Essbaseのバックアップおよび復元: EPMセキュリティとShared Servicesネイティブ・ディレクトリ
EPMセキュリティとShared Servicesネイティブ・ディレクトリを使用する場合にEssbaseインスタンスをバックアップおよび復元するには、次のプロセスを使用します。
Essbaseのバックアップ: EPMセキュリティとShared Servicesネイティブ・ディレクトリ
EPMセキュリティとShared Servicesネイティブ・ディレクトリを使用する場合にEssbaseインスタンスをバックアップするには、次のプロセスを使用します。
- ソース・アプリケーション・ディレクトリのコンテンツをバックアップします。
<アプリケーション・ディレクトリ>のバックアップ計画は、作成に使用したハードウェアによって異なります。別個のディスク・ボリュームをマウントした場合、バックアップは移植可能です。引き続き、計画したすべての定期バックアップで<アプリケーション・ディレクトリ>のバックアップを日常的に作成する必要があります。
別個のドライブとして<アプリケーション・ディレクトリ>をマウントしていない場合は、そのコンテンツを単に圧縮し、セキュアな別の場所にアーカイブを安全に移動できます。別個のディスク・ボリュームをマウントした場合、ディスク・ボリュームをコピーできます。
- Essbaseサービスが停止していることを確認します。サーバーの停止、開始および確認を参照してください。
- <アプリケーション・ディレクトリ>に移動します。
cd <Application Directory>
例:
cd /scratch/user/oracle_home/user_projects/applications/essbase
- 場所とファイル名を指定して、ディレクトリのコンテンツを圧縮します。
tar -czvf <path to backup file location>/<backupfilename>.tar.gz *
例:
tar -czvf /scratch/user/expuserfiles/appdir_backup.tar.gz *
- ソースEssbaseリレーショナル・データベース・スキーマをバックアップします。
Essbaseで使用するために構成したリレーショナル・データベースによってステップが異なることがあります。次に、サポートされているOracle Databaseに対してOracle Data Pumpを使用する例を示します。
Oracle Databaseがインストールされているサーバーでコマンド・ラインからOracle Data Pumpを実行します。ノート:
または、Oracle Instant Clientを使用してリモートでデータベースを管理できます。ソースEssbaseインスタンスは「essbase1」というリレーショナル・データベース・スキーマの接頭辞とともにデプロイされると仮定します。
- ソースEssbaseサービスがまだ停止していることを確認します。
- Essbaseスキーマをデプロイしたプラガブル・データベース(PDB)が
tnsnames.ora
ファイル内にあることを確認します。 - Oracle Databaseを実行しているサーバーで、データ・ポンプがデータベース・エクスポート・ファイルを書き込むディレクトリ・パスを作成します。データ・ポンプ・コマンドを実行するオペレーティング・システム・ユーザーにこのパスに対する書込み権限があることを確認します。
例:
mkdir /scratch/user/expuserfiles
- ソースEssbaseスキーマが含まれるデータベースに接続します。
- SQLplusにsysdbaとしてログインし、次の最低限のロール/権限を使用してデータ・ポンプ・ユーザーに対するロールを作成します。
alter session set container=<your container name>; create user <username> identified by <password>; create directory <dirname> as '<full path disk location>'; create role <rolename>; grant create session, create table to dp_role; grant read, write on directory exports to <rolename>; grant DATAPUMP_EXP_FULL_DATABASE to <rolename>; grant DATAPUMP_IMP_FULL_DATABASE to <rolename>; grant <rolename> to <username>; alter user <username> default tablespace users; alter user <username> quota unlimited on users; exit;
例:
alter session set container=orclpdb; create user expuser identified by password; create directory exports as '/scratch/user/expuserfiles'; create role dp_role; grant create session, create table to dp_role; grant read, write on directory exports to dp_role; grant DATAPUMP_EXP_FULL_DATABASE to dp_role; grant DATAPUMP_IMP_FULL_DATABASE to dp_role; grant dp_role to expuser; alter user expuser default tablespace users; alter user expuser quota unlimited on users; exit;
-
Oracle Databaseがインストールされているサーバーでコマンド・ラインからOracle Data Pumpを実行します。
ノート:
または、Oracle Instant Clientを使用してリモートでデータベースを管理できます。データベースが実行されているサーバーで、データ・ポンプのexpdp
コマンドを使用して<schemaprefix>_Essbaseスキーマをエクスポートします。ノート:
データ・ポンプを実行する前に、必ずデータベースのOracle環境を設定しておきます。expdp <username>@<service name> directory=<dirname> dumpfile=<dumpfilename>.dmp logfile=<logname>.log schemas=<schemaprefix>_Essbase
例:
expdp expuser@orclpdb directory=exports dumpfile=essbase1.dmp logfile=essbase1.log schemas=essbase1_Essbase
- EPM Shared Services割当て済ロールをバックアップします。
このステップはWebLogicセキュリティには適用されません。EPM Shared Servicesセキュリティの場合、Essbaseアプリケーション権限はEssbaseで保管も管理もされません。むしろ、EssbaseユーザーおよびアプリケーションのロールはEPM Shared Servicesを使用してユーザーとグループに割り当てられます。
