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WebLogic Integration データの変換

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フォーマット定義のビルド

フォーマット定義はバイナリ データの解析や作成に使用されるメタデータです。XML との間で相互に変換されるバイナリ データのフォーマット定義をビルドできます。

この項では、Format Builder を使用したフォーマット定義のビルドについて説明します。Format Builder は、データ統合のための、WebLogic Integration の設計時コンポーネントです。この章の内容は以下のとおりです。

 


データ フォーマットについて

次のフォーマットとドキュメント タイプについて理解しておくと、Format Builder の使用法を把握しやすくなります。

バイナリ(非 XML)データ

コンピュータは 2 進法に基づくため、アプリケーションでは、多くの場合、バイナリ フォーマットを使用してデータを表現します。バイナリ フォーマットで格納されるファイルは、コンピュータには読めますが、ユーザにとっては、必ずしも読むことできるデータではありません。バイナリ フォーマットは実行可能プログラムと数値データに使用され、テキスト フォーマットはテキストデータに使用されます。多くのファイルでは、バイナリとテキストのフォーマットが組み合わされます。通常、そのようなファイルは、テキスト フォーマットのデータが一部含まれていても、バイナリ ファイルと考えられます。

バイナリ データは、XML と異なり、自己記述型ではありません。言い換えると、バイナリ データには、データのグループ分け、フィールドへの分割、またはその他の形での配置に関する記述はありません。バイナリ データは、バイトのシーケンスを生成するアプリケーションの目的に応じて、整数、文字列、または図として解釈できるバイトのシーケンスです。

たとえば、次のバイナリ データ文字列があるとします。

2231987

この文字列についてはさまざまな解釈ができます。たとえば、

このデータ文字列の目的をはっきりと理解しなければ、アプリケーションは文字列を正しく解釈できません。

バイナリ データがアプリケーションによって理解されるようにするには、アプリケーション自体にデータのレイアウトを埋め込むことが必要です。バイナリ ファイルに含まれる文字データのコード化に使用される文字セットもさまざまです。たとえば、IBM メインフレーム上の文字データは、通常、EBCDIC 文字セットを使用してコード化されるのに対し、デスクトップ コンピュータ上のデータは ASCII または Unicode のいずれかでコード化されます。

Format Builder を使用すると、バイナリ データのレイアウトを記述するMFL (Message Format Language : メッセージ フォーマット言語) ファイルを作成できます。MFL は、データの各フィールドの他、フィールドのグループ分け(グループ)、反復および集約を記述する要素を含む XML 言語です。バイナリ レコードの階層、フィールドのレイアウト、そしてフィールドとグループのグループ分けは MFL ドキュメントで表現されます。この MFL ドキュメントは、実行時に XML ドキュメントとの間でデータを変換するために使用されます。

コード リスト 3-1 バイナリ データのサンプル

1234;88844321;SUP:21Sprockley's Sprockets01/15/2000123 Main St.;
Austin;TX;75222;555 State St.;Austin;TX;75222;PO12345678;666123;150;
Red Sprocket;

XML ドキュメント

XML (eXtensible Markup Language) は、急速に、Web 上での構造化ドキュメントおよび構造化データの汎用フォーマットになりつつあります。バイナリ データと異なり、XML は自己記述型です。つまり、XML は、データ ブロックの開始と終了を示すタグ ('<' および '>' で囲まれた語)を利用します。これらのタグは、互いに関連する各データ コンポーネントの階層を定義します。これらのコンポーネントは、構造化ドキュメントの各要素に当たります。

XML にはこのような特性があるため、プラットフォームに依存しないで、データを表示し構造化するのに適しています。XML は、構造をはっきりと示すことができるため、XML を使用するとアプリケーション間でのデータ交換が簡単になります。データは標準形式で表示されるため、異なるシステムにあるアプリケーションでも XML 解析ツールでデータを解釈できるので、を専用のバイナリ フォーマットを使用して解釈する必要がありません。

リスト3-2 に、XML ドキュメントのサンプルを示します。

コード リスト 3-2 XML ドキュメントのサンプル

<?xml version="1.0"?>
<PurchaseRequest>
<PR_Number>1234</PR_Number>
<Supplier_ID>88844321</Supplier_ID>
<Supplier_Name>Sprockley&apos;s Sprockets</Supplier_Name>
<Requested_Delivery_Date>2000-01-15T00:00:00:000</Requested_Delivery_Date>
<Shipping_Address>
<Address>
<Street>123 Main St.</Street>
<City>Austin</City>
<State>TX</State>
<Zip>75222</Zip>
</Address>
</Shipping_Address>
</PurchaseRequest>

DTD と XML スキーマ

最初の XML 勧告では、XML ドキュメント インスタンス で許可される要素、属性、および データ型を記述する方法は XML DTD (XML Document Type Definition : XML 文書型定義) だけでした。その後、コンテンツ モデルを記述するより柔軟で便利な方法が求められていることが明らかになり、XML スキーマ定義言語についての検討作業が開始されました。この XML スキーマ定義言語は、2001 年 5 月の最終勧告により使用できるようになりました。

XML ドキュメントは、関連付けられた DTD または XML スキーマで記述されたコンテンツ モデルに準拠する場合に、有効 とされます。XML ドキュメントの検証に XML パーサが必要とするメタデータは、DTD または XML スキーマのいずれかで伝達することができますが、XML スキーマ定義のほうが DTD と比較してより具体的です。すなわち、DTD よりも XML スキーマのほうが、コンテンツをより精密に制御できます。

リスト3-3 に、DTD のサンプルを示します。

コード リスト 3-3 DTD のサンプル

<!ELEMENT PurchaseRequest
(PR_Number,Supplier_ID,Supplier_Name?,
Requested_Delivery_Date,Shipping_Address,
Billing_Address,Payment_Terms,Purchase_Items)>
<!ELEMENT PR_Number (#PCDATA) >
<!ATTLIST PR_Number type CDATA #FIXED "nonNegativeInteger">
<!ELEMENT Supplier_ID (#PCDATA) >
<!ATTLIST Supplier_ID type CDATA #FIXED "nonNegativeInteger">
<!ELEMENT Supplier_Name (#PCDATA) >
<!ATTLIST Supplier_Name type CDATA #FIXED "string">
<!ELEMENT Requested_Delivery_Date (#PCDATA) >
<!ATTLIST Requested_Delivery_Date type CDATA #FIXED "timeInstant">
<!ELEMENT Shipping_Address (Address)>
<!ELEMENT Address (Street,City,State,Zip)>
<!ELEMENT Street (#PCDATA) >
<!ATTLIST Street type CDATA #FIXED "string">
<!ELEMENT City (#PCDATA) >
<!ATTLIST City type CDATA #FIXED "string">
<!ELEMENT State (#PCDATA) >
<!ATTLIST State type CDATA #FIXED "string">
<!ELEMENT Zip (#PCDATA) >
<!ATTLIST Zip type CDATA #FIXED "nonNegativeInteger">

