3 Oracle Machine Learning for R向けのRのインストール

この章では、OML4R向けのRをインストールする方法について説明します。

この章には次のトピックが含まれます:

3.1 オンプレミス・データベースの場合のRおよびOracle Machine Learning for Rについて

OML4Rを使用するには、サーバー・コンピュータおよびサーバーと対話する各クライアント・コンピュータにRがインストールされている必要があります。

Rは、サード・パーティのオープン・ソース・ソフトウェアです。オープン・ソースRは、OracleライセンスではなくGNU General Public License (GPL)で管理されています。

ノート:

Rのバージョンは、サーバーと各クライアント・コンピュータで同じである必要があります。また、OML4Rのバージョンは、サーバーと各クライアント・コンピュータで同じである必要があります。

関連項目:

3.1.1 ROracleについて

ROracleは、RとOracle Databaseとの相互作用を可能にするオープン・ソースRパッケージです。

ROracleはオラクル社が保守およびサポートしています。

ROracleは、Oracle Machine Learning for Rで使用されるオープン・ソースのSupporting Packagesの1つです。Supporting Packagesについては、「オンプレミス・データベースの場合のOracle Machine Learning for Rのクライアントおよびサーバー・コンポーネント」で概要が示されており、表6-2に説明が示されています。

3.1.2 Oracle R DistributionとOML4R

OML4Rは、オラクル社のRの無償版ディストリビューションであるOracle R Distributionと組み合せて使用することをお薦めします。

OML4RでOracle R Distributionを使用すると、大きなメリットがあります。

Oracle R Distributionを使用するメリット

  • Oracle R Distributionは、OML4R向けのRのインストールを簡略化します。

  • Oracle R Distributionは、Oracle Machine Learning、Oracle LinuxおよびOracle Big Data Applianceのお客様に対してサポートされています。

  • Linuxでは、Oracle R Distributionにより、Intel Math Kernel Library (MKL)との統合が簡略化されます。MKLによってRの数学的計算の多く(高度にベクトル化およびスレッド化された線形代数、高速フーリエ変換(FFT)、ベクトル演算関数、統計関数)のパフォーマンスが大幅に向上します。(「Linuxクライアント上のOracle R DistributionでのMKLサポートの有効化」を参照してください。)

3.2 LinuxへのOracle R Distributionのインストール

Oracle R DistributionをOracle LinuxおよびRedhat Enterprise Linuxにインストールする手順。

インストールを開始する前に、ご使用のLinuxのバージョンがOracle Machine Learning for Rでサポートされていることを確認してください(「オンプレミス・データベースの場合のOracle Machine Learning for Rのシステム要件」にあるプラットフォーム要件の表を参照)。次のコマンドを使用してLinuxのバージョンを確認できます。

# uname -r

ノート:

インターネットにアクセスできるOracle Linuxシステムでは、Oracle Linux Yum ServerからOracle R Distributionをインストールすることをお薦めします。

次の各項では、Oracle R Distributionのインストールについて説明します。

3.2.1 Yumを使用したOracle Linux 7へのOracle R Distributionのインストール

Linux 7へのOracle R Distributionのインストールには、yumを使用してください。

Yumを使用するとRPM依存性が自動的に解決されるため、Oracle R Distributionのインストールが簡略になります。RPMを直接インストールする場合、手動で依存性を解決する必要があります。

Yumを使用してOracle Linux 7にOracle R Distributionをインストールするには:

  1. rootでLinuxサーバーにログインして、/etc/yum.repos.dディレクトリに変更します。

    # cd /etc/yum.repos.d
  2. ディレクトリの内容をリストして、Oracle Linux 7のyumの構成ファイルが存在するかどうかを確認します。その構成ファイルの名前はpublic-yum-ol7.repoです。

    Oracle Linux 7のyumの構成ファイルが存在しない場合は、Linuxプラットフォームでwgetコマンドを実行することで、Oracle Public Yumからそれをダウンロードします。

    # wget https://public-yum.oracle.com/public-yum-ol7.repo
  3. テキスト・エディタでpublic-yum-ol7.repoを開き、ol7_latestol7_addonsおよびol7_optional_latestenabled=1を指定します。