EPM Shared Servicesはこれらのロールを保管するため、Shared Services Consoleを使用して、Essbaseユーザーとグループが含まれるバックアップを作成することが重要です。
ノート:
これらのバックアップの説明はEssbaseのユーザーとグループが含まれるShared Services Console に適用され、Planningおよびその他のEPMアプリケーションのユーザーとグループすべてが含まれるメインのEPM Shared Servicesには適用されません。- EPM Shared Servicesで、「アプリケーション・グループ」セクションの「Foundation」を展開します。
- 「Shared Services」を選択します。
- 「ネイティブ・ディレクトリ」を選択します。
- 「エクスポート」(右下)をクリックします。
デフォルトでは、エクスポートされたファイルは
<EPM_Instance>/import_export
フォルダに移動されます。
Essbaseの復元: EPMセキュリティとShared Servicesネイティブ・ディレクトリ
次のステップに従って、EPM Shared ServicesセキュリティとShared Servicesネイティブ・ディレクトリを使用してEssbaseを復元します。
- ターゲットEssbaseインスタンスを構成します。
ソース・ホスト/ハードウェアが失敗せず、Essbaseインスタンスをリカバリしている場合、ソース・インスタンスを構成解除してから、同じFusion Middleware <Oracleホーム>を使用して新しいターゲット・インスタンスを構成できます。
- Essbase構成ツールを使用してターゲットEssbaseインスタンスを構成します。
/<path to Fusion Middleware Oracle Home>/essbase/bin/config.sh
例:
/scratch/user/oracle_home/essbase/bin/config.sh
- ターゲット・ドメインを構成します。
- Essbaseソース・インスタンスと同じWebLogic管理ユーザー名およびパスワードを使用します。
- ソースと同じドメイン名を使用します。
- ソースと同じ<アプリケーション・ディレクトリ>を使用します。
ノート:
ターゲット・インスタンスのアプリケーション・ディレクトリへのフルパスが同一である必要があり、そうでない場合は一部のEssbase機能が機能しません。 - プラガブル・データベース(PDB)は同じでも別でも使用できます。
ノート:
構成解除時にソース・スキーマを削除した場合を除き、新しいスキーマの接頭辞が必要になります。
- EPMセキュリティを選択し、同じEPM_ORACLE_HOMEおよびEPM_ORACLE_INSTANCEを使用します。
当初
/tmp/essbase_config_<date_timestamp>/config.rsp
に作成された、ソース・インスタンスの構成レスポンス・ファイルを参照してください。
- Essbase構成ツールを使用してターゲットEssbaseインスタンスを構成します。
- <アプリケーション・ディレクトリ>フォルダ・コンテンツをソース・バックアップからターゲット・インスタンスに復元します。
- ターゲット・インスタンスのすべてのサービスが停止していることを確認します。サーバーの停止、開始および確認を参照してください。
- 既存の<アプリケーション・ディレクトリ>を別の場所に移動します。
mv <Application Directory> <Application Directory>.old
例:
mv /scratch/user/oracle_home/user_projects/applications/essbase /scratch/user/oracle_home/user_projects/applications/essbase.old
- <アプリケーション・ディレクトリ>を作成します。
mkdir /<Application Directory>
例:
mkdir /scratch/user/oracle_home/user_projects/applications/essbase
- <アプリケーション・ディレクトリ>に移動します。
cd <Application Directory>
例:
cd /scratch/user/oracle_home/user_projects/applications/essbase
- ソース<アプリケーション・ディレクトリ>バックアップのコンテンツをターゲット<アプリケーション・ディレクトリ>に解凍します(アプリケーション、カタログ、ハイブリッド、jagentID.id)。
tar -zxvf <path to backup file location>/<backup file name>.tar.gz
例:
tar -zxvf /scratch/user/expuserfiles/appdir_backup.tar.gz
- Essbaseリレーショナル・データベース・スキーマを復元します。
Essbaseで使用するために構成したリレーショナル・データベースによってステップが異なることがあります。次に、サポートされているOracle Databaseに対してOracle Data Pumpを使用する例を示します。
- ターゲット・インスタンスのすべてのサービスが停止していることを確認します。
-
Oracle Databaseがインストールされているサーバーでコマンド・ラインからOracle Data Pumpを実行します。
ノート:
または、Oracle Instant Clientを使用してデータベースを管理できます。 -
Essbaseソース・スキーマ・バックアップ(.dmpファイル)をターゲットにインポートし、ソース・スキーマの接頭辞をターゲット・スキーマの接頭辞に置き換えます。
impdp <username>@<service name> directory=<dirname> dumpfile=<source dumpfilename>.dmp REMAP_SCHEMA=<source schemaprefix>_Essbase:<target schemaprefix>_Essbase partition_options=merge table_exists_action=replace
例:
impdp expuser@orclpdb directory=exports dumpfile=essbase1.dmp REMAP_SCHEMA=essbase1_ESSBASE:essbase2_ESSBASE partition_options=merge table_exists_action=replace
- ソースの割当て済ロールをShared Servicesにインポートします。
ノート:
このプロセス中、Shared Servicesは停止していません。- Shared Servicesの「ファイル・システム」で、<Shared Services>バックアップを展開し、HSS-<Shared Services BackupName>を選択します。
- 「ネイティブ・ディレクトリ」を展開します。
- 「割当て済ロール」を展開します。
- 「EssbaseCluster-1」を選択し、すべてのEssbaseアプリケーションおよびサーバー・アクセスのロールをターゲットEssbaseインスタンスに復元します。
- 「インポート」(右下)をクリックし、「OK」をクリックします。
- ターゲット・インスタンスを起動します。
ターゲット・インスタンスのEssbaseサービスを開始します。サーバーの停止、開始および確認を参照してください。