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Tuxedo アプリケーションの設定

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分散型の ATMI アプリケーション用のコンフィギュレーション・ファイルの作成

このマニュアルでは、以下の内容について説明します。

注記 分散型の BEA Tuxedo CORBA アプリケーション用のコンフィギュレーション・ファイルを作成する方法については、『BEA Tuxedo CORBA アプリケーションのスケーリング、分散、およびチューニング』を参照してください。

 


分散型の BEA Tuxedo ATMI アプリケーション用のコンフィギュレーション・ファイルの要件

分散型の BEA Tuxedo ATMI アプリケーションは、1 つ以上のローカル・クライアントまたはリモート・クライアントで構成され、ネットワーク接続された複数のマシン上にある 1 つ以上のサーバと通信します。すべての構成要素は、BEA Tuxedo コンフィギュレーション・ファイルで 1 つのエンティティとして管理されます。分散型のコンフィギュレーションを設定するには、コンフィギュレーション・ファイルを作成し、次のセクションを設定する必要があります。

コンフィギュレーションに複数のドメインが含まれており、データ依存型ルーティングを使用する場合は、ルーティング機能をサポートするためのドメイン・ゲートウェイ・コンフィギュレーション・ファイル (DMCONFIG) を変更する必要もあります。

 


RESOURCES セクションの作成

RESOURCES セクションでは、アプリケーションの最大サーバ数など、システム全体に関するリソースの制御パラメータを定義します。このセクションのパラメータ設定は、すべて、アプリケーション全体に適用されます。

注記 このトピックの表で説明するパラメータは、分散アプリケーション用です。どの BEA Tuxedo アプリケーションにも適用できる基本的なパラメータの説明については、『BEA Tuxedo のファイル形式とデータ記述方法』の UBBCONFIG(5) を参照してください。

表 8-1 RESOURCES セクションのパラメータ

パラメータ

説明

BBLQUERY (オプション)

BBLQUERY は、DBBL がすべての BBL の状態をチェックする間隔を SCANUNIT の乗数で指定します。DBBL は、すべての BBL の状態が BBLQUERY で指定した期間内に報告されるようにします。BBL からの報告がない場合、DBBL はその BBL にメッセージを送信し、状態を照会します。応答がない場合、BBLは分断されます。

BBLQUERY には、0 より大きい値を指定する必要があります。このパラメータを指定しない場合、デフォルト値が設定され、SCANUNIT × BBLQUERY が、約 300 秒になります。

BLOCKTIME (オプション)

BLOCKTIME は、ブロッキング呼び出し (たとえば応答の受信) の後でタイムアウトが発生するまでの時間を SCANUNIT の乗数で指定します。

BLOCKTIME には、0 より大きい値を指定する必要があります。このパラメータを指定しない場合、デフォルト値が設定され、SCANUNIT × BBLQUERY が、約 60 秒になります。

DBBLWAIT (オプション)

DBBLWAIT は、DBBL が、すべての BBL からの応答を待機する期間を SCANUNIT の倍数で指定します。この期間を経過すると、タイムアウトが発生します。DBBL は、BBL に要求を転送した後、すべての BBL から肯定応答を受信した後で要求元に応答を返します。このパラメータを使用して、動作不能な BBL または異常な BBL を検出することもできます。

DBBLWAIT には、0 より大きい値を指定する必要があります。このパラメータを指定しない場合、デフォルト値が設定され、SCANUNIT × DBBLWAITSCANUNIT より大きい値か、または 20 秒になります。

IPCKEY (必須)

IPCKEY は、掲示板の数値キーを指定します。単一プロセッサ環境では、このキーにより掲示板の名前が指定されます。マルチプロセッサ環境では、このキーにより DBBL のメッセージ・キューが指定されます。また、このキーは、既知のアドレスのほか、マルチプロセッサ全体の掲示板などのリソース名の基準としても使用されます。

IPCKEY の値は、32,768 より大きく 262,143 未満でなければなりません。

MASTER (必須)