リスト3-4 に、XML スキーマによる定義のサンプルを示します。

コード リスト 3-4 XML スキーマのサンプル

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<xsd:schema xmlns:xsd="http://www.w3.org/1999/XMLSchema">
<xsd:annotation>
<xsd:documentation>
This schema created for MFL MessageFormat PurchaseRequest.
</xsd:documentation>
</xsd:annotation>
<xsd:element name="PurchaseRequest">
<xsd:complexType content="elementOnly">
<xsd:sequence>
<xsd:element ref="PR_Number" minOccurs="1" maxOccurs="1"/>
<xsd:element ref="Supplier_ID" minOccurs="1" maxOccurs="1"/>
<xsd:element ref="Supplier_Name" minOccurs="0" maxOccurs="1"/>
<xsd:element ref="Requested_Delivery_Date" minOccurs="1" maxOccurs="1"/>
<xsd:element ref="Shipping_Address" minOccurs="1" maxOccurs="1"/>
</xsd:sequence>
</xsd:complexType>
</xsd:element>
<xsd:element name="PR_Number" type="xsd:nonNegativeInteger"/>
<xsd:element name="Supplier_ID" type="xsd:nonNegativeInteger"/>
<xsd:element name="Supplier_Name" type="xsd:string"/>
<xsd:element name="Requested_Delivery_Date" type="xsd:timeInstant"/>
<xsd:element name="Shipping_Address">
<xsd:complexType content="elementOnly">
<xsd:sequence>
<xsd:element ref="Address" minOccurs="1" maxOccurs="1"/>
</xsd:sequence>
</xsd:complexType>
</xsd:element>
</xsd:schema>

MFL ドキュメント

MFL ドキュメント(単に、メッセージ フォーマット ドキュメントともいう)は、バイナリ データのレイアウトを記述するための特別な XML ドキュメントです。MFL ドキュメントは、データの各フィールドの他、フィールド(グループ)のグループ分け、反復および集約を記述する要素と属性を含む、mfl.dtd に準拠します。Format Builder を使用して、バイナリ レコードの階層、フィールドのレイアウト、フィールドとグループのグループ分けを定義すると、この情報は、MFL ドキュメントとして保存され、実行時変換に使用できます。MFL ドキュメントに取り込まれている情報を使用して、DTD または XML スキーマを生成できます。これらは、MFL ドキュメントにより生成される出力のコンテンツ モデルを記述します。

メッセージ フォーマット ドキュメントのトップレベル要素は、MessageFormat 要素で、メッセージ フォーマット名とバージョンを定義します。たとえば、WebLogic Integration と共にインストールされるサンプル po.mfl ドキュメントの ルート要素は、次のように記述されます。

<MessageFormat name='PurchaseRequest' version='2.01'>

WebLogic Integration は、現在、Message Format Language バージョン 2.02 をサポートしています。このバージョンでは、埋め込み、切り捨て、および削除に関する新機能をサポートします。Message Format Language バージョン 2.01 も引き続きサポートされます。

メッセージ フォーマット ドキュメントに割り当てられる名前は、MFL ドキュメントに基づいて生成される XML インスタンスのルート要素になります。たとえば、サンプル po.mfl ドキュメントを基に生成された XML ドキュメントでは、次が ルート要素になります。

<PurchaseRequest>

MFL ドキュメントには、次について定義する要素および属性もあります。

 


変換するデータの分析

メッセージ フォーマットを作成する前に、バイナリ データのレイアウトを理解する必要があります。従来のシステムの発注書についてのサンプル データ、およ発注書レコードに関する MFL および XML ドキュメントが WebLogic Integration と共にインストールされます。Purchase Order サンプルでは、WebLogic Integration によってデータが 1 つのフォーマットから別のフォーマットに変換される方法を示します。このサンプル データの詳細については、Purchase Order サンプルの実行を参照してください。

XML との間でバイナリ データを変換するには、バイナリ データの正確な記述を作成することが必要です。バイナリ データ(自己記述型でないデータ)の場合、以下の要素を指定する必要があります。

Format Builder を使用して、これらの要素をデータ変換に使用するフォーマット定義に組み込みます。

 


Format Builder の使用法

Format Builder を使うとバイナリ データに関するフォーマット記述を作成して、MFL ドキュメントに格納できます。記述には、データの詳細な解析から得られた階層情報と構造情報を含む必要があります。これらのフォーマット記述は MFL ドキュメントに格納されます。Format Builder を使用すると、データにフォーマット記述を適用する前にテストすることもできます。

Format Builder の呼び出し

Format Builder を呼び出すには、[スタート|プログラム|BEA WebLogic Platform 7.0|WebLogic Integration 7.0|Format Builder] を選択します。Format Builder のウィンドウが表示されます。

Format Builder のウィンドウの使用法

[Format Builder] ウィンドウは縦方向の 2 つのペインに分かれています。左ペイン(ナビゲーション ツリー)には、アクティブな MFL ドキュメントで定義されているグループとフィールドの構造的な関係が表示されます。右ペインには各項目を定義するプロパティが表示されます。

編集中のファイルの情報は [Format Builder] ウィンドウのタイトル バーに表示されます。

図3-1 [Format Builder] ウィンドウ


 

バイナリ データの構造は対象データに対応するフィールドとグループの組み合わせを使用してナビゲーション ツリーで定義されます。

以下のトピックでは、[Format Builder] ウィンドウのさまざまなツールを使用して、ウィンドウ内を移動しコマンドを実行する方法を説明します。

ナビゲーション ツリーの使い方

ナビゲーション ツリーは、バイナリ データの構造を階層レイアウトで表示します。ナビゲーション ツリーのルート ノード(Message node)は作成または編集される MFL ドキュメントに対応します。子ノードには、グループ名またはフィールド名が付けられます。フィールドはナビゲーション ツリーでリーフ ノードによって表されます。グループにはフィールドまたはその他のグループが含まれ、ナビゲーション ツリーでは非リーフ ノードで表されます。

各ノードのアイコンには、そのノードに関する情報がカプセル化されています。このアイコンを見ると、ノードがメッセージ、グループ、フィールド、コメント、または参照のいずれなのか、グループやフィールドが繰り返されるのか、グループが子の選択なのかどうか、グループやフィールドが省略可能なのかどうかがわかります。

ナビゲーション ツリーでは、メニューやツールバーを使用して、ノードの追加、削除、移動、コピー、または名前の変更を行うことができます(詳細については、Format Builder のメニュー バーの使い方およびツールバーの使い方を参照)。

次の表では、ナビゲーション ツリーに表示される各アイコンについて説明します。

表3-1 ナビゲーション ツリーのアイコン

ツリー
アイコン

アイコン名

説明


メッセージ フォーマット

トップ レベルの要素。


グループ

なんらかの関連があるフィールド、コメントおよびその他のグループまたは参照の集合(たとえば、フィールド PAYDATEHOURS、および RATE は、PAYINFO グループに組み込まれる)。そのグループのすべての項目のフォーマットを定義する。


