F バックグラウンド・プロセス

V$PROCESSでリストされるプロセスのうち、PNAME列の値がNULLではないものをすべて、Oracle Databaseバックグラウンド・プロセスと定義しています。

表F-1に、Oracle Databaseのバックグラウンド・プロセスを示します。

この表の外部プロパティ列には、プロセスが実行されるインスタンスのタイプのリストを示します。プロセスが特定の機能専用の場合には、その機能名が外部プロパティ列に示されます。

ノート:

LinuxおよびUNIX上でTHREADED_EXECUTION初期化パラメータがTRUEに設定されている場合、バックグラウンド・プロセスのDBWPMONPSPおよびVKTMはオペレーティング・システム・プロセスとして実行され、他のバックグラウンド・プロセスはオペレーティング・システム・スレッドとして実行されます。

THREADED_EXECUTION初期化パラメータの詳細は、THREADED_EXECUTIONを参照してください。

表F-1 バックグラウンド・プロセス

名前 正式名 概略 詳細 外部プロパティ

ABMR

自動BMRバックグラウンド・プロセス

重複するブロック・メディア・リカバリ要求のフィルタリング、フラッド制御など、タスクの実行を調整する

プロセスがABMRにブロック・メディア・リカバリ要求を発行すると、ABMRはスレーブ・プロセス(BMRn)を動的に起動してリカバリを実行する。ABMRとBMRnは、アイドル状態が長時間続くと終了する。

関連項目: 『Oracle Databaseバックアップおよびリカバリ・ユーザーズ・ガイド

データベース・インスタンス

ACFS

ASMクラスタ・ファイル・システムCSSプロセス

CSS内のクラスタ・メンバーシップを追跡して、ファイル・システム・ドライバにメンバーシップの変更を通知する

ACFSはCSSメンバーシップの変更をOracle Cluster File Systemに転送する。このようなメンバーシップの変更は、ファイル・システムがクラスタ内のファイル・システムの一貫性を保持するために必要である。

Oracle ASMインスタンス、Oracle RAC

ACMS

メモリー・サービスへのアトミック制御ファイル・プロセス

Oracle RAC環境内のすべてのインスタンス上の対応するSGAと、制御ファイル・リソースへの更新の一貫性が保持されるように調整する

ACMSプロセスは調整しているコール元と連携して、障害状況でもOracle RAC内のすべてのインスタンスで確実に操作が実行されるようにする。ACMSプロセスでは、分散操作がコールされる。その結果、このプロセスは様々な動作をする可能性がある。通常、ACMSの動作は、インスタンス間の一部の操作に対応する、小規模な非ブロック化状態変更に限定されている。

データベース・インスタンス、Oracle RAC

AMBn

「ASMB, AMBnを参照

APnn

データベース適用プロセス・コーディネータ・プロセス

リーダー・サーバーからトランザクションを取得して適用サーバーに渡す

コーディネータ・プロセス名はAPnn(nnには文字および数字が含まれる)。

コーディネータ・プロセスの詳細は、XStreamの場合はV$XSTREAM_APPLY_COORDINATOR、Oracle GoldenGateの場合はV$GG_APPLY_COORDINATORを参照。

関連項目: Oracle DatabaseのXStreamガイド

データベース・インスタンス、ロジカル・スタンバイ、XStreamインバウンド・サーバー、XStreamアウトバウンド・サーバー、GoldenGate Integrated Replicat

AQPC

AQプロセス・コーディネータ

インスタンスのAQグローバル・コーディネータごと

AQPCは、開始、停止などのコマンドや他の管理タスクを含むAQマスター・クラス・プロセスの管理タスクを実行する。このプロセスは、インスタンスの起動時に自動的に開始される。

データベース・インスタンスのアドバンスト・キューイング

ARB0

ASMリバランス・プロセス

Oracle ASMディスク・グループ内のデータ・エクステントのリバランスを行う

ARB0は、ディスクの再調整の最大能力として、Oracle ASMインスタンスのASM_POWER_LIMIT初期化パラメータの値を使用します。

Oracle ASMインスタンス

ARCn

アーカイバ・プロセス

REDOログ・ファイルが一杯になるか、オンラインREDOログの切替えが発生した場合に、REDOログ・ファイルをアーカイブ記憶領域にコピーする

ARCnプロセスは、データベースがARCHIVELOGモードに設定され、自動アーカイブが使用可能になっている場合にのみ存在し、存在する場合、ARCnオンラインREDOログ・ファイルをアーカイブする。オンラインREDOログ・グループがアーカイブされるまで、LGWRはそれを再利用して上書きできない。

一杯になったオンラインREDOログが遅延なく確実にアーカイブされるように、データベースは必要に応じて複数のアーカイバ・プロセスを起動する。可能なプロセスは、ARC0からARC9およびARCaからARCt。

LOG_ARCHIVE_MAX_PROCESSES初期化パラメータには、データベースが最初に起動するARCnプロセスの数を指定する。

関連項目: 『Oracle Database概要』および『Oracle Database管理者ガイド』

データベース・インスタンス

ARSn

ASMリカバリ・スレーブ・プロセス

ASMトランザクション操作をリカバリする

ASM RBALバックグラウンド・プロセスは、これらのスレーブ・プロセスを1つ以上調整して起動し、異常終了したASMトランザクション操作をリカバリする。これらのプロセスは、Oracle ASMインスタンスでのみ実行される。

可能なプロセスは、ARS0-ARS9。

Oracle ASMインスタンス

ASMB, AMBn

ASMバックグラウンド・プロセス

Oracle ASMインスタンスと通信して、記憶域の管理と統計情報の提供を行う

データベース・インスタンスでは、ASMBおよびAMBnプロセスによってデータベース・インスタンスがOracle ASMディスク・グループにアクセスするためにOracle ASMインスタンスに接続できるようになります。可能なプロセスは、ASMBおよびAMB1-AMB3です。

Oracle ASMインスタンスでは、ASMCMD cpコマンドの実行時またはデータベース・インスタンスの最初の起動時(サーバー・パラメータ・ファイルがOracle ASMに格納されている場合)にASMBプロセスが実行されます。ASMBはOracle ASM上のOracle Cluster Registryとも連携する。可能なプロセスはASMBのみです(Oracle ASMインスタンスではAMBnプロセスは実行されません)。

Oracle IOServer (IOS)インスタンスでは、ASMBプロセスによってIOSインスタンスがOracle ASMディスク・グループにアクセスするためにOracle ASMインスタンスに接続できるようになります。可能なプロセスはASMBのみです(IOSインスタンスではAMBnプロセスは実行されません)。

データベース・インスタンス、Oracle ASMインスタンス、Oracle IOServer (IOS)インスタンス

ASnn

データベース適用リーダー・サーバーまたは適用サーバー

論理変更レコード(LCR)間の依存性を計算して、メッセージをトランザクションにアセンブルする(リーダー・サーバー)

LCRをデータベース・オブジェクトに適用するか、またはLCRとユーザー・メッセージを適切な適用ハンドラに渡す(適用サーバー)

リーダー・サーバーは、LCR間の依存性を計算してトランザクションにアセンブルすると、そのトランザクションをコーディネータ・プロセスに戻す。リーダー・サーバーのバックグラウンド・プロセスの詳細は、V$STREAMS_APPLY_READERV$XSTREAM_APPLY_READERおよびV$GG_APPLY_READERを問い合せる。

適用サーバーはコーディネータ・バックグラウンド・プロセスからトランザクションを受信すると、LCRにデータベースの変更を適用するか、適用ハンドラにLCRまたはメッセージを送信する。適用サーバーはキューをエンキューすることもできる。エラーが発生すると、適用サーバーはユーザー指定の競合ハンドラまたはエラー・ハンドラを使用してエラーの解決を試みる。エラーを解決できない場合は、トランザクションをロールバックして、すべてのメッセージを含めトランザクション全体をエラー・キューに配置する。適用サーバーが完了済トランザクションをコミットした場合、そのトランザクションは適用される。トランザクションをエラー・キューに配置してコミットした場合にも、トランザクションは適用される。適用サーバーのバックグラウンド・プロセスの詳細は、V$STREAMS_APPLY_SERVERビューで参照。XStreamインバウンド・サーバーの詳細は、V$XSTREAM_APPLY_SERVERを問い合せる。GoldenGate Integrated Replicatの詳細は、V$GG_APPLY_SERVERを問い合せる。

コーディネータ・プロセス名はASnn(nnには文字および数字が含まれる)。

データベース・インスタンス、XStreamアウトバウンド・サーバー、XStreamインバウンド・サーバー、GoldenGate Integrated Replicat

