13.6.2 Oracle異機種間サービスのOracle Net Servicesについて

異機種間サービスは、Oracle Databaseサーバー内に統合されたコンポーネントで、Oracle Databaseサーバーからサード・パーティ・システムにアクセスする汎用的なテクノロジを提供するものです。異機種間サービスを使用すると、次のことが可能になります。

  • Oracle SQLを使用して、Oracle Databaseサーバーに存在するデータと同じように、サード・パーティ・システムに格納されているデータに透過的にアクセスすること

  • Oracleプロシージャ・コールを使用して、Oracle分散環境からサード・パーティのシステム、サービスまたはApplication Programming Interface (API)に透過的にアクセスすること

異機種間サービスはOracle Databaseサーバーで汎用的なテクノロジを提供しますが、特定のサード・パーティ・システムにアクセスするには異機種間サービス・エージェントが必要です。

13.6.2.1 エージェントに接続するためのOracle Databaseの構成

サード・パーティ・システムへの接続を開始する際、Oracle Databaseサーバーはゲートウェイ上のリスナーを介してエージェント・プロセスを起動します。

次の手順では、Oracle Databaseサーバーがエージェントに接続できるように設定する方法について説明します。

  1. ゲートウェイ上のリスナーが、Oracle Databaseサーバーから受信した要求をリスニングし、異機種間サービス・エージェントを起動するように構成します。このために、次のパラメータをlistener.oraファイルに構成します。

    • PROGRAM: 実行可能エージェントの名前。

    • ORACLE_HOME: 実行可能エージェントのOracleホーム。

    • SID_NAME: Oracleシステム識別子(SID)。

  2. Oracle Enterprise Manager Cloud ControlでPROGRAMORACLE_HOMEおよびSIDパラメータを構成します。

    1. Oracle Enterprise Manager Cloud Controlの「Net Services管理」ページにアクセスします。

      Oracle Enterprise Manager Cloud Controlを使用したOracle Net Servicesの構成」を参照してください。

    2. 「管理」リストから「リスナー」を選択し、構成ファイルの場所を含むOracleホームを選択します。

    3. 「実行」をクリックします。

      「リスナー」ページが表示されます。

    4. Oracle Net Configuration Assistantによって生成されたリスナーを選択し、「編集」をクリックします。

      リスナーの編集ページが表示されます。

    5. 「その他のサービス」タブをクリックします。

    6. 「追加」をクリックします

      「その他のサービスの作成」ページが表示されます。

    7. ゲートウェイの作成で実行するプログラム名を「プログラム名」フィールドに、実行可能エージェントが存在するOracleホームを「Oracleホーム・ディレクトリ」フィールドに、サード・パーティ・システムのOracleシステム識別子(SID)またはサービス名を「SID」フィールドに入力します。

    8. 「OK」をクリックします。

      リスナーの編集ページが表示されます。

    9. 「OK」をクリックしてリスナーを変更します。

      「リスナー」ページが表示されます。

      listener.oraファイルの異機種間サービスに関する情報は次のように更新されます。

      SID_LIST_LISTENER=
       (SID_LIST=
        (SID_DESC=
         (SID_NAME=sybasegw)
         (ORACLE_HOME=/oracle12c)
         (PROGRAM=tg4sybs)))
      
  3. Oracle Databaseが存在するコンピュータで、ゲートウェイ上のリスナーに接続するネットワーク・サービス名を設定します。接続で異機種間サービスを利用できるように、次のように接続記述子にHS=ok句を設定する必要があります。

    1. Oracle Databaseサーバーからサード・パーティ・システムへの接続に使用するネットワーク・サービス名を作成します。

      ローカル・ネーミングの説明についてはタスク1「ネット・サービス名の構成」、ディレクトリ・ネーミングの説明については「ディレクトリでのネット・サービス名の作成」を参照してください。

    2. Oracle Enterprise Manager Cloud ControlまたはOracle Net Managerを使用して、HS=okを構成します。

      • Oracle Enterprise Manager Cloud Controlの場合は、「Net Services管理」ページにアクセスし、リスナーに対して「ローカル・ネーミング」を選択して、「ネット・サービス名の作成」ページで「詳細」タブをクリックします。次に、「異機種間サービスに使用」をクリックします。

      • Oracle Net Managerでは、「サービスの識別」ボックスの「詳細」をクリックします。「詳細サービス・オプション」ダイアログ・ボックスが表示されます。「異機種間サービスを使用」をクリックします。

    3. 「OK」をクリックして変更を確認します。

      tnsnames.oraファイルでは、異機種間サービス用に構成された新規ネットワーク・サービス名が次のように更新されます。

      sybase_gtw=
       (DESCRIPTION=
        (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=gate-server)(PORT=1521))
        (CONNECT_DATA=
          (SERVICE_NAME=sybasegw)
        )
          (HS=ok)))
       )