Tax Reportingを使用されるお客様

Oracle Hyperion Tax ProvisionからTax Reportingに移行するお客様は、主に次のような違いがありますのでご注意ください。

  • 残高データや為替レートは、ファイルを使用してTax Reportingアプリケーションにロードします。(同じファイルを使用して、データや為替レートをロードすることはできません。)また、Oracle Financials Cloudの残高データも、Tax Reportingアプリケーションに直接統合できます。現時点では、Oracle ERP Cloudからの為替レートのロードはサポートされていません。

  • データは、サマリー勘定科目レベルでTax Reportingにロードされます。Tax Reportingでは、ライン・アイテムの詳細はサポートされていません。

  • 現時点では、Tax Reportingでは仕訳はサポートされていません。データ統合において、Tax Reportingアプリケーションでサポートされているのは、データのロード・タイプのみです。

  • Tax Reporting Webフォームまたは(Tax Reportingに動的にリンクされている) Oracle Smart View for Officeからデータ統合へのドリル・スルーがサポートされています。

  • データ統合からTax Reporting Webフォームへのドリル・スルーは、Tax Reportingに、データ統合から呼び出せるURLが含まれる場合のみ使用可能です。

  • ドリル・スルー機能は、為替レート・データに対してはサポートされません。

  • データ統合からTax Reportingにロードされるデータは、データ統合のディメンショナリティに基づいて要約され、このサマリー・データがTax Reportingにロードされます。計算または連結ロジックは、Tax Reporting内でのみ実行されます。

  • Tax ReportingでサポートされているのはYTDデータのみであるため、ロードされてもデータは変更されません。

  • Tax Reportingのお客様は、直接統合オプションの「すべてのデータ」オプションを選択して、動的計算値を抽出できます(詳細は、直接統合オプションの定義を参照してください)。動的計算値を抽出するには、Tax ReportingのCONTROL TO-DATE VIEW STORAGE設定が有効になっているか、Tax ReportingアプリケーションがDSO (密/疎最適化対応アプリケーション)ベースであることが、データ統合の前提条件です。詳細は、 累計ビューの管理オプションの使用を参照してください。

  • Tax Reportingターゲット・アプリケーションで使用できるエクスポート・モードには次のものがあります:

    • マージ - すでにアプリケーションにデータが存在する場合は、既存のデータにロード・ファイルの値が追加されるのみです。既存のデータは削除されません。データがない場合は、新しいデータが作成されます。
    • 置換 - ロードの発行前に、シナリオ、年、期間、エンティティおよびデータ・ソースに基づいて、すべての値が削除されます。
    • 累計 - アプリケーション内のデータをロード・ファイル内のデータで累計します。
    • ドライ・ラン - データをターゲット・アプリケーションにロードせずに、データ・ロード・ファイルをスキャンして無効なレコードを探します。データ・ファイルの一意の視点ごとに、ロード・ファイルの値がアプリケーションの値に加算されます。

    注:

    置換モードでは、特定のシナリオ/年/期間/エンティティ/マップ済データ・ソースの最初のレコードが出現する前に、そのシナリオ、年、期間、エンティティおよびマップ済データ・ソースのデータの組合せ全体が、手動入力か以前のロードかに関係なくクリアされます。Planningアプリケーションに1年分のデータがある場合に1か月分のみをロードするとき、このオプションを使用すると、1年分すべてがクリアされてからロードが実行されることに注意してください。

  • データ・ロード・プロセスの一環として、すべてのエンティティを連結する必要がある場合は、データ統合で、「確認エンティティ・グループ」オプションを使用してください(Oracle Enterprise Performance Management Cloudデータ管理の管理確認ルール・グループの作成を参照)。

  • このリリースでは、Tax Reportingのデータの所有権機能はサポートされていません。

  • EPM自動化ユーティリティのrundataruleコマンドは、開始期間および終了期間に基づいてデータ統合の統合を実行するもので、Tax Reportingアプリケーションに対して実行できます。

  • データ統合を使用して、ビジネス・プロセス間でデータを移動できます。つまり、Tax Reportingアプリケーション間でデータを移動することや、Tax Reportingのデータを別のOracle Enterprise Performance Management Cloudビジネス・プロセスに移動すること(あるいはその逆)が可能です。

  • 通貨が固定されている場合に、エンティティ通貨ではなく実際の通貨に対してデータをロードするには、統合を作成するときに「機能通貨」フィールドで通貨を設定します。直接統合の作成を参照してください。

  • インポート・フォーマットに「通貨」行を追加してマップできます。ディメンションのマッピングを参照してください。

  • Tax Reportingでデータ・ロード・サイクルが完了したら、カスタム・アプリケーションで作成されたテキスト・ファイルにデータを書き出して、外部アプリケーションで使用することや、(オンプレミスの)ロケーションに書き出すことが可能です。カスタム・アプリケーションが定義されている場合は、EPM自動化を使用して、ファイルのエクスポートとダウンロードを実行できます。

  • Tax Reportingユーザーが使用できるその他の機能については、このガイドの目次を参照してください。