MASTER (string_value1[,string_value2]) は、TUXCONFIG のマスタ・コピーが置かれているマシンの LMID を指定します。また、アプリケーションが MP モードで実行されている場合、MASTER は DBBL が実行されるマシンを指定します。string_value2 は、プロセスの再配置および起動時に、使用される LMID の代替位置を指定します。本来の位置が使用できない場合、DBBL はこの代替位置で起動し、代替の TUXCONFIG ファイルが使用されます。

string_value1 および string_value2 の値は、どちらも MACHINES セクションで定義されたマシンの LMID でなければなりません。各文字列には、最大 30 文字まで指定できます。

MAXGROUPS (オプション)

MAXGROUPS は、掲示板のグループ・テーブルに対応した、設定済みのサーバ・グループの最大数を指定します。

MAXGROUPS には、100 以上 32,768 未満の値を指定する必要があります。デフォルト値は 100 です。

MAXSERVERS (オプション)

MAXSERVERS は、掲示板のサーバ・テーブルに対応するサーバの最大数を指定します。

MAXSERVERS には、0 以上 8192 未満の値を指定する必要があります。デフォルト値は 50 です。

MAXSERVICES (オプション)

MAXSERVICES は、掲示板のサービス・テーブルに対応するサービスの最大数を指定します。

MAXSERVICES には、0 以上 32.768 未満の値を指定する必要があります。デフォルト値は 100 です。

SANITYSCAN (オプション)

SANITYSCAN は、システムの正常性チェックを行う間隔を、SCANUNIT の乗数で指定します。

SCANUNIT には、0 より大きい値を指定する必要があります。デフォルト値が設定されると、SCANUNIT × SANITYSCAN が約 120 秒になります。

正常性チェックは、掲示板のデータ構造体のほか、サーバに対しても実行されます。

SCANUNIT (オプション)

SCANUNIT は、BBL が、サービス要求内でタイムアウトされたトランザクションやブロッキング呼び出しをスキャンする間隔 (秒単位) を指定します。この値は BBL によるスキャン処理の基本単位として使用されます。この値は、tpbegin(3c) で指定できるトランザクション・タイムアウト値と、BLOCKTIME パラメータで指定されるブロッキング・タイムアウト値に影響します。SANITYSCAN パラメータ、BBLQUERY パラメータ、DBBLWAIT パラメータ、および BLOCKTIME パラメータは、システム内のその他のタイムアウト値を指定するパラメータであり、SCANUNIT の倍数で指定されます。

SCANUNIT には、0 より大きく 60 秒以下の値を 5 の倍数で指定する必要があります。デフォルト値は 10 秒です。


 

 


MACHINES セクションの作成

MACHINES セクションでは、コンフィギュレーション内のすべての物理マシン (マルチプロセッサ・マシンのすべての処理機能も含む) に論理名を割り当て、各マシンに対して個別にパラメータを定義します。次の表では、分散アプリケーションに参加する各マシンに対し、マシン名やマシン固有の情報を定義するためのパラメータを説明します。

表 8-2 MACHINES セクションのパラメータ

パラメータ

説明

ENVFILE (オプション)

ENVFILE は、マシン上のすべてのクライアントとサーバの実行環境を定義するファイルを指定します。

各行は、ident=value の形式で指定します。ident には下線 (_) か英数字、またはその両方を指定し、先頭には下線 (_) または英文字を指定します。

ENVFILE に無効なファイル名が指定されると、環境に値は追加されません。

MAXACCESSERS (オプション)

MAXACCESSERS は、このプロセッサの掲示板に同時にアクセスできるプロセスの最大数を指定します。適切な値を計算する場合、BBL や tmadmin などのシステム管理プロセスをカウントする必要はありませんが、アプリケーションのサーバとクライアント、および TMS サーバはすべてカウントする必要があります。

MAXACCESSERS には、0 より大きく 32,768 未満の値を指定する必要があります。デフォルトは、RESOURCES セクションで指定した値です。

MAXCONV (オプション)

