6 Extractの構成
Extractがリモート・システムから実行されている場合、Oracle GoldenGateでは、クロス・エンディアンの相互運用性が自動的に有効になります。これは、Extractが実行されているサーバーのエンディアン値とOracleデータベースが実行されているサーバーのエンディアン値が異なる場合に、クロス・エンディアンのサポートが自動的に有効になることを意味します。クロス・エンディアンのExtractが機能するには、ソース・データベースの互換性パラメータが11.2.0.4以上になっている必要があります。
内容は次のとおりです。
- Extractの構成の前提条件
Extractを構成する前に、この項に示したガイドラインに従う必要があります。 - これらの手順でできること
次の手順では、プライマリExtract (データ・ソースからトランザクション・データをキャプチャ)、およびデータ・ポンプExtract (trailにローカルに格納されているキャプチャ済データをソース・システムからターゲット・システムに伝播)のExtractパラメータ(構成)ファイルの構成方法について説明します。 - プライマリExtractの構成
プライマリExtractがログマイニング・サーバーからログ変更レコードをキャプチャするマイニング・データベースは、ローカルであるか、ソース・データベースからのダウンストリームであるかのどちらかです。 - 自動Extractモードの設定
自動Extractモードでは、論理レプリケーションが有効になっているすべての表に対する変更がキャプチャされます。 - データ・ポンプExtractの構成
一般に、データ・ポンプはデータのフィルタリング、マッピングおよび変換を実行できますが、データを操作せずにそのままの状態で単純に転送するパススルー・モードでデータ・ポンプを構成することも可能です。 - 次のステップ
パラメータ・ファイルは、関連するOracle GoldenGateプロセスによって読み取られるプレーン・テキスト・ファイルです。Oracle GoldenGateでは、GLOBALSファイルとランタイム・パラメータ・ファイルという2種類のパラメータ・ファイルが使用されます。
6.1 Extractの構成の前提条件
Extractを構成する前に、この項に示したガイドラインに従う必要があります。
-
Microservices Architectureの場合、Extractプロセスのデプロイメントが稼働中であることが必要です。デプロイメントの開始の詳細は、「デプロイメントとサービスを開始または停止する方法」を参照してください。
Classic Architectureの場合、Extractの追加前または起動前にManagerを起動しておく必要があります。
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また、『Oracle GoldenGateの管理』のガイドラインも確認してください。
親トピック: Extractの構成
6.2 この手順でできること
次の手順では、プライマリExtract(データ・ソースからトランザクション・データをキャプチャ)、およびデータ・ポンプExtract (trailにローカルに格納されているキャプチャ済データをソース・システムからターゲット・システムに伝播)のExtractパラメータ(構成)ファイルの構成方法について説明します。
ビジネス要件によってはより複雑なトポロジが必要ですが、この手順がその他の構成ステップの基礎となります。
ステップを実行することで、次のことが可能です。
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基本的な構成ファイルが作成されます。
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後で環境に適用する機能や要件について決定を下してパラメータを追加し、それらを拡張します。
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コピーを使用して、一から作成するよりも短時間で追加パラメータ・ファイルを作成します。
親トピック: Extractの構成
6.3 プライマリExtractの構成
プライマリExtractがログマイニング・サーバーからログ変更のレコードをキャプチャするマイニング・データベースは、ローカルまたはソース・データベースからダウンストリームのいずれかが可能です。
次のステップでは、どちらかの場所からトランザクション・データをキャプチャするようにプライマリExtractを構成します。ダウンストリーム・マイニング・データベースからのキャプチャの詳細は、「ダウンストリーム・マイニング・データベースの構成」および「ダウンストリーム・マイニング構成の例」を参照してください。
ノート:
マルチテナント・コンテナ・データベース内の単一データベースまたは複数のプラガブル・データベースからキャプチャするには、一般的に1つのExtractグループで十分です。「マルチテナント・コンテナ・データベースでのOracle GoldenGateの構成」を参照してください。Autonomous Data Warehouse (ADW)またはクラウド環境で作業する場合は、PDB単位のキャプチャ・モードを選択することもできます。「Autonomous DatabaseからキャプチャするExtractの構成」を参照してください。
親トピック: Extractの構成
6.4 自動Extractモードの設定
自動Extractモードでは、論理レプリケーションが有効になっているすべての表に対する変更がキャプチャされます。
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テーブルまたはスキーマ・レベルで十分なIDまたはスケジューリング・キーのサプリメンタル・ログ・データがあること。
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主キー(PK)、一意識別子(UI)、外部キー(FK)サプリメンタル・ログ・データおよびALLKEYSサプリメンタル・ログ・データがあること。主キーがない場合、スキーマ全体のサプリメンタル・ロギング・レベルですべての一意キーがログに記録されるため、PK、UIおよびFKに加えてALLKEYSが必要です。
自動Extractモードを使用する利点
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キャプチャされる表セットの構成が容易
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キャプチャされる表セットの変更時に、
TABLE
/TABLEEXCLUDE
パラメータを更新することや、Extractを停止して再起動することが不要になります。
自動キャプチャの有効化
構文と使用方法は、TRANLOGOPTIONS INTEGRATEDPARAMS
を参照してください。
次のDDLを使用して、表レベルで自動キャプチャを有効にします。
CREATE
/ATLER TABLE
table_name ENABLE LOGICAL REPLICATION ALLKEYS
または
CREATE/ALTER TABLE table_name ENABLE LOGICAL REPLICATION ALLOWNONVALIDATEDKEYS
親トピック: Extractの構成
6.5 データ・ポンプExtractの構成
データ・ポンプはデータのフィルタリング、マッピングおよび変換を実行できますが、データを操作せずにそのままの状態で単純に転送するパススルー・モードでデータ・ポンプを構成することも可能です。
ノート:
マイクロサービスを使用してこのタスクを実行する場合は、『Oracle GoldenGate Microservices Architectureの使用』のパスの追加方法に関する項を参照してください。親トピック: Extractの構成
6.6 次のステップ
パラメータ・ファイルは、関連するOracle GoldenGateプロセスによって読み取られるプレーン・テキスト・ファイルです。Oracle GoldenGateでは、GLOBALSファイルとランタイム・パラメータ・ファイルという2種類のパラメータ・ファイルが使用されます。
基本的なパラメータ・ファイルを作成したら、次の関連構成ステップを参照してください。
「マルチテナント・コンテナ・データベースでのOracle GoldenGateの構成」
「Oracle GoldenGate構成のその他の考慮事項」
「DDLサポートの構成」(Oracle GoldenGate DDLサポートを使用する場合)
「プロセス・グループの作成」(Oracle GoldenGate DDLサポートを使用する場合)
親トピック: Extractの構成