BMRn

自動ブロック・メディア・リカバリ・スレーブ・プール・プロセス

リアルタイムで読取り可能なスタンバイ・データベースからブロックをフェッチする

プロセスがABMRにブロック・メディア・リカバリ要求を発行すると、ABMRはスレーブ・プロセス(BMRn)を動的に起動してリカバリを実行する。BMRnプロセスは、リアルタイムで読取り可能なスタンバイ・データベースからブロックをフェッチする。ABMRとBMRnは、アイドル状態が長時間続くと終了する。

関連項目: 『Oracle Databaseバックアップおよびリカバリ・ユーザーズ・ガイド

データベース・インスタンス

Bnnn

GMON用ASMブロッキング・スレーブ・プロセス

Oracle ASMディスク・グループでメンテナンス・アクションを実行する

Bnnnは、GMONにかわって、リソースを待機する必要のあるアクションを実行する。GMONは高い可用性を保つ必要があるため、待機できない。

Bnnnスレーブは、Oracle ASMディスク・グループで1つのディスクがオフラインになると起動される。このスレーブでは、オフライン・タイマー処理とディスクの削除が実行される。負荷に応じて、最大5つのプロセス(B000からB004)が存在できる。

Oracle ASMインスタンス

BWnn

データベース・ライター・プロセス

変更されたブロックをデータベース・バッファ・キャッシュからデータ・ファイルに書き込む。

BWnnプロセスの詳細は、この表のDBWnプロセスの「詳細」を参照。

データベース・インスタンス

CJQ0

ジョブ・キュー・コーディネータ・プロセス

データ・ディクショナリから実行する必要のあるジョブを選択し、ジョブを実行するジョブ・キュー・スレーブ・プロセス(Jnnn)を起動する

CJQ0は、必要に応じてOracle Schedulerにより自動的に起動および停止される。

JOB_QUEUE_PROCESSES初期化パラメータには、ジョブの実行に対して作成可能なプロセスの最大数を指定する。CJQ0は、実行するジョブ数と使用可能なリソースに応じた数のジョブ・キュー・プロセスのみを起動する。

関連項目: 『Oracle Database概要』および『Oracle Database管理者ガイド』

データベース・インスタンス

CKPT

チェックポイント・プロセス

チェックポイントでDBWnにシグナルを送り、データベースのすべてのデータ・ファイルと制御ファイルを更新して、最新のチェックポイントを示す

特定の時刻に、CKPTは使用済バッファの書込みを開始するようDBWnにメッセージを送って、チェックポイント要求を開始する。個々のチェックポイント要求の完了時に、CKPTはデータ・ファイル・ヘッダーおよび制御ファイルを更新して最新のチェックポイントを記録する。

CKPTは、メモリー量がPGA_AGGREGATE_LIMIT初期化パラメータの値を超えているかどうかを3秒ごとにチェックし、超えている場合はPGA_AGGREGATE_LIMITに記述されているアクションを実行する。

関連項目: 『Oracle Database概要』

データベース・インスタンス、Oracle ASMインスタンス

CLnn

クリーンアップ・スレーブ・プロセス

使用不能プロセスのクリーンアップの実行

使用不能プロセスのクリーンアップおよびセッションの強制終了における、スレーブのクリーンアップのアシスト。スレーブの数は、実行するクリーンアップ作業の量と現在のクリーンアップ効率に比例する。

データベース・インスタンス、Oracle ASMインスタンス

CLG

永続的なクラスタ・フラッシュ・キャッシュのバックグラウンド・プロセス

Oracle Data Applianceのみ、このプロセスが、使用不能インスタンスのデータベース・フラッシュ・キャッシュのリカバリに関連するアクションを実行する

Oracle Data Applianceのみ、インスタンスがクラッシュした場合に、残っているインスタンスが使用不能になったインスタンスのデータベースのフラッシュ・キャッシュをリカバリする。CLGプロセスは、使用不能になったインスタンスのデータベース・フラッシュ・キャッシュのスキャンに関連するアクションを実行し、使用不能になったインスタンスがマスターであるフラッシュ・ブロックを要求する。

データベース・インスタンス、Oracle RAC

CLMN

クリーンアップ・メイン・プロセス

使用不能プロセス、強制終了されたセッション、強制終了されたトランザクションおよび強制終了されたネットワーク接続のクリーンアップを実行する

CLMNは、周期的に次のすべてのもののクリーンアップを実行する: 使用不能プロセス、強制終了されたセッション、トランザクションおよびネットワーク接続、アイドル・タイムアウトを超過したアイドル・セッション、デタッチされたトランザクションおよびデタッチされたネットワーク接続。

データベース・インスタンス、Oracle ASMインスタンス

CPnn

データベース取得プロセス

LogMinerのインフラストラクチャを使用して、REDOログからデータベースの変更を取得する

取得プロセス名はCPnn(nnには文字と数字が含まれる)。基になるLogMinerプロセス名はMSnn(nnには文字と数字が含まれる)。取得プロセスには、1つのリーダー・サーバー(REDOログを読み取ってリージョンに分割する)、1つ以上のプリペアラ・サーバー(REDOログをスキャンする)、1つのビルダー・サーバー(プリペアラ・サーバーからREDOレコードをマージする)が含まれる。リーダー・サーバー、プリペアラ・サーバーおよびビルダー・サーバーはそれぞれが1つのプロセスである。このバックグラウンド・プロセスの詳細は、V$XSTREAM_CAPTUREビューおよびV$GOLDENGATE_CAPTUREビューを問い合せる。

関連項目: Oracle DatabaseのXStreamガイド

データベース・インスタンス、XStreamアウトバウンド・サーバー

CRnn

LMS CRスレーブ・プロセス

大量のUNDOの適用が必要なブロックがLMSをブロックしないように、LMSから作業をオフロードする。このような要求は、LMSが停止されないように、スレーブに渡される

LMSプロセス当たりCRプロセスを最大8個まで(名前はCR00からCR07まで)保持できる。各LMSには類似した名前の固有のセットがある。CRnnプロセスはスレッドであり、プロセスIDの部分は所有するLMSのプロセスIDと同じになる。

CRnnプロセスの名前の形式は、CR0n_<spawning process id>_<thread id>となる。

Oracle RAC

CSnn

I/O測定プロセス

記憶域測定の一部として記憶域にI/Oを発行する。

CSnnスレーブ・プロセスは、DBMS_RESOURCE_MANAGER.CALIBRATE_IO()プロシージャの実行時に起動される。データベースの各ノードのCPUごとに1つのスレーブ・プロセスがある。

データベース・インスタンス、Oracle RAC

CTWR

変更トラッキング書込みプロセス

Recovery Managerのブロック・チェンジ・トラッキング機能の一部として、変更されたデータ・ブロックを追跡する

CTWRは、プライマリ・データベースでのREDOの生成時およびスタンバイ・データベースでのREDOの適用時に、変更されたブロックを追跡する。プロセスはデータベースのタイプに応じて多少異なる。

関連項目: 『Oracle Databaseバックアップおよびリカバリ・ユーザーズ・ガイド

データベース・インスタンス

CXnn

伝播送信者プロセス

LCRを伝播の受信者に送信する

伝播送信者プロセス名はCXnn(nnには文字と数字が含まれる)。伝播送信者の詳細は、V$PROPAGATION_SENDERビューで参照。

データベース・インスタンス、XStreamアウトバウンド・サーバー

DBRM

データベース・リソース・マネージャ・プロセス

リソース・プランを設定して、データベース・リソース・マネージャに関連するその他のタスクを実行する

リソース・プランが有効でない場合、このプロセスはアイドル状態になる。

関連項目: 『Oracle Database管理者ガイド』

データベース・インスタンス

DBWn

データベース・ライター・プロセス

変更されたブロックをデータベース・バッファ・キャッシュからデータ・ファイルに書き込む。

データベース・ライター・プロセスでは、主としてブロック・データをディスクに書き込む。また、チェックポイント、ファイル・オープンの同期化、ブロック書込み記録のロギングも処理する。

多くの場合、データベース・ライター・プロセスで書き込まれるブロックは、ディスク全体に分散される。このため、この書込みは、LGWRが実行する順次書込みよりも遅くなる傾向があります。効率が向上する場合は、データベース・ライター・プロセスでマルチブロック書込みが実行される。マルチブロック書込みで書き込まれるブロックの数は、オペレーティング・システムに応じて異なる。

データベース・ライター・プロセスの数は、DB_WRITER_PROCESSES初期化パラメータで指定する。1から100のデータベース・ライター・プロセスを指定できる。最初の36のデータベース・ライター・プロセスの名前は、DBW0-DBW9およびDBWa-DBWzとなる。37から100までのデータベース・ライター・プロセスの名前はBW36-BW99となる。データベースはDB_WRITER_PROCESSESパラメータに対して適切なデフォルト設定を選択するか、またはユーザー指定の設定をCPUとプロセッサ・グループの数に基づいて調整する。