MAXCONV は、特定のマシン上のプロセスで同時に実行できる会話の最大数を指定します。

MAXCONV には、0 より大きく 32,768 未満の値を指定する必要があります。サーバあたりの同時会話の最大数は、64 です。デフォルトは、RESOURCES セクションで指定した値です。

MAXWSCLIENTS (オプション)

MAXWSCLIENTS は、このプロセッサが受け付ける、ワークステーション・クライアント専用のアクセサ・エントリ数を指定します。このパラメータは、BEA Tuxedo システムの Workstation コンポーネントが使用される場合にのみ指定されます。このパラメータで指定された数は、MAXACCESSERS で指定したアクセサ・スロットの総数に含まれます。ワークステーション・クライアントからシステムへのアクセスは、BEA Tuxedo システムに組み込まれている代理プロセス、つまりワークステーション・ハンドラによって多重化されます。そのため、このパラメータを適切に設定すると、IPC 資源を節約できます。

MAXWSCLIENTS には、0 以上 32,768 未満の値を指定する必要があります。MAXACCESSERS より大きい値を指定することはできません。MAXACCESSERS より大きい値を MAXWSCLIENTS に割り当てると、エラーが発生します。デフォルト値は 0 です。


 

 


GROUPS セクションの作成

GROUPS セクションでは、アプリケーション内の各サーバ・グループを識別し、特定のサーバ・グループ内のサーバに要求がルーティングされるようにします。

GROUPS セクションでは、アプリケーションに必要なサーバ・グループの数を設定します。サーバ・グループは、すべて同じサイトに設定することも (SHM モード)、分散アプリケーションで複数のサイトに分散することも (MP モード) できます。

GROUPS セクションのパラメータは、分散トランザクション処理に関する次の 2 つの側面を実現します。

次の表は、GROUPS セクションのパラメータの説明です。

表 8-3 GROUPS セクションのパラメータ

パラメータ

説明

ENVFILE

ENVFILE は、グループ内のすべてのサーバの実行環境を定義するファイルを指定します。

各行は、ident=value の形式で指定します。ident には下線 (_) か英数字、またはその両方を指定します。

ENVFILE に無効なファイル名が指定されると、環境に値は追加されません。

GRPNO (必須)

GRPNO は、特定のサーバ・グループに対して番号を関連付けます。

0 より大きく、30,000 未満の番号を指定する必要があります。番号は、GROUPS セクションのエントリの中で一意でなければなりません。

LMID (必須)

LMID は、定義されたサーバ・グループが実行されるマシンを識別します。値の後に、カンマで区切って別の LMID を指定し、代替マシンを設定することもできます。MIGRATE オプションが指定されている場合は、サーバ・グループをこの代替マシンに移行できます。GROUPS セクションで RESTART=Y が指定されているサーバは移行できます。

LMID の値は、MACHINES セクションの LMID パラメータに割り当てられている値と同じでなければなりません。


 

 


SERVICES セクションの作成

SERVICES セクションのパラメータは、アプリケーション・サービスの処理方法を決定します。このセクションのエントリの各行は、識別子名によってサービスと関連付けられます。

SERVICES セクションでは、各サーバ・グループで提供されるサービスを識別する必要があります。SRVGRP パラメータは、1 つのサービスを複数のサーバにリンクするために用意されています。このパラメータは、サービスのインスタンスを示すパラメータを特定のサーバ・グループに関連付けます。

次の表では、分散アプリケーションの定義用の SERVICES セクションのパラメータを説明します。

表 8-4 SERVICES セクションのパラメータ

パラメータ

説明

LOAD (オプション)

LOAD は、システムの SVCNM による負荷の大きさを指定します。

LOAD には、1 〜 32,767 の値を指定する必要があります。数値が高くなるほど負荷も大きくなります。デフォルト値は 50 です。

PRIO (オプション)

PRIO は、SVCNM のキューからの取り出し優先順位を指定します。

PRIO には、0 より大きく、100 以下の値を指定する必要があります。優先順位の最大値は 100 です。デフォルト値は 50 です。

ROUTING (オプション)

