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Oracle CEP サーバは、論理的に関連したリソースとサービスで構成され、Oracle CEP アプリケーションのデプロイ先となります。サービスには、Jetty (HTTP サーバ)、JDBC データソース、HTTP パブリッシュ/サブスクライブ サーバ、およびロギングがあります。サーバに適用されるすべてのファイルが単一のサーバ ディレクトリに格納されます。サーバのメイン コンフィグレーション ファイルは config.xml
と呼ばれます。このファイル内にサーバのサービスをコンフィグレーションし、サーバが属するドメインを指定します。
Oracle CEP ドメインは、一連のサーバからなる管理の単位です。次の 2 種類のドメインがあります。
マルチサーバ ドメインのサーバは、同じコンピュータ上に配置することも、別々のコンピュータ上に配置することもできます。マルチサーバ ドメインのサーバは、同じマルチキャスト アドレスとマルチキャスト ポートを共有し、同じドメインに属することで、互いに関連付けられます。この設定はすべて、サーバの config.xml
ファイルでコンフィグレーションされます。
以下に、ドメイン内のサーバの重要なファイルとディレクトリを、サーバ ディレクトリ (メインのドメイン ディレクトリのサブディレクトリ) の相対パスで示します。
deployments.xml
—このドメインの Oracle CEP インスタンスに現在デプロイされている、OSGi バンドルとしてパッケージ化されたアプリケーションのリストを含む XML ファイルです。アプリケーションをデプロイするときは、このファイルを手動で更新せずに、必ずデプロイ ツールを使用してください。 startwlevs.cmd
—Oracle CEP のインスタンスの起動に使用されるコマンド ファイルです。UNIX では startwlevs.sh
がこのファイルに相当します。stopwlevs.cmd
—Oracle CEP のインスタンスの停止に使用されるコマンド ファイルです。UNIX では stopwlevs.sh
がこのファイルに相当します。config/config.xml
—Oracle CEP インスタンス用にコンフィグレーションされているサービスを記述した XML ファイルです。サービスにはロギング、デバッグ、Jetty Web サービス、および JDBC データ ソースがあります。config/security*
—ドメインのセキュリティをコンフィグレーションするファイルです。config/atnstore.txt
—このドメインにコンフィグレーションされているユーザおよびグループを記述したファイルです。
Configuration Wizard を使用して既存のサーバを更新し、管理者ユーザ、リスン ポート、および JDBC コンフィグレーションを再コンフィグレーションすることもできます。
Oracle CEP をインストールした後、Configuration Wizard を使用して新しいドメインを作成し、アプリケーションをデプロイします。Configuration Wizard では、デフォルトにより、ORACLE_CEP_HOME
/user_projects/domains
ディレクトリにドメインが作成されます。ORACLE_CEP_HOME
は d:/oracle_cep
などの Oracle CEP インストール ディレクトリです。任意のディレクトリにドメインを作成することもできます。
Configuration Wizard では、ドメイン内に単一のデフォルト サーバが作成されます。サーバ関連ファイルはすべて、サーバと同じ名前のドメイン ディレクトリのサブディレクトリに格納されます。また、Configuration Wizard で以下の処理を実行できます。
Configuration Wizard では、以下のいずれかのモードを利用できます。
グラフィカル モード コンフィグレーションは、対話型の GUI を使用してドメインを作成およびコンフィグレーションする方法です。Windows システムと UNIX システムの両方で実行できます。「グラフィカル モードでのドメインの作成」を参照してください。
サイレント モード コンフィグレーションは、非対話的にドメインを作成およびコンフィグレーションする方法です。コンフィグレーション オプションを選択するために XML プロパティ ファイルを使用する必要があります。サイレント モード コンフィグレーションを実行するには 2 つの方法があり、スクリプトの一部として実行するか、コマンド ラインから実行できます。サイレント モード コンフィグレーションは、コンフィグレーション オプションを一度だけ設定し、以降はそれらのオプションを使用して、作成したドメインとコンフィグレーションを多数のマシンに複製する方法です。「サイレント モードでのドメインの作成」を参照してください。
以下の手順では、Configuration Wizard をグラフィカル モードで起動して使用する方法を示します。Windows または Unix のいずれの場合も、それぞれに該当するコマンド スクリプトを実行します。Windows では、次のように [スタート] メニューを使用して Configuration Wizard を起動することもできます。
[スタート] > [すべてのプログラム] > [Oracle Complex Event Processing 10gR3] > [Tools] > [Configuration Wizard]
グラフィカル モードで Configuration Wizard を起動して使用するには、以下の手順を実行します。
ORACLE_CEP_HOME
/ocep_10.3/common/bin
ディレクトリに移動します。ORACLE_CEP_HOME
は、/oracle_cep
などの Oracle CEP メイン インストール ディレクトリです。prompt> cd /oracle_cep/ocep_10.3/common/bin
config.cmd
(Windows) または config.sh
(UNIX) コマンドを呼び出して、ウィザードを起動します。prompt> config.sh
Configuration Wizard のロードが完了すると、標準の [Oracle Welcome] ウィンドウが表示されます。[Next] をクリックします。
注意 : | Oracle CEP Configuration Wizard はわかりやすいプログラムですが、ツールの使用方法について詳細情報が必要な場合は、以下の手順説明に従ってください。 |
Configuration Wizard では、Oracle CEP ドメイン テンプレートを基にして新しいドメインを作成します。デフォルトでは、このテンプレートによってドメインに JDBC データ ソースはコンフィグレーションされません。つまり、Configuration Wizard で使用するデフォルトのドメイン テンプレートを変更しない限り、この手順で [No] を選択すると、JDBC データ ソースはコンフィグレーションされません。JDBC データ ソースをコンフィグレーションする場合は、この手順で [Yes] を選択してデータ ソース情報を入力できるページに進みます。
上のセクションで、データソース名を入力します。次に、データベース タイプ (Oracle または Microsoft SQL Server) と該当のドライバを選択します。[Browse/Append] ボタンを使用して、新しいドライバを参照することもできます。
下のセクションで、データベース名、データベース サーバをホストするコンピュータ名、ポート、およびデータベースに接続するユーザの名前とパスワードなど、このデータ ソースから接続するデータベースの詳細を入力します。この情報に基づいて、使用する JDBC 接続 URL が自動的に生成されます。
注意 : | ドメイン作成時は、常にデフォルトのドメインの場所である ORACLE_CEP_HOME /user_projects/domains (UNIX) または ORACLE_CEP_HOME \user_projects\domains (Windows) を使用することをお勧めします。 |
Domain created successfully!
Domain location: C:\oracle_cep\user_projects\domains\wlevs30_domain
Configuration Wizard をサイレント モードで使用すると、非対話的な方法でドメインを作成およびコンフィグレーションできます。この方法では、コンフィグレーション オプションを選択するために XML プロパティ ファイルを使用する必要があります。サイレント モードを使用して Configuration Wizard を実行するには、以下の手順を実行します。
silent.xml
ファイルを作成します。このファイルには、Configuration Wizard の対話型セッションの場合は通常ユーザによって入力されるコンフィグレーション設定を定義します。「silent.xml ファイルの作成」を参照してください。注意 : | silent.xml ファイルのエントリが不適切な場合は、エラーが発生することがあります。エラーの原因を特定しやすいように、Configuration Wizard を起動するときにログ ファイルを作成することをお勧めします。 |
ORACLE_CEP_HOME
/ocep_10.3/common/bin
ディレクトリに移動します。ORACLE_CEP_HOME
は、/oracle_cep
などの Oracle CEP メイン インストール ディレクトリです。prompt> cd /oracle_cep/ocep_10.3/common/bin:
config.cmd
(Windows) または config.sh
(UNIX) コマンドを起動します。prompt> config.cmd -mode=silent -silent_xml=
path_to_xml_file
このコマンドの path_to_xml_file
は、前の手順で作成した silent.xml
テンプレート ファイルの絶対パス名です。
実行ログを作成する場合は、-log=
full_path_to_log_file
オプションを使用します。次に例を示します。
prompt> config.cmd -mode=silent -silent_xml=
path_to_xml_file
-log=C:\logs\create_domain.log
コマンドが正常に終了しても、メッセージは返されません。Configuration Wizard のサイレント実行の成功または失敗の詳細については、「コマンド ウィンドウでの終了コードの戻り値」を参照してください。
サイレント モードで Configuration Wizard を実行する場合、使用するコンフィグレーション オプションは XML ファイル (silent.xml
) によって決定します。
silent.xml
ファイルを作成するには、以下の手順を実行します。
silent.xml
という空のファイルを作成します。silent.xml
ファイルにコピーします。silent.xml
ファイルで、表 2-1 に示すキーワードの値を編集し、コンフィグレーションを反映します。
たとえば、C:\oracle_cep\user_projects\domains
ディレクトリに新しいドメインを作成する場合は、対応する <data-value>
要素を以下のように更新します。
<data-value name="DOMAIN_LOCATION"
value="C:\oracle_cep\user_projects\domains" />
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<bea-installer xmlns="http://www.bea.com/plateng/wlevs/config/silent">
<input-fields>
<data-value name="CONFIGURATION_OPTION" value="createDomain" />
<data-value name="USERNAME" value="wlevs" />
<data-value name="PASSWORD" value="wlevs" />
<data-value name="SERVER_NAME" value="my_wlevs_server" />
<data-value name="DOMAIN_NAME" value="mydomain" />
<data-value name="DOMAIN_LOCATION" value="C:\oracle_cep\user_projects\domains" />
<data-value name="NETIO_PORT" value="9002" />
<data-value name="RMI_REGISTRY_PORT" value="9004" />
<data-value name="RMI_JRMP_PORT" value="9999" />
<data-value name="KEYSTORE_PASSWORD" value="my_keystore_password" />
<data-value name="PRIVATEKEY_PASSWORD" value="my_privatekey_password" />
<data-value name="DB_URL" value="jdbc:bea:oracle://localhost:1521:XE" />
<data-value name="DB_USERNAME" value="db_user" />
<data-value name="DB_PASSWORD" value="db_password" />
</input-fields>
</bea-installer>
Configuration Wizard をサイレント モードで実行すると、ドメインの作成とコンフィグレーションが成功したか失敗したかを示す終了コードが生成されます。生成される終了コードを次の表に示します。
コード リスト 2-1 は、サイレント モードで Configuration Wizard を呼び出し、スクリプトを実行したコマンド ウィンドウに終了コードをエコーする Windows コマンド ファイルのサンプルを示しています。
rem Execute the Configuration Wizard in silent mode
@echo offconfig.cmd -mode=silent -silent_xml=
c:\scripts\silent.xml-log=C:\logs\create_domain.logs
@rem Return an exit code to indicate success or failure
set exit_code=%ERRORLEVEL%
@echo.
@echo Exitcode=%exit_code%
@echo.
@echo Exit Code Key
@echo ---------------
@echo 0=Configuration Wizard completed successfully
@echo -1=Configuration Wizard failed due to a fatal error
@echo -2=Configuration Wizard failed due to an internal XML parsing error
@echo.
Configuration Wizard を使用してドメイン内の既存のサーバを更新します。その手順は新しいドメインとデフォルト サーバを作成する手順に似ています。そのため、この節の手順は「Configuration Wizard を使用したスタンドアロンサーバ ドメインの作成」を読んでから実行してください。
ドメイン内の既存サーバのコンフィグレーション オプションのうち、更新できるのは以下のオプションのみです。
わかりやすくするために、この節では、productionServer
というサーバを更新し、サーバ関連ファイルは C:\oracle_cep\user_projects\domains\mydomain\productionServer
ディレクトリに格納されていると想定します。
Configuration Wizard をグラフィカル モードで使用してドメイン内の既存のサーバを更新するには、以下の手順を実行します。
C:\oracle_cep\user_projects\domains\mydomain\productionServer
です。[Next] をクリックします。
サイレント モードでドメイン内の既存サーバを更新する手順は、「サイレント モードでのドメインの作成」で説明した新しいドメインの作成手順に似ています。主な違いは、silent.xml
ファイルのオプションの値です。特に、以下の情報を入力します。
updateDomain
を設定します。C:\oracle_cep\user_projects\domains\mydomain\productionServer
です。
NETIO_PORT、RMI_REGISTRY_PORT、RMI_JRMP_PORT などの新しいサーバ コンフィグレーション オプションは、必ずドメイン内の他のサーバのオプションと別の値にしてください。更新したサーバから他のサーバと同じデータベースに接続する場合に、データ ベース オプションが重複する可能性があります。
「Configuration Wizard を使用した既存のサーバの更新」で示した想定に従って、silent.xml
ファイルは次のようになります。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<bea-installer xmlns="http://www.bea.com/plateng/wlevs/config/silent">
