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WebLogic Integration データの変換

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メタデータのインポート

WebLogic Integration には、複数のユーティリティが含まれます。これらのユーティリティを使用すると、COBOL コピーブックをインポートしたり、C 構造体定義を変換したり、FML Field Table Class を MFL ファイルに変換したりすることができます。以下の各項目では、これらのインポート操作の方法について説明します。

 


COBOL コピーブックのインポート

WebLogic Integration には、COBOL データを変換するためのメッセージ定義を作成することにより、COBOL コピーブックを Format Builder にインポートできるようにする機能があります。コピーブックのインポート時には、インポートされるコピーブックとそれに含まれるグループおよびフィールドを説明するコメントを使用できます。

COBOL コピーブックをインポートする手順は次のとおりです。

  1. [Tools|Import|COBOL Copybook Importer] を選択します。[COBOL Copybook Importer] ダイアログ ボックスが表示されます。

    図4-1 COBOL Copybook Importer


     

  2. 次の表の説明に従って、プロパティを指定します。


     

  3. 以下のいずれか 1 つをクリックします。

コピーブックをインポートしたら、メッセージ フォーマット定義と同じ手順で操作できます。コピーブックにエラーやサポートされていないデータ型が含まれている場合は、エラーを通知するメッセージが表示されます。エラーを表示するか、または今後の参考にエラーをログ ファイルに保存するかを選択できます。

次の表では、COBOL Copybook Importer のためにインストールされたサンプル ファイルのリストと説明を示します。ディレクトリ名はすべて相対パス名で表記しています。指定されているディレクトリは、SAMPLES_HOME¥integration¥samples¥di の下にあります。ここで、SAMPLES_HOME は、WebLogic Platform をインストールした位置にあるサンプル ディレクトリを示します。

表4-2 COBOL コピーブック ファイルのサンプル

ディレクトリ

ファイル

説明

COBOL¥

emprec5.cpy

コピーブック ファイルのサンプル

COBOL¥

emprec5.data

emprec5.cpy に対応するテスト データ


 

 


C 構造体のインポート

WebLogic Integration には C 構造体インポート ユーティリティがあります。このユーティリティでは、次に示す種類の出力データを生成することにより、 C 構造体定義を MFL メッセージ定義に変換できます。

どちらを出力する場合でも、まず、.c または .h 入力ファイルを指定して解析し、構造体を選択する必要があります。その作業が終わったら、MFL (デフォルト) を出力するのか C コードを出力するのかを選択できます。

パーサへのすべての入力は、有効な C コードでなければなりません。また、外部参照(#include、#define、typedef などのステートメント)は、使用する前にすべて解決しておく必要があります。解決方法は、手動で編集するかコンパイラのプリプロセッサを使用するかのいずれかです。

プラットフォーム固有のさまざまなパラメータが C コードのデータ記述に影響する場合があります。たとえば、あるプラットフォームの long の長さが特定の構造体定義に準拠するバイナリ データに影響を与えます。

MFL を Format Builder に直接生成するかしないかによって、上記のプラットフォーム依存に対処する方法が 2 とおりあります。MFL を生成し、その MFL を直接 Format Builder で表示するときは、プラットフォームに依存するパラメータをコンフィグレーション ファイルで指定しなければなりません。

一方、C でソースを生成する方法を使用すれば、C コードを相手先マシンでコンパイルできます。相手先マシンがコンパイルを実行すると、必要なプラットフォーム依存情報が取り込まれます。この方法により、実行時に、2 つのファイル(MFL ドキュメントと その MFL に準拠するバイナリ データ)を生成する実行可能ファイルを生成できます。MFL ドキュメントは Format Builder で、バイナリ データ ファイルは Format Tester で開くことができます。

MFL を直接 Format Builder に生成するには、プラットフォーム コンフィグレーション パラメータが既存のコンフィグレーション ファイルに存在するか、ハードウェア プロファイル エディタを使用してコンフィグレーション ファイルを新しく作成する必要があります。ハードウェア プロファイル エディタを使用すれば、既存のプロファイルを指定して、ロード、更新および保存を行うことができます。

ハードウェア プロファイルをユーザの必要に応じて生成するユーティリティのソース コードは、 SAMPLES_HOME¥integration¥samples¥di¥cfg ディレクトリにあります。

C Struct Importer ファイルのサンプル

次の表では、C Structure Importer 用にインストールされたサンプル ファイルのリストと説明を示します。ディレクトリ名はすべて相対パス名で表記します。指定されているディレクトリは、SAMPLES_HOME¥integration¥samples¥di の下にあります。

