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Tuxedo システムのインストール

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BEA Tuxedo システムのインストール前の作業

以下の節では、BEA Tuxedo 製品ソフトウェアのインストールに必要な予備知識について説明します。

 


BEA インストール・プログラム

BEA Tuxedo ソフトウェアは、インストーラ・ファイルとして配布されます。このファイルには BEA インストール・プログラムのコピーも含まれています。BEA インストール・プログラムは、BEA Tuxedo 製品を Windows または UNIX システム (マシン) にインストールするための BEA の標準ツールです。

BEA インストール・プログラムは、3 とおりのインストール方法をサポートしています。

上記のいずれの方法を使用しても BEA Tuxedo 製品ソフトウェアをインストールできます。

 


BEA Tuxedo の配布方法

BEA Tuxedo は、Web 上および CD-ROM で配布されます。

Web による BEA Tuxedo の配布

BEA Tuxedo の評価版は、BEA 社の Web サイト (http://commerce.bea.com/downloads/tuxedo.jsp#tuxedo) からダウンロードできます。BEA Tuxedo をダウンロードする場合、BEA Tuxedo ソフトウェアを 30 日間試用するための評価版ライセンスもダウンロードする必要があります。30 日の試用期間中は、BEA カスタマ・サポートに電子メールまたは電話で注文することによって BEA Tuxedo 製品の無期限ライセンスをお買い求めいただけます。BEA カスタマ・サポートへの問い合わせについては、http://www.bea.com/support/contact_cs.html を参照してください。

BEA Tuxedo 製品ソフトウェアのインストーラは、BEA 社の Web サイトからプラットフォームに合わせてダウンロードできます。

CD-ROM による BEA Tuxedo の配布

BEA Tuxedo を営業担当者からお買い求めいただいた場合、BEA Tuxedo 製品ボックスには以下のものが同梱されています。

CD-ROM 版の BEA Tuxedo を購入した場合、すぐに無期限 BEA Tuxedo 製品ライセンスを電子メールでお送りします。

 


BEA Tuxedo ソフトウェア・コンポーネント

BEA Tuxedo 8.1 ソフトウェア配布キットには、Java クライアントが BEA Tuxedo サービスを呼び出すための BEA Jolt 製品ソフトウェアと、BEA Tuxedo アプリケーションを中央エンタープライズ管理コンソールから制御するための BEA SNMP エージェント製品ソフトウェアが付属しています。

BEA Tuxedo 8.1 には、次のコンポーネントが含まれています。

次の図に、BEA Tuxedo クライアント・コンポーネントとサーバ・コンポーネントの全体像を示します。

図1-1 BEA Tuxedo のクライアントおよびサーバ・コンポーネント


 

リモート・クライアント、ネイティブ・クライアント、LLE、SSL などの用語については、製品の概要の「Client and Server Components」を参照してください。

 


LLE および SSL 暗号化レベル

LLE および SSL には、56 ビットと 128 ビットの暗号化方式があります。LLE および SSL の 128 ビットのクライアント・バージョン用ライセンスは、米国およびカナダで取得できます。必要な認可を得れば、米国およびカナダ以外でも、128 ビットの暗号化方式に対応したライセンスを取得できます。

30 日間の評価ライセンスでは 56 ビットの暗号化のみを使用できますが、無期限ライセンスでは 56 ビットまたは 128 ビットのいずれかの暗号化を使用できます。ライセンスの購入については、http://www.bea.com/contact/sales1.shtml の BEA Sales にお問い合わせください。

 


ハードウェアとソフトウェアの要件

BEA Tuxedo ソフトウェアは、Tuxedo ドメインとも呼ばれる BEA Tuxedo アプリケーションに参加する各サーバ・マシンにインストールする必要があります。Tuxedo アプリケーションは Tuxedo システムを基盤としたビジネス・ソフトウェア・プログラムであり、UBBCONFIG という 1 つのコンフィギュレーション・ファイルによって定義および制御されます。Tuxedo コンフィギュレーション・ファイルについては、BEA Tuxedo のファイル形式とデータ記述方法の「UBBCONFIG(5)」を参照してください。

Tuxedo アプリケーションは、ネットワークで接続された多くの Tuxedo システム・プロセス、1 つまたは複数のアプリケーション・クライアント・プロセス、1 つまたは複数のアプリケーション・サーバ・プロセス、および 1 台または複数台のマシンで構成されます。異なるバージョンの BEA Tuxedo ソフトウェアを実行する複数のマシンで構成された Tuxedo アプリケーションでは、UBBCONFIG ファイルの RESOURCES セクションの MASTER パラメータで指定したマスタ・マシンで、そのアプリケーション内で最上位のバージョンの BEA Tuxedo ソフトウェアを実行する必要があります。Tuxedo アプリケーションの詳細については、製品の概要の「Domains」を参照してください。

