNT $444$MUA3: $ $ DEALLOCATE $111$MUA0: $ DEALLOCATE $222$MUA1: $ DEALLOCATE $333$MUA2: $ DEALLOCATE $444$MUA4:
例10
次の例では、パラレル・バックアップ・プラン・ファイルが生成されますが、実行されません。最終成果はバックアップ・プラン・ファイルです。プラン・ファイルの説明は、次の例を参照してください。
$ RMU/BACKUP/PARALLEL=(EXEC=4, NODE=(NODE1, NODE2)) - _$ /LIST_PLAN=(PARTIAL.PLAN)/NOEXECUTE/INCLUDE=(RDB$SYSTEM, EMPIDS_LOW, - _$ EMPIDS_MID, EMPIDS_OVER, SALARY_HISTORY, EMP_INFO) - _$ /LABEL=(001, 002, 003, 004, 005, 006, 007, 008, 009) - _$ /CHECKSUM_VERIFICATION - _$ MF_PERSONNEL TAPE1:MF_PARTIAL.RBF, TAPE2:, TAPE3:, TAPE4:
例11
次に、前述の例で作成されたプラン・ファイルPARTIAL.PLANの内容を示します。次のコールアウトは、この表示に対応しています。
- Plan Parametersには、RMU BACKUPコマンドラインで指定したすべてのパラメータと、すべての指定可能なコマンド修飾子が含まれています。
- コマンドラインで指定していないコマンド修飾子は、プラン・ファイルではコメントとして示されています。こうしておくと、今後プラン・ファイルを使用する際に、編集や調整がしやすくなります。
- コマンドラインで明示的に指定したコマンド修飾子は、指定したとおりにプラン・ファイルに示されています。
- Executor parametersは、バックアップ操作に関与したエグゼキュータごとにリストされています。
! Plan created on 28-JUN-1996 by RMU/BACKUP. Plan Name = PARTIAL Plan Type = BACKUP Plan Parameters: (1) Database Root File = DISK1:[DB]MF_PERSONNEL;1 Backup File = PARTIAL.RBF ! Journal = specification for journal file (2) ! Tape_Expiration = dd-mmm-yyyy ! Active_IO = number of buffers for each tape ! Protection = file system protection for backup file ! Block_Size = bytes per tape block ! Density = tape density ![No]Group_Size = number of blocks between XOR blocks ! Lock_Timeout = number of second to wait for locks ! Owner = identifier of owner of the backup file !Page_Buffers = number of buffers to use for each storage area Checksum_Verification (3) CRC = AUTODIN_II NoIncremental ! Accept_labels preserves all tape labels Log ! Loader_synchronization labels tapes in order across drives ! Media_loader forces support of a tape media loader NoOnline Quiet_Point NoRewind Statistics ACL ![No]Scan_Optimization Labels = (- 001 - 002 - 003 - 004 - 005 - 006 - 007 - 008 - 009 ) End Plan Parameters Executor Parameters : Executor Name = COORDINATOR Executor Type = Coordinator End Executor Parameters Executor Parameters : (4) Executor Name = WORKER_001 Executor Type = Worker Executor Node = NODE1 Start Storage Area List EMPIDS_LOW, SALARY_HISTORY End Storage Area List Tape Drive List Tape Drive = TAPE1: MASTER End Tape Drive List End Executor Parameters Executor Parameters : Executor Name = WORKER_002 Executor Type = Worker Executor Node = NODE2 Start Storage Area List EMPIDS_MID, RDB$SYSTEM End Storage Area List Tape Drive List Tape Drive = TAPE2: MASTER End Tape Drive List End Executor Parameters Executor Parameters : Executor Name = WORKER_003 Executor Type = Worker Executor Node = NODE1 Start Storage Area List EMPIDS_OVER End Storage Area List Tape Drive List Tape Drive = TAPE3 MASTER End Tape Drive List End Executor Parameters Executor Parameters : Executor Name = WORKER_004 Executor Type = Worker Executor Node = NODE2 Start Storage Area List EMP_INFO End Storage Area List Tape Drive List Tape Drive = TAPE4 MASTER End Tape Drive List End Executor Parameters
例12
次の例では、Restore_Options修飾子の使用方法を示します。最初のコマンドでは、mf_personnelデータベースの選択した領域がバックアップされ、オプション・ファイルが作成されます。2番目のコマンドでは、オプション・ファイルの内容が示されます。最後のコマンドでは、RMU Restoreコマンドでのオプション・ファイルの使用方法を示します。
$ RMU/BACKUP MF_PERSONNEL.RDB MF_EMPIDS.RBF/INCLUDE=(EMPIDS_LOW, - _$ EMPIDS_MID, EMPIDS_OVER) /RESTORE_OPTIONS=MF_EMPIDS.OPT %RMU-I-NOTALLARE, Not all areas will be included in this backup file $ ! $ ! $ TYPE MF_EMPIDS.OPT ! Options file for database USER1:[MFDB]MF_PERSONNEL.RDB;1 ! Created 18-JUL-1995 10:31:08.82 ! Created by BACKUP command EMPIDS_LOW - /file=USER2:[STOA]EMPIDS_LOW.RDA;1 - /blocks_per_page=2 - /extension=ENABLED - /read_write - /spams - /thresholds=(70,85,95) - /snapshot=(allocation=100, - file=USER2:[SNP]EMPIDS_LOW.SNP;1) EMPIDS_MID - /file=USER3:[STOA]EMPIDS_MID.RDA;1 - /blocks_per_page=2 - /extension=ENABLED - /read_write - /spams - /thresholds=(70,85,95) - /snapshot=(allocation=100, - file=USER3:[SNP]EMPIDS_MID.SNP;1) EMPIDS_OVER - /file=USER4:[STOA]EMPIDS_OVER.RDA;1 - /blocks_per_page=2 - /extension=ENABLED - /read_write - /spams - /thresholds=(70,85,95) - /snapshot=(allocation=100, - file=USER4:[SNP]EMPIDS_OVER.SNP;1) $ ! $ ! $ ! $ RMU/RESTORE MF_EMPIDS.RBF /AREA/OPTIONS=MF_EMPIDS.OPT
例13
次の例では、圧縮と密度の値を使用します。
$RMU/BACKUP/DENSITY=(TK89,COMPACTION)/REWIND/LABEL=(LABEL1,LABEL2) - _$ MF_PERSONNEL TAPE1:MFP.BCK, TAPE2:
例14
次の例では、マルチディスク・バックアップ操作を行う方法を示します。
$ RMU/BACKUP/DISK MF_PERSONNEL DEVICE1:[DIRECTORY1]MFP.RBF, - _$ DEVICE2:[DIRECTORY2] . . . %RMU-I-COMPLETED, BACKUP operation completed at 1-MAY-2001 17:40:53.81
例15
次の例では、Librarian修飾子とプラン・ファイルを組み合せた使用方法を示します。
$RMU/BACKUP/PARALLEL=EXECUTOR=3/LIBRARIAN=WRITER_THREADS=3 - _$ /LIST_PLAN=FILENAME.PLAN/NOEXECUTE/LOG DATABASE FILENAM.RBF $RMU/BACKUP/PLAN FILENAME.PLAN $RMU/RESTORE/LIBRARIAN=(READER_THREADS=9)/LOG FILENAME.RBF
最初のバックアップ・コマンドでは、パラレル・バックアップのプラン・ファイルが作成されますが、実行されません。2番目のバックアップ・コマンドでは、プラン・ファイルを使用してパラレル・バックアップが実行されます。3つのワーカー・プロセスが使用され、Librarian修飾子で指定した3つのライター・スレッドが各プロセスで使用されます。各プロセスの各ライター・スレッドで1つのバックアップ・ストリームがLibrarianユーティリティに書き込まれ、合計9つのストリームが書き込まれます。
例16
この例では、Compression修飾子ZLIBの使用方法を示します。
$ RMU /BACKUP /COMPRESS=ZLIB:9 /LOG=FULL FOO BCK . . . BACKUP summary statistics: Data compressed by 53% (9791 KB in/4650 KB out)
例17
次の例では、Norecord修飾子の使用方法を示します。これは、ホット・スタンバイ・データベースに使用され、データベース・ファイルが変更されません。
$ RMU /BACKUP /NORECORD FOO BCK