表4-3 C Struct Importer ファイルのサンプル

ディレクトリ

ファイル

説明

C

emprec5.h

複数の typedef が含まれるコピーブック ファイルのサンプル emprec5.cpy の C バージョン

C

emprec5n.h

ネストされる構造体定義を使用する emprec5.h ファイルのバリアント(typedef は使用しない)

C

emprec5s.h

emprec5.h ファイルのシンプル バージョン

C

ntfsez.h

ntfs.h ファイルから抽出されたスモール サンプル。再帰 typedef をテストすることが目的。

Cfg

cprofile.c

cprofile.c ユーティリティのソース コード。さまざまなプラットフォームのプロファイルを生成することが目的。

以下の .cfg ファイルは、cprofile プログラムによりさまざまなプラットフォームで生成されたものである。.cfg ファイルにはそれぞれ DESCRIPTION の値が含まれる。

Cfg

dec8cc.cfg

DEC Alpha 1091、Digital Unix 4.0e、cc コンパイラ

Cfg

hp5cc.cfg

HP-UX B.11.00、cc コンパイラ

Cfg

nt4bcc5.cfg

Windows NT 4.0、Borland 5.x コンパイラ、デフォルト スイッチ

Cfg

nt4vc6.cfg

Windows NT 4.0、Visual C++ 6.x コンパイラ、デフォルト スイッチ

Cfg

sun7cc.cfg

SunOS 5.8、cc コンパイラ

Cfg

w95bcc5.cfg

Windows 95、Borland 5.x コンパイラ、デフォルト配置

Cfg

w95vc5.cfg

Windows 95、Visual C++ 5.x コンパイラ、デフォルト配置


 

C Structure Importer の呼び出し

C Struct Importer を呼び出す手順は次のとおりです。

  1. [スタート|プログラム|BEA WebLogic Platform 7.0|WebLogic Integration 7.0|Format Builder] を選択して Format Builder を呼び出します。Format Builder のメイン ウィンドウが表示されます。

  2. [Tools|Import_|C Struct Importer] を選択します。[C Struct Importer] ダイアログ ボックスが表示されます。

    図4-2 [C Structure Importer] ダイアログ ボックス


     

[C Struct Importer] ダイアログ ボックスでは、次の表の説明に従って、インポートのプロパティを指定できます。

注意: 最初は、MFL が、デフォルト出力タイプとして指定されます。

表4-4 C Struct Importer のプロパティ

カテゴリ

プロパティ

説明

[Input]

[Input File]

インポートするファイルのフル パス名をタイプするかまたは [Browse] ボタンを使用して、ファイルの位置に移動する。

[Structure]

解析が正常に行われた後、入力ファイルで検出された構造体のドロップダウン リスト。

[Parse]

入力ファイルを解析するには、このオプションを選択する。解析に成功すると、入力ファイル内の構造体リストが [Structure] リスト ボックスに表示される。

[Output]

[MFL]

このオプションを選択すると、構造体定義とハードウェア コンフィグレーション ファイルから MFL を生成できる。表示される [Hardware Profile] ダイアログ ボックスには、次のオプションがある。

[C Code]

このオプションを選択すると、対象マシンでコンパイルして実行すれば MFL が作成される C ソース コードを生成できる。表示される [C Code File Names] ダイアログ ボックスには、次のオプションがある。


 

図4-3 [C Structure Importer] ダイアログ ボックス


 

  1. 以下のいずれか 1 つをクリックします。

ハードウェア プロファイルについて

C Structure Importer によって使用されるハードウェア プロファイルには、特定のハードウェアとコンパイラの組み合わせについてのデータ サイズと位置合わせ情報が含まれ、C 構造体のための MFL を生成するのに使用されます。ハードウェア プロファイルはコンフィグレーション ファイルに格納され、作成、ロード、更新および保存が可能です。

SAMPLES_HOME¥integration¥samples¥di¥cfg ディレクトリにある cprofile.c ソース ファイルは、これらのプロファイルを任意のプラットフォーム向けに生成するために使用されます。このコードは、一般的なコンパイラを使用してコンパイルして実行できるように設計されており、ANSI 標準 C コンパイラを搭載したプラットフォームでコンパイルして実行し、C Struct Importer にインポートできるプロファイル コンフィグレーション ファイルを生成できるはずです。

ハードウェア プロファイルユーティリティをビルドする

受け入れられるパーサ入力を生成し、使用しているプラットフォームに適合するコマンドを実行する手順は次のとおりです。

ハードウェア プロファイル ユーティリティの実行

cprofile プログラムを実行し、ハードウェア プロファイル名を指定するには、コマンド プロンプトで次のテキストを入力します。

cprofile configfilename [DESCRIPTION]