ROUTING は、データ依存型ルーティングを行うときに、このサービスに使用されるルーティング基準名を指定します。このパラメータを指定しないと、このサービスに対してデータ依存型ルーティングは実行されません。

ROUTING には、15 文字までの文字列を指定できます。サービス名は同じで、異なる SRVGRP パラメータをもつ複数のエントリがある場合、ROUTING パラメータはこれらすべてのエントリに対して同じでなければなりません。

SRVGRP (オプション)

SRVGRP は、SVCNM によって指定され、このセクションのパラメータ・セットによって制御される、サービスのホスト・サーバ・グループを指定します。

SRVGRP の設定により、複数のサーバで提供される 1 つのサービスに対して、異なるパラメータを設定することができます。たとえば、GROUP1GROUP2 の 2 つのサーバ・グループが、両方とも WITHDRAW サービスを提供するとします。SRVGRP を設定すると、このサービスに対して、次のように異なるロード・ファクタを割り当てることができます。

WITHDRAW ROUTING=123 LOAD=60 SRVGRP=GROUP1
WITHDRAW ROUTING=123 LOAD=60 SRVGRP=GROUP2

SRVGRP には、30 文字までの文字列を指定できます。

SVCTIMEOUT (オプション)

SVCTIMEOUT は、指定したサービスの処理にかかる時間を秒単位で指定します。タイムアウトが発生すると、サービス要求を処理するサーバは、SIGKILL シグナルと共に終了します。

SVCTIMEOUT には、0 以上の値を指定する必要があります。0 は、サービスにタイムアウトを適用しないことを示します。デフォルト値は 0 です。


 

アプリケーションにトランザクション処理が含まれる場合は、SERVICES セクションでさらに 3 つのパラメータ、AUTOTRANROUTING、および TRANTIME を設定します。これらのパラメータについては、トランザクション対応の ATMI アプリケーションのコンフィギュレーションで説明します。

以下は、SERVICES セクションのサンプルです。

*SERVICES

WITHDRAW ROUTING=ACCOUNT_ID
DEPOSIT ROUTING=ACCOUNT_ID
OPEN_ACCT ROUTING=BRANCH_ID

 


ROUTING セクションの作成

ROUTING セクションでは、データ依存型ルーティングの実行時に使用される基準を指定します。サービスが複数のエントリに属しており、それぞれに対して異なる SRVGRP パラメータの値が設定されている場合、各エントリの ROUTING パラメータには同じ値を指定する必要があります。ROUTING パラメータに同じ値が指定されないと、サービスに対して一貫したルーティングが行われません。サービスがルーティングされるのは、1 つのフィールド上でのみです。したがって、そのフィールドのサービスに対する値は、すべてのエントリで同じでなければなりません。

コンフィギュレーション・ファイルに ROUTING セクションを追加し、データ範囲とグループのマッピングを示すことができます。このセクションの情報により、システムは指定されたグループ内のサーバに要求を送ることができます。ROUTING セクションの各項目には、SERVICES セクションで使用される識別子が含まれています。

ROUTING セクションの行の形式は次のとおりです。

CRITERION_NAME required_parameters

CRITERION_NAME は、データ依存型ルーティングの SERVICES セクションで指定したルーティング・エントリ名です。CRITERION_NAME の値は、15 文字以内の文字列でなければなりません。

次の表は、ROUTING セクションのパラメータの説明です。

表 8-5 ROUTING セクションのパラメータ

パラメータ

説明

RANGES

ルーティング・フィールドの範囲および関連するサーバ・グループを指定します。

FIELD

ルーティング・フィールドの名前を指定します。値は、FML バッファ、XML の要素または要素の属性、FML フィールド・テーブルで指定された VIEW フィールド名 (FLDTBLDIR および FIELDTBLS 環境変数を使用)、FML の VIEW テーブル (VIEWDIR および VIEWFILES 環境変数を使用) のいずれかになります。この情報は、メッセージの送信時に、データ依存型ルーティングに関連するフィールド値を取得するために使用されます。