関連項目: DB_WRITER_PROCESSES

データベース・インスタンス

DIA0

診断プロセス

ハングおよびデッドロックを検出して解決する

データベース・インスタンス、Oracle ASMインスタンス

DIAG

診断取得プロセス

診断ダンプを実行する

DIAGは他のプロセスから要求された診断ダンプおよびプロセスまたはインスタンスの終了によってトリガーされるダンプを実行する。Oracle RACでは、DIAGはリモート・インスタンスから要求されたグローバル診断ダンプを実行する。

データベース・インスタンス、Oracle ASMインスタンス

DMnn

データ・ポンプ・マスター・プロセス

データ・ポンプのワーカー・プロセスによって実行されるデータ・ポンプ・ジョブ・タスクを調整し、クライアント間の相互作用を処理する。

データ・ポンプ・マスター(制御)プロセスはジョブ作成時に起動され、データ・ポンプ・ジョブによって実行されるすべてのタスクを調整する。これは、クライアント間の相互作用と通信をすべて処理し、すべてのジョブ・コンテキストを確立し、ジョブにかわってすべてのワーカー・プロセスのアクティビティを調整する。

データベース・インスタンス、データ・ポンプ

DMON

Data Guard Brokerモニター・プロセス

Data Guard Broker構成に属するデータベースを管理および監視する

Data Guard Brokerを起動すると、DMONプロセスが作成される。DMONは、ブローカが管理するすべてのデータベース・インスタンスに対して実行される。DMONはローカル・データベースとやり取りするとともに、他のデータベースのDMONプロセスともやり取りして、要求された機能を実行する。また、DMONはブローカ構成の状態を監視して、すべてのデータベース間で構成の記述の一貫性を確保する。

DMONは、ブローカ構成内のすべてのデータベース・オブジェクトに関するプロファイルをバイナリ構成ファイル内で保持する。このファイルのコピーは、ブローカ構成に属する各データベースのDMONプロセスによって保持される。DG_BROKER_START初期化パラメータにtrueを設定すると、このプロセスが作成される。

関連項目: 『Oracle Data Guard Broker』

データベース・インスタンス、Data Guard

Dnnn

ディスパッチャ・プロセス

共有サーバー・アーキテクチャでネットワーク通信を実行する

共有サーバー・アーキテクチャでは、クライアントはディスパッチャ・プロセスに接続する。これによって、各接続に対してバーチャル・サーキットが形成される。クライアントがサーバーにデータを送信すると、ディスパッチャはバーチャル・サーキットにデータを受信し、アイドル状態の共有サーバーによって取得される共通キューにアクティブ・サーキットを配置する。共有サーバーはバーチャル・サーキットからデータを読み取り、要求の完了に必要なデータベース作業を実行する。共有サーバーがクライアントにデータを送信する必要がある場合、共有サーバーはデータをバーチャル・サーキットに書き戻し、ディスパッチャがそのデータをクライアントに送信する。クライアント要求の完了後、共有サーバーはバーチャル・サーキットを解放してディスパッチャに戻し、他のクライアントに対応できる状態になる。

いくつかの初期化パラメータは共有サーバーに関連している。主なパラメータは、DISPATCHERSSHARED_SERVERSMAX_SHARED_SERVERSLOCAL_LISTENERREMOTE_LISTENER

関連項目: 『Oracle Database概要』

データベース・インスタンス、共有サーバー

DSKM

スレーブDiskmonプロセス

データベース間のパイプ、Oracle ASMインスタンスおよびマスターDiskmonデーモンとして動作し、Exadataストレージに情報を伝達する

このプロセスは、Exadataストレージが使用される場合にのみアクティブになる。DSKMは、Exadata I/OフェンシングおよびExadataセル障害処理に関連する操作を実行する。

Oracle ASMインスタンス、Exadata

DWnn

データ・ポンプ・ワーカー・プロセス

データ・ポンプ・マスター・プロセスにより割り当てられたデータ・ポンプ・タスクを実行する

データ・ポンプ・ワーカー・プロセスは、データ・ポンプ・マスター・プロセスにより割り当てられたタスクを実行する(メタデータおよびデータのロード、アンロードなど)。

データベース・インスタンス

EMNC

EMONコーディネータ・プロセス

データベース・イベントの管理および通知を調整する

EMNCはマスター・バックグラウンド・プロセスであり、データベースでのイベントの管理および通知アクティビティ(Streamsでのイベント通知、連続問合せ通知、高速アプリケーション通知など)を調整する。

データベース・インスタンス

Ennn

EMONスレーブ・プロセス

データベース・イベントの管理および通知を実行する

データベース・イベントの管理や通知に関する負荷は、EMONスレーブ・プロセス間に分散される。これらのプロセスは並行してシステム通知作業を行うことによって、より大量の通知処理、応答時間の短縮、ステージング通知の共有メモリー使用量の削減を実現する。

データベース・インスタンス

FBDA

フラッシュバック・データ・アーカイバ・プロセス

フラッシュバック・データ・アーカイブに追跡対象の表の履歴行をアーカイブし、アーカイブの領域、編成、保存を管理する

追跡対象の表を変更するトランザクションがコミットされると、FBDAはその行の事前イメージをアーカイブに格納する。FBDAは、現在の行にメタデータを保持し、アーカイブされたデータの量を追跡する。

FBDAは、フラッシュバック・データ・アーカイブの領域、編成(表領域のパーティション化)、保存についても自動的に管理する。また、FBDAは追跡対象のトランザクションのアーカイブの進捗状況も記録する。

関連項目: 『Oracle Database開発ガイド』

データベース・インスタンス

FDnn

Oracle ASM失効FDクリーンアップ・スレーブ・プロセス

フォアグラウンド・プロセスでOracle ASMの失効したファイル記述子をクリーンアップする

このプロセスは、Oracle ASMディスクがグローバルにクローズされた場合に、Oracle ASM失効ファイル記述子をフォアグラウンド・プロセスでクリーンアップする。

データベースおよびOracle ASMインスタンス

FENC

フェンス監視プロセス

Oracle ASMインスタンスを使用中のRDBMSインスタンスのフェンス要求を処理する

CSSは、Oracle ASMインスタンスと常時動作I/Oに接続されているRDBMSインスタンスを監視する。障害が発生したためRDBMSインスタンスが終了すると、RDBMSインスタンスからの未処理I/Oはすべて排出され、新しいI/Oは拒否される。FENCは、CSSDからフェンス要求を受け取って処理する。

Oracle ASMインスタンス

FMON

ファイル・マッピング・モニター・プロセス

Oracle Databaseファイル・マッピング・インタフェース用のマッピング情報を管理する

DBMS_STORAGE_MAPパッケージによってマッピング操作を制御できる。ユーザーの指示があると、FMONはマッピング情報を作成してSGAに格納し、変更の発生時にその情報をリフレッシュし、データ・ディクショナリに保存して、インスタンス起動時にその情報をSGAにリストアする。

FILE_MAPPING初期化パラメータにtrueを設定すると、FMONはデータベースによって起動される。

データベース・インスタンス、Oracle ASMインスタンス

FSFP

Data Guard Brokerファスト・スタート・フェイルオーバーPingerプロセス

プライマリとターゲット・スタンバイ・データベース間のファスト・スタート・フェイルオーバー状態を保持する

FSFPはファスト・スタート・フェイルオーバーが有効な場合に作成される。

データベース・インスタンス、Data Guard

GCRn

グローバル競合解消スレーブ・プロセス

LMHBにかわって、同期タスクを実行する

GCRnプロセスは、LMHBが同期タスクまたはリソース集中タスクを実行するために必要に応じて開始および停止する一時スレーブのことです。

データベース・インスタンス、Oracle ASMインスタンス、Oracle RAC

GEN0

一般タスク実行プロセス

SQLとDMLを含む要求されたタスクを実行する

データベース・インスタンス、Oracle ASMインスタンス、Oracle ASMプロキシ・インスタンス

GMON

ASMディスク・グループ・モニター・プロセス

マウントされているすべてのOracle ASMディスク・グループを監視する

GMONは、Oracle ASMインスタンスにマウントされているすべてのディスク・グループを監視し、ディスクのメンバーシップと状態に関する情報の一貫性を保持する。メンバーシップはディスクの追加および削除によって変更され、ディスクの状態はディスクのオフライン化またはオンライン化によって変更される。