    [ol7_latest]
    enabled=1
    
    [ol7_addons]
    enabled=1
    
    [ol7_optional_latest]
    enabled = 1

    Oracle R Distributionパッケージの場所は、ol7_addonsで示されます。Oracle R Distribution RPMの依存性の場所はol7_latestで示され、いくつかの依存性はoptional_latestにあります。

    addonsリポジトリ内のOracle R Distribution RPMのURLは、このトピックの最後にある例で示されています。

    ノート:

    最新バージョンのOracle Linuxを使用しておらず、使用しているバージョン固有の依存パッケージをインストールする場合は、該当するOracle Linuxリポジトリを有効にする必要があります。

    たとえば、Oracle Linux 7ベース・リポジトリを有効にするには、テキスト・エディタでpublic-yum-ol7.repoを開き、ol7_latestenabled=1を指定します。

    
    [ol7_base]
    enabled=1

    出力は次のようになります:

    [ol7_base]
    name=Oracle Linux $releasever installation media copy ($basearch)
    baseurl=https://public-yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL7/
    base/$basearch/
    gpgkey=file:///etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY-oracle
    gpgcheck=1
    enabled=1
  4. yum installコマンドを実行して、Rをインストールします。インストールするバージョン番号を、Rversionに指定します。たとえば、R-3.6.1をインストールするには、コマンドyum install R-3.6.1を使用します。

    # yum install R-Rversion

    Oracle Public Yumで入手可能な最新バージョンのRをインストールするには:

    # yum install R.x86_64

    ノート:

    Oracle Public Yumの最新バージョンのRが、ご使用のOracle Machine Learning for Rのバージョンではサポートされていない場合があります。「オンプレミス・データベースの場合のOracle Machine Learning for Rのシステム要件」にある構成要件およびサーバー・サポートの表を参考にして、使用するRのバージョンを判断します。

例3-1 addonsリポジトリのOracle R Distribution RPM

次のURLで、Rversionは、Oracle R Distributionのバージョンを表します。たとえば、R-3.3.0の場合、Rversionを3.3.0-1に置き換えます。

Oracle Linux 6:

https://public-yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL6/addons/x86_64/getPackage/R-Rversion.el6.x86_64.rpm
https://public-yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL6/addons/x86_64/getPackage/R-core-Rversion.el6.x86_64.rpm
https://public-yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL6/addons/x86_64/getPackage/R-core-extra-Rversion.el6.x86_64.rpm
https://public-yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL6/addons/x86_64/getPackage/R-devel-Rversion.el6.x86_64.rpm
https://public-yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL6/addons/x86_64/getPackage/libRmath-Rversion.el6.x86_64.rpm
https://public-yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL6/addons/x86_64/getPackage/libRmath-devel-Rversion.el6.x86_64.rpm
https://public-yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL6/addons/x86_64/getPackage/libRmath-static-Rversion.el6.x86_64.rpm

Oracle Linux 7:

https://public-yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL7/addons/x86_64/getPackage/R-Rversion.el7.x86_64.rpm
https://public-yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL7/addons/x86_64/getPackage/R-core-Rversion.el7.x86_64.rpm
https://public-yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL7/addons/x86_64/getPackage/R-core-extra-Rversion.el7.x86_64.rpm
https://public-yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL7/addons/x86_64/getPackage/R-devel-Rversion.el7.x86_64.rpm
https://public-yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL7/addons/x86_64/getPackage/libRmath-Rversion.el7.x86_64.rpm
https://public-yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL7/addons/x86_64/getPackage/libRmath-devel-Rversion.el7.x86_64.rpm
https://public-yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL7/addons/x86_64/getPackage/libRmath-static-Rversion.el7.x86_64.rpm

