AHFリリース25.1

ノードの削除、インスタンスの削除およびデータベースのパフォーマンス低下の自動問題分析

AHFでは、ノード削除、インスタンス削除およびデータベースのパフォーマンス低下の新しい原因が自動的に特定されるようになり、インサイト・レポートに問題、原因および推奨解決の詳細なサマリーが表示されます。

バージョン24.4以降、AHFには問題を検出し、解決策(「ノード除去の検出および解決」)とともにサマリーを提示する機能があります。「Problem Summary」ページには、インサイトの「Detected Problems」パネルからアクセスできます。

このリリースでは、次の追加の問題を自動的に検出する機能が導入されています:

次の原因によるノード削除:
  • NICフロー制御の構成ミス
次の原因によるインスタンスの削除:
  • 既存のデータベース・プロセスのメモリーの増加
  • 既存の非データベース・プロセスのメモリーの増加
  • RDS/IBネットワーク設定の構成ミス
次の原因によるデータベースのパフォーマンスの低下:
  • アーカイバ構成
  • REDOログ・サイズの不足
診断収集を生成するには:
  1. tfactl diagcollectを実行し、プロンプトに従って関連する問題を選択します。
  2. 結果のzipファイルをブラウザのあるマシンに転送します。
  3. インサイト・レポートを開き、「Detected Problems」セクションで詳細な分析を確認します。

この合理化された検出プロセスは、トラブルシューティングを簡素化し、パフォーマンスの問題をより迅速に解決するのに役立ちます。

詳細は、次を参照してください。

ahfコマンドライン・インタフェースを使用した資格証明、SSHキーおよび更新の管理

AHF CLIを使用すると、SSHキー、資格証明および更新の管理が簡略化されます。

セキュアなSSHキーの格納

リソースへのセキュアなアクセスを自動的に行うには、SSHキーが必要になることがよくあります。ただし、これらのキーをシステムに保存すると、潜在的なセキュリティ・リスクが発生する可能性があります。

AHFでは、Oracle OrachkおよびOracle Exachkで使用されるリモート・コンポーネントのSSHキーを生成してセキュアに格納できるようになりました。これらのキーは暗号化され、AHFウォレット内に格納されるため、不正アクセスから保護されます。AHFは、リモート・システム用に構成されたSSHキーを自動的に検出し、それらを使用してログインします。

  • パスワード付きのSSHキーを作成して追加するには:
    ahf security add-credentials --node NODE --user-name USER --type ssh-key --generate-ssh-key --password
  • ファイル・パスからパスワード付きのSSHキーを追加するには:
    ahf security add-credentials --node NODE --user-name USER --type ssh-key --ssh-key-file <FILEPATH> --password
  • すでに追加されているSSHキーにパスワードを追加するには:
    ahf security add-credentials --node NODE --user-name USER --type ssh-key --ssh-key-file <FILEPATH> --password
    ahf security add-credentials --node NODE --user-name USER --type ssh-key --generate-ssh-key --password
  • パスワードなし設定のSSHキーを作成して追加するには:
    ahf security add-credentials --node NODE --user-name USER --type ssh-key --generate-ssh-key
  • ファイル・パスからパスワードなし設定のSSHキーを追加するには:
    ahf security add-credentials --node NODE --user-name USER --type ssh-key --ssh-key-file <FILEPATH>
  • キーがすでにリモート・ホストに追加されている場合に、ファイル・パスからSSHキーを追加するには:
    ahf security add-credentials --node NODE --user-name USER --type ssh-key --ssh-key-file <FILEPATH>
  • SSHキーを削除するには:
    ahf security remove-credentials --node NODE --user-name USER --type ssh-key
  • SSHキーを確認するには:
    ahf security check-credentials --node NODE --user-name USER --type ssh-key
  • 格納されたSSHキーを取得するには:
    ahf security get-credentials --node NODE --user-name USER --type ssh-key

資格証明の管理

このリリースでは、ahf securityコマンド・カテゴリが改善され、リモート・マシンまたはノードへのログインに使用される資格証明の管理が合理化されています。

ノードまたはノードのリストにパスワードを追加して格納するには、次のコマンドを使用します:
ahf security add-credentials --type password [--node NODE] [--nodes NODES-LIST] [--user-name USER] [--exacli]
ノードまたはノードのリストの格納されているパスワードを削除するには、次のコマンドを使用します:
ahf security remove-credentials --type password [--node NODE] [--nodes NODES-LIST] [--user-name USER] [--exacli]
ノードまたはノードのリストの格納されているパスワードを取得するには、次のコマンドを使用します:
ahf security get-credentials --type password [--node NODE] [--nodes NODES-LIST][--user-name USER] [--exacli]
ノードまたはノードのリストにパスワードが設定されているかどうかを確認するには、次のコマンドを使用します:
ahf security check-credentials --type password [--node NODE] [--nodes NODES-LIST] [--user-name USER] [--exacli]

