WebLogic Portal データベース管理ガイド
Oracle データベースの使い方
この節では、WebLogic Portal 8.1 で Oracle データベースを使用するための必要手順について説明します。ここでは以下の内容を扱います。
作業を進める前に、この章全体とリリース ノートを参照してください。一般に、この章で説明する手順は、Oracle のシステム管理者またはデータベース管理者が行う必要があります。
注意 :
Oracle データベースのコンフィグレーション
以下の手順を実行する前に、必ず「WebLogic Portal のデータベース コンフィグレーションの概要」をお読みください。
Oracle のインスタンスおよびデータベースを定義する際は、以下の考慮事項に留意してください。
Oracle クライアント ソフトウェアを WebLogic Platform ホストにインストールします。
注意 : Configuration Wizard を使用して新しいドメインのデータベース オブジェクトを作成する場合は、Oracle Client をインストールする必要はありません。
ローカル ネットワーク サービスをコンフィグレーションして、目的の Oracle インスタンスにアクセスします。
Oracle 環境変数を定義したら、必ず Oracle bin ディレクトリを $PATH
変数に含めます。
SQLPlus を使用して目的の Oracle データベース スキーマに接続できることを確認します。
Oracle データベースとスキーマを準備します。データベース作成スクリプトによって、それぞれにドメイン固有のテーブルがインストールされます。SAMPLE
スクリプトを調整し、各自の環境に必要なデータベース スキーマ オーナー ユーザとテーブルスペースを作成する作業は、データベース管理者と共に行うことをお勧めします。
注意 : 複数のドメインを使用する場合、または同じ Oracle のインスタンスを使用して複数の環境を実行する場合 (1 つの Oracle から開発やシステム テストを実行する場合など) は、複数のデータベース スキーマが必要です。
新規データベース オブジェクトをインストールする場合は、その前にデータベースをバックアップしてください。詳細については、お使いのデータベースのドキュメントを参照してください。
環境に合わせて、WL_HOME
/portal/db/oracle/817/admin
にある SAMPLE スクリプトを編集します。
データベース作成スクリプトによって、それぞれにドメイン固有のテーブルがインストールされます。SAMPLE スクリプトを調整し、各自の環境に必要なデータベース スキーマ オーナー ユーザとテーブルスペースを作成する作業は、データベース管理者と共に行うことをお勧めします。
スクリプトごとの説明と使用上の注意を参照してください。
スクリプト名
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説明
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create_tablespaces.sql
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データおよびインデックス テーブルスペースを作成する。
使用上の注意 : ローカルのディレクトリ パス構造に一致させるために、DATA_PATHNAME および INDEX_PATHNAME 変数のパス名を変更するには、編集が必要である。たとえば、UNIX システムに 2 つのディスクが /usr1 および /usr2 としてマウントされており、Oracle SID が PROD の場合は、次のパラメータを使用する。
DEFINE DATA_PATHNAME=/usr1/oradata/PROD
DEFINE INDEX_PATHNAME=/usr2/oradata/PROD
テーブルスペース名を変更する場合も、編集が必要である。使用されているデフォルト値は、次のとおり。
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create_users.sql
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WEBLOGIC スキーマ オーナー ユーザを作成し、ユーザ パスワード、デフォルト テーブルスペース、一時テーブルスペースを設定して、そのユーザに権限を付与する。
使用上の注意 : スキーマ オーナー ユーザ名、パスワード、テーブルスペース名を変更するには、編集が必要である。使用されているデフォルト値は、次のとおり。
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rebuild_indexes.sql
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WEBLOGIC (スキーマ ユーザ) のインデックスを再構築して、それらを WEBLOGIC_DATA テーブルスペースから WEBLOGIC_INDEX テーブルスペースに移動する。
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statistics.sql
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analyze_schema を実行して、Oracle オプティマイザに必要なデータベースの統計を計算する。データベースのデータに重要な変更が生じた場合は、必ず analyze_schema を実行する。一般に、analyze_schema は、データベース管理者によって使用環境内で定期的に実行されるようスケジューリングされる。
