WebLogic Portal 8.1 へのアップグレード
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この節では、Service Pack 3 (SP3) のインストール後、ポータル アプリケーションに Service Pack の変更を適用する手順について説明します。Service Pack をインストールする手順については、次の URL にある「Service Pack とローリング パッチのインストール」を参照してください。
http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/platform/docs81/install/update.html
アップグレード元のリリースが 8.1 であるか 8.1 (Service Pack 2) であるかにかかわらず、次の基本的なプロセスを実行します。
以下のいずれかのアップグレード方法を選択する必要があります。
通常、ドメイン コンフィグレーションの再作成に慣れていて、ドメインが必ず最新のドメイン テンプレートに基づくようにする必要がある場合に、この方法を使用します。この方法を使用する場合は、「新規 SP3 ドメインの作成」に進んでください。
新しい SP3 ライブラリを使用するために、既存の SP2 ドメインをアップグレードする方法を選択した場合、アップグレードする手順は、SP3 をインストールした方法によって異なります。以降の節では、アップグレード オプションと手動で行う必要がある更新処理について説明します。
インストールされている既存の SP2 を、WebLogic Portal SP3 アップグレード インストーラを使用して更新した場合は、SP2 ドメインを変更する必要はありません。すべてのスクリプトで、/weblogic81 の該当するライブラリが自動的に選択されます。
続けて「手順 2 : 既存のデータベース スキーマのアップグレード」に進んでください。
完全なインストーラを使用して SP3 を別のディレクトリにインストールした場合は、SP2 ドメインのスクリプトを手動で更新する必要があります。
setDomainEnv スクリプトで、以下の変数を更新します。
注意 : setDomainEnv ファイルには DOMAIN_NAME 変数が含まれています。既存のドメインを SP4 にアップグレードするときに、この変数の値を変更しないでください。
JDK は固有の場所に存在することがあるため、アップグレード インストーラでは JDK へのパスを更新できません。SP4 の新しい JDK を指すようにパスを更新するには、表 5 -3 に示すスクリプト内の変数を編集します。
次の表に示すその他の変数とファイルは、各環境でどのスクリプトを使用しているかによって、更新が必要な場合と必要でない場合があります。WL_HOME¥samples¥domains¥portal ディレクトリのファイルを見直し、必要なすべての変更を行ったことを確認するようにお勧めします。
アップグレードするドメインの db_settings.properties ファイルに移動し、モジュールの設定を SP3 に対応するように更新します。SP3 ではポータル モジュール cmv と netuix モジュール wsrp が新しく追加されました。たとえば、プロパティ ファイルの該当する行を次のようにする必要があります。
create_db スクリプトを使用する場合は、set-dbenv スクリプトにある以下の変数を更新します。
SP3 では useSSL と呼ばれる新しい環境エントリ (env-entry) が追加されています。WebLogic Portal SP3 で LdapPropertyManagerImpl を使用するには、ejb-jar.xml デプロイメント記述子を手動で変更し、接続情報を含める必要があります。
古い ejb-jar.xml デプロイメント記述子を使用した場合は、useSSL env-entry がないため、LDAP からユーザ プロパティを取得しようとすると次の例外が発生します。
javax.naming.NameNotFoundException: While trying to look up useSSL in
/app/ejb/p13n_ejb.jar#LdapPropertyManager/comp/env/config.; remaining name
'useSSL'
この節の手順を完了した後、引き続き SP4 へのアップグレードを行う場合は、SP4 を使用する前に必ずこの作業を実行してください。
既存の SP2 ドメインを反映した新しい SP3 ドメインを作成するには、次の手順に従います。
http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/platform/docs81/confgwiz/newdom.html の「新規 WebLogic ドメインの作成」を参照してください。
SP2 データベースを SP3 にアップグレードするためのスクリプトは、SP3_WL_HOME¥portal¥upgrade¥SP3 にあります。SP3_WL_HOME は、SP3 の WL_HOME ディレクトリです。
PointBase 以外のデータベースの場合、提供されている WebLogic Portal のアップグレード スクリプトを使用するためには、アップグレード スクリプトを実行するコンピュータにデータベース クライアント ソフトウェアがインストールされ、コンフィグレーションされている必要があります。
WebLogic Platform 8.1 SP2 のデータベース スキーマを 8.1 SP3 に対応させるために、データベースの種類に応じて、以降の節に示す適切な手順を実行します。
注意 : SP3 で行われているデータベースおよびスキーマの変更の詳細については、「SP3 におけるデータベースの変更」を参照してください。
警告 : PointBase 用の SP3 データベース アップグレード スクリプトでは、_LABEL カラムの長さを増やすことができません。PointBase はこのタイプの ALTER 関数をサポートしていないからです。BOOK_LABEL、PAGE_LABEL、および LOOK_FEEL_LABEL の各カラムは Varchar(40) から Varchar(80) に拡張されました。SP3 で PointBase データベースを作成する場合は、これらのカラムが正常に定義され、Varchar(80) になります。