グループ(省略可能)

メッセージ フォーマットに任意で含めることができるグループ。


Repeating Group

1 回または複数回含まれるグループ。


Optional Repeating Group

任意で使用できるが、使用する場合はオカレンスが複数回であるグループ。


Group Reference

データ内に、該当するグループの別のインスタンスが存在することを示す。参照グループのフォーマットは元のグループと同じだが、参照グループの Optional 設定と Occurrence 設定は変更できる。


Group Choice

当該グループ内の 1 項目のみを、メッセージ フォーマットに取り込むことを示す。


Field

アプリケーションのコンテキストで意味を持つバイトのシーケンス。このバイト シーケンスがフィールドのフォーマットを定義する(たとえば、フィールド EMPNAME には、従業員名が入力される)。


Optional Field

該当するメッセージ フォーマットに任意で使用できるフィールド。


Repeating Field

1 回または複数回含まれるフィールド。


Optional Repeating Field

該当するメッセージ フォーマットに任意で使用できるが、使用する場合はオカレンスが複数回であるフィールド。


Field Reference

データ内に、該当するフィールドの別のインスタンスが存在することを示す。参照フィールドはのフォーマットは、元のフィールドと同じだが、参照フィールドの Optional 設定と Occurrence 設定は変更できる。


Comment

メッセージ フォーマット、またはメッセージ フォーマットによって変換されたデータについての注意が入力されている。


Collapse

項目の横の負符号は、指定したその項目を折りたためることを示す。


Expand

項目の横の正符号は、指定したその項目を展開し、子項目を表示できることを示す。


 

Format Builder のメニュー バーの使い方

メニュー バーを使用すると、Format Builder の機能に迅速にアクセスできます。

図3-2 Format Builder のメニュー バー


 

使用できるメニュー項目は、ユーザがその時点までに実行したアクションとナビゲーション ツリーで現在選択しているノードによって異なります。使用できないメニュー項目は、メニュー内ではグレー表示されます。

メニューは、次のどちらかの方法で表示できます。

コマンドを実行するには、メニューから選択します。一部のコマンドは、メニューに示されているキーボード ショートカットを使用して実行することもできます(たとえば、〔Ctrl〕 + 〔key〕シーケンス)。Format Builder のメニューでは、各メニューで使用できるコマンドについて説明します。

ツールバーの使い方

また、よく使用されるコマンドには、ツールバーの各アイコンを使用してアクセスすることもできます。

図3-3 Format Builder のツールバー


 

コマンドを実行するには、ツールバーの該当するアイコンをクリックします。使用できないコマンドのアイコンは、グレー表示されます。

次の表では、Format Builder のツールバーの各アイコンについて説明します。

表3-2 Format Builder のツールバーのアイコン

ツールバーのアイコン

名前

説明


[New]

新しいメッセージ フォーマットを作成する。


[Open]

既存のメッセージ フォーマットを開く。


[Save]

現在のメッセージ フォーマットを保存する。


[Cut]

左ペインで現在選択されている項目とその子オブジェクトをナビゲーション ツリーから切り取る。切り取った項目はナビゲーション ツリーの他の場所に貼り付けることができる。

注意: メッセージ フォーマット(ルート)項目が選択されている場合、このコマンドは使用できません。


[Copy]

左のペインで現在選択されている項目をナビゲーション ツリーの他の場所に挿入するために、コピーを作成する。

注意: メッセージ フォーマット(ルート)項目が選択されている場合、このコマンドは使用できません。


[Paste as Sibling]

切り取った、またはコピーした項目を、選択した項目の兄弟オブジェクトとして挿入する。


[Paste as Reference]

切り取った、またはコピーした項目の参照を、選択した項目の兄弟オブジェクトとして挿入する。


[Undo]

直前の操作を取り消す。ツール チップが取り消し可能な操作を示す。たとえば、フィールド名を「Address」に変更して [Apply] をクリックすると、ツールチップには「Undo Apply Field Address」と表示される。

Format Builder では、以前の操作を複数回にわたって取り消すことができる。


[Redo]

[Undo] コマンドの結果を取り消す。ツール チップがやり直し可能な操作を示す。たとえば、フィールド名を「Address」に変更した後、その変更を取り消すと、[Redo] ツールチップには 「Redo Apply Field Address」と表示される。

Format Builder では、以前の操作を複数回にわたってやり直しできる。


[Insert Field]

フィールドを、ナビゲーション ツリーで選択した項目の兄弟として挿入する。


[Insert Group]

グループを、ナビゲーション ツリーで選択した項目の兄弟として挿入する。


[Insert Comment]

コメントを、ナビゲーション ツリーで選択した項目の兄弟として挿入する。


[Move Up]

選択した項目を、その親の中でポジションを 1 つ上に移動する。


[Move Down]

選択した項目を、その親の中でポジションを 1 つ下に移動する。


[Promote item]

選択した項目を、ナビゲーション ツリー内のすぐ上のレベルに割り当てる。たとえば、「Field1」が「Group1」の子オブジェクトである場合、「Field1」を選択して [Promote] ツールをクリックすると、「Field1」が「Group1」の兄弟になる。


[Demote item]

選択した項目を、ナビゲーション ツリー内のすぐ下のレベルに割り当てる。たとえば、「Group1」と「Field1」が兄弟で、「Field1」がナビゲーション ツリー内で「Group1」のすぐ後に表示されている場合、「Field1」を選択して [Demote] ツールをクリックすると、「Field1」は「Group1」の子になる。


[Expand All]

ナビゲーション ツリー内のすべての項目を展開し、子項目を表示する。


[Collapse All]

ナビゲーション ツリーを折りたたんで、最初のレベルの項目のみを表示する。


[Format Tester]

[Format Tester] ウィンドウを開く。


 

ショートカット メニューの使い方

ナビゲーション ツリーの項目を右クリックすると、その項目で最も頻繁に使用されるコマンドのメニューが表示されます。次の表では、ショートカット メニューから使用できるコマンドについて説明します。

注意: コマンドが使用できるかどうかは、ユーザが選択している項目およびその時点までに実行したアクションにより異なります。

コマンド

説明

[Cut]

左ペインで現在選択されている項目とその子オブジェクトをナビゲーション ツリーから切り取る。

[Copy]

左のペインで現在選択されている項目をナビゲーション ツリーの他の場所に挿入するために、コピーを作成する。

[Paste]

切り取った項目やコピーした項目を挿入する。[Paste] を選択すると、追加メニューが表示される。項目は、選択した項目の子または兄弟として貼り付けることができる。さらに、切り取った項目やコピーした項目の参照を、選択した項目の兄弟として貼り付けることもできる。

[Insert Group]

新しいグループを、ユーザの指定により、選択した項目の子または兄弟として挿入する。

[Insert Field]

新しいフィールドを、ユーザの指定により、選択した項目の子または兄弟として挿入する。

[Insert Comment]

