14.9 カスタム収集の実行
カスタム収集オプションを使用して、診断収集をデフォルトから変更します。
- 診断データ収集の期間の調整
Oracle Trace File Analyzerは、過去12時間以内に更新された重要なログの切捨ておよび収集を行います。 - 特定のイベントの収集
デフォルトの診断収集を実行するか、最近のインシデントのリストからイベントを選択して、そのイベントのみの診断データを収集します。 - 大きなファイルの診断収集からの除外
大きすぎるファイルが収集を遅延させたり、停止させるのを防ぎます。 - 特定のノードからの収集
- 特定のコンポーネントからの収集
- 特定のディレクトリからの収集
- 収集名の変更
- zipファイルのコピーおよびファイルの切捨ての禁止
- サイレント収集の実行
- コア・ファイルの収集の禁止
- インシデント・パッケージング・サービス(IPS)パッケージの収集
Oracleデータベースによって、インシデント・パッケージング・サービス・パッケージの問題の詳細が、後で診断するためにADRに格納されます。
Parent topic: オンデマンド診断収集の使用
14.9.1 診断データ収集の期間の調整
Oracle Trace File Analyzerは、過去12時間以内に更新された重要なログの切捨ておよび収集を行います。
より短い期間のログのみが必要であることがわかっている場合は、この収集期間を短縮できます。収集期間を短縮することで、可能なかぎり収集を少なくし、迅速に実行できます。
収集の期間は、次の4つの方法で指定できます。
表14-7 収集期間の指定方法
コマンド | 説明 |
---|---|
|
過去n時間またはn日間を対象に収集します。 |
|
特定の日付(オプションで時刻を指定)を対象に収集します。 有効な日付と時刻の形式:
|
|
指定した日付(オプションで時刻を指定)の間を対象に収集します。 有効な日付と時刻の形式:
|
|
指定した日付を対象に収集します。 有効な日付フォーマット:
|
親トピック: カスタム収集の実行
14.9.2 特定のイベントの収集
デフォルトの診断収集を実行するか、最近のインシデントのリストからイベントを選択して、そのイベントのみの診断データを収集します。
実行する操作を選択します。
- 特定の最近のイベントに対する診断収集
- デフォルトの時間範囲の診断収集
特定のイベントを収集する場合
親トピック: カスタム収集の実行
14.9.3 大きなファイルの診断収集からの除外
大きすぎるファイルが収集を遅延させたり、停止させるのを防ぎます。
診断収集コマンドに対してtfactl set maxfilecollectionsize
を実行し、指定されたサイズより大きいファイルの最後の200 KBのみを考慮します。
親トピック: カスタム収集の実行
14.9.6 特定のディレクトリからの収集
Oracle Trace File Analyzerは、すべてのOracle診断を検出し、タイプと最終更新時間に基づいて関連ファイルを収集します。
他のファイルを収集する場合は、追加のディレクトリを指定できます。Oracle Trace File Analyzerは関連する時間範囲(デフォルトでは12時間)内に更新されたファイルのみを収集します。
最終更新時間に関係なく、すべてのファイルの収集を構成できます。-collectall
オプションを使用して、ディレクトリごとに構成します。
特定のディレクトリから収集するには:
関連項目
親トピック: カスタム収集の実行
14.9.7 収集名の変更
Oracle Trace File Analyzerは収集を圧縮し、次の命名形式を使用して、zipファイルをリポジトリ・ディレクトリに格納します。
repository/collection_date_time/node_all/node.tfa_date_time.zip
zipファイルの名前の変更には、次のオプションのみを使用する必要があります。ファイル名を手動で変更すると、Oracleサポートの様々なセルフサービス・ツールで収集を使用できなくなります。
収集名を変更するには:
関連項目
親トピック: カスタム収集の実行
14.9.8 zipファイルのコピーおよびファイルの切捨ての禁止
デフォルトでは、Oracle Trace File Analyzer Collectorは次のように動作します。
-
リモート・ノードから開始ノードにすべてのzipファイルをコピーします。
-
関連する時間の前後でファイルを切り捨てます。
zipファイルのコピーおよびファイルの切捨てを禁止するには:
関連項目
親トピック: カスタム収集の実行
14.9.11 インシデント・パッケージング・サービス(IPS)パッケージの収集
Oracleデータベースによって、インシデント・パッケージング・サービス・パッケージの問題の詳細が、後で診断するためにADRに格納されます。
構文
Oracle Trace File Analyzerは、IPSを実行し、これらのパッケージを問い合せて収集します。
tfactl ips option
表14-9 tfactl ipsコマンドのパラメータ
コマンド | 説明 |
---|---|
|
IPSを実行します。 |
|
すべてのIPSインシデントを表示します。 |
|
すべてのIPSの問題を表示します。 |
|
すべてのIPSパッケージを表示します。 |
|
使用可能なすべての |
|
プロンプトに続けて、IPS収集を実行します。すべての標準の |
|
サイレント・モードでIPS収集を実行します。 |
|
特定のインシデントIDに関するADRの詳細を収集します。 |
|
特定の問題IDに関するADRの詳細を収集します。 |
IPSパッケージの内容を変更できます。次のオプションを使用します。
-
収集を開始します。
-
-manageips
オプションを使用して、収集を一時停止します。次に例を示します。
$ tfactl diagcollect -ips -incident incident_id -manageips -node local
-
print suspendedips
オプションを使用して、一時停止した収集を見つけます。次に例を示します。
$ tfactl print suspendedips
-
パッケージを操作します。
-
-resumeips
オプションを使用して、収集を再開します。次に例を示します。
$ tfactl diagcollect -resumeips collection_id
関連項目
親トピック: カスタム収集の実行