Business Process Management API による開発

サービス	説明
EJB (Enterprise JavaBean: エンタープライズ JavaBean)	キャッシュ、永続化、トランザクション管理などのライフサイクル管理およびサービスを提供する。プロセスエンジンは、セッション EJB とエンティティ EJB の組み合わせから構成されている。詳細については、プロセスエンジンのコンポーネントアーキテクチャを参照してください。また、メッセージ駆動型 Bean は、非同期メッセージサービスの提供に使用される。
セキュリティレルム	セキュリティインタフェース（プリンシパル、グループ、ACL、およびパーミッションを含む）をサポートする。プロセスエンジンは、WebLogic Server セキュリティレルム上に構築される。Studio で定義されているロールは WebLogic Server セキュリティグループにマッピングされ、ユーザは WebLogic Server ユーザにマッピングされる。
Web サーバ	Web ブラウザに加えて、HTTP、サーブレットおよび JSP を使用するその他のカスタム設計クライアントと実行時管理クライアントをサポートする。
JNDI (Java Naming and Directory Service: Java ネーミングおよびディレクトリサービス)	ディレクトリサービス機能をサポートする。
JDBC (Java Database Connectivity: Java データベース接続性)	Java データベース接続性および永続化をサポートする。プロセスエンジンは JDBC を使用してデータを永続化する。
メッセージング	JMS を実装する（XML コンテンツの伝送を含む）。プロセスエンジンは JMS を使用して通知（ワークリスト、時間、イベント）およびメッセージ（エラー、監査）の通信を行う。詳細については、JMS コネクタの確立を参照してください。
クラスタ化	アプリケーション開発者とエンドユーザが理解できる方法で複数のサーバをグループ化することで、スケーラビリティと高可用性をサポートする。プロセスエンジンはクラスタ化を利用する。データの整合性と、べき等を保つためには、ユニークなトランザクション ID を指定する（該当のメソッドについて説明したこのマニュアルに後述の節を参照）。
Time サービス	WebLogic Server により提供されるサービスの上に構築され、時限イベントやその他のタイマベースのアクティビティをサポートする。

表1-2 セッション EJB

セッション EJB	説明	EJB のタイプ
com.bea.wlpi.server.admin.Admin	設計クライアント（Studio 設計クライアントとカスタム設計クライアントを含む）のプライマリインタフェースを提供する。	ステートフル
com.bea.wlpi.server.audit.Audit	監査とエラーの出力を WebLogic JMS に送信する。	ステートレス
com.bea.wlpi.server.catalog.EJBCatalog	WebLogic Server にデプロイされている EJB をカタログに入れる。	ステートフル
com.bea.wlpi.server.idgenerator.IDGenerator1	さまざまな WLPI システムオブジェクトクラスに一意な ID を生成する（内部使用のみ）。	ステートレス
com.bea.wlpi.server.init.BPMInit	プラグインマネージャとライセンスチェックを初期化。クラスタ環境では、この EJB がクラスタ全体にデプロイされる。	ステートレス
com.bea.wlpi.server.init.BPMMasterInit	メッセージのリーパ（時限トリガ型クリーンアップサービス）を設定し起動する。クラスタ環境では、このEJBが 1 台のシステム上で実行される。	ステートレス
com.bea.wlpi.server.notify.Notifier1	JMS キューと発行サービスをサポートする（内部使用のみ）。	ステートレス
com.bea.wlpi.server.permission.Permission	ユーザパーミッションとロールパーミッションの取得と設定をサポートする。	ステートレス
com.bea.wlpi.server.plugin.PluginManager	ワークフロー実行中にプラグインの実行時管理を行う。 BPM プラグインのプログラミングの詳細については、『WebLogic Integration BPM プラグインプログラミングガイド』を参照。	ステートレス
com.bea.wlpi.server.plugin.PluginManagerCfg	プラグインのコンフィグレーション時および設計時サポートと管理を行う。 BPM プラグインのプログラミングの詳細については、『WebLogic Integration BPM プラグインプログラミングガイド』を参照。	ステートレス
com.bea.wlpi.server.serverproperties.ServerProperties	BPM サーバプロパティを提供する。	ステートレス
com.bea.wlpi.server.principal.WLPIPrincipal	プロセスエンジンを WebLogic Server セキュリティレルムにリンクする。	ステートレス
com.bea.wlpi.server.workflowprocessor.WorkflowProcessor 1.	プロセスエンジンにプライマリインタフェースを提供する。	ステートフル
com.bea.wlpi.server.worklist.Worklist	実行時管理クライアント（Worklist クライアントとカスタム実行時管理クライアントを含む）のプライマリインタフェースを提供する。	ステートフル
com.bea.eci.repository.ejb.XMLRepository	XML リポジトリデータベースへのアクセスを提供する。	ステートレス