コメントを、ユーザの指定により、選択した項目の子または兄弟として挿入する。

[Duplicate]

現在選択している項目のコピーを作成し、兄弟として貼り付ける。複製した項目は、複製元の項目と同じ値および子オブジェクトを持つ。複製された項目の名前は元の項目と同じだが、元の名前の前に「New」が追加される。たとえば、「MyGroup1」を複製すると、複製されたグループの名前は「NewMyGroup1」となる。

[Delete]

選択した項目を削除する。


 

ドラッグ アンド ドロップの使い方

ドラッグ アンド ドロップ機能を使って、ナビゲーションツリー内で項目のコピーや貼り付け、あるいは移動を行うことができます。

注意: ドラッグ アンド ドロップでは、コピーまたは移動の対象となるノードは、常に選択されたノードの兄弟として挿入されます。ノードをメッセージ フォーマット ノードにドラッグ アンド ドロップすると、そのノードは最後の子として挿入されます。

項目を移動する手順は次のとおりです。

  1. 移動したい項目を選択します。

  2. マウスの左ボタンを押したままで項目を目的のノードにドラッグします。

  3. 項目を適切な場所まで移動したら、マウスの左ボタンを放します。項目が目的の場所に移動します。

項目をコピーして貼り付ける手順は次のとおりです。

  1. コピーしたい項目を選択します。

  2. 〔Ctrl〕を押したままにします。

  3. 〔Ctrl〕 を押したままでマウスの左ボタンを押し、そのまま選択した項目を目的の場所までドラッグします。

  4. 任意の兄弟オブジェクトを選択したら、マウスの左ボタンと 〔Ctrl〕 を離します。項目のコピーが新しい場所に貼り付けられます。

メッセージ フォーマットの作成

メッセージ フォーマット定義ファイルを作成するには、まず、メッセージ フォーマット(メッセージ フォーマット ファイルのルート ノード)を作成します。

メッセージ フォーマットを作成する手順は次のとおりです。

  1. [File|New] を選択します。右ペインに、メッセージ フォーマットの詳細ウィンドウが表示されます。

    図3-4 メッセージ フォーマットの詳細ウィンドウ


     

  2. [Name/XML Root] フィールドにメッセージ フォーマットの名前を入力します。

    注意: [Name/XML Root] フィールドのエントリは、このメッセージ フォーマット ドキュメントに基づいて生成される各 XML インスタンスのルート要素名になります。このため、このエントリは、次のXML 要素の命名規則で説明する規則に従う必要があります。

  3. 以下のいずれか 1 つをクリックします。

    注意: [Apply] および [Reset] オプションは、詳細ウィンドウで変更を行った後にのみ、有効になります。

XML 要素の命名規則

メッセージ フォーマット ドキュメントのルート ノード、フィールド、グループ、および参照に割り当てる名前は、メッセージ フォーマット ドキュメントに基づいて生成される XML インスタンスでは、XML 要素名に変換されます。したがってこれらの名前は、次に示す XML の命名規則に準拠させる必要があります。

以下の文字列は有効な名前の例です。

以下の文字列は無効な名前の例です。

グループの作成

グループは、なんらかの関連があるフィールド、コメント、参照、およびその他のグループの集合です。たとえば、フィールド PAYDATEHOURS、および RATE は、すべてPAYINFO グループを構成します。グループを、メッセージ フォーマット項目の子項目、別のグループの子、あるいはグループまたはフィールドの兄弟として作成できます。

グループを作成する手順は次のとおりです。

  1. ナビゲーション ツリーから項目を選択します。

  2. 以下のいずれか 1 つを選択します。

    右ペインに、グループの詳細ウィンドウが表示されます。

    図3-5 グループの詳細ウィンドウ


     

  3. 次の表の説明に従ってグループのプロパティを定義します。

    表3-3 グループのプロパティ

    カテゴリ

    プロパティ

    説明

    [Group Description_]

    [Name]

    グループの名前。このエントリは、19 ページの「XML 要素の命名規則」で説明する規則に準拠する必要がある。

    [Optional]

    省略可能なグループであれば [Optional] を選択する。

    [Choice of Children]

    当該グループ内の 1 項目のみをメッセージ フォーマットに取り込む場合に [Choice of Children] を選択する。

    [Group Occurrence]

    ([Group Description] で [Optional] に定義されている場合を除いて、すべてのグループが少なくとも 1 回現れる)

    [Once]

    グループが 1 回だけ現れることを示すには、このオプションを選択する。

    [Repeat Delimiter]

    ここで指定した区切り記号が見つかるまでグループが繰り返し現れることを示すには、このオプションを選択する。

    [Repeating Field]

    繰り返しフィールドとして選択されたフィールドで指定された回数だけグループが繰り返し現れることを示すには、このオプションを選択する。

    [Repeat Number]

    このオプションを選択して、ここで指定された回数だけグループが繰り返し現れることを示す。

    [Unlimited]

    グループの発生回数に制限がないことを示すには、このオプションを選択する。

    [Group Attributes]

    [Group is Tagged]

    タグ付きグループの場合はこのオプションを選択する。タグ付きとは、あるグループの他のコンテンツの前にリテラルが付加されているということで、このリテラルは他のグループまたはフィールドでも付加することができる。

    [Group Delimiter]

    グループの終了点は、区切り記号(フィールドのグループの最後をマークする文字列)で指定できる。グループは、区切り記号が見つかるまで続く。

    注意: 通常、グループには区切り記号を使用しません。グループは通常、内容に基づいて解析されます(グループはすべての子オブジェクトの解析が完了した時点で終了)。区切り記号の詳細については、区切り記号の指定を参照してください。

    グループの区切り記号属性を指定するには、次のオプションから選択する。

    [None]

    区切り記号を含まないグループの場合はこのオプションを選択する。

    [Delimited]

    グループの終了点を区切り記号文字列でマークする場合は、このオプションを選択して、[Value] フィールドに区切り記号の文字を入力する。

    [Delimiter Field]

    グループの終了点を区切り記号文字列を含むフィールドでマークする場合は、このオプションを選択する。このオプションを選択すると、次の入力を求められる。

    [Field] −区切り記号文字列を含むフィールドを選択する。ドロップダウン リストに有効なフィールドの一覧が表示される。

    [Default] −データの中に選択されたフィールドが存在しない場合、使用するデフォルトの区切り記号文字を入力する。この値は必須。

    [Delimiter is Shared]

    区切り記号によって、データのグループの終わりおよびグループ内での最後のフィールドの終わりがマークされることを示す場合、このオプションを選択する。この区切り記号は、当該グループ内およびグループ内の最後のフィールドによって共有され、データの終わりを示す。


     

  4. 以下のいずれか 1 つをクリックします。

    注意: [Apply] および [Reset] オプションは、詳細ウィンドウで変更を行った後にのみ、有効になります。

区切り記号の指定

Format Builder で正しい構文を入力して、区切り記号を指定できます。たとえば、タブ文字を区切り記号として指定する場合(‘¥u009’)、構成子 ¥t を入力して一致させます。