Oracle Linux 8:

https://yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL8/addons/x86_64/getPackage/R-3.6.1-1.0.1.el8.x86_64.rpm
https://yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL8/addons/x86_64/getPackage/R-core-3.6.1-1.0.1.el8.x86_64.rpm
https://yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL8/addons/x86_64/getPackage/R-devel-3.6.1-1.0.1.el8.x86_64.rpm
https://yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL8/addons/x86_64/getPackage/libRmath-3.6.1-1.0.1.el8.x86_64.rpm
https://yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL8/addons/x86_64/getPackage/libRmath-devel-3.6.1-1.0.1.el8.x86_64.rpm
https://yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL8/addons/x86_64/getPackage/libRmath-static-3.6.1-1.0.1.el8.x86_64.rpm

3.2.2 RPMを使用したOracle LinuxへのOracle R Distributionのインストール

インターネットへのアクセスがないためにYumが使用可能でない場合は、RPMを直接インストールして手動で依存性を解決することもできます。

ただし、YumによりRPM依存性が自動的に解決されるため、Yumを使用してOracle R Distributionをインストールすることをお薦めします。

RPMをダウンロードしてインストールするには、rootとしてログインして、次の各項にリストされているRPMごとにコマンドrpm -Uvh rpm_nameを実行します。

3.2.2.1 Oracle Linux 7向けのOracle R Distribution 3.6.1 RPM

Oracle Linux 7向けのOracle R Distribution RPMをリストします。

Oracle Linux 7向けのOracle R Distribution RPMは次のようにリストされています。

https://yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL7/addons/x86_64/getPackage/R-3.6.1-1.el7.x86_64.rpm
https://yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL7/addons/x86_64/getPackage/R-core-3.6.1-1.el7.x86_64.rpm
https://yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL7/addons/x86_64/getPackage/R-devel-3.6.1-1.el7.x86_64.rpm
https://yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL7/addons/x86_64/getPackage/libRmath-3.6.1-1.el7.x86_64.rpm
https://yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL7/addons/x86_64/getPackage/libRmath-devel-3.6.1-1.el7.x86_64.rpm
https://yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL7/addons/x86_64/getPackage/libRmath-static-3.6.1-1.el7.x86_64.rpm
3.2.2.2 Oracle Linux 7向けのOracle R Distribution 3.3.0 RPM

Oracle Linux 7向けのOracle R Distribution RPMをリストします。

Oracle Linux 7向けのOracle R Distribution RPMは次のようにリストされています。

https://public-yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL7/addons/x86_64/getPackage/R-3.3.0-2.el7.x86_64.rpm
https://public-yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL7/addons/x86_64/getPackage/R-core-3.3.0-2.el7.x86_64.rpm
https://public-yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL7/addons/x86_64/getPackage/R-core-extra-3.3.0-2.el7.x86_64.rpm
https://public-yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL7/addons/x86_64/getPackage/R-devel-3.3.0-2.el7.x86_64.rpm
https://public-yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL7/addons/x86_64/getPackage/libRmath-3.3.0-2.el7.x86_64.rpm
https://public-yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL7/addons/x86_64/getPackage/libRmath-devel-3.3.0-2.el7.x86_64.rpm
https://public-yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL7/addons/x86_64/getPackage/libRmath-static-3.3.0-2.el7.x86_64.rpm

3.2.3 Red Hat Enterprise LinuxへのOracle R Distributionのインストール

Red Hat LinuxシステムでOracle R Distribution RPMを再構築する手順。

Oracle Linux RPMは、Red Hat Linuxシステムにインストールできます。ただし、Red Hat LinuxシステムでOracle R Distribution RPMを再構築する場合は、次の手順に従います。

Oracle R DistributionをRed Hat Enterprise Linuxにインストールするには:

  1. RPMビルドのディレクトリ構造を作成します。

    mkdir -p /rpmbuild/{BUILD,RPMS,SOURCES,SPECS,SRPMS}
    
  2. (rootを避けるため)専用のビルド・ツリーを使用するようにRPMツールを設定します。

    echo '%_topdir %(echo $HOME)/rpmbuild' > /.rpmmacros
    
  3. Oracle Public Yumから、ソースRPM (Rversion.elx.src.RPM。ここでのRversionは使用しているRのバージョンで、xは使用しているOracle Linuxのバージョン)をダウンロードします。

    ソースRPMを、rpmbuild/SRPMSディレクトリに保存します。

  4. rpmbuildを使用してRed Hat Enterprise Linuxをリビルドします。

    rpmbuild --rebuild /rpmbuild/SRPMS/R-Rversion.elx.src.rpm

    ノート:

