WebLogic Portal データベース管理ガイド
DB2 データベースの使い方
この節では、WebLogic Portal 8.1 で DB2 データベースを使用するための必要手順について説明します。ここでは以下の内容を扱います。
一般に、この章で説明する手順はデータベース管理者が実行します。
作業を進める前に、この章全体とリリース ノートを参照してください。
注意 : 上記以外のデータベース設定情報については、http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/platform/docs81/db_mgmt/db_resource_mgmt.html にある『WebLogic Platform データベース リソースの管理』を参照してください。
DB2 データベースのコンフィグレーション
以下の手順を実行する前に、必ず「WebLogic Portal のデータベース コンフィグレーションの概要」をお読みください。
DB2 クライアント ソフトウェアをインストールして、目的の DB2 データベースに接続できるようにコンフィグレーションします。詳細については、DB2 のドキュメントを参照してください。
コマンド行プロセッサ (Command Line Processor : CLP) を使用して目的のデータベースに接続できることを確認します。
DB2 データベースを準備します。データベース作成スクリプトによって、それぞれにドメイン固有のテーブルがインストールされます。サンプル スクリプトを調整し、各自の環境に必要なデータベース オブジェクト (ユーザ、パスワード、テーブルスペースなど) を作成する作業は、データベース管理者と共に行うことをお勧めします。
注意 : 複数のドメインを使用する場合、または同じ DB2 のインスタンスを使用して複数の環境を実行する場合 (1 つの DB2 から開発やシステム テストを実行する場合など) は、複数のデータベース スキーマが必要です。
新規データベース オブジェクトをインストールする場合は、その前にデータベースをバックアップしてください。詳細については、お使いのデータベースのドキュメントを参照してください。
DB2 コンフィグレーション パラメータの最低設定
ポータル アプリケーションが DB2 上で正常に実行されるようにするには、最低でもいくつかのコンフィグレーション パラメータを設定する必要があります。この最低設定をしないと、ポータルの使用度によってはデータベースの限界を超える場合があります。
DB2 データベースをコンフィグレーションする際は、次に示す最低設定をガイドラインとして使用してください。
動的セクション : 20,000
applheapsz : 24,000
pckcachesz : 2,500
提供されたサンプル スクリプトを確認して、各自の環境に合わせて修正します。これらのスクリプトは WL_HOME
/portal/db/db2/8/admin
にあります。
以下の表は、各スクリプトのスクリプト名および使用上の注意を示しています。
スクリプト名
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説明
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create_user.sql
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WEBLOGIC スキーマ オーナー ユーザに、createtab、bindadd、および DB2 接続特権を付与する。
使用上の注意 : IBM DB2 データベースではオペレーティング システム (OS) を使用してユーザを認証するため、データベース スキーマ オブジェクトを所有する OS ユーザを作成する必要がある。スキーマ オーナー ユーザ名を変更するには、スクリプトを編集する。
デフォルトのスキーマ オーナー ユーザ名およびパスワードは、次のとおり。
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create_bufferpool.sql
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まだ作成されていない場合は、8K のバッファプールを作成する。
使用上の注意 : 新しいバッファプールを利用するには、DB2 をいったん終了し、再起動する必要がある。8K のバッファプール名を変更するには、スクリプトを編集する。
デフォルトのバッファプールは BP8K。
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create_tablespaces.sql
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4K および 8K の標準テーブルスペースを作成する。
デフォルト名は以下のとおりである。
WEBLOGIC_DATA_4K : 行サイズが 4K より小さい WebLogic Portal および WebLogic Platform 用のテーブル。
WEBLOGIC_DATA_8K : 行サイズが 4K より大きく 8K より小さい WebLogic Portal および WebLogic Platform 用のテーブル。
使用上の注意 : WEBLOGIC 以外のデータベース ユーザ用に各自の環境の有効な物理ディスクの場所 (d:¥db2¥data¥data4k) を指定し、バッファプール名を変更するにはスクリプトを編集する。
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create_temp_tablespaces.sql
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8K の一時テーブルスペースを作成する。
デフォルトのテーブルスペース名は TEMPSPACE_8K。
使用上の注意 : WEBLOGIC 以外のデータベース ユーザ用に各自の環境の有効な物理ディスクの場所 (d:¥db2¥data¥data4k) を指定し、バッファプール名を変更するにはスクリプトを編集する。
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statistics_build.sql
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データベース オプティマイザで必要なデータベース統計を計算するテーブルごとに、runstats コマンドのファイルを作成する。データベースのデータに重要な変更が生じた場合は、必ず runstats を実行する。一般に、runstats は、データベース管理者によって使用環境内で定期的に実行されるようスケジューリングされる。
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install_report.sql
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WEBLOGIC スキーマ内で作成されたデータベース オブジェクトに関する情報インストール レポートを生成する。
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bt_create_tablespace.sql
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WEBLOGIC_EVENT_DATA テーブルスペースを作成する。
使用上の注意 : 各自の環境の有効な物理ディスクの場所 (event_container ) を指定し、IBM のデフォルトのバッファプール以外のバッファプールを使用するにはスクリプトを編集する。
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bt_create_users.sql
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WEBLOGIC_EVENT スキーマ オーナー ユーザを作成し、ユーザ パスワード、デフォルト テーブルスペース、一時テーブル スペースを設定して、そのユーザに権限を付与する。
使用上の注意 : スキーマ オーナー ユーザ名、パスワード、テーブルスペース名を変更するには、スクリプトを編集する。