区切り記号として使用できる文字については、構成子を使用してその文字を区切り記号として指定する必要があります。次の表では、これらの文字に対応する構成子を示します。

表3-4 文字区切り記号

構成子

区切り記号として指定する文字

x

x

¥¥

¥ (バックラッシュ)

¥0n

8 進値 0n (<= n <= 7) を含む文字

¥0nn

8 進値 0nn (0<= n <= 7) を含む文字

¥0mnn

8 進値 0mnn (0 <= m <= 3、0 <= n <= 7) を含む文字

¥xhh

16 進値 0xhh を含む文字

¥uhhhh

16 進値 0xhhhh を含む文字

¥t

タブ文字('\u0009')

¥n

新行(行送り)文字('\u000A')

¥r

キャリッジ リターン文字('\u000D')

¥f

改ページ文字('\u000C')

¥a

アラート(ベル)文字('\u0007')

¥e

エスケープ文字('\u001B')

¥cx

x に対応する制御文字


 

詳細については、次の「URL」を参照してください。

http://java.sun.com/j2se/1.4/docs/api/java/util/regex/Pattern.html

フィールドの作成

フィールドはアプリケーションにとってなんらかの意味を持つバイトのシーケンスです(たとえば、フィールド EMPNAME には従業員名が入力される)。フィールドは、メッセージ フォーマット ノードの子項目、グループの子、あるいはグループまたは別のフィールドの兄弟として作成できます。フィールド名は XML 出力で要素名として使用されるので、XML 要素の命名規則で説明する規則に準拠する必要があります。

フィールドを作成する手順は次のとおりです。

  1. 項目をナビゲーション ツリーから選択します。

  2. 以下のいずれか 1 つを選択します。

    右ペインに、フィールドの詳細ウィンドウが表示されます。

    図3-6 フィールドの詳細ウィンドウ


     

  3. 次の表の説明に従ってフィールドのプロパティを定義します。

    表3-5 フィールドのプロパティ

    カテゴリ

    プロパティ

    説明

    [Field Description]

    [Name]

    フィールドの名前。このエントリは、19 ページの「XML 要素の命名規則」で説明する規則に準拠する必要がある。

    [Optional]

    省略可能なフィールドの場合はこのオプションを選択する。省略可能とは、当該フィールドのデータが必須ではないことを意味する。

    [Type]

    ドロップダウン リストから当該フィールドのデータ型を選択する。デフォルトは String である。

    注意: 選択したフィールドの型によって、表示されるフィールド データのオプションは異なります。

    WebLogic Integration によってサポートされるデータ型のリストについては、サポートされるデータ型を参照。

    [Field Occurrence]

    ([Field Description] で [Optional] に定義されている場合を除いて、すべてのフィールドが少なくとも 1 回現れる)

    [Once]

    フィールドが 1 回だけ現れることを示すには、このオプションを選択する。

    [Repeat Delimiter]

    ここで指定された区切り記号が見つかるまでフィールドが繰り返し現れることを示すには、このオプションを選択する。

    [Repeating Field]

    繰り返しフィールドとして選択されたフィールドで指定された回数だけフィールドが繰り返し現れることを示すには、このオプションを選択する。

    [Repeat Number]

    このオプションを選択して、ここで指定された回数だけフィールドが繰り返し現れることを示す。

    [Unlimited]

    フィールドの発生回数に制限がないことを示すには、このオプションを選択する。

    [Field Attributes]

    (表示される [Field Attributes] のプロパティは、[Field Description] で指定した [Type] によって異なる)。

    [Field is Tagged]

    タグ付きのフィールドの場合はこのオプションを選択する。タグ付きとは、先頭にリテラルが付加されているデータのことで、そのデータが存在することを意味する。タグ フィールドのデータ型をドロップダウン リストから選択する必要もある。たとえば、

    SUP:ACME INC の場合、

    SUP: はタグで、ACME INC がフィールド データである。

    [Field is Tagged] オプションを選択した場合は、チェックボックスの右にあるフィールドにタグを入力する。

    [Field Default Value]

    フィールドが XML にない場合にバイナリ データに挿入されるフィールドのデータ値を指定するには、このオプションを選択する。

    フィールドがバイナリ データになく、そのフィールドが省略可能ではないときは、たとえデフォルト値が与えられてもバイナリ データは解析に失敗する。

    [Data Base TypeData Base Type]

    フィールドが日付または時刻のフィールドである場合、基本型(Base Type)はデータを表示する文字(ASCII、EBCDIC、または数値)タイプを示す。

    [Year Cutoff]

    データ フィールドに年号が 2 桁で入力されている場合、年号カットオフ属性により、2 桁で表された年号を 4 桁の年号に変換できる。年号を表す 2 桁の数値が年号カットオフ値と等しいかそれを上回る場合は、年号の値に「19」というプレフィックスが付加される。それ以外の場合は、「20」というプレフィックスが付加される。

    [Code Page]

    フィールド データの文字エンコーディング。デフォルトのコードページを設定するには [Tools|Options] を選択し、[Default Field Code Page] ドロップダウン リストからデフォルトのエンコーディングを選択する。

    [Value]

    リテラル フィールドに表示される値。

    [Field Attributes] (続き)

    [Termination]

    グループの区切り記号属性を指定するには、次のオプションから選択する。

    [Length]

    可変長のデータ型を固定値に設定するには、このオプションを選択する。このオプションを選択すると、次の入力を求められる。

    [Length] −バイト数をフィールドに入力する。

    [Trim Leading/Trailing] −データの先頭または末尾から指定されたデータを削除する。

    [Pad] − XML データが指定された長さより短い場合、正しい長さになるように、指定されたデータを埋め込む。以下の埋め込みオプションからいずれか 1 つを選択する。

    [Truncate] −フィールドから指定された数の文字を削除する。次の切り捨てオプションを任意に組み合わせて選択する。

    両方の切り捨てオプションを選択すると、まず [Truncate First] オプションが実行され、次に残りの文字に対して [Truncate After] が呼び出される。

    [Field Attributes] (続き)

    [Termination] (続き)

    [Embedded Length]

    可変長のデータ型の終了点を埋め込み長さで指定することを示すには、このオプションを選択する。埋め込み長さは、データ フィールドに先行して、データのバイト数を示す。このオプションを選択すると、次の入力を求められる。

    区切り記号

    可変長のデータ型の終了点を区切り記号で指定することを示すには、このオプションを選択する。区切り記号とは、フィールドの終わりをマークする値である。フィールドは区切り記号が見つかるまで続く。このオプションを選択すると、次の入力を求められる。

    [Field Attributes] (続き)

    [Termination] (続き)

    [Delimiter Field]

