リカバリ・ウィンドウ目標

DBMS_RA.CREATE_PROTECTION_POLICYrecovery_window_goalパラメータは、現在日時からさかのぼって、ポイント・イン・タイム・リカバリを可能にしておく必要がある期間(通常は日数)を指定します。recovery_window_goalが1日に設定されているとします。8月7日の深夜0時の時点では、現在時刻から8月6日の深夜0時までの任意の時点にリカバリできることが目標です。8月8日の深夜0時であれば、現在時刻から8月7日の深夜0時までの任意の時点にリカバリできることが目標になります。

リカバリ・アプライアンスは、各データベースに定義されたリカバリ・ウィンドウ目標を達成するために十分なバックアップを保存しようとします。たとえば、リカバリ・アプライアンスがデータベースSTORE01STORE02およびSTORE03を保護しているとします。STORE01のリカバリ・ウィンドウ目標は1日です。8月7日の深夜0時に、STORE01がリカバリ・ウィンドウ目標を達成するためにバックアップ用として624.2GBが必要な場合、リカバリ・アプライアンスは、少なくともこれに相当する領域をSTORE01バックアップに割り当てようとします。

十分な領域が記憶域に存在する場合、リカバリ・ウィンドウ目標よりも前に作成されたバックアップを使用できますが、これは保証されるとはかぎりません。以前のバックアップのパージが不要な場合、リカバリ・アプライアンスはそれらを保持し、効果的にポイント・イン・タイム・リカバリが可能な期間を延長できます。たとえば、8月7日にSTORE01で使用可能な領域が700GB以上あっても、必要となるのは624.2GBのみです。同様の状況がSTORE02STORE03でも発生することがあります。

十分な領域が記憶域に存在しない場合、デフォルト(guaranteed_copy=NO)でリカバリ・アプライアンスはバックアップをパージできます。領域を再利用するとき、リカバリ・アプライアンスはまずリカバリ・ウィンドウ要件を優先しようとします。