27 環境間の移行

環境間でOracle Enterprise Data Management Cloudアプリケーションを移行するために使用可能な方法が2つあります:

  • 移行を使用すると、環境全体のスナップショットを作成し、そのスナップショットを新しい環境にインポートできます。移行の使用を参照してください。
  • テンプレートを使用すると、特定のアプリケーションまたはディメンションのメタデータを環境間で転送できます。テンプレートの操作を参照してください。

移行スナップショットに関する考慮事項

移行スナップショットでは、次のものを含む、アプリケーションのメタデータ、データ(つまり、ノード、関係およびプロパティ値)、監査履歴が環境間で転送されます:

  • トランザクション履歴
  • 要求および要求履歴
  • ユーザー、グループ、ポリシーおよび権限
  • システム・イベント・ログ内のシステム・イベント
  • データ・チェーン・オブジェクトに加えられた変更の履歴

このため、移行スナップショットは、ソース環境をターゲット環境に完全に複製するシナリオに最適です。スナップショットの使用例には次のようなものがあります:

  • 本番環境からのすべてのアプリケーション、データおよび履歴でテスト環境をリフレッシュします。
  • 障害回復を目的として環境をバックアップします

テンプレートに関する考慮事項

テンプレートにより、アプリケーションのメタデータのみが環境間で転送されます。データまたは監査履歴は転送されません。このため、テンプレートは、環境間でアプリケーションを移行する必要があるものの、その中のデータは必ずしも移行しないシナリオに最適です。例:

  • アプリケーション構造を転送するが、テスト・データは転送しない場合に、テスト環境から本番環境に移行します
  • テスト環境からの変更で本番アプリケーションを増分更新します

Note:

テンプレートは、1つの環境から別の環境に変更を移行するように設計されています。そのため、すべての変更を加えるソース・システムと変更の移行先のターゲット・システムを定めることが重要です。両方の環境で変更を加えないでください。移行スナップショットを使用して、必要に応じて環境を再同期できます。移行シナリオの例「ベスト・プラクティス」を参照してください。

環境間でデータを移行する場合に移行スナップショットとテンプレートをそれぞれどのようなときに使用するかについてのその他のアイデアは、移行シナリオの例を参照してください。