[DESCRIPTION] は省略可能です。省略しない場合は、コンフィグレーション ファイルに、DESCRIPTION の値として入力してください。説明に埋め込みの空白が含まれるときは、空白を引用符で囲みます。

MFL の生成

MFL を生成する手順は次のとおりです。

  1. [Input File] フィールドにファイル名を入力するか、[Browse] をクリックして表示されるリストからファイルを選択します。

  2. [Parse] をクリックしてファイルを解析します。

    解析が完了すると、入力ファイル内の構造体が [Structure] リストに表示されます。

    注意: ファイルが正しく解析されない場合は、以下の 2 つの方法のどれかを実行することをお勧めします。

  1. 目的の構造体を [Structure] ドロップダウン リストから選択します。

    MFL を直接生成するためには、この時点でプロファイル コンフィグレーション データを入力する必要があります。これらのデータ入力は、ハードウェア プロファイルを新しく作成するか、または既存のプロファイルを指定して行うことができます。

  2. 既存のプロファイルを指定する、および新たにプロファイルを作成する手順は次のとおりです。

    注意: 共通のコンフィグレーション用のハードウェア プロファイルはあらかじめビルドされていて、samples¥c¥cfg ディレクトリにあります。

  3. [OK] をクリックしてハードウェア プロファイルの変更を保存し、[C Struct Importer] ダイアログ ボックスに戻ります。

  4. [OK] をクリックして MFL を生成します。生成が成功すると、ナビゲーション ツリーに MFL オブジェクトが表示された Format Builder に戻ります。生成された MFL オブジェクトには、解析で使用された入力ファイルと同じ名前が反映されます。

    生成プロセスでエラーが検出された場合は、[MFL Generation Errors] ダイアログ ボックスが表示されます。このダイアログ ボックスを使用して、エラー ログを表示するかまたはファイルとして保存することができます。

    図4-5 [MFL Generation Errors] ダイアログ ボックス


     

  5. 以下のいずれか 1 つをクリックします。

発生したエラーを確認したら、[C Struct Importer] に戻って該当する手順を繰り返すことができます。

C コードの生成

C コードを生成する手順は次のとおりです。

  1. [Input File] フィールドにファイル名を入力するか、[Browse] をクリックして表示されるリストからファイルを選択します。

  2. [Parse] をクリックしてファイルを解析します。

    解析が完了すると、入力ファイル内の構造体が [Structure] リストに表示されます。

    注意: ファイルが正しく解析されない場合は、以下の 2 つの方法のどれかを実行することをお勧めします。

  1. 目的の構造体を [Structure] ドロップダウン リストから選択します。

  2. [C Code] オプション 選択します。

  3. [MFL Gen] フィールドまたは [Data Gen] フィールドにファイル名を入力するか、[Browse] をクリックして表示されるリストからファイルを選択します。

  4. [OK] をクリックします。

    既存のファイルを上書きしようとしている場合にはメッセージが表示されます。また、コード生成の成功/失敗を示すメッセージが表示されます。

  5. 生成されたソース コードを対象のプラットフォームにコピーし、ソース コードをコンパイルして実行します。

    注意: 構造体の宣言を含む入力ファイルもコピーする必要があります。コンパイルが完了したら、どちらのプログラムでも、出力ファイルの名前が引数として取り込まれます。

  6. 生成された MFL またはデータを、Format Builder を実行しているプラットフォームにコピーします。

 


FML Field Table Class のインポート

FML Field Table Class Importer を使うと、WebLogic Tuxedo Connector と Business Process Management (BPM) 機能を容易に統合できます。Tuxedo のアプリケーション バッファと XML 間の変換は、WebLogic Tuxedo Connector に付属している FML/XML Translator によって行われます。

Tuxedo を BPM 機能と統合するには、WebLogic Tuxedo Connector とプロセス エンジンとの間で渡される XML を作成する必要があります。必要な XML を作成するには、FML Field Table Class Importer および Format Tester の XML 生成機能を使用します。

FML Field Table Class Importer の前提条件

Format Builder を起動する前に次の手順を実行してください。

  1. FML バッファと関連付けられているフィールド テーブルを Tuxedo システムから WebLogic Server/WebLogic Tuxedo Connector 環境に移動します。

  2. weblogic/wtc/jatmi/mkfldclass ユーティリティを使用して、フィールド テーブルを表す Java ソース コードを構築します。FML Field Table Administration の詳細については、WebLogic Server のマニュアルを参照してください。