¹BPM API では選択不可。

表1-3 エンティティ EJB

エンティティ EJB	説明
com.bea.wlpi.server.businesscalendar.BusinessCalendar	ビジネス指向の時間計算を定義する。
com.bea.wlpi.server.businessoperation.BusinessOperation[RO,RW]	ユーザ定義の EJB または Java クラスアクションを定義する。パフォーマンスの向上のため、この EJB の 2 つの実装、すなわちコンフィグレーションおよび設計中に使用される読み書き対応実装と、実行時に使用される読み取り専用実装が保持されている。
com.bea.wlpi.server.eventkey.EventKey[RO,RW]	イベントをフィルタ処理するためのイベントキー式を定義する。パフォーマンスの向上のため、この EJB の 2 つの実装、すなわちコンフィグレーションおよび設計中に使用される読み書き対応実装と、実行時に使用される読み取り専用実装が保持されている。
com.bea.wlpi.server.reroute.Reroute	事前定義済みの時間間隔でユーザのタスク再ルーティングを定義する。
com.bea.wlpi.server.template.Template[RO,RW]	ワークフローテンプレートの設計時表現を提供する。実行中のインスタンスを作成するために実行時に使用される。パフォーマンスの向上のため、この EJB の 2 つの実装、すなわちコンフィグレーションおよび設計中に使用される読み書き対応実装と、実行時に使用される読み取り専用実装が保持されている。
com.bea.wlpi.server.template.TemplateDefinition[RO,RW]	ワークフローテンプレート定義の設計時表現を提供する。実行中のインスタンスを作成するために実行時に使用される。パフォーマンスの向上のため、この EJB の 2 つの実装、すなわちコンフィグレーションおよび設計中に使用される読み書き対応実装と、実行時に使用される読み取り専用実装が保持されている。
com.bea.wlpi.server.instance.WorkflowInstance	ワークフローインスタンスの実行時表現を提供する。

表1-4 メッセージ駆動型 Bean

メッセージ駆動型 Bean	説明
com.bea.wlpi.server.eventlistener.EventListener	イベントメッセージを管理する。
com.bea.wlpi.server.timelistener.TimeListener	時限イベントを管理する。
com.bea.wlpi.server.topicrouter.TopicRouter	リリース 2.0 以前の BEA WebLogic Process Integrator 製品に搭載されているプロセスエンジンとの下位互換性を保つためにサポートされている。 wlpiEvent JMS トピック（WebLogic Process Integrator リリース 2.0 以降ではサポートしていない）に送信されたすべてのメッセージを、新たにサポートされた WLI_BPM_Event キューのメッセージを処理する EventListener メッセージ駆動型 Bean に再ルーティングする。JMS キューおよびトピックの詳細については、JMS コネクタの確立を参照。注意: メッセージ伝送を高速化したい場合は、wlpiEvent JMS トピックの代わりに WLI_BPM_Event JMS キュー（com.bea.wli.bpm.Event）を使うようコードを更新することもできます。

com.bea.wlpi.server.admin.Admin セッション EJB は、Studio クライアントやカスタム設計クライアントなどの設計クライアント用のプライマリインタフェースとして機能するステートフル EJB です。

com.bea.wlpi.server.audit.Audit セッション EJB は、WebLogic JMS トピック（wlpiAudit）をカプセル化するステートレス EJB であり、プロセスエンジンは監査およびエラーメッセージをクライアントに代わってこの EJB に送信します。Audit EJB は、エラーメッセージの送信先である wlpiError トピックへのアクセスもカプセル化します。ユーザは、『WebLogic Integration Studio ユーザーズガイド』の説明に従い、ワークフローテンプレート定義の設計時にタスクアクションを使用して監査エントリを定義します。

