6.13 タッセルド・キャップ変換
タッセルド・キャップ変換(TCT)は、リモート・センシングされたイメージを使用して物理的な地表特徴を分析する場合に役立つツールです。
これは、様々なランドサット・イメージに基づいて、元のデジタル番号(DN)または反射率データの5つのバンドを使用して、6つの新しいバンドを生成します(そのそれぞれが異なる地表特徴を表します)。結果の6つのバンドは、一般的に、(土壌の)明るさ、(植生の)緑度、(土壌およびキャノピーの)湿度、煙霧、TC5およびTC6です。これらの各要素または組合せは、作物生育の監視と分析、バイオマス研究、農業計画などの異なるアプリケーションに役立ちます。
例6-15 タッセルド・キャップ変換
例6-15では、ランドサット5 TMイメージのDNデータを入力として取得し、並行性とともにGeoRasterラスター代数を使用してTCTを実行して、結果を含む新しいイメージを作成します。
DECLARE gr1 sdo_georaster; gr2 sdo_georaster; ret varchar2(32); BEGIN select georaster into gr1 from georaster_table where georid = 2; select georaster into gr2 from georaster_table where georid = 4 for update; sdo_geor_ra.rasterMathOp( gr1, SDO_STRING2_ARRAY( '0.3561*{0}+0.3972*{1}+0.3904*{2}+0.6966*{3}+0.2286*{4}+0.1596*{6}', '(-0.3344)*{0}-0.3544*{1}-0.4556*{2}+0.6966*{3}-0.0242*{4}-0.2630*{6}', '0.2626*{0}+0.2141*{1}+0.0926*{2}+0.0656*{3}-0.7629*{4}-0.5388*{6}', '0.0805*{0}-0.0498*{1}+0.1950*{2}-0.1327*{3}+0.5752*{4}-0.7775*{6}', '(-0.7252)*{0}-0.0202*{1}+0.6683*{2}+0.0631*{3}-0.1494*{4}-0.0274*{6}', '0.4000*{0}-0.8172*{1}+0.3832*{2}+0.0602*{3}-0.1095*{4}+0.0985*{6}' ), 'celldepth=32BIT_REAL', gr2, null, null, ‘parallel=4’); update georaster_table set georaster = gr2 where georid = 4; commit; END; /
また、同じラスター代数言語を使用して、例6-15にコードを追加し、32ビットの浮動小数点数イメージを8ビットの整数イメージに変換し、結果のTCTイメージにイメージのストレッチ(「イメージのストレッチ」を参照)を適用して視覚化および分析のために新しいGeoRasterオブジェクトを生成できます。
ラスター代数アルゴリズムおよび埋込みパラレル処理の最適化された実装を使用する以外に、さらにOracleのグリッド・コンピューティング・インフラストラクチャを利用して、迅速にNDVIを計算したり、GeoRasterデータベースに格納されている数千のイメージに対してTCTを適用できます。
親トピック: イメージ処理および仮想モザイク