  3. ソース コードをコンパイルします。生成されたクラス ファイルは、FldTbl インタフェースを実装するため、fldtbl クラスと呼ばれます。これらのクラスは、Format Builder の CLASSPATH で指定された場所に移動する必要があります。

SAMPLES_HOME¥integration¥samples¥di¥fml ディレクトリには、サンプルとして使用できる複数のfldtbl クラス フィールドがあります。これらのサンプルを使用すると、前の 3 つの手順を完了しなくても Format Builder を起動できます。

注意: WebLogic Tuxedo Connector のコンフィグレーションを行うとき、ほとんどのユーザがこれらの手順を実行するので、これらの クラス ファイルはすでに存在している場合があります。

サンプル FML Field Table Class ファイル

次の表では FML Field Table Class Importer のためにインストールされたサンプル ファイルのリストと説明を示します。すべてのファイルが、SAMPLES_HOME¥integration¥samples¥di¥fml ディレクトリにあります。

表4-5 FML Field Table Class のサンプル ファイル

ファイル

説明

bankflds.class

FML Field Table Class Importer の入力となるコンパイル済みソース ファイル

bankflds.java

mkfldclass ユーティリティによって作成される fldtbl ソース ファイル

crdtflds.class

FML Field Table Class Importer の入力となるコンパイル済みソース ファイル

crdtflds.java

mkfldclass ユーティリティによって作成される fldtbl ソース ファイル

tBtest1flds32.class

FML Field Table Class Importer の入力となるコンパイル済みソース ファイル

tBtest1flds32.java

mkfldclass ユーティリティによって作成される fldtbl ソース ファイル


 

FML Field Table Class Importer による XML の作成

FML Field Table Class Importer を使用して XML を作成する手順は次のとおりです。

注意: WebLogic Tuxedo Connector を使用して Java クラスを作成するときは、.class ファイルを ¥ext ディレクトリに配置できます。そうすると、[FML Field Table Class Importer] ダイアログ ボックスの値が [Available Fields] リストに自動的に取り込まれます。

  1. Format Builder を呼び出します。Format Builder のメイン ウィンドウが表示されます。

  2. [Tools|Import|FML Field Table Class Importer] を選択します。[FML Field Table Class Importer] ダイアログ ボックスが表示されます。


     

  3. [Class Names] フィールドに、処理する fldtbl クラス ファイルの名前を入力します。

    1 つの FML バッファには、複数のフィールド テーブルのフィールドが含まれていることがあるため、[Class Names] フィールドには任意の数の fldtbl クラスのファイル名を入力できます。リストの項目は、カンマで区切る必要がありますが、名前に .class 拡張子を付ける必要はありません。

    注意: リスト内のクラスのいずれかが weblogic/wtc/jatmi/mkfldclass ユーティリティで作成された fldtbl クラスでない場合、または Format Builder の CLASSPATH に含まれていない場合は、エラー ダイアログ ボックスが表示されます。ただし、エラーが発生しても、リスト内の有効な fldtbl クラスは処理されます。

  4. [Load] をクリックします。フィールド テーブル内のフィールド名が [Available Fields] リストに表示されます。[Available Fields] リストでは、重複する名前を表示することはできません。あるフィールド名が別の複数のフィールド テーブルにあっても、リストには 1 つしか表示されません。

  5. [Available Fields] リストから任意のフィールドを選択し、[Add] をクリックします。選択したフィールドが [Selected Fields] リストに表示されます(フィールドを [Selected Fields] リストから削除するには、対象のフィールドを選択して [Remove] をクリック)。

  6. [Selected Fields] リストが完成したら、[OK] をクリックします。[FML Field Table Class Importer] ダイアログ ボックスが閉じて、生成された MFL の名前が Format Builder のナビゲーション ツリーに追加されます。選択したフィールドは、[Selected Fields] リストと同じ順序で表示されます。

  7. 作成した MFL ドキュメントを編集し、Business Process Management (BPM) から WebLogic Tuxedo Connector FML/XML Translator に渡される XML ドキュメント内のフィールドの順序と出現回数を指定します。

  8. [Tools|Test] を選択して Format Tester を開きます。

  9. Format Tester のメニュー バーで、[Generate|XML] を選択します。

    Format Tester によって、Format Builder 内の MFL ドキュメントに準拠する XML ドキュメントが作成されます。

  10. 必要に応じて、XML ドキュメント内のフィールドのデータ コンテンツを編集します。

  11. [File|Save XML] を選択して、XML ドキュメントを、名前と位置を指定したファイルに保存します。

    作成された XML は、 XML Instance Editor を使用して Business Process Management にインポートでき、Business Process Management で使用できます。XML のインポートの詳細については、BPM のマニュアルを参照してください。

 

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