    欠落している依存関係がある場合は、rootでインストールします。

    バイナリのRPMがビルドされて/rpmbuild/RPMSに保存されます。

  5. rootとしてログインし、次のコマンドを実行してRをインストールします。

    # rpm -i path/rpmbuild/RPMS/R-Rversion.elx.x86_64.rpm 
    # rpm -i path/rpmbuild/RPMS/R-core-Rversion.elx.x86_64.rpm 
    # rpm -i path/rpmbuild/RPMS/libRmath-Rversion.elx.x86_64.rpm 
    # rpm -i path/rpmbuild/RPMS/libRmath-devel-Rversion.elx.x86_64.rpm 
    # rpm -i path/rpmbuild/RPMS/libRmath-static-Rversion.elx.x86_64.rpm 
    # rpm -i path/rpmbuild/RPMS/R-devel-Rversion.elx.x86_64.rpm
    

    たとえば、次のコマンドでは、R-3.6.1がRed Hat Enterprise Linux x86-64バージョン7にインストールされます(ここでは、rpmbuildのパスは/user/home/)。

    rpm -i /user/home/rpmbuild/RPMS/x86_64/R-core-3.6.1-1.el7.x86_64.rpm

3.3 Oracle SolarisへのOracle R Distributionのインストール

Oracle R DistributionをIntelプラットフォームおよびSPARCプラットフォームのOracle Solarisにインストールする手順。

インストールを開始する前に、ご使用のOracle SolarisのバージョンがOracle Machine Learning for Rでサポートされていることを確認してください(「オンプレミス・データベースの場合のOracle Machine Learning for Rのシステム要件」にあるプラットフォーム要件の表を参照)。次のコマンドを使用してOracle Solarisのバージョンを確認できます。

uname -r

Oracle R DistributionをOracle Solarisにインストールするには:

  1. Oracle R Distributionのオープン・ソース・ソフトウェアのダウンロード・ページに移動します。

  2. インストール用のファイルをダウンロードします。Rversionはインストールするバージョン、およびsunstudioversionはSun Studioのバージョンです。R-3.3.0の場合、Rversionは3.3.0.0です。

    • x86 64-bitシステムの場合:

      ord-Rversion-sol10-x86-64-sunstudioversion.tar.gz
      ord-Rversion-supporting-sol10-x86-64-sunstudioversion.tar.gz
      
    • SPARC 64-bitシステムの場合:

      ord-Rversion-sol10-sparc-64-sunstudioversion.tar.gz
      ord-Rversion-supporting-sol10-sparc-64-sunstudioversion.tar.gz
      
  3. 1つ目のファイル(sol110-x86-64またはsol10-sparc)を解凍します。

  4. install.shをルートで実行し、Solaris PKGファイルをOracle R Distributionにインストールします。installation_pathはOracle R Distributionをインストールするディレクトリです。

    # install.sh installation_path

    インストール・パスを指定しない場合、デフォルトのパスが使用されます。デフォルトのパスは次のとおりです。

    • Solaris SPARCの場合: /usr/lib/sparcv9

    • Solaris Intelの場合: /usr/lib/amd64

  5. 2つ目のファイル(supporting-sol10-x86-64またはsupporting-sol10-sparc)を、$ORACLE_HOME/libなどのローカル・ディレクトリに解凍します。このディレクトリを$LD_LIBRARY_PATHに追加します。

    次のtarファイルには、libR.soの共有ライブラリが含まれます。

    • libiconv.so.2

    • libncurses.so.5

    • libreadline.so.6

    • libsunperf.so

    libsunperf.soSun Performance Libraryおよびその依存共有ライブラリは、Oracle Solaris Studioに含まれています。

  6. 環境変数を次のように設定します。installation_pathはOracle R Distributionをインストールするディレクトリです。

    • kshの場合:

