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型付きレコードの概要

ほかのアプリケーション・プログラムにデータを送信する場合、送信元プログラムはまず送信データをレコードに格納します。BEA Tuxedo システムのクライアントは、型付きレコードを使用してサーバにメッセージを送ります。「型付きレコード」とは、データ・レコードと補助型レコードが対になった COBOL 言語のレコードです。データ・レコードは、静的領域内に定義され、別のアプリケーション・プログラムに渡すアプリケーション・データが入ります。データ・レコードには、補助型レコードが付加されます。補助型レコードは、異機種システム間で情報をやり取りする場合に、BEA Tuxedo システムで使用されるデータ・レコードの解釈と変換の規則を指定します。型付きレコードは、BEA Tuxedo システムでサポートされる分散プログラミング環境の基本要素の 1 つです。

なぜ「型付き」レコードを使用するのでしょうか。分散環境では、アプリケーションが異機種システムにインストールされ、異なるプロトコルを使用して複数のネットワーク間で通信が行われます。レコード・タイプが異なると、初期化、メッセージの送受信、およびデータの符号化/復号化にそれぞれ別のルーチンが必要になります。各レコードに特定のタイプが割り当てられていると、プログラマが介在しなくても、そのタイプに対応するルーチンを自動的に呼び出すことができます。

以下に示す表は、BEA Tuxedo システムでサポートされる型付きレコードと、そのレコードが次の条件を満たしているかを示しています。

ルーティング用のルーチンが必要な場合は、アプリケーション・プログラマが用意します。

型付きバッファ

型付きレコード

機能説明

自己記述型

サブタイプ

データ依存型ルーティング

符号化/復号化

CARRAY

未定義の文字配列。LOW-VALUE を含むことができます。BEA Tuxedo システムでは配列のセマンティクスは解釈されないので、この型付きレコードは曖昧なデータを処理する場合に使用します。CARRAY は自己記述型ではないので、転送時には長さを指定する必要があります。システムではバイトは解釈されないので、マシン間のメッセージ送信では符号化/復号化はサポートされません。

該当せず

該当せず

該当せず

該当せず

FML (フィールド操作言語)

BEA Tuxedo システム固有の自己記述型レコード・タイプ。このレコードでは、各データ・フィールドに対応する識別子、オカレンス番号、場合によっては長さを示す値が格納されています。型付きレコードでは、データからの独立性と柔軟性が確立されています。

FML 型レコードでは、フィールド識別子とフィールド長に 16 ビットが使用されます。

詳細については、「FML 型レコード」を参照してください。

該当

該当せず

該当

該当

FML32

FML と同じ。ただし、フィールド識別子とフィールド長に 32 ビットが使用されます。より長いフィールドを多数使用できるので、レコード全体が大きくなります。

ただし、C プログラミング言語で FML 型レコードの操作に使用できる FML ルーチンは、COBOL 言語では使用できません。COBOL 言語で FML32 を使用する主な目的は、単に VIEW32 または FML32 型レコードが使用されている C 言語プログラムを操作することです。

詳細については、「FML 型レコード」を参照してください。

該当

該当せず

該当

該当

STRING

最後が LOW-VALUE 文字で終了する文字配列。異なる文字セットを使用するマシン間でデータを交換する場合は、BEA Tuxedo システムによってデータが自動的に変換されます。

該当せず

該当せず

該当せず

該当せず

VIEW

アプリケーションで定義される COBOL データ構造体。VIEW 型には、個々のデータ構造体を示すサブタイプが必要です。VIEW 記述ファイル (データ構造体のフィールドとタイプが定義されたファイル) は、VIEW 型レコードに定義されたデータ構造体を使用するクライアント・プロセスとサーバ・プロセスがアクセスできなければなりません。異なるタイプのマシン間でレコードがやり取りされる場合は、符号化/復号化が自動的に行われます。詳細については、「VIEW 型レコード」を参照してください。

該当せず

該当

該当

該当

VIEW32

VIEW と同じ。ただし、長さとカウントのフィールド長に 32 ビットが使用されます。より長いフィールドを多数使用できるので、レコード全体が大きくなります。

COBOL 言語で VIEW32 を使用する主な目的は、単に VIEW32 または FML32 型レコードが使用されている C 言語プログラムを操作することです。

詳細については、「VIEW 型レコード」を参照してください。

該当せず

該当

該当

該当

X_COMMON

VIEW と同じ。ただし、このバッファ型は COBOL と C プログラム間の互換性を取るために使用されます。フィールド・タイプとして使用できるのは、shortlong、および string だけです。

該当せず

該当

該当

該当

XML

XML 文書は、次の要素から構成されます。

XML 文書のルーティングは、エレメントの内容、またはエレメント・タイプと属性値に基づいて行われます。使用されている文字符号化は XML パーサによって判別されます。符号化が BEA Tuxedo のコンフィギュレーション・ファイル (UBBCONFIG(5)DMCONFIG(5)) で使用されているネイティブな文字セット (US-ASCII または EBCDIC) と異なる場合、エレメントと属性名は US-ASCII または EBCDIC に変換されます。詳細については、「XML 型レコード」を参照してください。

該当せず

該当せず

該当

該当せず

X_OCTET

CARRAY と同じ。

該当せず

該当せず

該当せず

該当せず

すべてのレコード・タイプは、$TUXDIR/lib ディレクトリの tmtypesw.c ファイルに定義されています。クライアント・プログラムとサーバ・プログラムで認識されるレコード・タイプは、tmtypesw.c に定義されているものだけです。tmtypesw.c ファイルを編集して、レコード・タイプを追加したり削除できます。また、UBBCONFIGBUFTYPE パラメータを使用して、特定のサービスで処理できるタイプとサブタイプを制限できます。

tmtypesw.c ファイルは、共用オブジェクトやダイナミック・リンク・ライブラリのビルドに使用されます。このオブジェクトは、BEA Tuxedo 管理サーバ、およびアプリケーション・クライアントとアプリケーション・サーバによって動的にロードされます。

関連項目

 

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