Oracle ASMインスタンス

GTXn

グローバル・トランザクション・プロセス

Oracle RAC環境でXAグローバル・トランザクションを透過的にサポートする

このプロセスは、クラスタ全体のXAグローバル・トランザクションに関するグローバル情報の保持に役立つ。また、クラスタ内の任意の場所でグローバル・トランザクションに対して2フェーズ・コミットを実行する場合にも役立ち、Oracle RACデータベースは、外部で調整された分散トランザクションに対して単一システムとして動作することができる。

GLOBAL_TXN_PROCESSES初期化パラメータには、GTXnプロセスの数を指定する(nは、0から9またはaからj)。データベースは、XAグローバル・トランザクションのワークロードに基づいてこれらのプロセスの数を自動的に調整する。パラメータに0を設定すると、これらのプロセスを無効にできる。ただし、これらのプロセスを無効にした状態でXAグローバル・トランザクションの実行を試みた場合は、エラーが返される。

関連項目: 『Oracle Real Application Clusters管理およびデプロイメント・ガイド』

データベース・インスタンス、Oracle RAC

Innn

ディスクおよびテープI/Oスレーブ・プロセス

DBWR、LGWRまたはRMANバックアップ・セッションのかわりに起動され、I/Oスレーブ・プロセスとして機能する

I/Oスレーブ・プロセスは、非同期I/Oサポートを利用できないプラットフォーム上で構成できる。これらのスレーブを起動するには、サーバー・パラメータ・ファイルで対応するスレーブを有効にするパラメータを設定する。I/Oスレーブは、基になるプラットフォームが非同期I/Oをネイティブ・サポートしていない場合に、非同期I/Oの動作をシミュレートする。

データベース・インスタンス

IMCO

インメモリー・コーディネータ

インメモリー有効化オブジェクトのバックグラウンド移入および再移入を開始する

IMCOバックグラウンド・プロセスでは、優先度がLOW/MEDIUM/HIGH/CRITICALのインメモリー有効化オブジェクトの移入(再移入)を開始する。優先度がNONEのインメモリー有効化オブジェクトは再移入されないが、問合せ時にWnnnプロセス経由で要求に応じて移入される。IMCOバックグラウンド・プロセスでは、インメモリー・オブジェクトの再移入の開始も可能。

Oracle Database 19c以降、IMXT (インメモリー外部表)セグメントはIMCOバックグラウンド・プロセスによって削除されます。以前のリリースでは、IMXTセグメントはフォアグラウンド・プロセスによって削除されていました。

データベース・インスタンス

IMR0

インスタンス・メンバー・リカバリ・スレーブ・プロセス

LMONにかわって、同期タスクを実行する

IMR0バックグラウンド・プロセスは、LMONにかわってインスタンス・メンバー・リカバリの同期操作を実行する

Oracle RAC、データベース・インスタンス、Oracle ASMインスタンス

INSV

Data Guard Brokerインスタンス・スレーブ・プロセス

Oracle RAC環境内のインスタンス間でData Guard Brokerの通信を実行する

DG_BROKER_START初期化パラメータにtrueを設定すると、INSVが作成される。

データベース・インスタンス、Data Guard

IPC0

IPCサービス・バックグラウンド・プロセス

IPC (プロセス間通信)メソッドに基づいた、基本的なメッセージとRDMAプリミティブ用の一般的なバックグラウンド・サーバー。

IPC0は、非常に高いレートで受信する接続要求を処理すると同時に、UDP、RDS、InfiniBand、RCなどの複数の転送で基本的なメッセージおよびRDMAプリミティブをサポートするように再構成する。

Oracle RAC

Jnnn

ジョブ・キュー・スレーブ・プロセス

ジョブ・コーディネータから割り当てられたジョブを実行する

ジョブ・スレーブ・プロセスは、ジョブが実行される時間にジョブ・コーディネータによって作成または起動される。

ジョブ・スレーブは、ジョブの実行に必要なすべてのメタデータをデータ・ディクショナリから収集する。スレーブ・プロセスはジョブの所有者としてデータベース・セッションを開始し、トリガーを実行し、ジョブを実行する。ジョブが完了すると、スレーブ・プロセスはコミットし、適切なトリガーを実行してセッションをクローズする。他のジョブの実行が必要な場合、スレーブはこの操作を繰り返すことができる。

データベース・インスタンス

JPn

Javaパッチ・スレーブ・プロセス

データベース・クラス内のJavaのパッチ適用および更新

JPnは、データベース・クラス内のJavaにパッチを適用して更新する。これはOracle Real Application Clusters (Oracle RAC)データベースを起動するのみで、データベース・オブジェクト内のJavaのパッチ適用はデータベース・インスタンスの1つが担当する。マルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)の場合は、プロセスがそれぞれのプラガブル・データベース(PDB)を個別に更新する。JPnは、自動的に開始され、ユーザーの介入を必要としない。

Oracle RAC

LCKn

ロック・プロセス

グローバル・エンキュー要求とインスタンス間ブロードキャストを管理する

このプロセスは、データ・ブロック以外のリソースに対するすべての要求を処理する。たとえば、LCKnはライブラリ・キャッシュ要求および行キャッシュ要求を管理する。

可能なプロセスは、LCK0およびLCK1。

データベース・インスタンス、Oracle ASMインスタンス、Oracle RAC

LDDn

グローバル・エンキュー・サービス・デーモン・ヘルパー・スレーブ

様々なタスクでLMDnプロセスを支援する

LDDnプロセスは、LMDnプロセスによってオンデマンドで起動されるスレーブ・プロセスである。一定のワークロードによってパフォーマンス・ボトルネックが発生し始めると、様々なタスクで専用LMDnプロセスを支援するために起動される。これらのスレーブ・プロセスは、オンデマンドで起動して不要になったらシャットダウンできるように、一時的なものである。最大36 (LDD0-LDDz)まで可能。

データベース・インスタンス、Oracle ASMインスタンス、Oracle RAC

LGnn

ログ・ライター・ワーカー

REDOログを書き込む

LGWRは、マルチプロセッサ・システム上でワーカー・プロセスを作成し、REDOログへの書込みパフォーマンスを改善する。LGWRワーカーは、SYNCスタンバイ接続先がある場合は使用されない。

可能なプロセスは、LG00-LG99。

データベース・インスタンス

LGWR

ログ・ライター・プロセス

オンラインREDOログにREDOエントリを書き込む

REDOログ・エントリは、システム・グローバル領域(SGA)のREDOログ・バッファに生成される。LGWRは、REDOログ・ファイルにREDOログ・エントリを順番に書き込む。データベースに多重化されたREDOログがある場合、LGWRはREDOログ・ファイルのグループにREDOログ・エントリを書き込む。

関連項目: 『Oracle Database概要』および『Oracle Database管理者ガイド』

データベース・インスタンス、Oracle ASMインスタンス

LMnn

参照: LMSn、LMnn

LMDn

グローバル・エンキュー・サービス・デーモン・プロセス

他のインスタンスから受信するリモート・リソース要求を管理する

LMDnは、グローバル・エンキュー・サービスによって管理されるエンキュー・リソースを処理する。特に、受信したエンキュー要求メッセージを処理して、グローバル・エンキューへのアクセスを制御する。また、分散デッドロックの検出も行う。最大36 (LMD0-LMDz)まで可能。

データベース・インスタンス、Oracle ASMインスタンス、Oracle RAC

LMFC

ロック・マネージャ・フラッシュ・キャッシュ・プロセス

Oracle Database Applianceのみ、使用不能インスタンスのデータベース・フラッシュ・キャッシュのリカバリに関連するアクションを実行する。

Oracle Database Applianceのみ、インスタンスがクラッシュした場合に、残っているインスタンスが使用不能になったインスタンスのデータベースのフラッシュ・キャッシュをリカバリする。LMFCプロセスは、使用不能になったインスタンスのデータベース・フラッシュ・キャッシュのスキャンに関連するアクションを実行し、使用不能になったインスタンスがマスターであるフラッシュ・ブロックを要求する。

データベース・インスタンス、Oracle RAC

LMHB

グローバル・キャッシュ/エンキュー・サービス・ハートビート・モニター

いくつかのプロセスのハートビートを監視する

LMHBは、CKPT、DIAn、LCKn、LGnn、LGWR、LMDn、LMON、LMSnおよびRMSnの各プロセスを監視して、これらのプロセスがブロックやスピンなしで正常に動作していることを確認する。

データベース・インスタンス、Oracle ASMインスタンス、Oracle RAC

LMON

グローバル・エンキュー・サービス・モニター・プロセス

Oracle RACクラスタを監視して、グローバル・リソースを管理する

LMONはOracle RAC内のインスタンス・メンバーシップを保守する。また、インスタンス・トランザクションを検出して、GESリソースとGCSリソースを再構成する。

