Oracle Rdbリリース6.0よりも前では、.aij指定を表示する機能は、Rdbalter Display Rootコマンドで提供されていました。現在、Rdbalter Display Rootコマンドではこの機能は提供されません。 |
RMU Show After_Journalコマンドの出力は、「図1-1」に示す形式で表示されます。これは、RMU Copy_Database、Move_AreaおよびRestoreコマンドのAij_Options修飾子で必要な形式です。RMU Show After_Journalコマンドを発行すると、表示される項目が「図1-1」よりも少ないことがあります。一部のオプションは、アフター・イメージ・ジャーナル・ファイル構成を作成(たとえば、RMU Set After_Journalコマンドを使用)したときに指定しないかぎり表示されません。図1-1 RMU Show After_Journalコマンドの出力
Show After_Journalコマンドの出力をRMU Copy_Database、Move_AreaおよびRestoreコマンドのAij_Options修飾子のテンプレートとして使用するときは、構文について次の点に注意してください。
句とオプションには次の意味があります。
root-file-spec
アフター・イメージ・ジャーナル構成を表示するデータベースのルート・ファイル指定。
Backup_Context
Nobackup_Context
Backup_Context修飾子は、DCL SET SYMBOL/SCOPE=(NOLOCAL, NOGLOBAL)コマンドを発行していない場合に、次のシンボルを初期化することを指定します。
- RDM$AIJ_SEQNO
テープに書き込まれた最後の.aijバックアップ・ファイルの順序番号が含まれます。このシンボルの値はRDM$AIJ_BACKUP_SEQNOと同じです。RDM$AIJ_SEQNOはOracle Rdbリリース6.0よりも前に作成されましたが、以前のバージョンのOracle Rdbとの互換性を保つために維持されています。- RDM$AIJ_CURRENT_SEQNO
現在アクティブな.aijファイルの順序番号が含まれます。値-1は、アフター・イメージ・ジャーナルが無効であることを示します。- RDM$AIJ_NEXT_SEQNO
バックアップする必要がある次の.aijファイルの順序番号が含まれます。このシンボルには常に正の整数が含まれます(0の場合もあります)。- RDM$AIJ_LAST_SEQNO
バックアップ操作の対象の最後の.aijファイルの順序番号が含まれます。固定サイズのジャーナル処理が使用されている場合、現在の順序番号と異なります。値-1は、これまでバックアップされたジャーナルがないことを示します。
RDM$AIJ_NEXT_SEQNOシンボルの値がRDM$AIJ_LAST_SEQNOシンボルの値を超える場合、バックアップ操作の対象となる.aijファイルは現時点ではこれ以上ありません。- RDM$AIJ_BACKUP_SEQNO
バックアップ操作でバックアップされた(バックアップが終了した)最後の.aijファイルの順序番号が含まれます。このシンボルは、.aijバックアップ操作の終了時に設定されます。値-1は、このプロセスによって.aijファイルがまだバックアップされていないことを示します。- RDM$AIJ_COUNT
使用可能な.aijファイルの数が含まれます。- RDM$AIJ_ENDOFFILE
現在のAIJジャーナルのEOFブロック番号が含まれます。- RDM$AIJ_FULLNESS
現在のAIJジャーナルの使用率が含まれます。- RDM$HOT_STANDBY_STATE - 現在のレプリケーション状態が含まれます。使用される状態の文字列と各状態の説明を次に示します。
- Inactive - 非アクティブ
- DB_Bind - データベースにバインド
- Net_Bind - ネットワークにバインド
- Restart - レプリケーション再起動アクティビティ
- Connecting - LCSの接続を待機
- DB_Synch - データベース同期
- Activating - LSSサーバーのアクティブ化
- SyncCmpltn - LRS同期REDO完了
- Active - データベース・レプリケーション
- Completion - レプリケーション完了
- Shutdown - レプリケーション・クリーンアップ
- Net_Unbind - ネットワークからバインド解除
- Recovery - データベースからバインド解除
- Unknown - 不明な状態または状態が判別不可
- RDM$HOT_STANDBY_SYNC_MODE - レプリケーションがアクティブな場合に現在のレプリケーション同期モードが含まれます。使用される同期モードの文字列を次に示します。
- Cold
- Warm
- Hot
- Commit
- Unknown
Nobackup_Context修飾子は、それよりも前にあるシンボルを初期化しないことを指定します。
Nobackup_Context修飾子がデフォルトです。
これらのシンボルは、対応する値は数値ですが、整数シンボルではなく文字列シンボルである点に注意してください。そのため、これらのシンボルに対して算術演算を実行すると、予期しない結果になります。
これらのシンボルで算術演算を実行する必要がある場合は、まずOpenVMS F$INTEGER字句解析関数を使用して文字列シンボル値を数値シンボル値に変換します。次に例を示します。
$ SEQNO_RANGE = F$INTEGER(RDB$AIJ_LAST_SEQNO) - F$INTEGER(RDB$AIJ_NEXT_SEQNO)
Output[=file-name]
出力の送信先ファイル名を指定します。デフォルトはSYS$OUTPUTです。ファイル名のみを指定した場合、デフォルトの出力ファイル拡張子は.lisになります。
