連結の拡張機能や構成に対して最適でないロジックを使用すると、パフォーマンスに影響を与える可能性があります。
Financial Consolidation and Closeアプリケーションのデフォルトの連結ロジックを拡張できます。連結ロジックの拡張に使用できる方法には、次のものがあります。
アクティビティ・レポートの情報、具体的には、次の各セクションの情報を使用して、実行に相当な時間を要するスクリプトを特定します。
Oracle Enterprise Performance Management Cloud管理者スタート・ガイドのアクティビティ・レポートについてを参照してください。
メンバー式の確認
メンバー式を確認し、計算とロジックを最適化して不要な式を削除します。Oracle Smart View for Officeを使用してメンバー式を確認できます。
「メンバー・プロパティの編集」画面を使用して、ディメンションの式を確認、編集および削除します。式を削除できるのはカスタム・ディメンションからのみです。デフォルト(初期状態)のディメンションのシードされた式、たとえば、YTDは削除できません。
カスタム・ディメンションの式を編集または削除するには:
列ヘッダーを右クリックして一部の列の選択を解除することで、現在の表示から列を削除して画面を整理できます。
アプリケーションにデプロイされたカスタム計算の無効化
Financial Consolidation and Closeでは、事前定義されている多数のルール・テンプレートを使用して、現地通貨または複数通貨の計算プロセスを支援します。カスタム・スクリプトを追加してアプリケーションに再デプロイすることで、これらを変更している可能性があります。カスタム計算スクリプトがパフォーマンスに影響を与えていないことを確認するには、カスタム・スクリプトを無効化(コメント・アウト)し、アプリケーションに再デプロイしてから連結を実行します。
カスタム計算を無効にするには:
パフォーマンスが向上する場合は、パフォーマンスに影響する可能性のあるロールアップおよびアド・ホック計算に特に注意して、スクリプトを修正し、最適化します。その後、ルールをアプリケーションに再デプロイしてください。
パフォーマンスが向上しない場合は、このルールがパフォーマンスの低下に寄与していないと想定できます。カスタム・スクリプトを復元し、ルールをアプリケーションに再デプロイしてください。
連結ルールのデプロイ解除
「連結ルールの管理」が開きます。
パフォーマンスが向上する場合は、ルール・セットのルールを修正して最適化します。その後、ルールおよびルール・セットをアプリケーションに再デプロイしてください。
パフォーマンスが向上しない場合は、このルール・セットがパフォーマンスの低下に寄与していないと想定できます。ルール・セットをアプリケーションに再デプロイしてください。
代替変数の追加
これらの代替変数を追加して、連結パフォーマンスが向上するかどうかを評価することを検討してください。
注:
これらの代替変数はデフォルトでは作成されません。手動で作成して有効にする必要があります。代替変数ごとに、Cube = Consol
設定を使用して変数を有効にし、Value = true
を使用して連結中にそれを利用します。EnableSimpleAggregation
この代替変数を作成し、値をtrue
に設定して、ロールアップ中の連結パフォーマンスを最適化します。
注:
EnableSimpleAggregation
とEnableOptimalBlockCreation
は相互に排他的です。EnableSimpleAggregation
がtrue
に設定されている場合、連結プロセスは、アプリケーションで値が設定されているかどうかに関係なく、EnableOptimalBlockCreation
値をfalse
として処理します。
OptimizeDBRefresh
この代替変数を作成し、値をtrue
に設定して、為替レートをレートから連結キューブにプッシュする際のパフォーマンスを最適化します。
OptimizeYTDCalculation
この代替変数を作成し、値をtrue
に設定して、連結中のYTD計算のパフォーマンスを最適化します。
注:
OptimizeYTDCalculation
は、拡張ディメンション・アプリケーションのみの最適化された連結パフォーマンスを示します。OptimizeConcurrency
この代替変数を作成して有効にし、値をtrue
に設定して、連結中の高い同時実行性を利用します。
Financial Consolidation and Closeの連結および換算のビジネス・ルールは、複数のエンティティに対して実行されます。Oracle Essbaseでは、マルチスレッド処理を使用して、ビジネス・ルールの計算を同時に実行できます。OptimizeConcurrency
変数を使用すると、Financial Consolidation and Closeの計算で強制的に複数のEssbaseプロセス・スレッドが慎重に使用され、計算の実行が高速化されます。