更新構成の管理

更新構成を管理するためのAHFコマンドは、新しいSDK CLIコマンドに置き換えられました。既存のahfctlコマンドは非推奨になり、将来のリリースで削除されるため、新しいSDK CLIコマンドに移行することをお薦めします。

廃止予定のレガシーahfctlコマンドラインでは、現在、AHFの更新を管理するための次のコマンドが提供されています:
次の新しいコマンドがahf configurationコマンド・カテゴリ内に実装され、AHF更新構成を簡単に管理できるようになりました。ただし、将来のリリースとの互換性を確保し、拡張された機能を利用するには、更新管理に新しいSDK CLIコマンドを採用する必要があります。
  • AHF更新構成パラメータを設定するには、次のコマンドを実行します:
    ahf configuration set --type update [--all] [--software-stage SOFTWARE_STAGE] [--auto-update AUTO_UPDATE] [--file-system-type FILE_SYSTEM_TYPE] [–frequency FREQUENCY] [--service-name SERVICE_NAME] [--update-time UPDATE_TIME]
  • AHF更新構成パラメータの詳細を取得するには、次のコマンドを実行します:
    ahf configuration get --type update --all
  • AHF更新構成パラメータの設定を解除するには、次のコマンドを実行します:
    ahf configuration unset [--all] [--software-stage SOFTWARE_STAGE] [--auto-update AUTO_UPDATE] [--file-system-type FILE_SYSTEM_TYPE] [–frequency FREQUENCY] [--service-name SERVICE_NAME] [--update-time UPDATE_TIME]

関連トピック

Oracle Linux 9でのCPUリソース制限

AHFでは、Oracle Linux 9のデフォルトであるcgroups v2を使用したCPUリソースの制限がサポートされるようになりました。

デフォルトでは、AHFのCPU使用率は、Linuxのcgroups機能によって自動的に制限され、出荷時の設定のままでも過剰なCPUリソースは消費されません。ユーザーは、AHFのCPU割当てを簡単に調整して、特定のニーズを満たすことができます。Oracle Linux 9では、新しいcgroups v2がデフォルトとして導入され、AHF 25.1以降、cgroups v1とv2の両方がAHFによって完全にサポートされます。

AHFのCPUリソース使用率を管理するには、ahfctl setresourcelimitコマンドを使用します。詳細は、ahfctl setresourcelimitを参照してください。

Exadata X11MおよびExadata System Software 25.1のサポート

AHF 25.1では、Exadata X11MおよびExadata System Software 25.1が完全にサポートされるようになりました。

2025年1月にExadata X11Mが導入され、オンプレミス、Cloud@Customer、Oracle Cloudおよびマルチクラウド環境でのデプロイメントに比類のない柔軟性が実現されました。

Exadataは、世界最大の金融会社、通信会社、小売業の大半を含む何千もの組織の基盤となり、最もクリティカルで要求の厳しいOracle Databaseワークロードが運用されています。

第13世代のExadataプラットフォームは、数十年にわたる卓越したエンジニアリングを基に構築され、ミッションクリティカルなAI、分析、およびOLTPワークロードをグローバルにサポートします。Exadata X11Mでは、先行バージョンと同じ価格で、すべてのOracle Databaseワークロードに対してきわめて高いパフォーマンス、スケーラビリティおよび可用性が提供されます。

Exadata System Software 25.1: Exadata System Softwareの最新リリースである25.1によって、プラットフォームの機能が引き続き向上しています。25.1は、Exadata System Software 24aiおよび以前のバージョンの成功に基づいて構築され、オンプレミスまたはクラウドのいずれにデプロイされても、Oracle Databaseの優れたプラットフォームとしてExadataをさらに強化する重要な機能拡張が導入されています。

AHF 25.1では、Exadata X11MとExadata System Software 25.1の両方が完全にサポートされます。Exadata X11MおよびExadata System Software 25.1の詳細は、次を参照してください:

Oracle OrachkおよびOracle Exachkの新しいベスト・プラクティス・チェック

リリース25.1には、Oracle OrachkおよびOracle Exachkの次の新しいベスト・プラクティス・チェックが組み込まれています。

Oracle Exachkに固有のベスト・プラクティス・チェック

  • Exadataの重要な問題EX92

すべてのチェックの詳細は、次のヘルス・チェック・カタログを参照してください: