マルチチャネル・プログラムでの作業

重要: この機能は現在、Controlled Availability (CA)プログラムの下でリリースされています。この機能へのアクセス権を要求するには、My Oracle Supportにログインして、サービス・リクエストを作成してください。

マルチチャネル・プログラムは、プログラム・フローで複数のチャネル(Eメールとプッシュなど)によって顧客にアクセスできるプログラムです。

たとえば、プロファイル・リストに新規に追加された新規顧客にようこそEメール・キャンペーンを送信し、モバイル・アプリをインストールするように呼びかけることもできます。経過タイマーの後、「プッシュ・キャンペーンの送信」ステージ(モバイル・アプリをインストールして登録した人の場合)または「Eメール・キャンペーンの送信」ステージ(何もしなかった人の場合)にルーティングできます。

マルチチャンネル・プログラム・フローを表すスクリーンショット。この例では、カスタム・イベントによって、ユーザーにモバイル・アプリをインストールするように呼びかけるEメール・メッセージがトリガーされます。経過タイマーの後、プログラムでは、顧客がSMSメッセージ(アプリをインストールした場合)またはプッシュ・メッセージ(アプリをインストールしていない場合)を受信するように、顧客をルーティングします。

マルチチャネル機能(Responsys 19Bの新機能)を使用すると、デバイス・データ(アプリ・チャネル・リスト・フィルタ・イベントなど)で始まり、後でプログラム内でEメール(またはSMS)メッセージの送信に切り替わるプログラムを作成できます。それらのEメール(またはSMS)メッセージは、デバイスがプロファイルにリンクされている顧客に届きます。デバイスごとに1通ではなく、顧客ごとに1通のみのEメール(またはSMS)が自動的に送信されます。

マルチチャンネル・プログラム例のスクリーンショット

この新機能を使用すると、プログラムを合理化することもできます。たとえば、デバイスがビーコンの範囲から出た後に、モバイル・アプリを実行するデバイスにプッシュ・キャンペーンを送信するプログラムを作成できます。デバイス所有者に「訪問のお礼」メッセージを送信し、登録したすべてのユーザーにクーポンをオファーできます。次にプログラムでは、登録したユーザーのみ(デバイスが特定の顧客に一致する)に届くEメール・キャンペーンを送信できます。「Eメール・キャンペーンの送信」ステージに達する前に、顧客にリンクしていないデバイスをフィルタ処理する必要はありません。

マルチチャンネル・プログラム例のスクリーンショット

仕組み

プログラムでは、プログラム・エントリ(実施とも呼ばれるもの)は、顧客を表します。プログラム・エントリは、プログラムの開始時に作成されます。プロファイル・リスト・データから開始すると、単一の顧客を表します。アプリ・チャネル・リスト・データ(デバイス・データ)から開始すると、モバイル・アプリをインストールした人に属するデバイスを表します。

プログラム・エントリがプログラム内を移動すると、別のステージ(エントリ・イベント、アクティビティおよびスイッチ)に遭遇します。これらのステージでは、プログラム・エントリ・データに基づいてアクションが実行されます。ステージでは、プログラム・エントリにプロファイル・リスト・データまたはデバイス・データがあることが必要です。Responsysで顧客のプロファイル・リスト・データとデバイス・データをリンクできると、ステージでは必要なデータを確実に取得できます。ステージで必要なデータを取得できない場合、つまり、プロファイル・リスト・データとデバイス・データ間にリンクがない場合、Responsysではそのステージをスキップします。

Responsysでは、顧客対デバイスもトラッキングします。これは、プログラム・エントリがデバイス・データを使用するステージに達すると、顧客のすべてのデバイスに関するアクションを実行することを意味します。プログラム・フローで、プロファイル・リスト・データを使用するステージにプログラム・エントリが戻ると、顧客に関するアクションのみ実行します。たとえば、顧客のすべてデバイスにプッシュ・メッセージを送信し、その後、1人の顧客に1通のEメール・メッセージを送信できます。

プログラムを分析するとき、どのようにResponsysが様々なチャネルのプログラム・エントリを展開および縮小するかを確認できます。たとえば、100人の顧客がプログラムに参加し、全員のデバイスが450個であるとします。100人すべての顧客プログラム・エントリがプッシュ・ステージに達すると、顧客の100プログラム・エントリ、およびデバイスの450プログラム・エントリの両方の件数が表示されます。

始める前に

  • My Oracle Supportにログインし、サービス・リクエスト(SR)を作成して、アカウントに対して使用可能なマルチチャネル機能を取得します。
  • プロファイル・リスト・ベースのチャネル(Eメール、SMS)およびアプリ・チャネル・リスト・ベースのチャネル(プッシュ、アプリ内メッセージ、メッセージ・センター)で、メッセージを送信するのに必要な設定を完了します。

マルチチャネル機能を使用してプログラムを作成するためのヒント

  • プログラム内の任意のポイントで、チャネルを混合および一致できます。プロファイル・リスト・ベースのフィルタで開始し、後でプログラム内で「プッシュ・キャンペーンの送信」などのアクティビティを実行できます。また、モバイル・アプリに関連するイベント(ジオフェンス出口など)で開始し、訪問のお礼のEメール・メッセージを顧客に送信できます。
  • Responsysでは、顧客プロファイル・レコードとデバイス・レコードをリンクできないステージは自動的にスキップするため、デバイスのユーザーが不明な場合、またはデバイスがない顧客の場合、特別な処理は必要ありません。プログラムをデザインするときは、このようなケースを考慮することをお薦めします。
  • 顧客のデバイス・ベースのプログラム・エントリすべてが1つのプログラムを同時に進行している場合、EメールまたはSMSメッセージを送信する前に重複を除去するためのフィルタは必要ありません。Responsysでは、顧客のすべてのデバイスを含むようにプログラム・エントリを展開したり、顧客に1通のメッセージを送信するプロファイル固有のステージに達したときはプログラム・エントリを縮小します。

    ただし、プロファイル・ベースのステージに達する前にデバイス間で大きな遅延が発生するときは、重複を処理するためのデザインが必要になる場合があります。たとえば、顧客のiOSデバイスとAndroidデバイスを異なるパスを介してルーティングし、Androidのパスにタイマーがある場合、デバイスのプログラム・エントリは「SMSキャンペーンの送信」などのステージに同時に達することはなく、顧客は複数のSMSメッセージを受信することがあります。

    これを計画するにはいくつかの方法があります。プロファイル・ベースのステージの前にタイマーを設定すると、プログラム・エントリが同時に到達できます。また、顧客が過去X日間にSMSメッセージを受信したかどうかをテストするデータ・スイッチを追加すると、顧客は妥当な数のメッセージを受信できます。

  • プログラム・エントリの作成方法に関係なく、任意のチャネル・リストでフィルタを実行できます。たとえば、プロファイル・リスト・フィルタを使用してプログラム・エントリが作成された場合でも、アプリ・チャネル・リスト・フィルタを使用すると、データ・スイッチによりプログラム・エントリをルーティングできます。

関連項目

マルチチャネル・プログラム, マルチチャネル・プログラム, マルチチャネル・オーケストレーション, マルチチャネル・オーケストレーション, クロスチャネル・オーケストレーション, クロスチャネル・プログラム