データベース・マネージャは、列マッピングを作成してから1つ以上のドリル可能領域を定義することで、ドリル・スルー・レポート定義を作成できます。
作成したドリル・スルー・レポートは、データベース・インスペクタの「スクリプト」セクションでキューブと関連付けられています。
すべてのドリル・スルー・レポート定義に列マッピングとドリル可能領域を含める必要があります。オプションで、ドリル・スルー・レポートに外部ソース・データ接続を提供するデータソース内にパラメータ化問合せが存在する場合は、ランタイム・パラメータのマッピングを定義できます。
ドリル・スルー・レポート定義を作成するには、データベース・マネージャ以上である必要があります。
注:
ドリル・スルー・レポートのデータソースがOracle Databaseに接続されている場合、一時表の使用オプションを選択して、SQLの“IN”句に多数の値を持つ問合せのパフォーマンスを高めることができます。Web URLにアクセスするようにドリル・スルー・レポートを設計することもできます。
列マッピングでは、レポートに含める必要がある外部ソース列、それらの列のマップ先となるEssbaseディメンション、および提供するアクセスの深さを示す世代/レベル・フィルタ条件を定義します。
列マッピングの詳細を理解するには、「ドリル・スルー・レポート定義」を参照してください。
列マッピングを定義します:
「アプリケーション」ページでアプリケーションを開き、キューブを開きます。
左側のパネルで「スクリプト」を選択します。
「ドリル・スルー・レポート」をクリックします。
「作成」をクリックし、メニューから「データソース」を選択します。
「名前」フィールドで、レポートの名前を追加します。
「データソース」フィールドで、使用するデータソースを選択します。
列マッピングを作成します:
外部データソースから、レポートに含める列を選択します。
各列をマップするディメンションを選択します。
マッピングのフィルタ条件を選択します。たとえば、「レベル0」、「世代」または「なし」です(ディメンション・マッピング用)。
終了したら、「ドリル可能リージョン」をクリックします。「ドリル・スルー・レポートのドリル可能領域の定義」の説明に従って領域を定義しないと、ドリル・スルー・レポート定義を保存できません。
列マッピングを定義します:
アプリケーション・ページで、アプリケーションを展開します。
キューブ名の右にある「アクション」メニューから、「検査」をクリックします。
アプリケーション・インスペクタで、「スクリプト」タブを選択します。
「ドリル・スルー・レポート」を選択します
「作成」をクリックし、ドロップダウン・メニューから「データソース」を選択します。
「名前」フィールドで、レポートの名前を追加します。
「データソース」フィールドで、使用するデータソースを選択します。
列マッピングを作成します:
外部データソースから、レポートに含める列を選択します。
各列をマップするディメンションを選択します。
マッピングのフィルタ条件を選択します。たとえば、「レベル0」、「世代」または「なし」です(ディメンション・マッピング用)。
終了したら、「ドリル可能リージョン」をクリックします。「ドリル・スルー・レポートのドリル可能領域の定義」の説明に従って領域を定義しないと、ドリル・スルー・レポート定義を保存できません。
データの外部ソースにアクセス(ドリル・スルー)できるEssbaseキューブの1つ以上のドリル可能領域を定義します。
列マッピングが完了したら、「ドリル可能リージョン」をクリックします。
「保存」をクリックします。ドリル・スルー・レポートが正常に更新されたかどうかを示すメッセージが表示されます。
ドリル可能領域の例
次の例は、Smart Viewのドリル可能領域を青色で強調表示して示しています。
例1
Market、Year、Scenarioディメンションの最上位、メンバーSales、およびProductディメンションのすべてのレベル1メンバーに対してドリル可能領域を定義するには、次を使用します:
Market,Year,Scenario,Sales,@LEVMBRS(Product,1)
Smart Viewシートにドリルすると、結果のグリッドは次のようになります:
例2
Marketの子孫に対してドリル可能領域を定義するには、次を使用します:
@DESCENDANTS(Market)
Smart Viewシートにドリルすると、結果のグリッドは次のようになります:
例3
Productディメンションの世代3のメンバー、Market、Year、Scenarioディメンションの最上位、およびメンバーSalesに対してドリル可能領域を定義するには、次を使用します:
Market,Year,Scenario,Sales,@GENMBRS(Product,3)
Smart Viewシートにドリルすると、結果のグリッドは次のようになります:
ドリル・スルー・レポートの柔軟性を向上するために、ドリル・スルーを設計してパラメータを実装できます。
データベース・マネージャ以上である場合、ドリル・スルー・レポートにパラメータ化されたデータソース問合せを実装できます。
前提条件: アプリケーション・マネージャ以上から、固定(デフォルト)値、代替変数、またはパラメータとしての外部ユーザー定義関数を使用するデータソースに対するアクセス権が付与されています。
Essbaseは、実行時にパラメータの値を認識し、ドリル・スルーの実行時にEssbaseによって生成される問合せにその現在の値を挿入します。
ドリル・スルー・レポート定義で、ランタイム・パラメータのディメンション、世代およびレベル・マッピングをオプションで追加できます。これにより、現在の変数コンテキストに基づいて、ドリル・スルー・レポートの結果をさらにカスタマイズできます。
Essbaseで変数に基づいて動的にドリル・スルー・レポートを作成する場合は、次のワークフローに従います:
基礎となるデータソース問合せでデータソースのパラメータの実装を行います。これは、アプリケーション・マネージャ以上が行う必要があります。
データソースに関連付けられたドリル・スルー・レポート定義を作成します。
オプションで、ドリル・スルー・レポート定義内でパラメータの使用にランタイム・カスタマイズを加えます。次に例を示します。
ドリル・スルー・レポートを実行して予想どおりの動作であることをテストおよび検証し、Essbaseサーバー・プラットフォーム・ログを使用したドリル・スルーのデバッグを行います。
ランタイム・パラメータとユーザー定義関数
後続のユースケースの例は、次の前提条件に基づいています:
ユーザー定義関数getMonthsが外部ソース・システムに定義されています。関数によって、月のカンマ区切りリストが返されます。
ドリル・スルー・レポート定義に使用されるデータソースが、次のようにgetMonths関数をコールする問合せを使用して定義されています:
select * from SampleBasic where month in (getMonths(?))
ランタイム・パラメータのレベル0 (再帰的)マッピング
ランタイム・パラメータがレベル0のYearにバインドされている場合のドリル・スルー・レポート定義
Smart ViewユーザーがYearディメンションのQtr1をドリル・スルーする場合、ドリル・スルー・レポートにはJan、Feb、Marが含まれます。Smart ViewユーザーがYearをドリル・スルーする場合、ドリル・スルー・レポートにはJan、Feb、Mar、Apr、May、Jun、Jul、Aug、Sep、Oct、Nov、Decが含まれます。
ランタイム・パラメータの世代マッピング
ランタイム・パラメータがQuarter世代のYearにバインドされている場合のドリル・スルー・レポート定義
Smart ViewユーザーがYearディメンション・メンバーをドリル・スルーする場合、ドリル・スルー・レポートにはQtr1、Qtr2、Qtr3、Qtr4が含まれます。
注:
列マッピングと重複するランタイム・パラメータのディメンション/世代のバインディングを設定することは無効です。この場合に生成される問合せは常にnullセットです。