関連項目: 『Oracle Real Application Clusters管理およびデプロイメント・ガイド』

データベース・インスタンス、Oracle ASMインスタンス、Oracle RAC

LMSn、LMnn

グローバル・キャッシュ・サービス・プロセス

リソースを管理して、Oracle RACインスタンス間のリソースを制御する

LMSnプロセスとLMnnプロセスは、グローバル・キャッシュ・サービス(GCS)とバッファ・キャッシュのリソースのためにロック・データベースを維持します。これらのプロセスでは、GCS関連のメッセージ(GCS要求やブロック転送など)を受信、処理および送信します。これらは、次のように名前が付けられ、最大100プロセスまで存在可能です。

  • LMS0-LMS9
  • LMSA-LMSZ
  • LM10-LM19
  • LM1A-LM1Z
  • LM20-LM29
  • LM2A-LM2R

関連項目: 『Oracle Real Application Clusters管理およびデプロイメント・ガイド』

データベース・インスタンス、Oracle ASMインスタンス、Oracle RAC

LREG

リスナー登録プロセス

インスタンスをリスナーに登録する

LREGは、インスタンス、サービス、ハンドラおよびエンドポイントをリスナーに通知する。

データベース・インスタンス、Oracle ASMインスタンス、Oracle RAC

LSP0

ロジカル・スタンバイ・コーディネータ・プロセス

Data Guard SQL Applyに対してトランザクションのスケジュールを設定する

LSP0は、Data Guard SQL Applyの起動時に作成される初期プロセスである。LogMinerプロセスとApplyプロセスの管理に加え、LSP0はトランザクション間の依存性を保守し、適用元プロセスとのトランザクションを適切にスケジュール設定する。また、LSP0は、SQL Apply製品全体のランタイム・パラメータの変更を検出し、変更を有効にする。

データベース・インスタンス、Data Guard

LSP1

ロジカル・スタンバイ・ディクショナリ作成プロセス

プライマリ・データベースでロジカル・スタンバイ・ディクショナリの作成を実行する

LSP1プロセスは、新しくプライマリ・データベースになる予定のロジカル・スタンバイ・データベースで起動される。ロジカル・スタンバイ・データベースはスイッチオーバーまたはフェイルオーバーが発生するとプライマリ・データベースになる。ディクショナリは、ロジカル・スタンバイ・データベースが新しいプライマリ・データベースのREDOを解釈するために必要である。

データベース・インスタンス、Data Guard

LSP2

ロジカル・スタンバイ・ガード設定プロセス

データベース・ガードによって保護するデータベース・オブジェクトを決定する

LSP2プロセスは、データベース・ガードによって保護されるオブジェクトのリストを更新するために、SQL Applyの起動時に必要に応じて作成される。

データベース・インスタンス、Data Guard

Lnnn

プール・サーバー・プロセス

データベース常駐接続プーリングでクライアント要求を処理する

データベース常駐接続プーリングでは、クライアントは接続ブローカ・プロセスに接続する。接続がアクティブになると、接続ブローカは互換性のあるプール・サーバー・プロセスに接続を渡す。プール・サーバー・プロセスは、クライアント接続で直接ネットワーク通信を行い、クライアントがサーバーを解放するまで要求を処理する。解放後、接続は監視のためにブローカに戻され、サーバーは他のクライアントに自由に対応できる状態になる。

関連項目: 『Oracle Database概要』

データベース・インスタンス、データベース常駐接続プーリング

MARK

再同期化用AUマーキング・コーディネータ・プロセス

オフライン・ディスクに対して欠落している書込みを追跡し、ASM割当て単位を失効としてマーキングする

基本的にMARKは、オフライン・ディスクに対して再同期化が必要な程度を追跡する。このプロセスはデータベース・インスタンスで実行され、データベース・インスタンスが最初にOracle ASMインスタンスの使用を開始したときに起動される。必要な場合は、Oracle ASM冗長性ディスク・グループでディスクがオフラインになったときに、オンデマンドでMARKを起動することもできる。

データベース・インスタンス、Oracle ASMインスタンス

MMAN

メモリー・マネージャ・プロセス

インスタンスのメモリー・マネージャとして機能する

このプロセスは、インスタンスのメモリー・コンポーネントのサイズ変更を実行する。

データベース・インスタンス、Oracle ASMインスタンス

MMNL

管理性モニター・ライト・プロセス

アクティブ・セッション履歴のサンプリング、メトリック計算など、管理性に関するタスクを実行する

MMNLは、セッション履歴の取得、メトリック計算など、管理性に関する多数のタスクを実行する。

データベース・インスタンス、Oracle ASMインスタンス

MMON

管理性モニター・プロセス

管理性に関する多数のタスクを実行したり、そのスケジュールを設定する

MMONは、Automatic Workload Repositoryのスナップショットの取得、Automatic Database Diagnostic Monitor分析の実行など、管理性に関するタスクを実行する。

データベース・インスタンス、Oracle ASMインスタンス

Mnnn

共有MMONスレーブ・プロセス

MMONにかわって、管理性に関するタスクを実行する

Mnnnプロセスは、複数のMZnnプロセスで共有できるスレーブ・プロセスのプール。

MZnnプロセスの詳細は、この表内のMZnnプロセスの詳細を参照。

データベース・インスタンス、Oracle ASMインスタンス

MRP0

管理スタンバイ・リカバリ・プロセス

フィジカル・スタンバイ・データベースでのREDOの適用を調整する

MRP0は、フィジカル・スタンバイ・データベースでのREDO適用の開始時に起動される。このプロセスは、REDOの抽出を処理し、フィジカル・スタンバイ・データベースでのREDOの適用を調整する。

関連項目: 『Oracle Data Guard概要および管理』

データベース・インスタンス、Data Guard

MSnn

LogMinerワーカー・プロセス

REDOログ・ファイルを読み取って翻訳し、トランザクションにアセンブルする

複数のMSnnプロセスが存在できる(nは、0から9またはaからZ)。3つ以上のMSnnプロセスがグループとして動作し、LogMinerクライアント(ロジカル・スタンバイ・データベース、データベース取得など)にトランザクションを提供する。データベースには、ローカル取得またはダウンストリーム取得用に構成された複数の取得プロセスなど、複数のグループが存在できる。

データベース・インスタンス、ロジカル・スタンバイ、XStreamアウトバウンド・サーバー、Oracle GoldenGate

MZnn

専用MMONスレーブ・プロセス

MMONにかわって、管理性に関するタスクを実行する

MZnnは、単一のMMONスレーブ・アクションの専用プロセス。これは、MMONによってディスパッチされた管理性タスクを実行する。これには、自動ワークロード・リポジトリのスナップショットの作成や、自動データベース診断モニターの分析の実行などがある。

データベース・インスタンス、Oracle ASMインスタンス

Nnnn

接続ブローカ・プロセス

データベース常駐接続プーリングでアイドル状態の接続を監視し、アクティブな接続を渡す

データベース常駐接続プーリングでは、クライアントは接続ブローカ・プロセスに接続する。接続がアクティブになると、接続ブローカは互換性のあるプール・サーバー・プロセスに接続を渡す。プール・サーバー・プロセスは、クライアント接続で直接ネットワーク通信を行い、クライアントがサーバーを解放するまで要求を処理する。解放後、接続は監視のためにブローカに戻され、サーバーは他のクライアントに自由に対応できる状態になる。

関連項目: 『Oracle Database概要』

データベース・インスタンス、データベース常駐接続プーリング

NFSn

Direct NFSディスパッチャIOスレーブ・プロセス

データベース・プロセスに対するDirect NFS I/Oの実行

ディスパッチャ・スレーブ・プロセスは、クラスタ化されたNASストレージに対するDirect NFS接続のスケーリングを有効にする。これらのスレーブ専用セットは、データベース・プロセスにかわってDirect NFS I/Oの実行に使用される。ディスパッチャ・プロセスは、ENABLE_DNFS_DISPATCHER初期化パラメータによって有効になる。NFSサーバーに対するI/O用Direct NFSライブラリが有効な場合にのみ、NFSnが作成される。作成されるスレーブ・プロセスの数は、CPU_COUNTの値に基づく。

関連項目: ENABLE_DNFS_DISPATCHERを参照

データベース・インスタンス

NSSn

ネットワーク・サーバーSYNCプロセス

SYNC転送用に構成されたリモート・スタンバイ接続先に、現在のオンラインREDOログからREDOを転送する

NSSnは複数プロセスとして実行できる(nは1-9またはA)。

関連項目: 『Oracle Data Guard概要および管理』

データベース・インスタンス、Data Guard

NSVn

Data Guard Broker NetSlaveプロセス

Data Guard環境のデータベース間でブローカ・ネットワーク通信を実行する

NSVnは、Data Guard Broker構成が有効な場合に作成される。Data Guard Broker構成内のデータベースと同数のNSVnプロセスを作成できる(nは、0から9およびAからU)。