注記 BEA Tuxedo システムの実行可能ファイルは、リモート・ファイルシステム間で共有しないことをお勧めします。共有すると信頼性が損なわれます。

システムの要件

次の表は、BEA Tuxedo 8.1 のシステム要件を示しています。

Table 1-1

コンポーネント

要件

プラットフォーム*

BEA Tuxedo 8.1 プラットフォーム・データ・シートで示されたすべてのプラットフォーム

ハード・ディスク・ドライブ

BEA Tuxedo 8.1 プラットフォーム・データ・シートでターゲット・プラットフォームのデータ・シートに記載されているとおりです。ディスク領域の要件の詳細については、ファイルおよびデータベースの管理とディスク領域の割り当てを参照してください。

メモリ

BEA Tuxedo 8.1 プラットフォーム・データ・シートでターゲット・プラットフォームのデータ・シートに記載されているとおりです。

* Microsoft Windows 98 および XP システムは、BEA Tuxedo クライアント・コンポーネントのみをサポートしています。


 

BEA Jolt のインストールおよび準備作業については、BEA Jolt 8.1 の概要とインストール情報を参照してください。BEA SNMP エージェントに関する準備作業は不要です。

注記 BEA Tuxedo ソフトウェアを UNIX システムにインストールする前に、ファイルおよびデータベースの管理とディスク領域の割り当てに従ってハード・ディスク・デバイスのパーティションを作成し直すことをお勧めします。

一時記憶領域の要件

BEA インストール・プログラムは、BEA Tuxedo をターゲット・システムにインストールするために必要なファイルをアーカイブから抽出する一時ディレクトリを使用します。インストール時には、インストーラに同梱の圧縮された Java Runtime Environment (JRE) と圧縮解除された JRE を格納するための十分な領域を持つ一時ディレクトリが必要になります。インストールの最後に、インストール・プログラムは JRE を一時ディレクトリから BEA ホーム・ディレクトリに移動します。BEA ホーム・ディレクトリの詳細については、BEA ホーム・ディレクトリを参照してください。

必要な一時記憶領域の容量は、ターゲット・システムによって異なります。詳細については、BEA Tuxedo 8.1 プラットフォーム・データ・シートのデータ・シートを参照してください。一時記憶領域の最小容量は、プラットフォームによって 14 MB から 135 MB です。

デフォルトでは、インストール・プログラムは次の表の一時ディレクトリを使用します。

プラットフォーム

ディレクトリ

Windows

TMP システム変数が参照するディレクトリ

UNIX

/tmp


 

適切な一時領域を確保するには、代替ディレクトリをインストール用の一時ディレクトリとして割り当ててください。その場合、次の表の適切な手順を実行してから BEA インストール・プログラムを起動します。

プラットフォームの種類 . .

実行手順 . .

Windows

TMP システム変数を選択したディレクトリに設定します。

UNIX

シェル・プロンプトで次のコマンドを入力します。

export IATEMPDIR=tmpdirname

tmpdirname には選択した一時ディレクトリの名前を入力します。


 

 


プロセス間通信資源のコンフィギュレーション

プロセス間通信 (IPC) とは Windows および UNIX オペレーティング・システムがサポートしている機能の 1 つで、プロセスどうしの通信を可能にします。プロセスは同じコンピュータで実行されていても、ネットワーク上の別のコンピュータで実行されていてもかまいません。

Windows 2000 システムでは、BEA Tuxedo システムはプロセス間通信を容易にする BEA ProcMGR (プロセス・マネージャ) と呼ばれる IPC サービスを提供します。BEA ProcMGR サービスを使用すると、IPC パラメータを調整して、BEA Tuxedo アプリケーションのパフォーマンスを最大限に引き出すことができます。

UNIX システムでは、UNIX システムに固有の方法で IPC パラメータを調整して、BEA Tuxedo アプリケーションのパフォーマンスを最大限に引き出すことができます。ほとんどの UNIX システムのデフォルト値は BEA Tuxedo アプリケーションには低すぎるため、BEA Tuxedo 8.1 プラットフォーム・データ・シートで説明されている方法に従って IPC パラメータを調整する必要があります。IPC の推奨値については、UNIX システムでの IPC 資源のコンフィギュレーションを参照してください。

