パススルー・レベルの設定

アプリケーションがTimesTen接続に対してSQL文を発行すると、そのSQL文をTimesTenデータベースで実行したり、Oracle Databaseにパススルーして実行できます。SQL文をTimesTenデータベースまたはOracle Databaseのいずれで実行するかは、文の構成およびPassThrough接続属性の設定によって決まります。

PassThrough接続属性を設定して、TimesTenでローカルに実行される文およびOracle Databaseにリダイレクトして処理される文を定義できます。

パススルー・レベルはいつでも設定が可能で、変更はただちに有効になります。値は0から3に設定できます。パススルー・レベル1から3内で適切である場合、TimesTenは現在のユーザーの資格証明を使用してOracle Databaseに接続します。PWDWallet接続属性によって指定されたキャッシュ管理ユーザー資格証明で設定されたOracleウォレットを使用するか、UID接続属性にキャッシュ管理ユーザー名を指定し、OracleパスワードとしてOraclePwd接続属性を指定します。『Oracle TimesTen In-Memory Databaseセキュリティ・ガイド』「キャッシュ管理ユーザーとパスワードの両方の指定」を参照してください。

AWTまたはSWTキャッシュ・グループのキャッシュ表に対して発行する場合は、更新処理をOracle Databaseにパススルーして処理することはお薦めしません。「パススルーを使用する場合の注意事項」を参照してください。

ノート:

RETURN TWOSAFEを使用してレプリケートされる処理を含むトランザクションでは、0より大きなPassThrough設定を使用できません。PassThroughが0より大きい場合は、エラーが返され、トランザクションをロールバックする必要があります。

PassThroughが0、1、または2に設定されているとき、動的ロードの条件が存在している場合は次の動作が発生します。

  • 任意の動的キャッシュ・グループ・タイプのキャッシュ表に対してSELECT処理のための動的ロードの発生が可能です。

  • INSERT処理、UPDATE処理、またはDELETE処理のための動的ロードは、動的AWTまたはSWTキャッシュ・グループを持つキャッシュ表に対してのみ発生が可能です。

「動的キャッシュ・グループ」を参照してください。

次の各項では、様々なパススルー・オプションについて説明します。