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install_report.sql
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スキーマ内で作成されたデータベース オブジェクトに関する情報インストール レポートを生成する。
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db_size.sql
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データベースのテーブルスペース内の空き領域を示すレポートを生成する。
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bt_create_tablespaces.sql
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行動イベント追跡用のテーブルスペースを作成する。
使用上の注意 : ローカルのディレクトリ パス構造に一致させるために、EVT_DATA_PATHNAME および INDEX_PATHNAME 変数のパス名を変更するには、編集が必要である。
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bt_create_users.sql
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行動イベント追跡ユーザを作成し、ユーザ パスワード、デフォルト テーブルスペース、一時テーブルスペースを設定して、そのユーザに権限を付与する。
使用上の注意 : スキーマ オーナー ユーザ名、パスワード、テーブルスペース名を変更するには、編集が必要である。ファイル サイズやデバイス名を変更するには、編集が必要である。
使用されているデフォルト値は、次のとおり。
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シェルからこれらのスクリプトを実行するには、次のディレクトリに移動します。
WL_HOME
/portal/db/oracle/817/admin
システム ユーザとして SQL*Plus を起動します。たとえば、次のように入力します。
sqlplus system/
manager@MYDB
SQL*Plus で @ 記号を使用して create_tablespaces.sql スクリプトを実行します。たとえば、次のように入力します。
@create_tablespaces.sql
SQL*Plus で @ 記号を使用して create_users.sql スクリプトを実行します。たとえば、次のように入力します。
@create_users.sql
手動によるデータベース オブジェクトの作成
データベース オブジェクトの作成は、手動で行うことも、Configuration Wizard を使用して行うこともできます。詳細については、「WebLogic Portal のデータベース コンフィグレーションの概要」を参照してください。
注意 : WebLogic Configuration Wizard を使用して、WebLogic Portal のサポートに使用するデータベースをコンフィグレーションし、接続する場合は、http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/platform/docs81/confgwiz/index.html を参照してください。
WebLogic Portal データベース オブジェクトを手動で作成するには、以下の手順に従います。
有効なユーザ ID とパスワードで対象のデータベース サーバに接続できるかどうか確認するには、次のコマンドを使用します。
sqlplus
user_ID
/
password
@
DB_SID
ドメインの db_settings.properties ファイルを開いて編集し、PointBase のデータベース設定をコメント アウトします。
Oracle のデータベース設定のコメントを解除して、データベースの以下の設定を更新します。
server=
dblogin=
password=
Windows の場合は BEA_HOME
¥user_projects¥domains¥portalDomain
ディレクトリに移動して、create_db.cmd
ファイルをダブルクリックします。
UNIX の場合は BEA_HOME
/user_projects/domains/portalDomain
ディレクトリに移動して、create_db.sh
を実行します。
create_db.log
ファイル内の結果を検証します。
注意 : サンプル ドメインを使用している場合は、WL_HOME
¥samples¥domains¥portal
ディレクトリから create_db.cmd または create_db.sh ファイルを実行します。
手動によるドメインの JDBC ドライバ設定のコンフィグレーション
ドメインの JDBC ドライバ設定のコンフィグレーションは、WebLogic Server コンソールを使用して手動で行うことも、Configuration Wizard を使用して行うこともできます。詳細については、「WebLogic Portal のデータベース コンフィグレーションの概要」を参照してください。
