7 RDF Graph Support for Apache Jena
RDF Graph Support for Apache Jena (以降、support for Apache Jenaとも記載)は、既知のJenaグラフ、JenaモデルおよびJena DatasetGraphのAPIを実装することによって、Oracle Graph RDFグラフへのJavaベースのインタフェースを提供します。
ノート:
この機能は、以前はJena Adapter for Oracle DatabaseまたはJena Adapterと呼ばれていました。
Support for Apache Jenaは、Oracle Database RDF/OWLのRDFデータ管理機能を拡張します。
(Apache Jenaはオープン・ソース・フレームワークです。ライセンスと著作権条件は、http://www.apache.org/licenses/
およびhttp://www.apache.org/licenses/LICENSE-2.0
を参照してください
名前付きグラフ・データ(クワッドとも呼ぶ)の管理には、DatasetGraph APIを使用します。また、RDF Graph support for Apache JenaをOracle Graphのネットワーク・データ・モデル・グラフ機能と統合することで、RDFデータでのネットワーク解析機能を利用できます。
「RDFグラフの概要」と「OWLの概要」で説明されている主要な概念について十分に理解していることが前提です。Jena Javaフレームワークの性能全体についても十分に理解していることを前提とします。Jenaフレームワークの詳細は、http://jena.apache.org/
の、特にJenaドキュメントのページを参照してください。ネットワーク分析関数を使用するには、Oracle Spatialトポロジおよびネットワーク・データ・モデル開発者ガイドに説明されている、ネットワーク・データ・モデル機能についても理解しておく必要があります。
ノート:
RDF Graph support for Apache Jenaの現在のリリースは、Apache Jena 3.1.0に対してテストされ、リリース19cデータベースのRDFスキーマプライベート・ネットワーク環境をサポートしています。オープンソース・プロジェクトの性質上、これよりも新しいバージョンのJenaでは、このSupport for Apache Jenaを使用しないでください。
Apache Josekiのサポートは、リリース19cデータベースのサポートとともにアダプタ・バージョン3.1.0のOTNキット・ディストリビューションに含まれていますが、推奨されていません。リリース19cではこのマニュアルからJosekiへの参照部分が削除されましたが、Josekiに関する情報は以前のバージョンのマニュアルに記載されています。
- ソフトウェア環境の設定
Support for Apache Jenaを使用するには、システム環境に必要なソフトウェア(RDFグラフのサポートが有効になっているOracle Database、Apache Jena 3.12.0、JDK 1.8以降など)があることを、最初に確認しておく必要があります。 - SPARQLサービスの設定
この項では、fuseki.war
ファイルをWebLogic Serverにデプロイすることにより、SPARQL Webサービス・エンドポイントを設定する方法について説明します。 - RDFグラフ環境の設定
Support for Apache Jenaを使用して問合せを実行するには、(適切な権限を持つ)任意のユーザーで接続し、RDFネットワークで任意のRDFグラフを使用します。 - SEM_MATCHおよびRDF Graph Support for Apache Jenaの問合せの比較
Oracle Databaseに格納されているRDFデータを問い合せる方法は2つあります。SEM_MATCHベースのSQL文とSupport for Apache Jenaを介したSPARQL問合せです。 - SEM_MATCHまたはSQLベースの問合せ結果からのユーザーフレンドリJavaオブジェクトの取得
ここで述べる方法を使用して、RDFグラフの問合せができます。 - SPARQL問合せ処理の最適化
この項では、SPARQL問合せ処理を強化できる、Support for Apache Jenaのいくつかのパフォーマンス関連機能について説明します。これらの機能は、デフォルトでは自動的に実行されます。 - その他の機能をサポートするSPARQL構文の追加
RDF Graph support for Apache Jenaにより、ヒントと追加の問合せオプションの引渡しが可能です。問合せオプションを含むOracle固有の名前空間を使用してSPARQL名前空間接頭辞の構文をオーバーロードすることで、これらの機能を実装できます。 - RDF Graph Support for Apache JenaによりSPARQL問合せでサポートされる関数
ここでは、Support for Apache JenaによりサポートされるSPARQL問合せで使用できる関数について述べます。 - SPARQL更新のサポート
RDF Graph support for Apache Jenaは、SPARQLの更新(SPARULとも呼ばれる)(http://www.w3.org/TR/sparql11-update/
)をサポートしています。 - RDFデータを対象とする解析関数
oracle.spatial.rdf.client.jena
パッケージのSemNetworkAnalyst
クラスを使用して、RDFデータに対して解析関数を実行できます。 - サーバー側APIのサポート
この項では、RDF Graph Support for Apache Jenaによって使用可能になるRDFグラフ機能の一部について説明します。 - RDF Graph Support for Apache Jenaを使用したバルク・ロード
数千から数十万のRDF/OWLデータ・ファイルをOracle Databaseに簡単にロードするには、OracleBulkUpdateHandler
JavaクラスのprepareBulk
メソッドとcompleteBulk
メソッドを使用します。 - 変数名の自動変更
以前は正常終了しなかった特定の問合せが、変数名の自動変更で使用できるようになることがあります。 - JavaScript Object Notation (JSON)形式のサポート
SPARQL問合せへの応答に関して、JavaScript Object Notation (JSON)形式がサポートされています。JSONデータ形式は単純、コンパクトで、JavaScriptプログラムに適しています。 - その他の推奨事項とガイドライン
この項では、SPARQL問合せに関連する様々な推奨事項およびその他の情報について説明します。 - RDF Graph Support for Apache Jenaを使用した問合せの例
ここでは、Support for Apache Jenaを使用した問合せの例を示します。それぞれの例は個々に完結しており、通常はモデルの作成、トリプルの作成、推論を含む可能性のある問合せの実行、結果の表示およびRDFグラフの削除を行います。 - SPARQL GatewayとRDFデータ
SPARQL Gatewayは、Support for Apache Jenaに含まれるJ2EE Webアプリケーションです。Oracle Business Intelligence Enterprise Edition (OBIEE) 11gなどの、リレーショナル・データおよびXMLデータで稼働するアプリケーションで、RDFデータ(RDF/OWL/SKOS)を容易に利用可能にすることを目的としています。 - Apache TomcatにおけるFusekiのデプロイ
Apache TomcatにFusekiをデプロイするには、Tomcatの管理Webページを使用するか、Fusekiの.war
ファイルをTomcatのwebapps
フォルダにコピーして自動的にデプロイします。 - RDFデータをバルク・ロードするためのORARDFLDRユーティリティ
この項では、RDFデータをバルク・ロードするためのORARDFLDRユーティリティ・プログラムの使用方法について説明します。
親トピック: 概念および使用方法に関する情報