3.10.2.5.1 Cesiumタイムライン・ウィジェットの概要

Spatial Studioのリリース23.2以降には、新しいスタンドアロンのCesiumタイムライン・ウィジェットが用意されています。

Spatial StudioのCesiumタイムライン・ウィジェットには、次の機能があります:

  • データセットのフィルタリング。
  • あらゆる種類の時空間データ(ライブ、履歴、移動オブジェクトなど)を制御するハブとして機能します。

    唯一の例外は、GeoJSON URLベースのデータセットです。こうしたデータセットはCesiumタイムラインに対応していません。外部URLには時間値に対応するGeoJSONを提供する機能がないことがあり、そのかわりに新しい値を提供するためにx秒ごとに単にリフレッシュされるためです。

  • 異なるデータセット・タイプの複数のレイヤーを一度に追加して、必要に応じて時間同期できるスケーラブルなソリューションを提供します。

次の図は、Spatial Studioのマップ・ビジュアライゼーションでのCesiumタイムライン・ウィジェットを示しています。

図3-59 Cesiumタイムライン・ウィジェット

図3-59の説明が続きます
「図3-59 Cesiumタイムライン・ウィジェット」の説明

Cesiumタイムラインの主な概念は次のとおりです:

  • Cesiumタイムラインのモード: タイムラインは、2つの動作モードをサポートします。ライブ・データセットに対応するレイヤーが1つでもタイムラインをリスニングしている場合、動作モードはLIVEです。それ以外の場合、動作モードは常にHISTORICになります。
  • Cesiumクロックの開始時刻: 現在のタイムラインの範囲の開始ポイント。これは、Cesiumクロックが刻時を開始する時点です。
  • Cesiumクロックの停止時刻: 現在のタイムラインの範囲の終了ポイント。これは、Cesiumクロックが刻時を停止するまでの時点です。ただし、終了に達したときのタイムラインの動作は、モードによって異なります:
    • LIVE: タイムラインは、現在時刻に従って開始時刻と停止時刻の値を更新することで進行します。
    • HISTORIC: タイムラインは開始時刻にループ・バックします。
  • Cesiumクロックの現在時刻: クロックの現在時間枠。Cesiumクロックの開始時刻から始まり、500msごとに刻時します。オプションで、タイムライン上のポインタを手動でスライドして現在時刻を設定できます。

    また、時空間データセットのタイプに関して、次の点にも注意してください:

    • ライブ時空間データセット: これに該当するデータセットのCesiumクロックの現在時刻の値は、常に現在のUTC時間を指すように構成されます(手動で変更していない場合)。
    • 非ライブ時空間データセット: タイムラインに別のデータセットが追加されていない場合、そのようなデータセットのCesiumクロックは、その範囲が自動的にタイムスタンプ列の最小値と最大値に設定され、その最小値からCesiumクロックの現在時刻が開始されます。
  • 乗数: クロックが刻時する間隔(500ms)を乗算して、それに応じてクロックを早送りまたは早戻しします。
  • タイムラインの再生コントロール:
    1. 一時停止: タイムラインの刻時イベントのアニメーションとイベントのスローを停止します。タイムラインは、現在のタイムライン枠で一時停止します。
    2. 順再生ボタンと逆再生ボタン: タイムラインを選択した方向にアニメーションして、乗数値(+/- Multiplier * 500ms)を含めます
  • Cesiumタイムラインの設定: タイムラインの設定を制御できます。