<input-fields><data-value name="CONFIGURATION_OPTION" value="updateDomain" />
<data-value name="EXISTING_DOMAIN_PATH" value="C:\oracle_cep\user_projects\domains\mydomain\productionServer" />
<data-value name="NETIO_PORT" value="9102" />
<data-value name="RMI_REGISTRY_PORT" value="9104" />
<data-value name="RMI_JRMP_PORT" value="9998" />
<data-value name="DB_URL" value="jdbc:bea:oracle://localhost:1521:XE" />
<data-value name="DB_USERNAME" value="db_user" />
<data-value name="DB_PASSWORD" value="db_password" />
</input-fields>
</bea-installer>
各 Oracle CEP サーバ ディレクトリには、サーバ インスタンスを起動するコマンド スクリプトが含まれています。デフォルトのスクリプトは startwlevs.cmd
(Windows) または startwlevs.sh
(UNIX) です。サーバを停止するスクリプトは、stopwlevs.cmd
(Windows) または stopwlevs.sh
(UNIX) です。
Oracle CEP のインスタンスを起動するには、以下の手順を実行します。
JAVA_HOME
変数が正しい Oracle JRockit JDK を指していることを確認します。正しくない場合は、スクリプトを編集します。
サーバ起動スクリプトは、メイン ドメイン ディレクトリの下のサーバ ディレクトリにあります。たとえば、HelloWorld ドメインのデフォルト サーバ ディレクトリは ORACLE_CEP_HOME
/ocep_10.3/samples/domains/helloworld_domain/defaultserver
にあります。ORACLE_CEP_HOME
は、/oracle_cep
などの Oracle CEP メイン インストール ディレクトリです。
Oracle CEP 10.3 と一緒にインストールされた Oracle JRockit JDK を使用している場合は、JAVA_HOME
変数を次のように設定します。
JAVA_HOME=ORACLE_CEP_HOME
/jrockit-R27.6.0-50-1.6.0_05 (UNIX)
set JAVA_HOME=ORACLE_CEP_HOME
\jrockit-R27.6.0-50-1.6.0_05 (Windows)
ORACLE_CEP_HOME
は、/oracle_cep
(UNIX) または c:\oracle_cep
(Windows) などの Oracle CEP 10.3 のインストール ディレクトリです。
Oracle JRockit Real Time 3.0 と一緒にインストールされた Oracle JRockit JDK を使用している場合は、JAVA_HOME
変数を次のように設定します。
JAVA_HOME=ORACLE_RT_HOME
/jrrt-3.0.0-1.6.0 (UNIX)
set JAVA_HOME=ORACLE_RT_HOME
\jrrt-3.0.0-1.6.0 (Windows)
ORACLE_RT_HOME
は、/jrockit
(UNIX) または c:\jrockit
(Windows) などの Oracle JRockit Real Time 3.0 のインストール ディレクトリです。
prompt> cd C:\oracle_cep\ocep_10.3\samples\domains\helloworld_domain\defaultserver
startwlevs.cmd
(Windows) または startwlevs.sh
(UNIX) スクリプトを実行します。prompt> startwlevs.cmd
Oracle JRockit Real Time 3.0 に含まれる Oracle JRockit JDK を使用している場合は、コマンドに -dgc
パラメータを渡して確定的ガベージ コレクタを有効にします。
prompt> startwlevs.cmd -dgc
実行中の Oracle CEP サーバ インスタンスを停止するには、以下の手順を実行します。
prompt> cd C:\oracle_cep\ocep_10.3\samples\domains\helloworld_domain\defaultserver
stopwlevs.cmd
(Windows) または stopwlevs.sh
(UNIX) スクリプトを実行します。-url
引数を使用して、停止するサーバへの JMX 接続を確立する URL を渡します。この URL の形式は service:jmx:rmi:///jndi/rmi://
host:jmxport/
jmxrmi
です。host
はサーバをホストしているコンピュータ、jmxport
はサーバの JMX ポートです。いずれも、config.xml
ファイルにコンフィグレーションされている値です。例を示します。
prompt> stopwlevs.sh -url service:jmx:rmi:///jndi/rmi://ariel:9004/jmxrmi
この例では、ホストは ariel
、JMX ポートは 9004
です。
-url
引数の詳細については、「表 5-1 接続引数」を参照してください。
独自の Oracle CEP スタンドアロンサーバ ドメインを作成した後、以下の手順を実行できます。
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