AWRウェアハウスへのスナップショットのアップロード

ソース・データベースからのAWRスナップショット・データのアップロードは、ETLプロセス(抽出、転送、ロードといったETL処理を実行する一連のジョブ)として行われます。

AWRデータの抽出

収集プロセスの一環として、DBMSジョブを一定の間隔で実行し、AWRスナップショットを収集して、ターゲット・ホスト上のステージング領域にダンプを作成します。このジョブでは、初回時に既存のAWRデータを収集し、以降は最新のスナップショットを増分方式で収集します。初回時に収集するデータが多すぎる場合、ジョブは時間をずらして収集プロセスを実行し、ソース・データベースに負荷がかからないようにします。

AWRデータの転送

Enterprise Managerジョブをそれぞれのホスト上で一定の間隔で実行し、ソース・データベースのAWRデータをウェアハウス・ホスト上のステージング領域に転送して、後続の処理に備えます。このジョブでは、エージェント間のファイル転送メカニズムを使用してダンプ・ファイルをコピーします。ウェアハウスへのアップロードが正常に完了すると、ダンプ・ファイルはホストのステージング領域から削除されます。

転送済データのAWRウェアハウスへのロード

DBMSジョブを一定の間隔で実行し、複数のソース・データベースのダンプ・ファイルを処理して、それらをウェアハウス・スキーマにインポートします。これは、インポート済のスナップショットが重複しないように、増分方式で行われます。インポート・プロセスの一環として、ジョブではDB IDをマップして、一意性を確保します。この情報を別の表で管理して、重複したDB IDを処理し、マルチテナント・シナリオ(たとえば、1つのAWRデータベースに複数の顧客データが保存され、データベース名が重複している場合など)に対応します。AWRデータは、構成可能な保存期間まではウェアハウスに保持され、その後でパージされます。

ノート:

スナップショットをオンデマンドでアップロードすることもできます。ダッシュボードでソース・データベースを選択し、「アクション」メニューから「スナップショットをただちにアップロード」を選択します。