BEA Tuxedo ソフトウェアをインストールし、コンフィギュレーション・ファイル (UBBCONFIG ファイル) を作成したら、tmloadcf(1) コマンドを使用して、アプリケーションの実行に必要最低限の IPC 資源を計算してリストに出力します。BEA Tuxedo アプリケーションを分散化する場合は、そのアプリケーションに参加するすべてのマシンに必要最低限な IPC 資源を割り当てておく必要があります。tmloadcf(1) コマンドを使用して IPC 資源を計算する方法については、インストール後の作業の実行を参照してください。

注記 BEA Tuxedo ソフトウェアを UNIX システムにインストールする前に、UNIX システムでの IPC 資源のコンフィギュレーションに従って、ターゲット・マシンの IPC パラメータを調整しておくことをお勧めします。

 


BEA ホーム・ディレクトリ

BEA Tuxedo をインストールする場合、BEA ホーム・ディレクトリを指定する必要があります。BEA ホーム・ディレクトリは、同じマシン上にインストールされた複数の BEA 製品が使用する共通ファイルのリポジトリです。このため、BEA ホーム・ディレクトリを、システムにインストールされている BEA 製品の「中央サポート・ディレクトリ」と見なすことができます。

BEA ソフトウェアがシステム上で正しく動作するには、BEA ホーム・ディレクトリ内のファイルが不可欠です。これらのファイルは以下の機能を果たします。

次の図に、BEA Tuxedo 8.1 のインストーラ・プログラムで作成される BEA ホーム・ディレクトリの構造を示します。


 

BEA ホーム・ディレクトリの選択

BEA Tuxedo 8.1 のインストール時に、既存の BEA ホーム・ディレクトリを選択するか、新しい BEA ホーム・ディレクトリのパスを指定するようにメッセージが表示されます。新しいディレクトリを作成する場合、BEA Tuxedo インストーラ・プログラムによってディレクトリが自動的に作成されます。

BEA ホーム・ディレクトリを選択する際には、インストールする BEA Tuxedo 用の BEA 製品ディレクトリを選択するようにメッセージが表示されます。BEA 製品ディレクトリを BEA ホーム・ディレクトリの下に作成することもできますが、それ以外の場所に作成してもかまいません。

BEA ホーム・ディレクトリの機能について

BEA Tuxedo インストーラによって作成される BEA ホーム・ディレクトリのファイルとディレクトリは次の表のとおりです。

コンポーネント

説明

registry.xml ファイル

ターゲット・システムの、この BEA ホーム・ディレクトリにインストールされているすべての BEA 製品の永続的なレコードを格納する XML レジストリ・ファイル。このレジストリには、バージョン・レベル、サービス・パック・レベル、製品インストール・ディレクトリなどの製品関連の情報が格納されます。

logs ディレクトリ

BEA ホーム・ロケーション・ファイルと BEA ホーム・ディレクトリのインストールおよびアンインストールの履歴を記録したファイルを格納するディレクトリ。これらのファイルの詳細については、Windows システム上の BEA Tuxedo のショートカットについてを参照してください。

jre130 ディレクトリ

Java Runtime Environment (JRE) のバージョン 1.3 を格納するディレクトリ。JRE 1.3 は、BEA Tuxedo インストール・プログラムに必要な Java 仮想マシン (JVM) を提供します。このバージョンの JRE は BEA Tuxedo 8.1 と共に配布されます。JRE は、BEA Tuxedo をインストールするときに BEA ホーム・ディレクトリに自動的にインストールされます。

注記 JRE を開発用に使用することはできません。BEA Tuxedo Java クライアント・アプリケーションを開発するには、Java Development Kit (JDK) をシステムにインストールしておく必要があります。


 

複数の BEA ホーム・ディレクトリの作成

複数の BEA ホーム・ディレクトリを作成することは可能ですが、作成しないことをお勧めします。ほとんどの場合、BEA ホーム・ディレクトリは 1 つで十分です。ただし、開発環境とプロダクション環境を分けてそれぞれに製品スタックを持たせる場合には複数のディレクトリを作成すると便利です。2 つのディレクトリがあれば、一方の BEA ホーム・ディレクトリで開発環境を更新しても、準備が整うまでプロダクション環境を変更しなくて済みます。

 


インストール作業のロード・マップ

以上で、インストールを開始する準備は完了です。BEA Tuxedo 8.1 をインストールするには、以下の節を参照してください。

BEA WebLogic Enterprise または BEA Tuxedo 8.0 以前のソフトウェアからアップグレードする場合は、BEA Tuxedo システムのリリース 8.1 へのアップグレードを参照してください。

 

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