com.bea.wlpi.server.catalog.EJBCatalog セッション EJB は、特定のサーバにデプロイされた EJB を分類するステートフル EJB です。EJBCatalog セッション EJB は JNDI ツリーをスキャンし、EJB メタデータを収集してカタログに格納します。EJBCatalog は、ビジネスオペレーションを定義するために設計クライアントによって使用されます。

com.bea.wlpi.server.permission.Permission セッション EJB は、ロールアクションとユーザアクションの両方に関連するセキュリティパーミッションの取得および設定を可能にするステートレス EJB です。

com.bea.wlpi.server.principal.WLPIPrincipal セッション EJB は、クライアントが WebLogic Server セキュリティレルムと会話を行い、BPM オーガニゼーション、ロール、ユーザ、その他のセキュリティプロパティにアクセスできようにするステートレス EJB です。BPM ロールは WebLogic Server セキュリティグループにマッピングされ、BPM ユーザは WebLogic Server ユーザにマッピングされます。

com.bea.wlpi.server.worklist.Worklist セッション EJB は、Worklist クライアントやカスタム実行時管理クライアントなどの実行時管理クライアント用のプライマリインタフェースとして機能するステートフル EJB です。Worklist EJB により、実行中のインスタンスとの会話が可能になります。

com.bea.wlpi.client.common パッケージにより、BPM クライアントで使用される共通のクライアントサイドクラスが提供されます。このパッケージには以下の用途のクラスが含まれています。

com.bea.wlpi.client.util パッケージには、JMS トピックのパブリッシュ/サブスクライブ機能をテストする 2 つの JMS ユーティリティ、JMSTest および JMSTestAddr が含まれています。

com.bea.wlpi.common パッケージには、BPM クライアントと WebLogic Integration プロセスエンジンの両方で使用されるクラスが含まれています。このパッケージのコンポーネントは以下のとおりです。

com.bea.wlpi.common.plugin パッケージには、ユーザ定義プラグインの管理に使用される共通クラスが含まれています。

com.bea.wlpi.common.security パッケージには、セキュリティパーミッションの定義に使用される共通クラスが含まれています。このパッケージのコンポーネントは以下のとおりです。

com.bea.eci.repository.helper パッケージには、XML リポジトリへのアクセスに使用される共通クラスが含まれています。このパッケージのコンポーネントは以下のとおりです。

Part III 設計,に記載のサンプルの一部は、コマンドライン Studio サンプルから抜粋されたものです。

Part IV 実行時の管理,に記載のサンプルの一部は、コマンドライン Worklist サンプルから抜粋されたものです。

表1-5 JSP Worklist サンプル

タスク	関連するサンプルファイル
プロセスエンジンへのログオンおよび接続と、ログイン、パスワード、URL の指定。プロセスエンジンへの接続の詳細については、プロセスエンジンへの接続を参照。	logon.html、logon.jsp
選択可能なワークフローテンプレートのリストからのワークフローの開始。	startworkflow.jsp
タスクの取得	worklist.jsp
タスクの実行	worklist.jsp
応答 XML (responseParser) の解析。responseParser により、SAX (Simple API for XML XML 用の簡単な API) を使用してドキュメントハンドラが実装され、XML ドキュメント内で発生した特定のイベントをアプリケーションが処理できるようにする。 XML の解析の詳細については、次の URL から O' Reilly & Associates 社の XML.com Web サイトを参照。http://www.xml.com/	ResponseParser.java
変数の設定（query.jsp）またはメッセージの確認応答（message.jsp）を行うために入力が必要な場合の応答。	query.jsp、message.jsp
別のユーザまたはロールへのタスクの再割り当て。	reassign.jsp
タスクへの完了または未完了マークの付与。	worklist.jsp
実行中インスタンスの実行時特性を決定するタスクプロパティの設定。	taskproperties.jsp
プロセスエンジンからのログアウトおよび切断。切断の詳細については、プロセスエンジンからの切断を参照。	logoff.jsp

Part IV 実行時の管理,に記載のサンプルの一部は、JSP Worklist サンプルから抜粋されたものです。