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Tuxedo コマンド・リファレンス

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tuxwsvr(1)

名前

tuxwsvr−BEA Tuxedo Administration Console で使用するミニ・ウェブ・サーバ

形式

tuxwsvr  -l nlsaddr  [-d device]  [-L logfile] [-F] 
-i initialization_file

機能説明

tuxwsvr は World Wide Web サーバ・プロセスです。これを使用すれば、顧客は BEA Tuxedo Administration Console プロセスが動作するマシン上に商用 Web サーバまたはパブリック・ドメイン Web サーバを設置していなくても、BEA Tuxedo Administration Console プロセスをサポートすることができます。tuxwsvr は、特にその他の指定がない限り、起動後はバックグラウンドで動作し、マシンがシャットダウンするか、オペレーティング・システム・コマンドを使用して tuxwsvr プロセスが強制終了されるまで実行を継続します。

tuxwsvr は、BEA Tuxedo Administration Console のサポートに必要なすべての機能を含んでいますが、事前分岐プロセス、サーバ側の HTML インクルード (.shtml ファイル)、デフォルトのディレクトリ・インデックス、https 接続など、商用 Web サーバ用の多数の機能は含まれていません。ただし、BEA Tuxedo Administration Console は独自の暗号化プロトコルを実装しているため、https 接続がなくても安全なモードで実行することができます。性能上の理由から、一般的な Web サーバでは、受信された要求に対する DNS 逆ルックアップは実行されません。

tuxwsvr で使用されるコマンド行オプションには、以下のものがあります。

-l nlsaddr

プロセスが接続をリスンするネットワーク・アドレス。TCP/IP アドレスは次の形式で指定します。

"//hostname:port_number"
"//#.#.#.#:port_number"

最初の形式では、tuxwsvr は、ローカル名の解決機能 (通常 DNS) を使用して hostname のアドレスを見つけます。hostname はローカル・マシンでなければなりません。ローカル名解決機能によって hostname をローカル・マシンのアドレスに明確に解決します。

2 番目の例は、ドットで区切った 10 進数の形式 (#.#.#.#) です。ドット区切りの 10 進数形式では、各 # には 0255 の数字を使用します。このドット区切りの 10 進数は、ローカル・マシンの IP アドレスを表します。

どちらの形式も port_numbertlisten プロセスが入力要求に対してリスンする TCP ポート番号です。port_number0 から 65535 までの数字または名前のどちらかです。port_number が名前の場合は、ローカル・マシン上でネットワーク・サービス・データベースの中からその名前を見つけなければなりません。先頭に &dlq;0x” を付けて、その“ 16 進形式で指定できます。&dlq;0x” の後の各文“〜 9 の数字か、AF までの英字 (大文字・小文字に関係なく) です。16 進数の形式は、IPX/SPX や TCP/IP のような任意のバイナリ・ネットワーク・アドレスに使うことができます。アドレスはまた、任意の文字列として指定することもできます。たとえば、文字列で指定したアドレスは STARLAN ネットワークで使用されます。

-d device

ネットワーク・デバイスの絶対パス名。リリース 6.4 以降では、このパラメータはオプションです。それ以前のリリースでは、tcp などの基本ネットワーク・プロバイダから要求される場合に使用します。

-L logfile

tuxwsvr が Web 要求とエラー・メッセージのログ記録用に使用するファイル名の接頭辞。実際のログファイルの名前は、月、日、年を表す 7 文字の文字列 .mmddyy をこの接頭辞に追加したものになります。このオプションを指定しない場合、Web サーバのログ・ファイルの接頭辞はカレント・ディレクトリの WB です。tuxwsvr プロセスを実行する各日の最初のログ・メッセージは新規ファイルに書き込まれます。

-F

tuxwsvr をバックグラウンドではなくフォアグラウンドで実行するよう指定します。このオプションは、主にテストとデバッグを行う際に便利です。tuxwsvr プロセスは、特にその他の指定がない限り、自動的にバックグラウンドで実行されます。コマンド行で後にアンパサンド (&) を付ける必要はありません。

-i initialization_file

初期化ファイルは、すべての tuxwsvr コマンド行で指定する必要があります。そのために使用するコマンド行オプションが -i です。次の節では、初期化ファイルの形式について説明します。

初期化ファイルの形式

初期化ファイルには、Web サーバで必要となるディレクトリへのマッピングが含まれます。また、いくつかのコメント行が含まれる場合もあります。コメント行の先頭には # 記号が付きます。コメント行以外の行は、空白で区切られた 3 つのフィールドで構成されます。

表 16 初期化ファイルの形式

フィールド

内容

1

HTML または CGI。この行で記述されたディレクトリ内のファイルの種類 (HTML ファイルまたは実行可能な CGI プログラム) を示します。

2

パスの接頭辞。特定の要求が複数の接頭辞に一致する場合は、最初に一致した接頭辞が選択されます。

3

パスの接頭辞 (フィールド 2) のマッピング先となるディレクトリまたはファイル。


 

初期化ファイルでコメント行以外の最後の行には、接頭辞 &slq;/’ が必要です。これよりも前の行‘&slq;/’ が付いて‘告メッセージが生成されます。

初期化ファイルを変更する際の注意

初期化ファイルは、起動時に 1 回読み取られます。したがって、このファイルに何らかの変更を加えた場合は、変更を有効にする前に tuxwsvr を停止して再起動する必要があります。

UNIX システムの初期化ファイルの例

次に UNIX システムの初期化ファイルの例を示します。

CGI  /cgi-bin  /home/tuxedo/udataobj/webgui/cgi-bin
CGI /webgui /home/tuxedo/udataobj/webgui/cgi-bin
HTML /java /home/tuxedo/udataobj/webgui/java
HTML /doc /home/tuxedo/doc
HTML / /home/tuxedo/udataobj/webgui

次のようなマシンのポート 8080 で Web サーバが稼動しているとします。

tuxmach.acme.com

次のいずれかの URL への要求を入力します。

http://tuxmach.acme.com:8080/cgi-bin/tuxadm?TUXDIR=/home/tuxedo
http://tuxmach.acme.com:8080/webgui/tuxadm?TUXDIR=/home/tuxedo

この要求により、以下の 2 つの処理が行われます。

初期化ファイルの CGI ディレクトリの値として $TUXDIR/bin を指定することはお勧めできません。このように指定すると、Web ユーザが BEA Tuxedo の実行可能ファイルを起動してしまう可能性があります。ただし、このようなユーザによって、tuxadm 以外の実行可能ファイルの結果が参照されることはありません。これらの実行可能ファイルは CGI プログラムとして記述されていないためです。

また、前の例では、最初の HTML 行は、2 つ目の HTML 行でサブディレクトリの /java を同じパスにマッピングしているため重複しています。この最初の行を含める理由は、ユーザによっては HTML ドキュメントを格納している場所とは別の場所に Java クラス・ファイルを配置することがあるためです。

Windows の初期化ファイルの例

次に Windows システムの初期化ファイルの例を示します。

HTML /tuxedo/webgui D:¥¥tuxedo¥¥htmldocs
CGI /cgi-bin C:¥¥cgi-bin
HTML /java D:¥¥tuxedo¥¥udataobj¥¥webgui¥¥java
HTML / D:¥¥tuxedo¥¥udataobj¥¥webgui

マシン ntsvr1 のポート 80 で Web サーバが稼動しているとします。次の URL を入力します。

http://ntsvr1/tuxedo/webgui/page1.html

次のファイルが検索されます。

D:¥¥tuxedo¥¥htmldocs¥¥page1.html

おそらくこのファイルは、Administration Console を起動する、顧客によって作成されたページです。

プロセスの終了

tuxwsvr プロセスを正常に終了する唯一の方法は、プロセスに SIGTERM シグナルを送ることです。

推奨される使用方法

tuxwsvr プロセスは、商用 Web サーバを設置していない顧客向けに、BEA Tuxedo 管理 GUI 用の Web サーバとして提供されています。UNIX システムの場合は、次の形式のコマンド行を UNIX の初期化スクリプトに追加して、Web サーバが自動的に起動するようにすることをお勧めします。

TUXDIR=tuxdir_path_name $TUXDIR/bin/tuxwsvr -l nlsaddr -i initialization_file

tuxdir_path_name は、BEA Tuxedo システム・ソフトウェアの場所への絶対パス名を表します。nlsaddr は、この tuxwsvr プロセスによって使用される、ネットワーク上のアドレスです。

tuxwsvr プロセスを起動する別の方法として、上記の推奨コマンド行を使用して手動で起動する方法があります。また、cron ジョブを使用して定期的 (毎日またはそれより頻繁) に tuxwsvr プロセスを起動する方法もあります。同じネットワーク・アドレスを使用して tuxwsvr コマンドを重複して呼び出すと、コマンドは自動的に終了し、状況に応じてメッセージが記録されます。

ネットワーク・アドレス

アプリケーション管理者が tuxwsvr プロセスにネットワーク・アドレスを指定する場合、指定されたネットワーク上で一意なネットワーク・アドレスを指定しなければならないという制約が 1 つだけあります。STARLAN ネットワークの場合は、推奨するアドレス uname.tuxwsvr が通常一意の名前となります。TCP/IP の場合は、アプリケーション管理者が選択した一意なポートとローカル・マシンのノード識別子をペアにした 0x0002ppppnnnnnnnn の形式のアドレスになります。特定のマシン (pppp) で使用する一意なポート値は、ネットワークとマシンの組み合わせを考慮してユーザ間で取り決める必要があります。低いポート番号はシステム関連のサービスで使用されることが多いため、一般には高いポート番号が有効です。ノード・フィールド (nnnnnnnn) に適切な値は、次の手順を実行して /etc/hosts ファイルから見つけることができます。

  1. uname -n を入力します。

    node_name が返されます。

  2. grep node_name /etc/hosts を入力します。

    182.11.108.107 node_name が返されます。

  3. ドット表記を 8 桁の 16 進数表記に変換します。

ネットワーク・アドレスの例

たとえば、tuxwsvr を実行しているローカル・マシンで TCP/IP アドレス指定機能を使用している場合を考えます。マシン名は backus.company.com で、アドレスは 155.2.193.18 です。tuxwsvr はポート番号 2334 で要求を受け取ります。また、ポート番号 2334 は、bankapp-tuxwsvr という名前のネットワーク・サービス・データベースに追加されているとします。-l オプションで指定するアドレスは次に示す方法で表現できます。

最後に示す行は、アドレスを 16 進数形式で表したものです。0002 は TCP/IP アドレスの先頭部分、091E はポート番号 2334 を 16 進数に変換したもの、および 9B02C112 は IP アドレス 155.2.193.18 を 16 進数に変換したものです。最後の変換部分については、1559B202 のように変換されています。

STARLAN ネットワークの場合は、通常、推奨アドレス uname.tuxwsvr が一意の名前になります。

関連項目

tuxadm(1)wlisten(1)

 

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