    可変長のデータ型の終了点を、区切り記号値を含むフィールドで指定するには、このオプションを選択する。このオプションを選択すると、次の入力を求められる。

    区切り記号の詳細については、区切り記号の指定を参照。



    [Decimal Position]

    小数点の左側の桁数(0 〜 16)を指定する。


     

  4. 以下のいずれか 1 つをクリックします。

    注意: [Apply] および [Reset] オプションは、詳細ウィンドウで変更を行った後にのみ、有効になります。

[Padding Mandatory] フィールド

WebLogic Integration の以前のバージョンでは、実行時に必須フィールドのデータが存在しない場合は、そのフィールドでの埋め込みは実行されませんでした。WebLogic Integration 7.0 では、デフォルト値が指定されている場合、XML - バイナリ変換中に、データを含まない必須フィールドにデフォルト値を使用してデータの埋め込みが行われます。デフォルト値が指定されておらず、しかも、変換時にフィールドにデータがない場合は、エラーが発生します。

注意: 必須フィールドの埋め込みは、バイナリ - XML 変換ではサポートされません。

あるグループが複数回指定されるが、データが提供されるのは 1 回の出現に対してだけの場合、この機能は役立ちます。デフォルト値が指定されている場合、必須フィールドの埋め込み機能が起動されると、データが提供されていないすべてのグループ出現を対象にして、デフォルト値を使用した埋め込みが行われます。

コメントの作成

コメントは、メッセージ フォーマットまたはメッセージ フォーマットによって変換されるデータについてのメモです。コメントはメッセージ フォーマット定義に含まれますが、ドキュメンテーションと参照用としてのみ使用されます。コメントに番号が付けられたり、コメントが XML やバイナリ データに変換されることはありません。コメントは、任意のメッセージ フォーマット、グループ、またはフィールドの子または兄弟として作成できます。

注意: 通常、コメントは説明対象のノードの前に置くことになっています。

コメントを作成する手順は次のとおりです。

  1. 項目をナビゲーション ツリーから選択します。

  2. 以下のいずれか 1 つを選択します。

  3. [Comment Details] フィールドにコメント テキストを入力します。

    図3-7 [Comment Detail] ウィンドウ


     


     

  4. 以下のいずれか 1 つをクリックします。

    注意: [Apply] および [Reset] オプションは、詳細ウィンドウで変更を行った後にのみ、有効になります。

参照の作成

参照を使用すると、新しいコンテキストで既存のフィールドやグループのフォーマットを再利用できます。既存のフィールドまたはグループの参照を作成すると、同じフォーマットが使用されますが、参照フィールドまたは参照グループの [Optional] プロパティと [Occurrence] プロパティは変更できます。

たとえば、「請求先」 住所と「届け先 」住所がデータに含まれ、両方の住所で同じフォーマットを使用する場合、住所フォーマットは、1 度だけ作成して、そのフォーマットを参照することができます。すなわち、「請求先」住所の住所定義を作成し、「届け先 」住所では、その定義を参照できます。

注意: 参照項目には元の項目とまったく同じ名前が与えられます。そこで、参照の対象となるフィールドやグループを作成するときは、「住所」など、汎用的な名前を使用する必要があります。たとえば、前の例では、「請求先」グループの子として「住所」グループを作成し、「届け先」グループから「住所」グループを参照できます。

参照を作成する手順は次のとおりです。

  1. ナビゲーション ツリーから参照される項目を選択します。

  2. [Edit|Copy] を選択します。

  3. 任意の位置で項目を選びます。この項目から参照を行います。次の手順で、参照として貼り付けられる項目は、選択された項目の兄弟として貼り付けられます。

  4. [Edit|Paste|As Reference] を選択します。

    参照の詳細ウィンドウが表示されます。次の図では、例として、フィールド参照用の詳細ウィンドウを示します。

    図3-8 フィールド参照の詳細ウィンドウ


     

  5. 次の表の説明に従って参照のプロパティを定義します。


     

  6. 以下のいずれか 1 つをクリックします。

    注意: [Apply] および [Reset] オプションは、詳細ウィンドウで変更を行った後にのみ、有効になります。

パレットの操作

Format Builder のパレットを使用すれば、一般的に使用されるメッセージ フォーマット項目を格納して、必要に応じて、それらの項目をいつでもメッセージ フォーマット定義に挿入できます。

デフォルトのパレット(palette.xml)は、WebLogic Integration のインストール ディレクトリに保存されている MFL ドキュメントです。デフォルト パレットには、一般的なデータ フォーマット、リテラルおよび文字列があります。作成するメッセージ フォーマットでこれらの項目を使用することも、独自の項目をデフォルト パレットに追加することもできます。パレットで、独自の MFL ドキュメントを作成して使用したり、既存の MFL ドキュメントの項目を開いて使用したりすることもできます。

以下のトピックでは、パレットを使用するために必要な情報を提供します。

パレットを開く

パレットを開く手順は、次のとおりです。

  1. Format Builder を呼び出します。

  2. [View|Show Palette] を選択します。

    [Palette] ウィンドウに、デフォルトのパレットが表示されます

    図3-9 パレット


     

ナビゲーション ツリーとパレットとの間では、項目をコピーできます。パレット内の項目は、ドラッグ アンド ドロップまたはショートカット メニューのコマンドを使用して整列できます。パレットの内容は、Format Builder を終了するときに自動的に保存されます。

注意: ナビゲーション ツリーとパレットとの間では、項目のコピーのみが許可されます。項目をウィンドウ間で移動することはできません。

パレットの [File] メニューの使い方

次の表で説明するコマンドは、パレットの [File] メニューから使用できます。

表3-7 パレットの [File] メニューのコマンド

コマンド

説明

[Open]

[Open] ダイアログ ボックスを表示する。このダイアログ ボックスで、パレット内の既存の MFL ドキュメントを選択して開くことができる。

[Save]

パレットで現在開かれている MFL ドキュメントに加えた変更を保存する。

[Hide Palette]

[Plette] ウィンドウを閉じる。


 

パレットのショートカット メニューの使い方

パレットの項目またはフォルダを右クリックすると、ショートカット メニューが表示されます。次の表では、ショートカット メニューから使用できるコマンドについて説明します。

注意: 選択した項目によっては、一部のコマンドを使用できない場合があります。

表3-8 パレットのショートカット メニュー コマンド

コマンド

説明

[Insert]

新しいフォルダを挿入する。このコマンドを選択すると、フォルダ名の入力を求められる。

[Rename]

フォルダの名前を変更する。このコマンドを選択すると、新しい名前の入力を求められる。

[Delete]

選択した項目を削除する。

[Move Up]

選択した項目を、その親の中でポジションを 1 つ上に移動する。

[Move Down]

選択した項目を、その親の中でポジションを 1 つ下に移動する。

[Promote]

選択した項目を、階層内のすぐ上のレベルに割り当てる。たとえば、「Field1」が「Group1」の子である場合、「Field1」を選択して [Promote] ツールをクリックすると、「Field1」は「Group1」の兄弟になる。

[Demote]