      # export R_HOME=installation_path/R
      # export PATH=$R_HOME/bin:$PATH
      # export LD_LIBRARY_PATH=$R_HOME/lib:$LD_LIBRARY_PATH
    • cshの場合:

      # setenv R_HOME=installation_path/R
      # setenv PATH=$R_HOME/bin:$PATH
      # setenv LD_LIBRARY_PATH=$R_HOME/lib:$LD_LIBRARY_PATH
  7. 次のコマンドを実行し、libR.soが自身の共有ライブラリの依存性をローカル・ディレクトリから正しく検出していることを検証します。

    # ldd -r installation_path/R/lib/libR.so
    
  8. コマンド・プロンプトでRと入力して、Rを起動します。

    % R

3.4 IBM AIXへのOracle R Distributionのインストール

Oracle R DistributionをIBM AIXにインストールする手順。

Oracle R Distributionをインストールする前に、ご使用のIBM AIXのバージョンがOracle Machine Learning for Rでサポートされていることを確認してください(「オンプレミス・データベースの場合のOracle Machine Learning for Rのシステム要件」にあるプラットフォーム要件の表を参照)。次のコマンドを使用してIBM AIXのバージョンを確認できます。

uname -r

Oracle R DistributionをIBM AIXにインストールするには:

  1. Oracle R Distributionのオープン・ソース・ソフトウェアのダウンロード・ページに移動します。

  2. インストール用のファイルをダウンロードします。R-3.3.0の場合、ここでのRversionは3.3.0.0です。

    ord.Rversion-aix.tar.gz
    ord-supporting-aix-Rversion.tar.gz
  3. ord-supporting-aix-Rversion.tar.gzを解凍します。

    $ gunzip ord-supporting-aix-Rversion.tar.gz  # get ord-supporting-aix-Rversion.tar
    $ tar -xvf ord-supporting-aix-Rversion.tar   # extract contents of .tar file
    $ ls ord-supporting-aix-Rversion             # list of rpms
    
    bash-4.2-5.aix5.1.ppc.rpm
    bzip2-1.0.6-1.aix5.1.ppc.rpm
    bzip2-devel-1.0.6-1.aix5.1.ppc.rpm
    cairo-1.10.0-1.aix5.2.ppc.rpm
    curl-7.28.1-1.aix5.1.ppc.rpm
    curl-devel-7.28.1-1.aix5.1.ppc.rpm
    expat-2.0.1-3.aix5.1.ppc.rpm
    fontconfig-2.5.0-1.aix5.1.ppc.rpm
    gettext-0.17-1.aix5.1.ppc.rpm
    glib2-2.28.6-1.aix5.1.ppc.rpm
    info-4.13a-2.aix5.1.ppc.rpm
    libiconv-1.14-1.aix5.1.ppc.rpm
    libidn-1.29-1.aix5.1.ppc.rpm
    libidn-devel-1.29-1.aix5.1.ppc.rpm
    libpng-1.5.9-1.aix5.1.ppc.rpm
    libpng-devel-1.5.9-1.aix5.1.ppc.rpm
    libssh2-1.4.3-2.aix5.1.ppc.rpm
    libssh2-devel-1.4.3-2.aix5.1.ppc.rpm
    openldap-2.4.23-0.3.aix5.1.ppc.rpm
    openldap-devel-2.4.23-0.3.aix5.1.ppc.rpm
    openssl-1.0.1p-1.aix5.1.ppc.rpm
    openssl-devel-1.0.1p-1.aix5.1.ppc.rpm
    pcre-8.35-1.aix5.1.ppc.rpm
    pcre-devel-8.35-1.aix5.1.ppc.rpm
    pixman-0.28.2-1.aix5.1.ppc.rpm
    pkg-config-0.25-2.aix5.1.ppc.rpm
    readline-6.2-3.aix5.1.ppc.rpm
    readline-devel-6.2-3.aix5.1.ppc.rpm
    texinfo-4.13a-2.aix5.1.ppc.rpm
    xrender-0.9.1-3.aix5.2.ppc.rpm
    xz-devel-5.0.7-1.aix5.1.ppc.rpm
    xz-libs-5.0.7-1.aix5.1.ppc.rpm
    zlib-1.2.6-1.aix5.1.ppc.rpm
    zlib-devel-1.2.6-1.aix5.1.ppc.rpm

