予約済領域

リカバリ・ウィンドウ目標の次に重要なのは、DBMS_RA.ADD_DBおよびDBMS_RA.UPDATE_DBreserved_spaceパラメータです。予約済領域によって、各保護データベースがリカバリ・ウィンドウ目標を達成するために保証されるディスク領域の容量が定義されます。

ノート:

これは、保護ポリシーではなくADD_DBに指定される唯一の記憶域パラメータです。

バックアップで領域が必要なため、バックアップを格納するために必要な予約領域を予測する必要があります。たとえば、1024GBの予約済領域をDB1124データベースに割り当てるとします。これは、仮にリカバリ・ウィンドウ目標を達成するためにデータベースでこの容量が必要になった場合に、リカバリ・アプライアンスが1024GBをDB1124に保証することを意味します。次の図は、保護されたデータベースの詳細レポートの一部です。

この例で、DB1124のディスク・リカバリ・ウィンドウ目標は3日間で、実際のリカバリ・ウィンドウ(現時点でリカバリ・アプライアンスがリカバリできる期間)は4.59日間です。リカバリ・ウィンドウ目標を達成するには、182.3GBのバックアップ・データが必要です。この容量は、指定された予約済領域設定1024GBの20%未満です。デフォルトでは、任意の時点でデータベースが実際に保持する容量は、指定の予約済領域より少ないことも多いこともあります。

ノート:

予約済領域は容量(GB)で計測されますが、リカバリ・ウィンドウ目標は時間で計測されます。

リカバリ・アプライアンスはリカバリ・ウィンドウ目標と予約済領域の設定を使用して、ビジネス要件を満たす記憶域を動的に割り当てます。リカバリ・アプライアンスが、各データベースのリカバリ・ウィンドウ目標を満たした上でできるだけ多くのバックアップ・データをパージし、さらに領域が必要な場合は、各データベースの予約済領域設定を検証します。リカバリ・アプライアンスは、予約済領域の超過率が最も高いバックアップが存在しているデータベースのバックアップをパージし、RA_INCIDENT_LOGビューにメッセージのログを記録します。RA_PURGING_QUEUEビューを問い合せて、次にバックアップをパージするデータベースを判別します。

ESTIMATE_SPACEプロシージャは、予約済領域の決定に役立ちます。コンプライアンス保護ポリシーの予約済領域を計算する場合は、周辺条件に対してtarget_windowRECOVERY_WINDOW_COMPLIANCE追加の1日にする必要があります。