データベース定義の作成(dbdefCreate)

dbdefCreateコマンドは、モデル内にデータベース定義オブジェクトを作成して、指定したファイルの属性設定に応じてデータベースの特性を定義します。また、直接接続の場合、直接接続可能オブジェクトをデータベースと同じ名前で作成します。

ttGridAdmin dbdefCreate filepath

データベース定義をモデルに追加した後は、データベースを作成するために使用できます。

オプション

dbdefCreateコマンドにはオプションがあります。

オプション 説明

filepath

データベース定義ファイルのパスおよび名前で、このファイルにはデータベース定義の属性設定が含まれています。

ファイル名はdbname.dbdefという形式である必要があり、dbmameにはデータベースの名前を定義します。

この例では、データベース定義ファイルdatabase1.dbdefを使用します。

DataStore=/disk/databases/database1
LogDir=/disk2/logs
DatabaseCharacterSet=AL32UTF8
ConnectionCharacterSet=AL32UTF8
PermSize=256
TempSize=128

データベース定義ファイルの一般的な設定は、次の例のようになります。

  • データストア属性: DataStore (必須)、LogDirおよびDatabaseCharacterSet (必須)

    ディレクトリは、各ホストで必要に応じてDataStoreの場所およびLogDirの場所に対して作成されます。

  • 初期接続属性: PermSize (必須)およびTempSize

  • 一般接続属性: ConnectionCharacterSet

  • 必要に応じて、PL/SQLの初期接続属性とサーバー接続属性

データベース定義オブジェクトを作成します。

% ttGridAdmin dbdefCreate  /sw/tten/grid/dbdefs/database1.dbdef
Database Definition database1 created.

データストア属性と初期接続属性は、作成されるデータベース定義に設定されます。この例では、これはDataStoreLogDirDatabaseCharacterSetPermSizeおよびTempSizeで構成されています。また、デフォルトのconnections設定およびデフォルトのdurability設定が自動的に定義に追加されます。

[database1]
DataStore=/disk/databases/database1
DatabaseCharacterSet=AL32UTF8
LogDir=/disk2/logs
PermSize=256
TempSize=128
connections=100
durability=0

一般接続属性は、このように自動的に作成される接続可能オブジェクト定義に設定されます。この例では、ConnectionCharacterSetで構成されています。

[database1]
ConnectionCharacterSet=AL32UTF8

詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Database Scaleoutユーザーズ・ガイド』「データベース定義ファイルの作成」を参照してください。

ノート

  • データベース名を既存のデータベース名または接続可能オブジェクト名と同じにすることはできません。

  • データベース定義ファイルは、odbc.iniという形式である必要があります。例に示すように、各行にattribute=valueがあります。

  • dbdefファイルは、DataStoreエントリおよびLogDirエントリに対して次の置換文字列をサポートしています。これらは、モデルが適用されるときに必要に応じて置き換えられます。

    • !!HOST_NAME!!は、モデルでの指定に従って各ホストでホスト名に置き換えられます。

    • !!INSTANCE_NAME!!は、モデルでの指定に従って各インスタンスでインスタンス名に置き換えられます。

    たとえば、!!HOST_NAME!!および!!INSTANCE_NAME!!を使用するシナリオというのは、グリッドのホスト間で共有するストレージ・エリア・ネットワーク・デバイスを使用した場合になります。DataStore/shared/datastores/!!HOST_NAME!!/!!INSTANCE_NAME!!に設定すると、各ホストに独自のデータ記憶領域が与えられます。

  • LogDirを指定し、DataStoreとは異なるファイル・システムにすることがベスト・プラクティスとなります。DataStoreおよびLogDirのパスおよびディレクトリは必要に応じて作成されます。

  • 「接続可能オブジェクトの作成(connectableCreate)」の説明に従って、追加の接続可能オブジェクトを作成できます。

  • 接続属性の中には、dbdefファイルには設定できないものの、追加で作成する接続可能オブジェクトに対して設定できるものがあります。たとえば、データベースの定義中に作成される初期接続可能オブジェクトは、インスタンス管理者が使用できる必要があるため、接続属性UIDおよびPWDdbdefファイルに指定することはできません。

  • データベース定義の作成後にモデルを適用すると、必要なすべての構成ファイルの新しいバージョンが各データ・インスタンスに書き込まれ、dbdefの設定に従ってエントリが追加されます。(構成ファイルを手動で編集しないでください。モデルを適用するたびに上書きされます。)