    これらのRPMは、AIX Open Source Packagesからダウンロードすることもできます。

  4. rpmコマンドを使用して、rootユーザーとしてRPMをインストールします。

    $ cd /download_directory/ord-supporting-aix-Rversion
    $ su
    # rpm -i *.rpm
    

    既存の依存性をアップグレードするには、次のコマンドを使用します。

    # rpm -UF *.rpm

    依存性の競合がある場合は、次のコマンドを使用します。

    # rpm -UF --nodeps *.rpm
  5. LIBPATH環境変数に/opt/freeware/lib64および/opt/freeware/libを追加します。

    • kshの場合:

      $ export LIBPATH=/opt/freeware/lib64:/opt/freeware/lib:$LIBPATH
    • cshの場合:

      $ setenv LIBPATH /opt/freeware/lib64:/opt/freeware/lib:$LIBPATH

    /opt/freeware/lib64/opt/freeware/libの前、/opt/freeware/lib/usr/libの前であることに注意してください。

  6. ord-Rversion-aix.tar.gzを、ord-Rversion-aix.tar install.shおよびuninstall.shに解凍します。

    $ gunzip ord.Rversion-aix.tar.gz
    $ tar -xf ord.Rversion-aix.tar 
  7. install.shをrootで実行し、ファイルセットをOracle R Distributionにインストールします。

    次のコマンドでは、installation_pathは、Oracle R Distributionで必要な場所で、/とは異なります。また、rte_package_nameは、インストールするOracle R Distributionファイルセットです。

    $ sudo ./install.sh rte_package_name installation_path

    インストール・パスを指定しない場合、パス/opt/Rが使用されます。

    rte_package_nameのオプションは次のとおりです。

    オプション 説明

    ORD

    すべてのファイルセットをOracle R Distributionにインストールします。

    ORD.core

    ORE.coreファイルセットのみをインストールします。

    ORD.devel

    ORE.develファイルセットのみをインストールします。これにはORE.coreファイルセットが必要です。

    次のコマンドを使用して、すべてのファイルセットを指定されたパスにインストールします。

    $ sudo ./install.sh ORD /opt/R/3_3

    次のコマンドを使用して、ORD.coreおよびORD.develファイルセットをインストールします。

    $ sudo ./install.sh ORD.core installation_path
    $ sudo ./install.sh ORD.devel installation_path
  8. installation_path/usr/binPATH環境変数に追加します。

    • kshの場合:

      $ export PATH=installation_path/usr/bin:$PATH
    • cshの場合:

      $ setenv PATH installation_path/usr/bin:$PATH
  9. lddを実行して共有ライブラリの依存性が正しく検出されていることを確認します。

    $ ldd installation_path/usr/lib/R/bin/exec/R 
    $ ldd installation_path/usr/lib/R/lib/libR.so (libiconv, libreadline) 
    $ ldd installation_path/usr/lib/R/lib/libRlapack.so 
    $ ldd installation_path/usr/lib/R/lib/libRblas.so

3.5 Microsoft WindowsへのOracle R Distributionのインストール

Oracle R DistributionをMicrosoft Windowsにインストールする手順。

Oracle R Distributionをインストールする前に、ご使用のMicrosoft WindowsのバージョンがOracle Machine Learning for Rでサポートされていることを確認してください(「オンプレミス・データベースの場合のOracle Machine Learning for Rのシステム要件」にあるプラットフォーム要件の表を参照)。