WebLogic Server コンソールで JDBC ドライバ設定を手動でコンフィグレーションするには
ドメインの WebLogic Server を起動します。
WebLogic Server Administration Console にログインします。
[サービス|JDBC|接続プール] に移動します。
[新しい JDBC 接続プールのコンフィグレーション] をクリックします。
XA のコンフィグレーションについては、『コンフィグレーション ウィザードの使い方』 (http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/platform/docs81/confgwiz/index.html) にある「コンフィグレーション テンプレートを使用した XA ドメインの作成」を参照してください。
新しい接続プールの名前 (たとえば cgPoolN) を選択して、ベンダ データベースの空白を埋めます。[続行] をクリックします。
接続をテストして、データベースに接続できることを確認します。
注意 : ドメインの config.xml
ファイルでは、JDBCTxDataSource と JDBC 接続プールの 1 対 1 マッピングを維持する必要があります。各 JDBCTxDataSource に新しい JDBC 接続プールを 1 つずつ作成し、ドメインの JDBCDataSource に別の JDBC 接続プールを作成します。
[サービス|JDBC|データ ソース] を選択して、各データ ソースをクリックし、それぞれ新しく作成した接続プールに切り替えます。それぞれの変更を適用します。
データ ソースをそれぞれクリックして、データ ソースが変更されたことを確認してから、プール名が新しい接続プールに設定されたことを個別に確認します。
[サービス|JMS|ストア|cgJMSStore] を選択し、新しい接続プールを使用するよう cgJMSStore を切り替えます。
ドメインの WebLogic Server をいったん終了し、再起動します。
WebLogic Server コンソールで、元の接続プールを削除します。
[サービス|JDBC|接続プール] に移動します。
各接続プールを右クリックし、[削除] を選択します。
パフォーマンス向上のためこの手順をお勧めします。SQLPLUS から rebuild_indexes.sql を実行して、インデックスを WEBLOGIC_INDEX テーブルスペースに移動します。これは WebLogic Server の実行中に行います。
行動追跡イベント用の別個のデータベースの作成
他の WebLogic Portal データベース オブジェクトとは別の場所に行動追跡イベントを保存すると、パフォーマンスを向上させることができます。行動追跡の詳細については、http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wlp/docs81/adminportal/help/SA_BehavTrackServ.html を参照してください。
注意 : デフォルトでは、行動追跡データベース オブジェクトは他の WebLogic Portal データベース オブジェクトと同じデータベースに作成されます。これらの手順を実行する必要があるのは、行動追跡イベント用に別個のデータベースをコンフィグレーションする場合だけです。
環境に合わせて bt_create_tablespaces.sql
ファイルと bt_create_users.sql
ファイルを編集します。ファイルに記載されている手順に従ってください。
SQL Plus から bt_create_tablespaces.sql
スクリプトを実行します。
SQL Plus から bt_create_users.sql
スクリプトを実行します。
環境に応じた適切なデータベース ディレクトリ WL_HOME
¥portal¥db¥oracle¥817
に移動します。
ユーザ WEBLOGIC_EVENT
で接続し、以下のスクリプトを実行します。
bt_create_tables.sql
bt_create_fkeys.sql
bt_create_indexes.sql
bt_create_views.sql
bt_create_triggers.sql
パス WL_HOME
¥portal¥db¥data¥required
から次のスクリプトを実行します。
bt_insert_system_data.sql
WebLogic Platform による Oracle9i RAC のサポート
WebLogic Platform 8.1 Service Pack 4 では、用意されたパッチによって Oracle9i Real Application Clusters (RAC) をサポートできるようになりました。このパッチの詳細については、次の URL の『BEA WebLogic Platform 8.1 リリース ノート』を参照してください。
http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/platform/docs81/relnotes/relnotes.html
Oracle 10g R2 データベースでは権限の手動セットアップが必要
Oracle Note 317258.1 にあるように、10g R2 バージョンの事前定義済みデータベース ロールの使用方法は、セキュリティ向上のために変更されました。現在、CONNECT ロールでは CREATE SESSION 権限のみが付与され、関連する他の権限は削除されました。
そのため、Oracle 10g R2 データベースには明示的に CREATE VIEW 権限を付与する必要があります。