BUFTYPE

このルーティング・エントリで有効なデータ・バッファのタイプとサブタイプのリストを指定します。

このパラメータには、最大 256 文字を指定できます。タイプとサブタイプの組み合わせは最大 32 あります。


 

関連項目

 


分散アプリケーション用のコンフィギュレーション・ファイルの例

以下は、データ依存型ルーティングを使用する BEA Tuxedo アプリケーションの UBBCONFIG サンプル・ファイルからの抜粋です。GROUPSSERVICESROUTING の 3 つのセクションを示しています。

*GROUPS
BANKB1 GRPNO=1
BANKB2 GRPNO=2
BANKB3 GRPNO=3
#
*SERVICES
WITHDRAW ROUTING=BY_ACCOUNT_ID
DEPOSIT ROUTING=BY_ACCOUNT_ID
INQUIRY ROUTING=BY_ACCOUNT_ID
OPEN_ACCT ROUTING=BY_BRANCH_ID
CLOSE_ACCT ROUTING=BY_BRANCH_ID
#
*ROUTING
BY_ACCOUNT_ID FIELD=ACCOUNT_ID BUFTYPE=”FML”
RANGES=”MIN - 9999:*,
10000-49999:BANKB1,
50000-79999:BANKB2,
80000-109999:BANKB3,
*:*”
BY_BRANCH_ID FIELD=BRANCH_ID BUFTYPE=”FML”
RANGES=”MIN - 0:*,
1-4:BANKB1,
5-7:BANKB2,
8-10:BANKB3,
*:*”

 


ルーティングをサポートするためのドメイン・ゲートウェイ・コンフィギュレーション・ファイルの変更

ドメイン・ゲートウェイ・コンフィギュレーションに関するすべての情報は、バイナリ形式の BDMCONFIG ファイルに格納されています。このファイルは、まず DMCONFIG というテキスト形式のコンフィギュレーション・ファイルを作成し、次にバイナリ形式の BDMCONFIG にコンパイルして作成します。コンパイル済みの BDMCONFIG ファイルは、実行中のシステムで dmadmin(1) コマンドを使用して更新できます。BEA Tuxedo のマニュアルでは、これらのコンフィギュレーション・ファイルを DMCONFIG および BDMCONFIG と呼んでいますが、任意の名前を付けることもできます。

Domains 機能を追加する各 BEA Tuxedo アプリケーションには、BDMCONFIG ファイルを 1 つ作成する必要があります。BDMCONFIG ファイルへのアクセスは、Domains 管理サーバである DMADM(5) から行います。ゲートウェイ・グループが起動されると、ゲートウェイ管理サーバである GWADM(5) は、そのグループに必要なコンフィギュレーションのコピーを DMADM サーバに要求します。また、GWADM サーバと DMADM サーバは、コンフィギュレーションにおける実行時の変更が、対応するドメイン・ゲートウェイ・グループに反映されるようにします。

注記 DMCONFIG ファイルの詳細については、『BEA Tuxedo のファイル形式とデータ記述方法』の DMCONFIG(5) を参照してください。

DMCONFIG の ROUTING セクションのパラメータ

DM_ROUTING セクションでは、型付きバッファである FMLXMLVIEWX_C_TYPE、および X_COMMON を使用したサービス要求のデータ依存型ルーティングに関する情報を提供します。DM_ROUTING セクション内にある各行の形式は次のとおりです。

CRITERION_NAME required_parameters

CRITERION_NAME は、SERVICES セクションで指定されたルーティング・エントリの名前です。CRITERION_NAME の値は、15 文字以内の文字列でなければなりません。

次の表は、DM_ROUTING セクションのパラメータの説明です。

パラメータ

説明

FIELD (オプション)

ルーティング・フィールドの名前を指定します。値は、FML バッファ、XML の要素または要素の属性、FML フィールド・テーブルで指定された VIEW フィールド名 (FLDTBLDIR および FIELDTBLS 環境変数を使用)、FML の VIEW テーブル (VIEWDIR および VIEWFILES 環境変数を使用) のいずれかになります。この情報は、メッセージの送信時に、データ依存型ルーティングに関連するフィールド値を取得するために使用されます。