WindowsにOracle R Distributionをインストールするには、次のステップを実行します。

  1. Oracle R Distributionのオープン・ソース・ソフトウェアのダウンロード・ページに移動します。

  2. Windows 64ビット向けのR Distributionを選択します。zipファイルをコンピュータに保存します。

    ORD-Rversion-win.zip
    
  3. ファイルを解凍して実行可能ファイルを抽出します。

    ORD-Rversion-win.exe
    
  4. Oracle R Distributionのインストールを開始するには、実行可能ファイルをダブルクリックします。

  5. 説明に従って、インストールを完了してください。

3.6 クライアントでMKLを使用するためのOracle R Distributionの構成

LinuxまたはWindowsクライアントでMKLを使用するようにOracle R Distributionを構成する手順。

この簡単な構成ステップを使用すると、Oracle R Distributionは、システムにMKLがインストールされている場合は動的にMKLを使用します。

このトピックには次の項が含まれます:

3.6.1 Linuxクライアント上のOracle R DistributionでのMKLサポートの有効化

Linuxクライアント上のOracle R DistributionでMKLを有効にするには、次のステップに従います。

  1. MKLをインストールします。MKLは、Intel® Math Kernel LibraryのWebサイトからダウンロードできます。

    ノート: コンピュータにMKLをインストールするには、MKLのライセンスが必要です。

  2. LD_LIBRARY_PATHシステム環境変数に、libmkl_rt.so$RHOME/libおよび$ORACLE_HOME/libを追加します。たとえば、Bashシェルでは次のように指定します。

    export LD_LIBRARY_PATH=${LD_LIBRARY_PATH}:
                             /path_to/libmkl_rt.so:
                             ${RHOME}/lib:
                             ${ORACLE_HOME}/lib
    
  3. Rを起動し、次のようにSys.BlasLapack関数を実行します。

    Sys.BlasLapack()
         $vendor
         [1] "Intel Math Kernel Library (Intel MKL)"
         $nthreads
         [1] -1
    

$vendorから返された値は、MKLがRに固有のBLASおよびLAPACKを置き換えたことを示します。

nthreadsから返された値は、MKLが使用するスレッドの数を示します。デフォルトでは、使用可能なすべてのスレッドが使用されます($nthreads= -1)。

3.6.1.1 Linux上のMKLのスレッド数の変更

システム変数MKL_NUM_THREADSを編集することによって、MKLが使用するスレッドの数を変更できます。たとえば、次のBashシェルの文では、MKLは3スレッドを使用します。

export MKL_NUM_THREADS=3

MKL_NUM_THREADSを3に設定後のSys.BlasLapackの出力では、$nthreadsに3の値が示されます。

R> Sys.BlasLapack()
     $vendor
     [1] "Intel Math Kernel Library (Intel MKL)"
     $nthreads
     [1] 3

3.6.2 Windowsクライアント上のOracle R DistributionでのMKLサポートの有効化

Windowsクライアント(64ビット)上のOracle R DistributionでMKLを有効にするには、次のステップに従います。

  1. MKLをインストールします。MKLは、Intel® Math Kernel LibraryのWebサイトからダウンロードできます。

    ノート: コンピュータにMKLをインストールするには、MKLのライセンスが必要です。

  2. libOrdBlasLoader.dllおよびmkl_rt.dllの場所をPATHシステム環境に追加します。

    ノート:

    Oracle R Distributionの標準インストールでは、libOrdBlasLoader.dllはRのホーム・ディレクトリにあります。

    C:\Program Files\R\R-version\bin\x64
    

    MKL 11.1の完全インストールでは、mkl_rt.dllは、次の場所にあるIntel MKL Composer XEディレクトリにあります。

    C:\Program Files (x86)\Intel\Composer XE 2013 SP
  3. Rを起動し、次のようにSys.BlasLapack関数を実行します。

    R> Sys.BlasLapack()
         $vendor
         [1] "Intel Math Kernel Library (Intel MKL)"
         $nthreads
         [1] -1
    

$vendorから返された値は、MKLがRに固有のBLASおよびLAPACKを置き換えたことを示します。

nthreadsから返された値は、MKLが使用するスレッドの数を示します。デフォルトでは、使用可能なすべてのスレッドが使用されます($nthreads= -1)。

