動的集計の拡張
動的集計機能では、データ・ソース、計量コンポーネント・タイプおよび計量コンポーネント・セットを構成して、複雑な集計要件に柔軟に対処できます。ただし、実装によっては、基本パッケージに用意されている機能と構成オプションのみでは十分でないことがあります。たとえば、基本パッケージ・データ・ソースの対象範囲外であるソースおよびタイプのデータを集計したり、集計処理に別のディメンションと基準、あるいは別の問合せを使用することが必要になる場合があります。
このような場合、Oracle Utilities Application Frameworkの構成ツール(「構成ツール」を参照)およびその他のオプションを使用して、動的集計機能を拡張できます。この項では、この機能を拡張するために使用できるいくつかの方法の概要を示します。
データ・ソース・ビジネス・オブジェクト: 基本パッケージ・データ・ソース・ビジネス・オブジェクトには用意されていないデータ型のソースを集計することが必要な実装の場合は、この要件を満たすカスタムのビジネス・オブジェクトを作成できます。カスタム・データ・ソース・ビジネス・オブジェクトを作成する際の主要な考慮事項には次が含まれます。
- 「ソース済計量コンポーネント・タイプ」や「ソース済使用連係タイプ」などの構成オプション
- 「データ・ソースSQL」拡張可能参照にある「集計SQL」、「ディメンション・スキャナSQL」、「構成要素の検索SQL」の各ビジネス・オブジェクト・オプションの値。
- データ・ソースに対して定義された構成オプションを使用する「データ・ソースのSQLの生成」システム・イベントのアルゴリズム
「データ・ソースSQL」拡張可能参照値: 基本パッケージとは異なるテンプレートSQLが必要な実装の場合は、データ・ソース・ビジネス・オブジェクトにカスタムの「データ・ソースSQL」拡張可能参照の値を作成して参照できます。カスタムのテンプレートSQLを作成するときは、既存の拡張可能参照値から始めます。要件に最も厳密に一致する値を選択し、「複製」機能を使用してコピーを作成し、必要に応じてSQLを編集します。
集計計量コンポーネント・タイプ・ビジネス・オブジェクト: 基本パッケージに用意されていない計量コンポーネント・タイプのデータを取得する必要がある実装の場合は、必要に応じて基本パッケージの集計計量コンポーネント・タイプ・ビジネス・オブジェクトを拡張できます。カスタム計量コンポーネント・タイプ・ビジネス・オブジェクトを作成する際の主要な考慮事項には次が含まれます。
- 計量コンポーネント・タイプに対して定義された「値識別子」およびその他の情報を使用する「計量コンポーネント・タイプのSQLの生成」システム・イベントのアルゴリズム
集計計量コンポーネント・ビジネス・オブジェクト: 基本パッケージに用意されていない計量コンポーネントのデータを取得する必要がある実装の場合は、必要に応じて基本パッケージの集計計量コンポーネント・ビジネス・オブジェクトを拡張できます。カスタム計量コンポーネント・ビジネス・オブジェクトを作成する際の主要な考慮事項には次が含まれます。
- 計量コンポーネント・タイプに対して定義された「値識別子」およびその他の情報を使用する「総計計量コンポーネントのSQLの生成」システム・イベントのアルゴリズム
- 「総計計量コンポーネントのSQLの生成」アルゴリズムやデータ・ソース構成およびその他の様々な構成を使用して集計対象の構成要素データを検索する「構成要素の検索」システム・イベントのアルゴリズム
- データ集計や値導出など、ビジネス・オブジェクトの「アクティブ」状態のアルゴリズム
集計計量コンポーネント・セット・ビジネス・オブジェクト: 基本パッケージに用意されていない計量コンポーネント・セットのデータを取得する必要がある実装の場合は、必要に応じて基本パッケージの集計計量コンポーネント・セット・ビジネス・オブジェクトを拡張できます。カスタム計量コンポーネント・セット・ビジネス・オブジェクトを作成する際の主要な考慮事項には次が含まれます。
- 「計量コンポーネント・セットのSQLの生成」システム・イベントのアルゴリズム
- ビジネス・オブジェクトのライフサイクル状態のアルゴリズム(必要な場合)
集計基準ソース・タイプ拡張可能参照値: 基本パッケージとは異なる計量コンポーネント・セットのソース・タイプ値やソース・エンティティ値が必要な実装の場合は、カスタムの拡張可能参照値を作成できます。この拡張可能参照のカスタム値を作成するときは、既存の拡張可能参照値から始めます。要件に最も厳密に一致する値を選択し、「複製」機能を使用してコピーを作成し、必要に応じて編集します。