データベース・インスタンス、Data Guard

OCFn

ASM CF接続プール・プロセス

メタデータ操作用にOracle ASMインスタンスへの接続を保持する

データベース・インスタンス、Oracle ASMインスタンス

OFSD

Oracleファイル・サーバー・バックグラウンド・プロセス

Oracleインスタンスに送られたファイル・システム要求を処理する

このバックグラウンド・プロセスは、新しいファイル・システム要求、管理(マウント、アンマウント、エクスポートなど)およびI/Oの両方の要求をリスニングし、Oracleスレッドを使用して実行する。

データベース・インスタンス、Oracle RAC

OFnn

Oracleファイル・サーバー・バックグラウンド・プロセス・スレッド

Oracleインスタンスに送られたファイル・システム要求を処理する

OFSDバックグラウンド・プロセスのスレッド

このバックグラウンド・プロセス・スレッドは、Linuxシステムでのみ使用可能。

データベース・インスタンス、Oracle RAC

Onnn

ASM接続プール・プロセス

メタデータ操作用にOracle ASMインスタンスへの接続を保持する

Onnnスレーブ・プロセスはオンデマンドで起動される。これらのプロセスはOracle ASMインスタンスと通信する。

データベース・インスタンス、Oracle ASMインスタンス

PING

インターコネクト待機時間測定プロセス

クラスタ・インスタンス・ペアごとに通信に伴う待機時間を評価する

数秒ごとに、1つのインスタンス内のプロセスから各インスタンスにメッセージが送信される。メッセージは、ターゲット・インスタンス上のPINGにより受信される。ラウンド・トリップにかかる時間が測定および収集される。

データベース・インスタンス、Oracle ASMインスタンス、Oracle RAC

PMAN

プロセス・マネージャ

共有サーバー、プーリングされたサーバーおよびジョブ・キュー・プロセスを含む、いくつかのバックグラウンド・プロセスを管理する

PMANは、必要に応じて次のプロセスを監視、起動、停止する。
  • ディスパッチャ・プロセスおよび共有サーバー・プロセス

  • 接続ブローカおよびデータベース常駐接続プールのプール・サーバー・プロセス

  • ジョブ・キュー・プロセス

  • 再起動可能なバックグラウンド・プロセス

データベース・インスタンス、Oracle ASMインスタンス、Oracle ASMプロキシ・インスタンス

PMON

プロセス・モニター

使用不能プロセスのスキャンおよびクリーンアップの調整

PMONは、異常停止しているプロセスを検出するため、すべてのプロセスを周期的にスキャンする。その後、PMONは、CLMNプロセスおよびCLnnスレーブによって実行されるクリーンアップの調整を担当する。

関連項目: 『Oracle Database概要』および『Oracle Database Net Services管理者ガイド』

データベース・インスタンス、Oracle ASMインスタンス、Oracle ASMプロキシ・インスタンス

Pnnn

パラレル問合せスレーブ・プロセス

SQL文(問合せ、DMLまたはDDL)をパラレル実行する

パラレル問合せには、問合せコーディネータとして動作するフォアグラウンド・プロセス、およびバックグラウンド・プロセスである一連のパラレル・スレーブ(Pnnn)の、2つのコンポーネントがある。バックグラウンド・プロセスは、パラレル文の開始時に起動または再利用される。これらのプロセスは、問合せコーディネータから送信された作業単位を受信して実行する。

Pnnnプロセスの最大数は、初期化パラメータPARALLEL_MAX_SERVERSによって制御される。スレーブ・プロセスには、0からPARALLEL_MAX_SERVERSに設定した値までの番号が付けられる。問合せがGV$の場合、これらのバックグラウンド・プロセスにはPPA7から始まる番号が逆順に付けられる。

データベース・インスタンス、Oracle ASMインスタンス

PRnn

パラレル・リカバリ・プロセス

パラレル・リカバリを実行しているコーディネータ・プロセスから割り当てられたタスクを実行する

PRnnは、パラレル・メディア・リカバリを実行しているコーディネータ・プロセスのスレーブ・プロセスとして機能し、コーディネータにより割り当てられたタスクを実行する。このプロセスのデフォルトの数は、CPUの数に基づいている。

データベース・インスタンス

PSP0

プロセス・スポーナ・プロセス

初期のインスタンス起動後にOracleバックグラウンド・プロセスを起動する

データベース・インスタンス、Oracle ASMインスタンス

PXMN

パラレル実行の監視

リモート・インスタンスの問合せコーディネータ用のOracle RAC環境のローカル・インスタンスでパラレル・サーバー・プロセスを起動する。

データベース・インスタンス

QMNC

非シャード・キュー・マスター・プロセス

AQを監視する

QMNCは非シャード・キュー・マスター・プロセスであり、AQに必要な各種バックグラウンド・アクティビティ(メッセージの時間管理、非永続キューの管理、リソースのクリーンアップなど)を容易にする。QMNCは、必要に応じて、これらのタスクを実行するためにQnnnプロセスを動的に起動する。

AQ_TM_PROCESSES初期化パラメータに0が設定されていると、このプロセスは起動しない。データベースによって「警告: AQ_TM_PROCESSESが0に設定されています。システムに悪影響を与える可能性があります。」というメッセージがアラート・ログに書き込まれる。

データベース・インスタンスのアドバンスト・キューイング

QMnn

AQマスター・クラス・プロセス

各AQマスター・クラス・プロセスのインスタンスごと

このタイプのプロセスのそれぞれが、AQ通知、キュー・モニター、クロス・プロセスなどの作業アイテムの1つのクラスを表す。

データベース・インスタンスのアドバンスト・キューイング

Qnnn

AQサーバー・クラス・プロセス

AQマスター・クラス・サーバー・プロセスごと

各サーバー・クラス・プロセスがAQマスター・クラス・プロセスのかわりに動作する。この関係は、該当するマスターが特定のサービス・プロセスのサービスを必要とするまで維持される。解放されると、サーバー・クラス・プロセスは空きサーバー・プールに移動される。

データベース・インスタンスのアドバンスト・キューイング

Rnnn

ASMブロック再マッピング・スレーブ・プロセス

読取りエラーのあるブロックを再マッピングする

データベース・インスタンスがOracle ASMディスク・グループからの読取り中に、エラーが発生する場合がある。可能な場合、Oracle ASMは非同期的にRnnnスレーブ・プロセスをスケジュールして、ミラー・コピーからこの不良ブロックを再マッピングする。

Oracle ASMインスタンス

RBAL

ASMリバランス・マスター・プロセス

リバランス・アクティビティを調整する

Oracle ASMインスタンスでは、ディスク・グループのリバランス・アクティビティを調整する。データベース・インスタンスでは、Oracle ASMディスク・グループを管理する。

データベース・インスタンス、Oracle ASMインスタンス

RCBG

結果キャッシュ・バックグラウンド・プロセス

結果キャッシュ・メッセージを処理する

このプロセスは、Oracle RAC内の他のインスタンスに接続しているサーバー・プロセスによって生成された、無効化などのメッセージの処理に使用される。

データベース・インスタンス、Oracle RAC

RECO

リカバリ・プロセス

分散データベースでのネットワークまたはシステムの障害によって保留にされている分散トランザクションを解決する

RECOは保留中のトランザクション表の情報を使用して、インダウト・トランザクションの状態を解決する。ローカルRECOは一定周期でリモート・データベースへの接続を試み、保留中の分散トランザクションのローカル部分のコミットまたはロールバックを自動的に完了させる。RECOによって自動解決されたトランザクションはすべて、保留中のトランザクション表から削除される。

関連項目: 『Oracle Database概要』および『Oracle Database Net Services管理者ガイド』

データベース・インスタンス

RLnn

リセット・ログ・プロセス

リセット・ログのオープンを実行してフィジカル・スタンバイに変換するときに、オンラインREDOログをクリアする

オンラインREDOログをクリアするため、RLnnプロセスが作成される。これらのスレーブは、オンラインREDOログがクリアされた後で終了され、セッションは保持されない。

