メモリー使用率の監視
オペレーティング・システムのパフォーマンスの問題は、一般にプロセス管理、メモリー管理およびスケジューリングに関係します。この項では、メモリー使用率を監視し、ページングやスワッピングなどの問題を識別する方法について説明します。
メモリー使用率を監視するには:
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ホスト名ページにアクセスします(「ホスト・アクティビティの監視」を参照)。
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「ホスト」ドロップダウン・メニューから、「監視」、「メモリーの詳細」の順に選択します。
メモリーの詳細ページが表示されます。
このページには、メモリー使用率、ページ・スキャン率および最近1時間のスワップ使用量に関する統計が含まれます。上位10のプロセスもメモリー使用率順にリストされます。図4-8は、「メモリーの詳細」ページの一部を示しています。「上位10プロセス(メモリー順)」セクションは表示されません。
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「メモリー・ページ・スキャン率」グラフを使用して、現在のメモリー・ページ・スキャン率を確認します。
メモリー・ページ・スキャン率の現在の値がグラフの下に表示されます。UNIXおよびLinuxでは、この値は1秒当たりにスキャンされるページの平均数を表します。Microsoft Windowsでは、困難なページ・フォルトの解決のためにディスクから読み込まれるまたはディスクに書き込まれるページの率を表します。この値は、システム規模の遅延を引き起こす可能性のあるフォルトの主要なインジケータとなります。
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「メモリー・スキャン率(ページ/秒)」をクリックします。
「メモリー・ページ・スキャン率」ページが表示されます。
このページには、メモリー・ページ・スキャン率の統計および24時間以内に生成された関連アラートが含まれます。
この値に予期しない増加が発生し、標準のワークロード時にその状態が継続する場合、メモリー・パフォーマンスに問題がある場合があります。
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メモリーの詳細ページに戻ります。「ホスト」ドロップダウン・メニューから、「監視」、「メモリーの詳細」の順に選択します。
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「メモリー使用率」グラフを使用して、現在のメモリーの使用率を確認します。
「メモリー使用率」グラフは、メモリーの使用量を示します。メモリー使用率の現在の値はグラフの下に表示されます。標準のワークロード時には、この値が警告のしきい値(黄色で表示)を超えることはありません。
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「メモリー使用率(%)」をクリックします。
メモリー使用率ページが表示されます。
このページには、過去24時間に生成されたメモリー使用率統計および関連アラートが表示されます。
この例では、メモリー使用率が80%を超えたため、「メトリック・アラート履歴」表に警告が表示されます。
この値に予期しないスパイクが発生し、通常のワークロード時にその状態が継続する場合、メモリー・パフォーマンスに問題がある場合があります。
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メモリーの詳細ページに戻ります。「ホスト」ドロップダウン・メニューから、「監視」、「メモリーの詳細」の順に選択します。
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「スワップ使用率」グラフを使用して、現在のスワップ使用量を確認します。
「スワップ使用率」グラフは、スワップ領域の使用率を示します。スワップ使用率の現在の値はグラフの下に表示されます。通常のワークロード時には、この値が警告のしきい値を超えることはありません。
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「スワップ使用率(%)」をクリックします。
スワップ使用率ページが表示されます。
このページには、過去24時間に生成されたスワップ使用率統計および関連アラートが表示されます。
この値に予期しないスパイクが発生し、通常のワークロード時にその状態が継続する場合、メモリー・パフォーマンスに問題がある場合があります。
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メモリーの詳細ページに戻ります。「ホスト」ドロップダウン・メニューから、「監視」、「メモリーの詳細」の順に選択します。
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「上位10プロセス(メモリー順)」表で上位のプロセスを確認します。
プロセスがメモリーを過度に多く占有する場合、このプロセスを調査する必要があります。
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メモリー・パフォーマンスの問題が識別された場合、次の方法によって問題の解決を試みることができます。
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自動メモリー管理を使用して、システム・グローバル領域(SGA)と集計プログラム・グローバル領域(PGA集計)の間でメモリーを自動的に管理および分散します。
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メモリー・アドバイザを使用してSGAおよびPGAのメモリー・ターゲット値を設定します。
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自動PGA管理を使用してSQLメモリーの実行を管理します。
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メモリーを大量に消費する多くのプロセスの実行を回避します。
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ページングまたはスワッピングを削減します。
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カーソル共有時のオープン・カーソルおよびハード解析の数を削減します。
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参照:
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自動メモリー管理の使用については、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。
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メモリーの問題の解決については、『Oracle Databaseパフォーマンス・チューニング・ガイド』を参照してください。