Execute Calculation (集約ストレージ)

ASOモードのMaxL execute calculation文は、Essbase集約ストレージ・データベースのカスタム計算スクリプトを実行するために役立ちます。

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この文を使用して、計算スクリプト・ファイル、ソース領域および視点(POV)を指定して、MDXで表されたカスタム計算スクリプトを実行します。オプションで、ターゲット、オフセットおよび借方または貸方メンバーを指定します。

ASOカスタム計算の実行に必要な最小アプリケーション権限は、データベース更新です。

カスタム計算スクリプトのパラメータの詳細は、集約ストレージ・データベースでのカスタム計算と割当ての実行を参照してください。

キーワード

MaxL execute calculationを使用すると、次の方法でASOカスタム計算を実行できます。

execute calculation … with local script_file

必須。指定されたローカル計算スクリプト・ファイルを実行します。カスタム計算スクリプトはMDXで表されます。次は、カスタム計算スクリプトの例、script.txtです。


(AccountA,Proj1) := 100;
([AccountB], [Proj1]) := ([AccountB], [Proj1]) * 1.1;
(AccountC,Proj1) := 
	((AccountB,Proj1,2007) + (AccountB, Proj1)) / 2;
(AccountA,Proj2) := 
	((AccountD,Proj1) + 
	  (AccountB,Proj2)) / 2;

カスタム計算スクリプトの記述の詳細は、集約ストレージ・データベースでのカスタム計算と割当ての実行を参照してください。

execute calculation … pov MDX-SET

必須。計算を実行するコンテキスト領域を定義するMDXセットを指定します。計算スクリプトは、POV領域内の各クロス積に対して1回実行されます。

execute calculation … sourceregion MDX-SET

必須。スクリプト内の式によって参照されるキューブの領域を指定するMDXセットを指定します。最低でも、ソース領域には、カスタム計算スクリプトの割当て文の右側にあるすべてのメンバーが含まれる必要があります。

execute calculation … target MDX-TUPLE

オプション。結果を書き込むデータベース領域を定義するMDXタプルを指定します。タプルでは保管済のレベル0メンバーのみを使用できます。上位レベルのメンバー、属性メンバーまたは動的計算メンバーは使用しないようにします。

execute calculation … debitmember MDX-MBR

オプション。複式簿記を使用する場合は、正の結果値が書き込まれるメンバーを示すMDXメンバー式を指定します。保管済のレベル0メンバーのみを指定できます。上位レベルのメンバー、属性メンバーまたは動的計算メンバーは使用しないようにします。

execute calculation … creditmember MDX-MBR

オプション。複式簿記を使用する場合は、負の結果値が書き込まれるメンバーを示すMDXメンバー式を指定します。保管済のレベル0メンバーのみを指定できます。上位レベルのメンバー、属性メンバーまたは動的計算メンバーは使用しないようにします。

execute calculation … offset MDX-TUPLE

オプション。オフセット・エントリ(一般会計の相殺メジャー)が使用されている場合、各ソース金額のオフセット値が書き込まれるデータベース内の場所を定義するMDXタプルを指定します。タプルでは保管済のレベル0メンバーのみを使用できます。上位レベルのメンバー、属性メンバーまたは動的計算メンバーは使用しないようにします。

execute calculation … override|add|subtract values

オプション。ASOカスタム計算によって生成された値は、既存の値に上書きするかわりに加算(または減算)できます。上書きがデフォルトです。

ノート

  • 各句は、1回だけ入力できます。

  • script_filepovおよびsourceregion句は必須で、その他はオプションです。

  • sourceregion指定の後のオプション句は、空白文字で区切って任意の順序で入力できます。

  • カスタム計算スクリプトで、割当て文の左側には保管済のレベル0メンバーのみを指定できます。上位レベルのメンバー、属性メンバーまたは動的計算メンバーは使用しないようにします。

  • DebitMember、CreditMember、TargetおよびOffsetの句では、保管済のレベル0メンバーのみを指定できます。

次の文は、前述のscript.txtを実行します。サンプル・ユースケースとして、集約ストレージ・データベースでのカスタム計算と割当ての実行を参照します。


execute calculation on database app.db with
  local script_file "script.txt"
  POV "Crossjoin({[VisionUS]},
    Crossjoin({[101]},
      Crossjoin ({[Jan]},
        Crossjoin({[Scenario]},
          Descendants(Geography, Geography.Levels(0))))))"
  SourceRegion "Crossjoin({[AccountB], [AccountD]},
    Crossjoin({[Proj1], [Proj2]}, {[2007]}))"
  Target "(Allocation)"
  DebitMember "[BeginningBalance_Debit]"
  CreditMember "[BeginningBalance_Credit]"
  Offset  "([Account_000], [Project_000])"
  add values;