可能なプロセスは、RL00-RL31。

データベース・インスタンス

RM

RATマスキング・スレーブ・プロセス

SQLチューニング・セットやDBリプレイ取得ファイルなどのワークロードからバインド値を抽出してマスクする

このバックグラウンド・プロセスは、データ・マスキングおよびReal Application Testingで使用される。

データベース・インスタンス

RMON

ローリング移行監視プロセス

Oracle ASMクラスタのローリング移行の手順を管理する

RMONプロセスがオンデマンドで起動されると、ASMクラスタのローリング移行モードへの遷移またはローリング移行モードからの遷移を行うプロトコルが実行される。

Oracle ASMインスタンス、Oracle RAC

RMSn

Oracle RAC管理プロセス

Oracle RACの管理性タスクを実行する

RMSnは様々なタスクを実行する(クラスタに新しいインスタンスが追加された時に、Oracle RACに関連するリソースを作成することなど)。

関連項目: 『Oracle Real Application Clusters管理およびデプロイメント・ガイド』

データベース・インスタンス、Oracle RAC

RPnn

取得処理ワーカー・プロセス

一連のワークロード取得ファイルを処理する

RPnnは、DBMS_WORKLOAD_REPLAY.PROCESS_CAPTURE(capture_dir,parallel_level)をコールして起動されるワーカー・プロセスである。各ワーカー・プロセスには処理する一連のワークロード取得ファイルが割り当てられる。

ワーカー・プロセスはパラレル実行され、相互に通信する必要がない。各プロセスは割り当てられたファイルの処理を完了すると、終了して親プロセスに通知する。

ワーカー・プロセスの数は、DBMS_WORKLOAD_REPLAY.PROCESS_CAPTUREparallel_levelパラメータで制御される。デフォルトでは、parallel_levelはNULLに設定されている。ワーカー・プロセスの数は次のように計算される。

SELECT VALUE 
FROM   V$PARAMETER 
WHERE  NAME='cpu_count';

parallel_level1の場合、ワーカー・プロセスは起動されない。

データベース・インスタンス

RPOP

インスタント・リカバリ再移入デーモン

スナップショット・ファイルおよびバックアップ・ファイルからデータ・ファイルを再作成または再移入(あるいはその両方)する

RPOPプロセスは、スナップショット・ファイルからデータ・ファイルを再作成および再移入する。瞬時リカバリ機能と連携して、即座にデータ・ファイルにアクセスできるようにする。ローカル・インスタンスはリモートのスナップショット・ファイルのデータに即座にアクセスでき、一方で、リカバリされたプライマリ・データ・ファイルの再移入が並行して行われる。データの変更はインスタンスのDBWプロセスとRPOPプロセス間で管理され、データの最新のコピーが確実にユーザーに戻されるようにする。

データベース・インスタンス

RSnn

グローバル・キャッシュ・サービス再マスター・プロセス

クラスタの再構成の再マスター化および動的再マスター化を実行する

各RSnnプロセスは、LMSnが再マスター化作業を処理するためのスレーブ・プロセスです。グローバル・キャッシュ・サービスの非クリティカルな動作に対処するLMSのヘルパー・プロセスでもある。

RSnnプロセスは、Oracle Database 12c以前のリリースではRMVnという名前でした。

データベース・インスタンス、Oracle RAC

RSM0

Data Guard Brokerワーカー・プロセス

DMONにかわって、Data Guardに関連する管理タスクの監視を実行する

このプロセスはData Guard Broker構成が有効な場合に作成される。

データベース・インスタンス、Data Guard

RSMN

リモート・スレーブ・モニター・プロセス

Oracle RAC内のリモート・インスタンスで、バックグラウンド・スレーブ・プロセスの作成および通信を管理する

このバックグラウンド・プロセスは、スレーブ・プロセスの作成を管理し、スレーブ・プロセスのコーディネータおよびピアとの通信を管理する。このバックグラウンド・スレーブ・プロセスは、他のクラスタ・インスタンスで実行されている調整プロセスにかわってタスクを実行する。

データベース・インスタンス、Oracle RAC

RVWR

リカバリ・ライター・プロセス

フラッシュバック・データを高速リカバリ領域のフラッシュバック・ログに書き込む

RVWRは、SGA内のフラッシュバック・バッファからフラッシュバック・データをフラッシュバック・ログに書き込む。また、RVWRはフラッシュバック・ログを作成して、フラッシュバック・ログ自動管理用の一部のタスクを実行する。

データベース・インスタンス、フラッシュバック・データベース

Snnn

共有サーバー・プロセス

共有サーバー・アーキテクチャでクライアント要求を処理する

共有サーバー・アーキテクチャでは、クライアントはディスパッチャ・プロセスに接続する。これによって、各接続に対してバーチャル・サーキットが形成される。クライアントがサーバーにデータを送信すると、ディスパッチャはバーチャル・サーキットにデータを受信し、アイドル状態の共有サーバーによって取得される共通キューにアクティブ・サーキットを配置する。共有サーバーはバーチャル・サーキットからデータを読み取り、要求の完了に必要なデータベース作業を実行する。共有サーバーがクライアントにデータを送信する必要がある場合、共有サーバーはデータをバーチャル・サーキットに書き戻し、ディスパッチャがそのデータをクライアントに送信する。クライアント要求の完了後、共有サーバーはバーチャル・サーキットを解放してディスパッチャに戻し、他のクライアントに対応できる状態になる。

いくつかの初期化パラメータは共有サーバーに関連している。主なパラメータは、DISPATCHERSSHARED_SERVERSMAX_SHARED_SERVERSLOCAL_LISTENERREMOTE_LISTENER

関連項目: 『Oracle Database概要』

データベース・インスタンス、共有サーバー

SAnn

SGAアロケータ

SGAを割り当てる

SGAの小さい断片は、インスタンス起動時に割り当てられる。SAnnプロセスは、残りのSGAを小さいチャンクで割り当てる。SGAの割当てが完了すると、プロセスは終了する。

可能なプロセスは、SA00-SAzz。

データベース・インスタンス

SCCn

ASMディスク・スクラブ・スレーブ・チェック・プロセス

Oracle ASMディスク・スクラブ・チェック操作を実行する

SCCnは、SCRBのスレーブ・プロセスとして動作し、チェック操作を実行する。

可能なプロセスは、SCC0-SCC9。

Oracle ASMインスタンス

SCM0

DLM統計収集および管理スレーブ

グローバル・エンキュー・サービス(GES)およびグローバル・キャッシュ・サービス(GCS)に関連する統計を収集および管理する

DLM統計収集および管理スレーブ(SCM0)は、グローバル・エンキュー・サービス(GES)およびグローバル・キャッシュ・サービス(GCS)に関連した統計の収集および管理を担当する。このスレーブは、DLM統計収集が有効になっている場合にのみ存在する。

データベース・インスタンス

SCRB

ASMディスク・スクラブ・マスター・プロセス

Oracle ASMディスク・スクラブ操作を調整する

SCRBはOracle ASMインスタンスで実行され、Oracle ASMディスク・スクラブ操作を調整する。

Oracle ASMインスタンス

SCRn

ASMディスク・スクラブ・スレーブ修復プロセス

Oracle ASMディスク・スクラブ修復操作を実行する

SCRnは、SCRBのスレーブ・プロセスとして動作し、修復操作を実行する。

可能なプロセスは、SCR0-SCR9。

Oracle ASMインスタンス

SCVn

ASMディスク・スクラブ・スレーブ検証プロセス

Oracle ASMディスク・スクラブ検証操作を実行する

SCVnは、SCRBのスレーブ・プロセスとして動作し、検証操作を実行する。

可能なプロセスは、SCV0-SCV9。

Oracle ASMインスタンス

SMCO

領域管理コーディネータ・プロセス

様々な領域管理タスクの実行を調整する

このバックグラウンド・プロセスは、様々な領域管理タスクの実行を調整する(事前の領域割当て、領域の再利用など)。SMCOは、これらのタスクを実現するためにスレーブ・プロセス(Wnnn)を動的に起動する。

データベース・インスタンス

SMON

システム・モニター・プロセス

重要なタスク(インスタンス・リカバリ、無効になったトランザクションのリカバリなど)およびメンテナンス・タスク(一時領域の再利用、データ・ディクショナリのクリーンアップ、UNDO表領域の管理など)を実行する。

SMONは、次のタスクを含め、多数のデータベース・メンテナンス・タスクを実行する。

  • 一時表領域のメタデータを作成および管理する

  • 孤立した一時セグメントが使用する領域を再利用する

  • UNDO領域使用統計に基づいてUNDOセグメントをオンライン化、オフライン化または縮小して、UNDO表領域を保持する

  • データ・ディクショナリが一時的で一貫性のない状態である場合にそれをクリーンアップする

  • Oracle Flashback機能のサポートに使用されるSCNと時刻のマッピング表を保持する

Oracle RACデータベースでは、インスタンスのSMONプロセスは、障害が発生した他のインスタンスに対してインスタンス・リカバリを実行できる。

SMONには、バックグラウンド・アクティビティ中に発生した内部および外部のエラーに対するリジリエンスがある。

関連項目: 『Oracle Database概要』

データベース・インスタンス

SP

SPA実行スレーブ

SQLパフォーマンス・アナライザ(SPA)から送信された単一のSQL文を分析する

SQLチューニング・セットから作成されたSPAタスクの実行では、このスレーブを使用して同時にSQLチューニング・セットのSQL文を分析する。

データベース・インスタンス

SVCB

サービス・バックグラウンド・プロセス

データベース・サービスのランタイム・ロード・バランシングおよびトポロジ情報をクライアントに提供する。

このプロセスは、30秒ごとにランタイム・ロード・バランシング情報を処理して公開し、トポロジ情報を最新の状態に保持する。Oracle Real Application Clusters (Oracle RAC)が有効になっている場合にのみ、このプロセスが開始される。