3.6.2.1 Windows上のMKLのスレッド数の変更

システム変数MKL_NUM_THREADSを編集することによって、MKLが使用するスレッドの数を変更できます。

MKL_NUM_THREADSが存在しない場合は、作成する必要があります。

MKL_NUM_THREADSを3に設定後のSys.BlasLapackの出力では、$nthreadsに3の値が示されます。

R> Sys.BlasLapack()
     $vendor
     [1] "Intel Math Kernel Library (Intel MKL)"
     $nthreads
     [1] 3

3.7 Oracle R Distributionのアンインストール

Oracle R Distributionのアンインストールの手順。

Oracle R Distributionをアンインストールするには、次の各項の手順に従います。

3.7.1 WindowsでのOracle R Distributionのアンインストール

WindowsでOracle R Distributionをアンインストールする手順。

Windowsの「コントロール パネル」の「プログラムの追加と削除」を使用して、他のWindowsプログラムのアンインストールと同様にOracle R Distributionをアンインストールします。

3.7.2 LinuxでのOracle R Distributionのアンインストール

LinuxでOracle R Distributionをアンインストールする手順。

Oracle R DistributionをLinuxからアンインストールするには、rootでログインし、例のコマンドを示されている順序で実行します。この例では、R-3.6.1をアンインストールします。異なるバージョンのRをアンインストールするには、例のRのバージョンを、アンインストールするバージョン番号に置き換えます。

例3-2 Oracle R Distributionのアンインストール用のLinuxコマンド

rpm -e rpmnameコマンドを実行します。rpmnameは、削除するRPMの名前です。

たとえば、R-3.6.1をOracle Linux 7から削除するには:

rpm -e R-3.6.1-1.el7 
rpm -e R-devel 
rpm -e R-core 
rpm -e R-core-extra 
rpm -e libRmath-devel 
rpm -e libRmath 
rpm -e libRmath-static

3.7.3 Oracle SolarisでのOracle R Distributionのアンインストール

Oracle SolarisでOracle R Distributionをアンインストールする手順。

Oracle SolarisでOracle R Distributionをアンインストールするには、Oracle Technology NetworkのOracle R Distributionのダウンロード・ページのREADMEに記載されている手順に従います。

Oracle SolarisにおけるOracle R Distributionのインストール・ディレクトリには、アンインストール・スクリプトが含まれています。rootでログインし、スクリプトを次のように実行します。installation_pathはOracle R Distributionをインストールするディレクトリです。

例3-3 Oracle R Distributionのアンインストール用のSolarisスクリプト

./uninstall.sh installation_path

ノート:

インストール・パスを指定しない場合、次のデフォルトのパスが使用されます。
  • Solaris SPARCの場合: /usr/lib/sparcv9

  • Solaris Intelの場合: /usr/lib/amd64

3.7.4 IBM AIXでのOracle R Distributionのアンインストール

IBM AIXでOracle R Distributionをアンインストールする手順。

IBM AIXでOracle R Distributionをアンインストールするには、Oracle Technology NetworkのOracle R Distributionのダウンロード・ページのREADMEに記載されている手順に従います。

例3-4 Oracle R Distributionのアンインストール用のAIXスクリプト

uninstall.shをrootで実行し、ファイルセットをOracle R Distributionからアンインストールします。

次のコマンドでは、installation_pathは、Oracle R Distributionはインストールされた場所で、rte_package_nameは、アンインストールするOracle R Distributionファイルセットです。

$ sudo ./uninstall.sh rte_package_name installation_path

インストール・パスを指定しない場合、パス/opt/Rが使用されます。

rte_package_nameのオプションは次のとおりです。

オプション 説明

ORD

すべてのファイルセットをOracle R Distributionからアンインストールします。

ORD.core

ORE.coreファイルセットのみをアンインストールします。

ORD.devel

ORE.develファイルセットのみをアンインストールします。

次のコマンドを使用して、すべてのファイルセットを指定されたパスからアンインストールします。

$ sudo ./uninstall.sh ORD /opt/R/3_3

次のコマンドを使用して、ORD.coreおよびORE.develファイルセットをアンインストールします。

$ sudo ./install.sh ORD.core
$ sudo ./install.sh ORD.devel