選択した項目を、階層内のすぐ下のレベルに割り当てる。項目を下のレベルに割り当てると、1 つ前にある兄弟の子になる。たとえば「Field1」が「Group1」の兄弟で、「Group1」の次にある場合、「Field1」を選択して [Demote] ツールをクリックすると、「Field1」は「Group1」の子となる。


 

アクティブなメッセージ フォーマットの項目をパレットにコピーする

Format Builder で現在開かれているドキュメントの項目をパレットにコピーする手順は次のとおりです。

  1. パレットが表示されていない場合は、[View|Show Palette] を選択してパレットを表示します。

  2. ナビゲーション ツリーで、パレットに追加したい項目を選択します。

  3. 項目を [Palette] ウィンドウにドラッグし、階層内の目的の位置にドロップします。

    項目は、選択した位置にコピーされます。

注意: 別の項目の有無に依存する項目をパレットに追加することはできません。たとえば、フィールド参照やグループ参照を追加することや、Repeat Field が指定された項目を追加することは許可されません。

コメントの追加は可能ですが、コメントはユニークな名前を持たないのでパレット上で区別が付きにくいため、追加しないことをお勧めします。

項目のパレットから削除する

項目をパレットから削除する手順は次のとおりです。

  1. 削除する項目を右クリックし、ショートカット メニューを表示します。

  2. [Delete] を選択します。

    削除の確認を求められます。

  3. [OK] をクリックして、項目を削除します。

パレットの項目をパレットからアクティブなメッセージ フォーマットにコピーする

パレットの項目を、Format Builder で現在開かれているメッセージ フォーマット ドキュメントにコピーする手順は次のとおりです。

  1. パレットが表示されていない場合は、[View|Show Palette] を選択してパレットを表示します。

  2. [Palette] ウィンドウで、メッセージ フォーマットに追加したい項目を選択します。

  3. 項目を ナビゲーション ツリーにドラッグし、階層内の目的の位置にドロップします。

    項目がメッセージ フォーマットの目的の位置にコピーされます。

メッセージ フォーマットの保存と格納

この節の手順に従ってメッセージ フォーマット ドキュメントをファイル システムに保存したり、リポジトリへの MFL ドキュメントの保存の説明に従って、ドキュメントをリポジトリに格納したりすることができます。

メッセージ フォーマット ファイルを初めて保存する手順は次のとおりです。

  1. [File|Save As] を選択して、[Save As] ダイアログ ボックスを表示します。

    図3-10 [Save As] ダイアログ ボックス


     

  2. ファイルを保存するディレクトリに移動します。

  3. [File Name] フィールドにこのファイルに割り当てる名前を入力します。

    注意: ファイル名に拡張子が指定されないときは、Format Builder によりデフォルトの拡張子 ..mfl が自動的に割り当てられます。

  4. [Save As] をクリックして、ファイルを指定した場所に指定した名前と拡張子で保存します。

既存のファイルの変更を保存するには、[File|Save] を選択します。

既存のファイルを新しい名前で保存するには、[File|Save As] を選択し、上記の手順 2 〜 4 を実行します。

既存のメッセージ フォーマット ファイルを開くかまたは検索する

この節の手順に従ってメッセージ フォーマット ドキュメントをファイル システム上で開いたり、リポジトリからの MFL ドキュメントの検索の説明に従って、リポジトリから検索したりすることができます。

既存のメッセージ フォーマット ファイルを開く手順は次のとおりです。

  1. [File|Open] を選択して、[Open] ダイアログ ボックスを表示します。

    図3-11 [Open] ダイアログ ボックス


     

  2. 目的のファイルを見つけて、選択します。

  3. [Open] をクリックして、Format Builder のファイルを開きます。

インターナショナライゼーション機能の使用

インターナショナライゼーション機能を含むように、個々のメッセージ ファイルのオプションを変更するか Format Builder のデフォルト オプションを設定することにより、Format Builder のインターナショナライゼーション機能を使用できます。詳細については、次のドキュメントを参照してください。

メッセージ フォーマットのオプションの変更

メッセージ フォーマット ファイルのオプションを変更する手順は次のとおりです。

  1. ナビゲーション ツリーでメッセージ フォーマットのルート ノードを選択します。

  2. [File|Properties] を選択します。

    [File Properties] ダイアログボックスに [Message Format Version] と [Default Message Format (MFL) Encoding] が表示されます。

    図3-12 [File Properties] ダイアログ ボックス


     

  3. このファイルのエンコーディング名と説明のリストから MFL ドキュメントの文字エンコーディングの種類を選択します(新しいすべてのメッセージ フォーマット ドキュメントのデフォルト設定を変更するには、[Tools|Options] を選択)。

  4. [OK] をクリックします。

    Format Tester でテストすると、MFL ドキュメントに変更が反映されます。

Format Builder のオプションの設定

いくつかのオプションを設定すれば Format Builder の動作全体をコントロールできます。

Format Builder のオプションを設定する手順は次のとおりです。

  1. [Tools|Options] を選択します。

    [Options] ダイアログ ボックスが表示されます。

    図3-13 [Format Builder Options] ダイアログ ボックス


     

  2. 次の表に従って、フィールドにデータを入力します。

    表3-9 Format Builder オプション

    カテゴリ

    オプション

    説明

    なし

    [Default Message Format Version]

    新しい MFL ドキュメントに関連付けられるバージョンを選択する。

    注意: 各メッセージ フォーマット ドキュメントは、独自のメッセージ フォーマット バージョンに関連付けられます。個々のメッセージ フォーマットに対して指定されるバージョンは、前の節 メッセージ フォーマットのオプションの変更で説明した [File Properties] ダイアログ ボックスを使用してデフォルト設定から変更できます。

    [Character Encoding Options]

    [Default Message Format (MFL) Encoding]

    新しい MFL ドキュメントに関連付けられる文字エンコーディングを選択する。MFL ドキュメントに関連付けられた文字エンコーディングは、MFL ドキュメント自体および MFL ドキュメントが生成する XML 出力で使用するエンコーディングを指定する。

    [Default Field Code Page]

    バイナリ フォーマットのリストからコード ページを選択する。このコード ページが、MFL ドキュメントで作成される各フィールドについて、デフォルト コード ページとして使用される。コード ページは、各フィールドのバイナリ データの文字エンコーディングを指定する。

    [XML Formatting Options]

    [Initial Indent]

    XML 出力を生成する際に、ルート要素のインデントに使用するスペース数を入力する。

    [New Line Indent]

    XML 出力を生成する際に、新しい子要素のインデントに使用するスペース数を入力する。

    [XML Content Model Options]

    [Auto-generate DTD]

    MFL ドキュメントで定義されたコンテンツ モデルを取りこむ DTD ドキュメントを生成する。[Auto-generate DTD] を指定すると、次の処理が行われる。

    [Auto-generate Schema]

