3.5.3 記憶域の構成

インスタンス管理者は、ワークスペース・リクエスト時の新規スキーマの要求、表領域の自動拡張、記憶域リクエストの自動承認、または指定日数に達したアップロード済ファイルの削除という記憶域オプションを構成できます。

3.5.3.1 新しいスキーマの要求

ワークスペースをリクエストするユーザーが、既存のスキーマを選択することができるか、または新しいスキーマをリクエストする必要があるかを制御します。

ワークスペースの作成時に新しいスキーマを要求するには:

  1. APEX管理サービスにサインインします。
  2. 「インスタンスの管理」をクリックします。
  3. 「インスタンスの設定」で、「インスタンスの設定」をクリックします。
  4. 「記憶域」までスクロールします
  5. 「新規スキーマが必要」から、次のいずれかを選択します。
    • はい - ユーザーは新しいワークスペースをリクエストするときに、新しいスキーマをリクエストする必要があります。
    • いいえ - ユーザーは新しいワークスペースをリクエストするときに、既存のスキーマを選択できます。
  6. 「変更の適用」をクリックします。

3.5.3.2 自動拡張表領域の有効化

自動拡張表領域の有効化。

「自動拡張表領域」を有効にすると、APEXで割り当てられる表領域は、リクエストされたサイズの1/10のサイズのデータ・ファイルで作成されます。データ・ファイルは、リクエストされたサイズまで自動的に拡張します。たとえば、ユーザーが100MBのワークスペースをリクエストすると、データ・ファイルの初期サイズは10MBとなり、100MBの最大サイズまで自動的に拡張します。

「自動拡張表領域」を有効にするには:

  1. APEX管理サービスにサインインします。
  2. 「インスタンスの管理」をクリックします。
  3. 「インスタンスの設定」で、「インスタンスの設定」をクリックします。
  4. 「記憶域」までスクロールします
  5. 「自動拡張表領域」を有効にするには、「はい」を選択します。
  6. 「変更の適用」をクリックします。

3.5.3.3 ビッグファイル表領域の有効化

bigfile表領域のサポートを有効化します。

ワークスペースが割り当てられると、APEXは関連するデータベース・ユーザー、表領域およびデータファイルを作成します。「ビッグファイル表領域」が有効な場合、APEXで割り当てられる表領域は、ビッグファイル表領域として作成されます。bigfile表領域は、単一で非常に大きいデータファイルを持つ表領域です。これに対して、従来のsmallfile表領域には複数のデータファイルを格納できますが、各データファイルは大きくありません。

ヒント:

表領域の容量が制限される場合があるため、大規模なファイル・サイズをサポートしていないプラットフォームでbigfile表領域を使用することはお薦めしません。サポートされているファイルの最大サイズの詳細は、使用しているオペレーティング・システム固有のドキュメントを参照してください。

bigfile表領域を有効化するには:

  1. APEX管理サービスにサインインします。
  2. 「インスタンスの管理」をクリックします。
  3. 「インスタンスの設定」で、「インスタンスの設定」をクリックします。
  4. 「記憶域」までスクロールします
  5. 「ビッグファイル表領域」で、「はい」を選択します。
  6. 「変更の適用」をクリックします。

参照:

BIGFILE_TABLESPACES_ENABLEDパラメータの詳細は、Oracle APEX APIリファレンス使用可能なパラメータ値を参照してください

3.5.3.4 暗号化された表領域の有効化

暗号化された表領域のサポートを有効化します。

「暗号化された表領域」が有効な場合、APEXで割り当てられる表領域は、Oracle Databaseの透過的データ暗号化(TDE)機能を使用して、暗号化された表領域として作成されます。TDEを使用すると、データ・ファイルに格納されている機密データを暗号化できます。許可なく復号化されるのを防止するため、TDEにより暗号化キーはデータベース外部のセキュリティ・モジュールに格納されます。

APEXでこの機能を利用するには、暗号化ウォレットを作成し、マスター暗号化キーセットを使用する必要があります。また、暗号化ウォレットは、新しいAPEXワークスペースを割り当てる前に開く必要があります。

暗号化された表領域を有効化するには:

  1. Oracle APEX管理サービスにサインインします。
  2. 「インスタンスの管理」をクリックします。
  3. 「インスタンスの設定」で、「インスタンスの設定」をクリックします。
  4. 「記憶域」までスクロールします
  5. 「暗号化された表領域」で、「はい」を選択します。
  6. 「変更の適用」をクリックします。

参照:

ENCRYPTED_TABLESPACES_ENABLEDパラメータの詳細は、Oracle APEX APIリファレンス使用可能なパラメータ値を参照してください

3.5.3.5 記憶域リクエストの自動承認の有効化

選択したサイズまで記憶域リクエストの承認を自動的に有効にします。

このオプションを使用するには、ワークスペースの「プロビジョニング方法」が「自動」に設定されている必要があります。ワークスペースの「プロビジョニング方法」が「手動」または「リクエスト」に設定されている場合、記憶域リクエストは自動的には承認されません。

記憶域リクエストの承認を自動的に有効にするには:

  1. Oracle APEX管理サービスにサインインします。
  2. 「インスタンスの管理」をクリックします。
  3. 「インスタンスの設定」で、「インスタンスの設定」をクリックします。
  4. 「記憶域」までスクロールします
  5. 「リクエストの自動承認」で、値を選択します。
  6. 「変更の適用」をクリックします。

3.5.3.6 アップロードしたファイルの削除

APEXがアップロード済ファイルを自動的に削除するまでの日数を指定します。

「アップロード済ファイルを次の日数後に削除」を使用して、APEXがアップロード済ファイルを自動的に削除するまでの日数を指定します。この自動削除処理がAPEXインスタンス内のすべてのワークスペースに適用されることに注意してください。削除されるファイルのタイプには次のものが含まれます。

  • アプリケーションのエクスポート
  • CSSのエクスポート
  • イメージのエクスポート
  • ページのエクスポート
  • プラグイン
  • スクリプトのエクスポート
  • スプレッドシート/テキスト・データのインポート
  • 静的ファイルのエクスポート
  • テーマ
  • ユーザー・インタフェースのデフォルト値
  • ワークスペースのエクスポート
  • XMLデータのインポート

エクスポート・ファイルおよびインポート・ファイルを削除するタイミングを構成するには:

  1. APEX管理サービスにサインインします。
  2. 「インスタンスの管理」をクリックします。
  3. 「インスタンスの設定」で、「インスタンスの設定」をクリックします。
  4. 「記憶域」までスクロールします
  5. 「アップロード済ファイルを次の日数後に削除」に、APEXでアップロード済ファイルが削除されるまでの日数を入力します。

    正の整数を入力してください。この設定がNULLの場合、ファイルは自動的に削除されません。

  6. 「変更の適用」をクリックします。

ヒント:

削除されたファイルのサマリーを確認するには、「自動ファイル削除ログ」を参照します。「インスタンス間のアクティビティの監視」を参照してください