- データベースに対してRMU Show After_Journalコマンドを使用するには、そのデータベースのルート・ファイルのアクセス制御リスト(ACL)にRMU$BACKUP、RMU$RESTOREまたはRMU$VERIFY権限が必要です。あるいは、OpenVMS SYSPRVまたはOpenVMS BYPASS権限が必要です。
例1次の例では、1つのジャーナルが使用可能な場合、すなわち拡張可能なジャーナル処理が使用される場合の、RMU Show After_Journalコマンドの出力が表示されます。コメント行がRMU Show After_Journalコマンドによって生成され、追加される.aijファイルの詳細ファイル指定が表示されます。次の行には、ユーザーが.aijファイル構成を作成したときに入力した実際のファイル指定が表示されます。この例では、ユーザーは詳細指定を入力していないため、ファイル名のみがコードの非コメント部分に表示されます。
$ RMU/SHOW AFTER_JOURNAL MF_PERSONNEL JOURNAL IS ENABLED - RESERVE 1 - ALLOCATION IS 512 - EXTENT IS 512 - OVERWRITE IS DISABLED - SHUTDOWN_TIMEOUT IS 60 - NOTIFY IS DISABLED - BACKUPS ARE MANUAL - CACHE IS DISABLED ADD JOURNAL AIJ_ONE - ! FILE USER2:[JOURNALONE]AIJ1.AIJ;1 FILE AIJ1.AIJ - BACKUP DISK1:[BACKUP_AIJ]AIJ1BCK.AIJ; - EDIT_STRING IS (SEQUENCE) ALLOCATION IS 512
例2
次の例では、2つのジャーナル・ファイルが有効、すなわち固定サイズのジャーナル処理が使用される場合の、RMU Show After_Journalコマンドの出力が表示されます。この例では、ユーザーが.aijファイル構成を作成したときに.aijファイルの詳細ファイル指定を入力しています。このため、コメント行とその下の行はファイル・バージョンを除いて同一です。
$ RMU/SHOW AFTER_JOURNAL MF_PERSONNEL JOURNAL IS ENABLED - RESERVE 2 - ALLOCATION IS 512 - EXTENT IS 512 - OVERWRITE IS DISABLED - SHUTDOWN_TIMEOUT IS 60 - NOTIFY IS DISABLED - BACKUPS ARE MANUAL - CACHE IS DISABLED ADD JOURNAL AIJ_ONE.AIJ - ! FILE DISK2:[AIJ]AIJ1.AIJ;1 FILE DISK2:[AIJ]AIJ1.AIJ - BACKUP DISK1:[BACKUP_AIJ]AIJ1BCK.AIJ; - EDIT_STRING IS (SEQUENCE) ALLOCATION IS 512 ADD JOURNAL AIJ_TWO.AIJ - ! FILE DISK3:[AIJTWO]AIJ2.AIJ;1 FILE DISK3:[AIJTWO]AIJ2.AIJ - BACKUP DISK1:[BACKUP_AIJ]AIJ2BCK.AIJ; - EDIT_STRING IS (SEQUENCE) ALLOCATION IS 512
例3
次の例は、RMU Show After_Journalコマンドを使用して、RMU Backupコマンドの実行前後における.aij順序番号のシンボリック名の設定を表示します。
$ RMU/SHOW AFTER_JOURNAL/BACKUP_CONTEXT MF_PERSONNEL JOURNAL IS ENABLED - RESERVE 4 - ALLOCATION IS 512 - EXTENT IS 512 - OVERWRITE IS DISABLED - SHUTDOWN_TIMEOUT IS 60 - NOTIFY IS DISABLED - BACKUPS ARE MANUAL - CACHE IS DISABLED ADD JOURNAL AIJ2 - ! FILE DISK2:[DB]AIJ_TWO;1 FILE DISK2:[DB]AIJ_TWO - ALLOCATION IS 512 ADD JOURNAL AIJ3 - ! FILE DISK3:[DB]AIJ_THREE;1 FILE DISK3:[DB]AIJ_THREE - ALLOCATION IS 512 $ SHOW SYMBOL RDM$AIJ* RDM$AIJ_COUNT == "2" RDM$AIJ_CURRENT_SEQNO == "0" RDM$AIJ_ENDOFFILE == "1" RDM$AIJ_FULLNESS == "0" RDM$AIJ_LAST_SEQNO = "-1" RDM$AIJ_NEXT_SEQNO = "0" $ RMU/BACKUP/AFTER MF_PERSONNEL AIJ_TWO, AIJ_THREE %RMU-I-LOGBCKAIJ, backing up after-image journal RDM$JOURNAL %RMU-I-AIJBCKSEQ, backing up current after-image journal sequence number 0 $ RMU/SHOW AFTER_JOURNAL/BACKUP_CONTEXT MF_PERSONNEL . . . $ SHOW SYMBOL RDM$AIJ* RDM$AIJ_BACKUP_SEQNO == "-1" RDM$AIJ_COUNT == "2" RDM$AIJ_CURRENT_SEQNO = "1" RDM$AIJ_ENDOFFILE == "1" RDM$AIJ_FULLNESS == "0" RDM$AIJ_LAST_SEQNO = "0" RDM$AIJ_NEXT_SEQNO = "1" RDM$AIJ_SEQNO == "-1"