    MFL ドキュメントで定義されたコンテンツ モデルを取りこむ XML スキーマ ドキュメントを生成する。[Auto-generate Schema] を指定すると、次の処理が行われる。


     

  3. 以下のいずれか 1 つをクリックします。

Format Builder のメニュー

Format Builder では以下のメニューを使用できます。[File]、[Edit]、[Insert]、[View]、[Repository]、[Tools]、および、[Help]

以下の各節では、各メニューで使用できるコマンドについて説明します。

注意: ユーザがその時点までに実行したアクションおよびナビゲーション ツリーで選択している項目によっては、一部のコマンドは使用できないことがあります。

[File] メニュー

[File] メニューには次のコマンドがあります。

表3-10 [File] メニュー コマンド

コマンド

説明

[New]

メッセージ フォーマット ドキュメントを新規作成する。

[Open]

既存のメッセージ フォーマット ドキュメントを開く。

[Close]

現在のメッセージ フォーマット ドキュメントを閉じる。

[Save]

現在のメッセージ フォーマット ドキュメントを保存する。

[Save As]

現在のメッセージ フォーマットを別の名前で保存する。

[Properties]

アクティブなメッセージ フォーマット ドキュメントの [File Properties] ダイアログボックスを開く。このダイアログ ボックスにより、アクティブな MFL ドキュメントのオプションを設定できる(メッセージ フォーマットのオプションの変更を参照)。アプリケーションのデフォルトを設定するには、[Tools|Options] を選択する(Format Builder のオプションの設定を参照)。

[Exit]

Format Builder を終了する。


 

[Edit] メニュー

[Edit] メニューには次のコマンドがあります。

表3-11 [Edit] メニューのコマンド

コマンド

説明

[Undo] (操作の取り消し)

直前の操作を取り消す。[Edit] メニューの [Undo] コマンドは、絶えず更新され、最も新しく実行され取り消しできる操作を示す。たとえば、フィールド名を「Field1」に変更して [Apply] をクリックすると、[Undo] コマンドのリストには、「Undo Apply Field Field1」というテキストが格納される。

Format Builder では、以前の操作を複数回にわたって取り消すことができる。

[Redo] (操作のやり直し)

[Undo] コマンドの結果を取り消す。[Edit] メニューの [Redo] コマンドは、絶えず更新され、やり直し可能な操作を示す。たとえば、フィールド名を「Field1」に変更して [Undo] をクリックすると、[Redo] コマンドのリストには、「Redo Apply Field Field1」というテキストが格納される。

Format Builder では、以前の取り消し操作を複数回にわたってやり直しできる。

[Cut]

項目をその子オブジェクトと共に削除する。削除された項目は、クリップボードに置かれ、新しい位置に貼り付けできる。

注意: [Message Format] (ルート) 項目が選択されている場合、このコマンドは使用できません。

[Copy]

選択した項目とその子オブジェクトのコピーを作成する。コピーは、クリップボードに置かれ、新しい位置に貼り付けできる。

注意: [Message Format] (ルート) 項目が選択されている場合、このコマンドは使用できません。

[Paste]

クリップボードの現在の内容を挿入する。[Paste] を選択すると、次の [Paste] メニュー オプションが表示される。

[Duplicate]

現在選択している項目のコピーを作成し、兄弟として貼り付ける。複製した項目は、複製元の項目と同じ値および子オブジェクトを持つ。複製された項目の名前は元の項目名と同じだが、元の名前の前に「New」が追加される。たとえば、元の項目の名前が「MyField1」の場合、複製の名前は「NewMyField1」となる。

[Delete]

ナビゲーション ツリー内で選択されている項目とその項目の子オブジェクトすべてを削除する。

[Move Up]

選択した項目を、その親の中でポジションを 1 つ上に移動する。

[Move Down]

選択した項目を、その親の中でポジションを 1 つ下に移動する。

[Promote]

選択した項目を、階層内のすぐ上のレベルに割り当てる。たとえば、「Field1」が「Group1」の子である場合、「Field1」 を選択して [Promote] を選択すると、「Field1」は「Group1」の兄弟となり、「Group1」のすぐ後ろに挿入される。

[Demote]

選択した項目を、階層内のすぐ下のレベルに割り当てる。項目を下のレベルに割り当てると、1 つ前にあるグループの子になる。たとえば、「Field1」が「Group1」の兄弟で、「Group1」のすぐ後にあるとすると、「Field1」 を選択して [Demote] を選択すると、「Field1」は「Group1」の子になる。


 

[Insert] メニュー

[Insert] メニューには次のコマンドがあります。

表3-12 [Insert] メニュー コマンド

コマンド

説明

[Field]

新たにフィールドを挿入する。ナビゲーション ツリー内で選択した項目の子または兄弟として、フィールドを挿入することができる。

[Group]

新たにグループを挿入する。ナビゲーション ツリー内で選択した項目の子または兄弟として、グループを挿入することができる。

[Comment]

コメントを挿入する。ナビゲーション ツリー内で選択した項目の子または兄弟として、コメントを挿入することができる。


 

[View] メニュー

[View] メニューには次のコマンドがあります。

表3-13 [View] メニュー コマンド

コマンド

説明

[Show Palette]

[Palette] ウィンドウを表示する。

[Expand All]

ナビゲーション ツリー全体を展開し、ナビゲーション ツリー内の全項目の子オブジェクトを表示する。

[Collapse All]

ナビゲーション ツリー全体を折りたたんで、ルートのメッセージ フォーマットのみを表示する。


 

[Repository] メニュー

[Repository] メニューには次のコマンドがあります。

注意: リポジトリの使い方については、リポジトリ ドキュメントの検索と保存を参照してください。

表3-14 [Repository] メニュー コマンド

コマンド

説明

[Log In]

WebLogic Integration の [Repository Login] ダイアログ ボックスが表示され、リポジトリに接続できる。

[Log Out]

リポジトリへの接続を切断する。

[Retrieve]

リポジトリのドキュメントを検索する。

[Store]

現在のドキュメントをリポジトリに格納する。

[Save As]

現在のドキュメントを別の名前でリポジトリに格納する。


 

[Tools] メニュー

[Tools] メニューには次のコマンドがあります。

表3-15 [Tools] メニュー コマンド

コマンド

説明

[Import]

インストールされている Importer のリストを表示する。メッセージのインポートに使用する Importer を選択する。

[Test]

Format Tester を開く。

[User Defined Types]

[Add/Remove User Defined Types] ダイアログ ボックスを表示する。

[Options]

Format Builder の [Options] ダイアログ ボックスが表示される。


 

[Help] メニュー

[Help] メニューには次のコマンドがあります。

表3-16 [Help] メニュー コマンド

コマンド

説明

[Help Topics]

デフォルト ブラウザでオンライン ヘルプを表示する。

[How Do I]

Format Builder の一般的なタスクのリストを表示する。各タスクをクリックすると、手順がステップごとに表示される。

[About]

実行中の Format Builder および JDK のバージョンと著作権情報が表示される。


 

 

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