FML32 バッファ内のフィールドがルーティングに使用される場合は、8191 以下の数値をフィールド番号として指定します。

RANGES (オプション)

ルーティング・フィールドの範囲と関連付けられたリモート・ドメイン名 (RACCESSPOINT) を指定します。RANGES には、二重引用符で囲まれた文字列を指定します。文字列は、範囲/RACCESSPOINT のペアをカンマで区切って順番に並べます。

範囲 (range) は、単一の値 (符号付き数値または一重引用符で囲んだ文字列)、または lower - upper (lowerupper は共に符号付き数値または一重引用符で囲んだ文字列) の形式で表します。

lower には、upper 以下の値を設定します。文字列値に一重引用符を埋め込むには、一重引用符の前にバックスラッシュを 2 つ挿入します。たとえば、「O’Brien」は「O¥¥’Brien」になります。

関連する FIELD のデータ型の最小値を示すには、MIN を使用します。文字列と carray の最小値にはヌル文字列を指定します。文字フィールドの最小値には、0 を指定します。数値の場合、これはフィールドに格納できる最小値です。

関連する FIELD のデータ型の最大値を示すには、MAX を使用します。文字列と carray の最大値には、8 進数値の 255 文字の無限文字列を指定します。文字フィールドの最大値には、単一の 8 進数値の 255 文字を指定します。数値の場合は、数値としてフィールドに格納できる最大値です。したがって、MIN - -5 -5 以下のすべての数を表し、6 - MAX6 以上のすべての数を表します。

範囲 (range) 内のメタキャラクタ * (ワイルドカード) は、既にエントリとして指定した範囲では使用されなかった任意の値を示します。各エントリでは 1 つのワイルドカードによる範囲指定だけが可能です。* は最後に指定します。続けて範囲を指定すると無視されます。

BUFTYPE (オプション)

BUFTYPE は、このルーティング・エントリを適用できるデータ・バッファのタイプとサブタイプを一覧表示します。有効なタイプは、FMLVIEWX_C_TYPE、および X_COMMON です。FML ではサブタイプは指定されません。それ以外のタイプにはサブタイプが必要です。ただし * は使用できません。タイプとサブタイプのペアのうち、重複するものは同じルーティング基準名として指定できません。タイプとサブタイプのペアが一意の場合、複数のルーティング・エントリは同じ基準名を持つことができます。

単一のルーティング・エントリに複数のバッファ・タイプが指定される場合、各バッファ・タイプに対するルーティング・フィールドのデータ型は同じでなければなりません。フィールド値が設定されていないか (FML バッファの場合)、または特定の範囲と一致しておらず、ワイルドカードの範囲が指定されていない場合、リモート・サービスの実行を要求したアプリケーション・プロセスに対してエラーが返されます。


 

ルーティング・フィールドの説明

ルーティング・フィールドの値には、FML または VIEW でサポートされているデータ型を使用できます。数値の範囲または文字列の範囲も使用できます。文字列、CARRAY、および文字フィールド型の文字列の範囲値には、以下の規則が適用されます。

ルーティングを使用した 5 サイトのドメイン・コンフィギュレーションの例

以下は、2 つのドメインが 5 サイトに分散されているアプリケーションのコンフィギュレーション・ファイルの例です。5 つのサイトは、Central Bank Office と 4 つの支店を示します。4 つの支店のうち、3 つは BEA Tuxedo ドメインに属しています。残りの支店は、別の TP ドメインに属し、そのドメインとの通信には OSI-TP が使用されています。

この例では、Central Bank から見た BEA Tuxedo システムのドメイン・ゲートウェイ・コンフィギュレーション・ファイルを示しています。DM_TDOMAIN セクションは、b01 をミラーリングしたゲートウェイを示しています。

