AHFリリース23.6

システム全体のネットワークの異常のトップダウン・ビュー

AHFインサイトのメトリック・セクションには、「Network」セクションの一部として「Aggregated NICs」データが含まれるようになりました。

ネットワークの問題の原因を理解することは、多くの場合、様々なログ・ファイルを調べて、他とは異なる1行を見つけようとすることを意味しました。

AHFでは、ネットワーク・インタフェース・カードのすべての関連データを1つのわかりやすい画面にまとめ、次の情報を表示できるようになりました。
  • Receive Rate
  • Transmit Rate
  • Total Space
  • Error Rate
  • Received Packet Count
  • Transmitted Packet Count
  • Errored Received Datagram Count
  • Error Rate for Transmitted Packets
  • Drop Rate for Received Packets

各グラフには、すべてのソースにわたって1つのタイプのデータが表示され、異常を容易に可視化できます。NICデータを調べるには、「Operating System Issues」 > 「Metrics」 > 「Network」 > 「Aggregated NICS」を選択します。

オペレーティングシステムの問題の詳細は、オペレーティングシステムの問題を参照してください。

AHFインサイトの詳細は、Exadata Master Class: Maximize System Performance with Autonomous Health Framework Insightsを参照してください。

すべてのホストの「Process」メトリックの一覧表示

AHFインサイトでは、新しい「Process」メトリック・タブが追加されています。

オペレーティング・システムの問題をトリアージする場合、リアルタイムのプロセス数やブロックされたプロセス数などの様々なプロセス・メトリックを理解すると役立ちます。

AHFでは、すべてのプロセス・メトリックが1つの画面で「Metrics」の「Process」タブの下に表示されます。

「Process」セクションには、次の情報が表示されます。

  • Process Count
  • Blocked Process Count
  • Real-Time Process Count
  • D State Process Count
  • Process on CPU Count
  • Total File Descriptors

各ホストのデータは同じチャートにオーバーレイされるため、簡単に比較できます。プロセス・データを調べるには、「Operating System Issues」 > 「Metrics」 > 「Process」を選択します。

オペレーティングシステムの問題の詳細は、オペレーティングシステムの問題を参照してください。

最新のインサイト・データの取得

AHFインサイトでは、キャッシュを使用せずに新しいデータを収集できるようになりました。

インサイト・データの収集を高速化するために、AHFでは重要な情報をキャッシュします。ただし、収集時に最新のデータをすべて取得すると役立つ場合があります。

キャッシュの使用を回避するために、--refreshオプションを使用してAHFインサイトを生成できるようになりました。refreshオプションが使用されている場合、すべてが要求に応じてオンデマンドで収集されるため、収集時間は長くなります。

キャッシュせずにAHFインサイトを生成するには、次のコマンドを実行します:

ahf analysis create --type insights --refresh

詳細は、「ahf analysis」を参照してください。

AHFがX10Mプラットフォームの完全なサポートを提供

AHFがOracle Exadata X10Mを完全にサポートするようになりました。

Oracleは6月に、最新のExadata X10Mプラットフォームをリリースしました。

AHF EXAchkコンプライアンス・チェックは、X10Mサポートを提供するために拡張されています。

この新しいサポートには、新しいデータベース・サーバー・システム・モデル、新しいExadataスマート・フラッシュ・キャッシュ・サイズおよび新しいExadataバージョンが含まれます。

更新された特定のチェックは次のとおりです。

  1. Exadata Smart Flash Cacheが作成されていることを確認します。
  2. RAIDディスク・コントローラCacheVaultキャパシタの状態[Storage Server]を確認します。
  3. Exadataストレージ・サーバーのシステム・モデル番号。
  4. Platinumサーティフィケーションのためのストレージ・サーバーおよびデータベース・サーバーでのExadataソフトウェア検証。
  5. Exadata Smart Flash Cacheが作成されていることを確認します。
  6. RAIDディスク・コントローラCacheVaultキャパシタの状態[Storage Server]を確認します。
  7. Exadataストレージ・サーバーのシステム・モデル番号。
  8. Platinumサーティフィケーションのためのストレージ・サーバーおよびデータベース・サーバーでのExadataソフトウェア検証。

AHFインサイトは、これらのコンプライアンス・チェックの結果を、プラットフォームの全体像とともに可視化します。

ARM向けのAHF

AHFは、クラウドおよびオンプレミスでのARMアーキテクチャの組込みサポートを提供します。

ARM上のOracle Databaseによって提供されるものは次のとおりです。

  • 低コストで予測可能なパフォーマンス
  • エネルギ効率に優れた持続可能な設計
  • ワークロードに応じてサイズを変更できる柔軟なVMシェイプ
  • 管理を簡素化するクラウド自動化ツール
  • オープンソース開発者、研究大学、業界パートナ、顧客のための無料クレジット

AHFは、ARMのネイティブ・サポートを提供しています。ARM向けのオンプレミスAHFのダウンロードは、AHFダウンロード・ページから入手できます。

クラウドおよびオンプレミスでのARM向けOracle Databaseの詳細をご覧ください。

再インストールなしでAHFの診断ストレージの場所を動的に変更

インストール済のAHFデータ・ディレクトリを別の場所に移動するAHFコマンドライン・オプション。

AHFは、すべてのコンプライアンス結果、診断収集およびAHFログをAHFデータ・ディレクトリに格納します。システムの経時変化に伴い、そのデータディレクトリを別の場所に移動すると役立つ場合があります。

以前は、データ・ディレクトリを移動するには、別のdata_dirパスを使用したAHFのアンインストールおよび再インストールが必要でした。AHFでは、アンインストールしなくてもデータ・ディレクトリを簡単に移動できるようになりました。

新しいコマンドahfctl movedatadir <new_directory>を使用します。

Oracle OrachkおよびOracle Exachkの新しいベスト・プラクティス・チェック

リリース23.6には、Oracle OrachkおよびOracle Exachkの次の新しいベスト・プラクティス・チェックが含まれています。

Oracle Orachkに固有のベスト・プラクティス・チェック

  • データベース・ホームの非アクティブ・パッチ数の確認

すべてのチェックの詳細は、次のヘルス・チェック・カタログを参照してください: