7.15 最良パフォーマンスのためのXen CPU頻度スケーリングの構成

Xenハイパーバイザは、CPU頻度スケーリングを使用してパフォーマンスと電力消費を分散するメカニズムを提供します。 このメカニズムは、Current Governorと呼ばれ、CPUがアイドル状態のときにクロック速度をスロットルすることで消費電力を削減できます。

Oracle VM Serverの特定のバージョンでは、デフォルトでCurrent Governorがondemandに設定されており、これは負荷に基づいてCPUクロックを動的にスケーリングします。 Oracleでは、Oracle Private Cloud Applianceコンピュート・ノードでperformanceの設定により、Current Governorを実行することが推奨されています。 特に、Oracle VM Serverのアップグレード後にシステムが予期したとおりに動作していない場合は、Current Governorが正しく構成されていることを確認してください。

コンピュート・ノードの現在の管理設定を確認するには、SSHを使用してログインし、Oracle Linuxプロンプトで次のコマンドを入力します。

]# xenpm get-cpufreq-para
cpu id               : 0
affected_cpus        : 0
cpuinfo frequency    : max [2301000] min [1200000] cur [2301000]
scaling_driver       : acpi-cpufreq
scaling_avail_gov    : userspace performance powersave ondemandcurrent_governor     : performance
scaling_avail_freq   : *2301000 2300000 2200000 2100000 2000000 1900000 1800000 1700000 1600000 1500000 1400000 1300000 1200000
scaling frequency    : max [2301000] min [1200000] cur [2301000]
turbo mode           : enabled
[...]

このコマンドによって、コンピュート・ノード内のすべてのCPUがリストされます。 current_governorパラメータがperformance以外に設定されている場合、Current Governor構成を変更する必要があります。

パフォーマンス・モードを手動で設定するには、次のコマンドを入力します: xenpm set-scaling-governor performance

この設定を永続的にするには、grub.cfgファイルに追加します。

  1. 次の例に示すように、/etc/default/grubテンプレート・ファイルにxen cpu頻度設定を追加します。

    GRUB_CMDLINE_XEN="dom0_mem=max:6144M allowsuperpage dom0_vcpus_pin dom0_max_vcpus=20 cpufreq=xen:performance max_cstate=1"
  2. 次のコマンドを使用して、grub.cfgを再構築します。

    # grub2-mkconfig -o /boot/grub2/grub.cfg