デフォルトのスキーマ オーナー ユーザ名およびパスワードは、次のとおり。
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スクリプトが格納されているディレクトリから CLP DB2 ツールを起動します。
CLP から、作業するデータベースに接続します。たとえば、次のように入力します。
Db2 connect to
database
user
username
password
password
必要に応じて、CLP から create_bufferpool.sql
を実行します。使用可能な 8K バッファプールがある場合は、新しく作成する必要はありません。次に例を示します。
Db2 -tf create_bufferpool.sql -v
CLP から create_temp_tablespaces.sql
を実行します。次に例を示します。
Db2 -tf create_temp_tablespaces.sql -v
CLP から create_tablespaces.sql
を実行します。次に例を示します。
Db2 -tf create_tablespaces.sql -v
CLP から create_user.sql
を実行します。次に例を示します。
Db2 -tf create_user.sql -v
手動によるデータベース オブジェクトの作成
データベース オブジェクトの作成は、手動で行うことも、Configuration Wizard を使用して行うこともできます。詳細については、「WebLogic Portal のデータベース コンフィグレーションの概要」を参照してください。
注意 : WebLogic Configuration Wizard を使用して、WebLogic Portal のサポートに使用するデータベースをコンフィグレーションし、接続する場合は、http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/platform/docs81/confgwiz/index.html を参照してください。
BEA Portal データベース オブジェクトを手動で作成するには、以下の手順に従います。
DB2-CLP から、次のコマンドを使用して、有効なユーザ ID とパスワードで目的のデータベース サーバに接続できることを確認します。
db2 connect to
database
user
username
password
password
ドメインの db_settings.properties
ファイルを開いて編集し、PointBase のデータベース設定をコメント アウトします。
ドメインの db_settings.properties
ファイル内で新しい対象データベースのデータベース設定のコメントを解除して、データベースの以下の設定を更新します。
server=
dblogin=
password=
Windows の場合は BEA_HOME
¥user_projects¥domains¥portalDomain
ディレクトリに移動して、create_db.cmd ファイルをダブルクリックします。
UNIX の場合は BEA_HOME
/user_projects/domains/portalDomain
ディレクトリに移動して、create_db.sh を実行します。
create_db.log
ファイル内の結果を検証します。
注意 : サンプル ドメインを使用している場合は、WL
_HOME
¥samples¥domains¥portal
ディレクトリから create_db.cmd または create_db.sh ファイルを実行します。
手動によるドメインの JDBC ドライバ設定のコンフィグレーション
ドメインの JDBC ドライバ設定のコンフィグレーションは、WebLogic Server コンソールを使用して手動で行うことも、Configuration Wizard を使用して行うこともできます。詳細については、「WebLogic Portal のデータベース コンフィグレーションの概要」を参照してください。
WebLogic Server コンソールで JDBC ドライバ設定を手動でコンフィグレーションするには
ドメインの WebLogic Server を起動します。
WebLogic Server Administration Console にログインします。
[サービス|JDBC|接続プール] に移動します。
[新しい JDBC 接続プールのコンフィグレーション] をクリックします。
XA のコンフィグレーションについては、『コンフィグレーション ウィザードの使い方』 (http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/platform/docs81/confgwiz/index.html) にある「コンフィグレーション テンプレートを使用した XA ドメインの作成」を参照してください。
新しい接続プールの名前 (たとえば cgPoolN) を選択して、ベンダ データベースの空白を埋めます。[続行] をクリックします。
接続をテストして、データベースに接続できることを確認します。
注意 : ドメインの config.xml
ファイルでは、JDBCTxDataSource と JDBC 接続プールの 1 対 1 マッピングを維持する必要があります。各 JDBCTxDataSource に新しい JDBC 接続プールを 1 つずつ作成し、ドメインの JDBCDataSource に別の JDBC 接続プールを作成します。
[サービス|JDBC|データ ソース] を選択して、各データ ソースをクリックし、それぞれ新しく作成した接続プールに切り替えます。それぞれ変更が適用されたことを確認します。
データ ソースをそれぞれクリックして、データ ソースが変更されたことを確認してから、プール名が新しい接続プールに設定されたことを個別に確認します。
[サービス|JMS|ストア|cgJMSStore] を選択し、新しい接続プールを使用するよう cgJMSStore を切り替えます。
ドメインの WebLogic Server をいったん終了し、再起動します。
WebLogic Server コンソールで、元の接続プールを削除します。
[サービス|JDBC|接続プール] に移動します。
各接続プールを右クリックし、[削除] を選択します。
行動追跡イベント用の別個のデータベースの作成
他の WebLogic Portal データベース オブジェクトとは別の場所に行動追跡イベントを保存すると、パフォーマンスを向上させることができます。行動追跡の詳細については、http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wlp/docs81/adminportal/help/SA_BehavTrackServ.html を参照してください。
注意 : デフォルトでは、行動追跡データベース オブジェクトは他の WebLogic Portal データベース オブジェクトと同じデータベースに作成されます。これらの手順を実行する必要があるのは、行動追跡イベント用に別個のデータベースをコンフィグレーションする場合だけです。
環境に合わせて bt_create_tablespaces.sql
ファイルと bt_create_users.sql
ファイルを編集します。ファイルに記載されている手順に従ってください。
CLP から bt_create_temp_tablespaces.sql
スクリプトを実行します。たとえば、次のように入力します。
Db2 -tf bt_create_tablespaces.sql -v
CLP から bt_create_users.sql
スクリプトを実行します。たとえば、次のように入力します。
Db2 -tf bt_create_users.sql -v
環境に応じた適切なデータベース ディレクトリ WL_HOME
¥portal¥db¥db2¥8
に移動します。
ユーザ WEBLOGIC_EVENT
で接続し、以下のスクリプトを実行します。
bt_create_tables.sql
bt_create_fkeys.sql
bt_create_indexes.sql
bt_create_views.sql
bt_create_triggers.sql
パス WL_HOME
¥portal¥db¥data¥required
から次のスクリプトを実行します。
bt_insert_system_data.sql