Oracle RAC

TEMn

ASMディスク・テスト・エラー・エミュレーション・プロセス

指定されたイベントについて、Oracle ASMディスク上でのI/Oエラーをエミュレートする

指定されたイベントについて、Oracle ASMディスクI/OでのI/Oエラーをエミュレートできる。その対象範囲にはプロセス、インスタンス、さらにクラスタも含まれる。オプションとして、エラー・エミュレーションに一連のAUを選択できる。

Oracle ASMインスタンス

TTnn

REDO転送スレーブ・プロセス

ASYNC転送用に構成されたリモート・スタンバイ接続先に、現在のオンラインおよびスタンバイREDOログからREDOを送る

TTnnは複数プロセスとして実行できる(nnは、00からZZ)。

関連項目: 『Oracle Data Guard概要および管理』

データベース・インスタンス、Data Guard

Unnn

スレッドのコンテナ・プロセス

データベース・プロセスがスレッドとして実行する場合のホスト・プロセス。

Unnnプロセスは、SMON、CJQ0などのデータベース・バックグラウンド・プロセスとデータベース・フォアグラウンド・プロセスが実行する場合のデータベース・コンテナのオペレーティング・システム・プロセス。V$PROCESSビューには、これらのコンテナ・プロセスで実行するデータベース・プロセスが示される。これらのコンテナ・プロセスは、THREADED_EXECUTION初期化パラメータがTRUEに設定される場合のみ作成される。これらのプロセスの数は、アクティブなデータベース・プロセスによって異なる。複数のNUMAノードがあるホストでは、NUMAノードにつき少なくとも1つのUnnnプロセスが存在する。

これらのプロセスは致命的プロセスであり、そのいずれかが中断されると、インスタンスが終了する。これらのプロセスは、インスタンスが停止または終了すると、終了する。

データベース・インスタンス

VBGn

ボリューム・バックグラウンド・プロセス

Oracle ASMインスタンスとオペレーティング・システムのボリューム・ドライバ間で通信する

VBGnは、オペレーティング・システムのボリューム・ドライバから生成されたメッセージを処理し、それをOracle ASMインスタンスに送信する。

VBGnは複数プロセスとして実行できる(nは、0から9)。

Oracle ASMインスタンス、Oracle ASMプロキシ・インスタンス

VDBG

ボリューム・ドライバ・プロセス

Oracle ASM要求を転送して、様々なボリューム関連のタスクを実行する

VDBGは、リバランスのためのエクステントのロックまたはアンロック、ボリューム・サイズの変更、ディスクのオフライン化、ディスクの追加または削除、動的ボリューム・マネージャ・ドライバに対するディスク・グループの強制およびディスマウントの各要求を処理する。

Oracle ASMインスタンス、Oracle ASMプロキシ・インスタンス

VInn

ボリュームI/O

Exadata内の計算ノードにASMインスタンスのADVMボリュームI/Oをルーティングする

これらのプロセスは、ローカルでアクセスできない記憶域をターゲットにしたI/Oのリクエストを処理する。Exadataのターゲット記憶域にも使用される。これらのバックグラウンド・プロセスは、ASMボリュームが作成されて、使用するように設定された場合のみ開始する。ターゲット・マシンのNUMAノードごとに1つのプロセスが開始する。Exadata以外のハードウェア、およびASMボリュームを使用しないExadataハードウェアの通常の操作では、これらのプロセスは開始されない。

VIプロセスは32個まで存在可能で、VI00からVI31の順に名前が付けられる。

Oracle ASMプロキシ・インスタンス

VKRM

リソース・マネージャ・プロセス用バーチャル・スケジューラ

リソース・マネージャのアクティビティの集中スケジューラとして機能する

VKRMは、管理対象のすべてのOracleプロセスのCPUスケジュールを管理する。アクティブ・リソース・プランに従って、管理対象のプロセスをスケジュールする。

データベース・インスタンス

VKTM

時間の仮想キーパー・プロセス

時間間隔の測定のために実時間と参照時間を提供する

VKTMは、Oracleインスタンスに対して時間パブリッシャとして機能する。VKTMは時間間隔の測定のために、実時間(秒単位)と、より高度な分解時間(実時間ではない)の2種類の時間を発行する。VKTMタイマー・サービスは時間追跡を集中化して、他のクライアントからの複数のタイマー・コールをオフロードする。

データベース・インスタンス、Oracle ASMインスタンス

VMB0

ボリューム・メンバーシップ・プロセス

Oracle ASMボリューム・ドライバにかわってクラスタ・メンバーシップを維持する

Oracle ASMボリューム・ドライバにかわって、I/O対応クライアントとしてクラスタ内のメンバーシップを処理する。

Oracle ASMインスタンス、Oracle ASMプロキシ・インスタンス

VUBG

ボリューム・ドライブ・アンビリカス・バックグラウンド

Oracle ASMインスタンスと、ADVM (ACFS用)で使用されるOracle ASMプロキシ・インスタンス間でメッセージをリレーする

Oracle ASMインスタンス、Oracle ASMプロキシ・インスタンス

Wnnn

領域管理スレーブ・プロセス

様々なバックグラウンド領域管理タスクを実行する(事前の領域割当て、領域の再利用など)

Wnnnスレーブ・プロセスは、領域管理およびOracle Databaseインメモリー・オプションのかわりに動作を実行する。

  • 領域管理のかわりに作業を実行する場合、WnnnプロセスはSMCOによって動的に生成されるスレーブ・プロセスであり、領域管理タスクをバックグラウンドで実行します。領域管理タスクには、領域使用率の増加分析に基づいてローカル管理表領域とSecureFilesセグメントに領域を事前割当てすることや、削除されたセグメントの領域を再利用することなどが含まれる。スレーブは起動されると、自律型エージェントして動作する。タスクの実行が終了すると、スレーブはキューから別のタスクを自動的に取得する。このプロセスは、アイドル状態が長時間続くと終了する。

  • Oracle Database In-Memoryオプションのかわりに作業を実行する場合、Wnnnプロセスは、インメモリー列ストア(IM列ストア)に対して有効化されているオブジェクトの移入または再移入のタスクに加え、IM列ストアに対してオブジェクトが無効化されているときにインメモリー・セグメントを削除するタスクを実行します。

    インメモリーの移入と再移入場合、IMCOのバックグラウンド・プロセスおよびフォアグラウンド・プロセスはどちらも、Wnnnスレーブを使用する。Wnnnプロセスは、優先度がLOW/MEDIUM/HIGH/CRITICALのインメモリー有効化オブジェクトの再移入、およびインメモリー・オブジェクトの再移入のためにIMCOバックグラウンド・プロセスで使用される。Wnnnスレーブで実行するインメモリー移入タスクおよび再移入タスクは、インメモリー有効化オブジェクトを参照する問合せおよびDMLに反応してフォアグラウンド・プロセスからも開始される。

データベース・インスタンス

XDMG

Exadata自動化マネージャ

Exadataストレージの管理に関連する自動化タスクを開始する

XDMGでは、構成されたすべてのExadataセルで、不良ディスクの交換などの状態変化がないかを監視して、そのようなイベントに必要なタスクを実行します。その主なタスクは、アクセス不可能なディスクおよびセルが再度アクセス可能になったタイミングを監視すること、およびASM ONLINE操作を開始することです。ONLINE操作は、XDWKによって処理されます。

Oracle ASMインスタンス、Exadata

XDWK

Exadata自動化マネージャ

XDMGによって要求される自動化タスクを実行する

Oracle ASMディスクのONLINE、DROPおよびADDなどの非同期アクションがXDMGによって要求されると、XDWKが開始される。非アクティブな状態が5分間続くと、このプロセスは自動的に停止します。

Oracle ASMインスタンス、Exadata

Xnnn

ASMディスク除外スレーブ・プロセス

Oracle ASMリバランス後のアクティビティを実行する

Oracle ASMリバランスの後に、削除されたディスクを除外する。

Oracle ASMインスタンス