SP3_WL_HOME¥portal¥upgrade¥SP3 に移動し、upgrade_db_schema_to_81SP3.cmd または .sh スクリプトを実行してデータベース スキーマをアップグレードします。 これで、データベースがアップグレードされました。既存のアプリケーションをアップグレードする前に、アップグレードしたデータベースをバックアップします。
引き続き SP4 へのアップグレードを行う場合は、必ず、アップグレードした SP3 データベースをバックアップしてから SP4 へのアップグレードを実行してください。
WebLogic Platform 8.1 SP2 から SP3 へのアップグレード時には、一部のテーブルが old_ というプレフィックスの付いた名前に変更されることによって、アップグレードを問題なく実行し、データを新たに作成されたテーブルに移行できます。そのため、アップグレードが正常に完了したら、old_ プレフィックスの付いた以下のテーブルをスキーマから手動で削除できます。
WEBLOGIC Portal データベースに対して true に設定します。たとえば、コード リスト 5-1 を参照してください。コード リスト 5-1 Sybase の select into/bulkcopy オプションの設定
use master
go
sp_dboption WEBLOGIC,"select into/bulkcopy",true
go
use WEBLOGIC
go
checkpoint
go
server、dblogin、および dbpassword を既存のデータベースの値に対応するように設定します。 SP3_WL_HOME¥portal¥upgrade¥SP3 に移動し、必要に応じて upgrade_db_schema_to_81SP3.cmd または .sh スクリプトを実行して、データベース スキーマを SP3 にアップグレードします。アップグレードの成功を確認するには、upgrade_db_schema_to_81SP3.log ファイルを確認します。スクリプトとログ ファイルは、SP3_WL_HOME¥portal¥upgrade¥SP3 にあります。WEBLOGIC Portal データベースに対して false にリセットします。コード リスト 5-2 を参照してください。コード リスト 5-2 Sybase の "select into/bulkcopy" オプションのリセット
use master
go
sp_dboption WEBLOGIC,"select into/bulkcopy",false
go
use WEBLOGIC
go
checkpoint
go
引き続き SP4 へのアップグレードを行う場合は、必ず、アップグレードした SP3 データベースをバックアップしてから SP4 へのアップグレードを実行してください。
WebLogic Platform 8.1 SP2 から SP3 へのアップグレード時には、一部のテーブルが old_ というプレフィックスの付いた名前に変更されることによって、アップグレードを問題なく実行し、データを新たに作成されたテーブルに移行できます。そのため、アップグレードが正常に完了したら、old_ プレフィックスの付いた以下のテーブルをスキーマから手動で削除できます。
引き続き SP4 へのアップグレードを行う場合は、必ず、アップグレードした SP3 データベースをバックアップしてから SP4 へのアップグレードを実行してください。
WebLogic Platform 8.1 SP2 から SP3 へのアップグレード時には、一部のテーブルが old_ というプレフィックスの付いた名前に変更されることによって、アップグレードを問題なく実行し、データを新たに作成されたテーブルに移行できます。そのため、アップグレードが正常に完了したら、old_ プレフィックスの付いた以下のテーブルをスキーマから手動で削除できます。
引き続き SP4 へのアップグレードを行う場合は、必ず、アップグレードした SP3 データベースをバックアップしてから SP4 へのアップグレードを実行してください。
WebLogic Platform 8.1 SP2 から SP3 へのアップグレード時には、一部のテーブルが old_ というプレフィックスの付いた名前に変更されることによって、アップグレードを問題なく実行し、データを新たに作成されたテーブルに移行できます。そのため、アップグレードが正常に完了したら、old_ プレフィックスの付いた以下のテーブルをスキーマから手動で削除できます。
アップグレードの際には、開発したアプリケーションの更新も必要な場合があります。具体的には、次の場合にさらに別のタスクが必要です。
アップグレード プロセスで新しいドメインを作成し、さらにアプリケーションで暗号パスワードを使用する場合は、現在アプリケーションで使用されているすべてのパスワードの再暗号化が必要です。
ポータル ドメインのポータル アプリケーションの META-INF ディレクトリには、application-config.xml ファイルが含まれます。ポータル ドメインを新規作成してポータル アプリケーションをデプロイする場合は、このファイルには暗号化されていないパスワードが含まれます。ポータル管理ツールの [サービス管理] ページを使用して、このコンフィグレーション ファイルに含まれる属性を編集して保存するか、パスワードを使用するアプリケーションがコンフィグレーション ファイルにアクセスしない限り、これらのパスワードはクリア テキストのままです(ポータル アプリケーションが ear ファイルとしてデプロイされている場合、このファイルの編集や保存はできません)。
パスワードの暗号化の方法は、アプリケーションがどのようにデプロイされるかによって異なります。アプリケーションを EAR ファイルとしてデプロイした場合、サーバを停止して、コンフィグレーション ファイルを手動で編集する必要があります。EAR ファイル以外の形でデプロイした場合は、Administration Console のアプリケーションのサービス管理ツールを使用してアプリケーションのパスワードを入力できます。サービス管理ツールにより、自動的にパスワードが暗号化されます。