コード リスト8-1 5 サイト用のドメイン・コンフィギュレーション・ファイル

# Central Bank 用の BEA Tuxedo ドメイン・コンフィギュレーション・ファイル。
#
#
*DM_LOCAL
#
local_domain_name Gateway_Group_name domain_type domain_ID log_device
# [audit log] [blocktime]
# [
log name] [log offset] [log size]
# [
maxaccesspoint] [maxraptran] [maxtran]
# [
maxdatalen] [security]
# [
tuxconfig] [tuxoffset]

#
#
DEFAULT: SECURITY = NONE
c01 GWGRP = bankg1
TYPE = TDOMAIN
ACCESSPOINTID = "BA.CENTRAL01"
DMTLOGDEV = "/usr/apps/bank/DMTLOG"
DMTLOGNAME = "DMTLG_C01"
c02 GWGRP = bankg2
TYPE = OSITP
ACCESSPOINTID = "BA.CENTRAL01"
DMTLOGDEV = "/usr/apps/bank/DMTLOG"
DMTLOGNAME = "DMTLG_C02"
NWDEVICE = "OSITP"
URCH = "ABCD"
#
*DM_REMOTE
#
remote_domain_name domain_type domain_ID
#
b01 TYPE = TDOMAIN
ACCESSPOINTID = "BA.BANK01"
b02 TYPE = TDOMAIN
ACCESSPOINTID = "BA.BANK02"
b03 TYPE = TDOMAIN
ACCESSPOINTID = "BA.BANK03"
b04 TYPE = OSITP
ACCESSPOINTID = "BA.BANK04"
URCH = "ABCD"
#
*DM_TDOMAIN
#
#
local_or_remote_domain_name network_address [nwdevice]
#
# Local network addresses
c01 NWADDR = "//newyork.acme.com:65432" NWDEVICE ="/dev/tcp"
c02 NWADDR = "//192.76.7.47:65433" NWDEVICE ="/dev/tcp"
# Remote network addresses: second b01 specifies a mirrored gateway
b01 NWADDR = "//192.11.109.5:1025" NWDEVICE = "/dev/tcp"
b01 NWADDR = "//194.12.110.5:1025" NWDEVICE = "/dev/tcp"
b02 NWADDR = "//dallas.acme.com:65432" NWDEVICE = "/dev/tcp"
b03 NWADDR = "//192.11.109.156:4244" NWDEVICE = "/dev/tcp"
#
*DM_OSITP
#
#
local_or_remote_domain_name apt aeq
# [aet] [acn] [apid] [aeid]
# [
profile]
#
c02 APT = "BA.CENTRAL01"
AEQ = "TUXEDO.R.4.2.1"
AET = "{1.3.15.0.3},{1}"
ACN = "XATMI"
b04 APT = "BA.BANK04"
AEQ = "TUXEDO.R.4.2.1"
AET = "{1.3.15.0.4},{1}"
ACN = "XATMI"
*DM_EXPORT
#
service_name [Local_Domain_name] [access_control] [exported_svcname]
# [
inbuftype] [outbuftype]
#
open_act ACL = branch
close_act ACL = branch
credit
debit
balance
loan LACCESSPOINT = c02 ACL = loans
*DM_IMPORT
#
service_name [Remote_domain_name] [local_domain_name]
# [
remote_svcname] [routing] [conv]
# [
trantime] [inbuftype] [outbuftype]
#
tlr_add LACCESSPOINT = c01 ROUTING = ACCOUNT
tlr_bal LACCESSPOINT = c01 ROUTING = ACCOUNT
tlr_add RACCESSPOINT = b04 LACCESSPOINT = c02 RNAME ="TPSU002"
tlr_bal RACCESSPOINT = b04 LACCESSPOINT = c02 RNAME ="TPSU003"
*DM_ROUTING
# routing_criteria field typed_buffer ranges
#
ACCOUNT FIELD = branchid BUFTYPE ="VIEW:account"
RANGES ="MIN - 1000:b01, 1001-3000:b02, *:b03"
*DM_ACCESS_CONTROL
#
acl_name Remote_domain_list
#
branch ACLIST = b01, b02, b03
loans ACLIST = b04

関連項目

 

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