EncryptDomainString コマンドライン ユーティリティを使用して暗号パスワードを生成する必要のある場合があります。その後、開発環境では、暗号パスワードをポータル アプリケーションの application-config.xml ファイルに格納します。その後、必要に応じて、アプリケーションの EAR ファイルをビルドしてデプロイできます。
domain/portal/ (domain はアプリケーションのドメイン ディレクトリ) にナビゲートし、setDomainEnv.cmd を実行します。java com.bea.p13n.util.EncryptDomainString -targetDomainDird-inputStrings
java com.bea.p13n.util.EncryptDomainString -targetDomainDir ¥bea¥weblogic81b¥samples¥domain¥portal -inputString weblogic
この例では、入力文字列 weblogic は管理者のパスワードを表します (adminpassword=weblogic、コード リスト 5-3 を参照)。コマンドライン ユーティリティによって、ドメイン固有の暗号化された文字列が出力されます。
図 5-1 WebLogic Workshop でファイルを開く
コード リスト 5-3 application-config.xml のクリア テキスト パスワード
<ConsumerSecurityAdminPassword="weblogic"AdminUserName="weblogic"CertAlias="wsrpConsumer"CertPrivateKeyPassword="wsrppassword"ConsumerName="wsrpConsumer"
IdentityAssertionProviderClass="com.bea.wsrp.security.
DefaultIdentityAssertionProvider"
Keystore="wsrpKeystore.jks"KeystorePassword="password"Name="ConsumerSecurity"/>
<ConsumerSecurity>(コード リスト 5-3) 要素の各パスワードについて EncryptDomainString を実行する必要があります。コード リスト 5-4 EncryptDomainString ユーティリティで生成された暗号パスワード
<ConsumerSecurityAdminPassword="{3DES}3QrrUeIwN/DxlDI++1ixPw=="AdminUserName="weblogicc" CertAlias="wsrpConsumer"
CertPrivateKeyPassword="{3DES}g7h+VOSAsO9pSlvYSSB2iw=="ConsumerName="wsrpConsumer"
IdentityAssertionProviderClass="com.bea.wsrp.security.
DefaultIdentityAssertionProvider"
Keystore="wsrpKeystore.jks"KeystorePassword="{3DES}1OLYVirMWOo+3sEU80cMqw=="
Name="ConsumerSecurity" />
これで、EAR ファイルを構築しアプリケーションをデプロイできます。
理由にかかわらず、管理者のパスワードを変更する必要がある場合、単にパスワードを変更するだけでは、EAR の再ビルドと再デプロイが必要になります。これには時間がかかり効率が低下します。この問題を回避するために、次の手順に従います。
application-config.xml ファイルに格納します。外部ユーザ ストアに格納されているユーザ プロファイルのプロパティにアクセスするために、独自の統合ユーザ プロファイル (UUP) を開発している場合、アプリケーション ルート ディレクトリにある p13n_ejb.jar ファイルを変更および再作成しているのが一般的です。p13n_ejb.jar は、次の手順で上書きされるため、既存のファイルをバックアップしておく必要があります。アップグレードの手順を実行した後、更新された p13n_ejb.jar を、開発した UUP を実装して作成しなおす必要があります。詳細については、http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wlp/docs81/users/uup.html#999527 で『ユーザ管理ガイド』の「統合ユーザ プロファイルの設定」を参照してください。
アプリケーションのライブラリを更新するには、以下の手順に従います。
このダイアログ ボックスで Web プロジェクトのライブラリを更新しなかった場合は、後で更新できます。その場合は、[アプリケーション] ウィンドウで Web プロジェクト ディレクトリを右クリックし、[インストール|Portal ライブラリの更新] を選択します。
すでにプロダクション環境にデプロイされたポータル アプリケーションに Service Pack のライブラリの更新を適用するには、WebLogic Workshop でポータル アプリケーションを更新した後で、それらのアプリケーションを再デプロイします。デプロイメントの手順については、「手順 4 : アップグレードしたアプリケーションの再デプロイ」を参照してください。
p13n_ejb.jar を変更して独自の統合ユーザ プロファイル (UUP) を開発した場合は、新しい p13n_ejb.jar ファイルに UUP を再実装します。「始める前に - UUP について」を参照してください。
最後のアップグレード手順は、サーバ上にアプリケーションを再デプロイします。
デプロイメントの手順については、次の URL にある「EAR ファイルの準備とデプロイ」を参照してください。
http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wlp/docs81/prodOps/deployment.html
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