設備イベント

イベントの公開

Oracle DataRakerなどの外部システムで使用するために設備イベントを公開するようにSGGを構成できます。この機能は、OSBコンポーネントおよびBPELコンポジットの組合せによってサポートされます。

設備イベントの公開の有効化

<publishServices>
  <service>[publisherBusinessService]</service>
</publishServices>

SGG-D3-EVENT-CM OSBプロジェクトに付属している次のコンポーネントは、Oracle DataRakerへの設備イベント・データの公開に使用されます。

• DataRakerBusinessServiceビジネス・サービスは、データの公開元となる事前構成されたJMSキュー(エンドポイントURIとして定義)にデータを送信するために使用されます。EnvironmentSettings.xqファイルでこのビジネス・サービスを指定する必要があります。

• DataRakerServiceAccountサービス・アカウントは、DataRakerBusinessServiceビジネス・サービスで定義されたJMSキューにアクセスするために必要なユーザー名とパスワードを定義および保持するために使用されます。

設備イベントの出力の公開の構成

SGGDRIntegration BPELコンポジットは、Oracle DataRakerまたは他のシステムへのデータの公開を処理します。設備イベント・データは、ネイティブ設備イベント・データ書式(設備イベント・シーダー・ビジネス・オブジェクトの書式)で公開されます。この書式には、正規化された設備イベント・コードが含まれます。この書式の詳細は、『Oracle Utilities Smart Grid Gateway Adapter Development Kit Administrative User Guide』を参照してください。

次のパラメータを使用して、Oracle DataRakerが使用するファイルの転記先ディレクトリ、ファイル当たりのレコード数、ポーリング頻度など、Oracle DataRakerにデータが提供される方法の詳細を構成できます。これらのパラメータはインストール時に定義されます。これらのパラメータ値の定義の詳細は、『Oracle Utilities Smart Grid Gateway Installation Guide』を参照してください。

イベントのフィルタ

<filterEvents>true</filterEvents>

フィルタが有効になっている場合、その<externalEventName>が「Landis+Gyr設備イベント・マッピング」拡張可能参照(D3-DeviceEventMappingLookup)で定義されている値のいずれかと一致する設備イベントのみが、処理のためにシステムに渡されます。

リアルタイム設備イベントへの連係

Landis+Gyr Command Centerには、設備イベントに、そのオンライン・インタフェース内から連係するための機能が備わっています。これを行うには、Command Centerで、サブスクライバと関連するコールバックURLおよびサブスクライバが受信する対象のイベント・タイプのリストを作成します。連係されているイベントが発生すると、そのイベントがコールバックURLにリアルタイムに送信されます。

L+G内で、イベントには3つのアラーム設定のいずれかが構成されます。これらの設定により、イベントがサブスクライバに送信される頻度が決定されます。

1. アラーム: メーターから即時に配信されます

2. アドバイザリ: 配信スケジュールに従って送信されます

3. ログのみ: 要求された場合にのみ送信されます(実装のリアルタイム・イベント処理には適用できません)

Command Centerは、名詞と動詞の組合せとしてメッセージを記述するCIM書式を使用して、イベントを通信します。イベント自体の詳細は、標準構造のペイロード要素内に格納されます。ペイロードは、EndDeviceEventメッセージ構造を使用して書式設定されます。このメッセージは、4つの部分で構成されるCIMのカテゴリ番号を使用して、設備イベントを識別します。これらの番号は、設備のタイプおよびイベントを記述する、ピリオドで区切られた4つの番号です。たとえば、3.33.1.257は、改ざんが試みられた疑いがあることを示します。

• セグメント1: エンド設備イベント・ドメイン・コード(例: 3はメーター、10はコレクタ、11はルーター、12はHAN設備)

• セグメント2: エンド設備イベント・ドメイン・パート・コード(例: 1はアクセス、2バッテリ)

• セグメント3: エンド設備イベント・タイプ・コード(例: 1はアラーム、2はアラーム管理)

• セグメント4: エンド設備イベント索引(例: 1は中止、2はアクセス試行)

CIMカテゴリ番号の詳細は、Landis+Gyrのドキュメントを参照してください。CIMカテゴリ番号は、「Landis+Gyr設備イベント・マッピング」拡張可能参照を使用して、標準設備イベント名にマップする必要があります。

SGGは、OSBによって取得されるファイルとして着信要求を保存するBPELコンポジットを介してこれらのメッセージを受信します。

AMIEventSubscriberコンポジットは、L+G Command Centerで定義されている連係に基づいてイベント・メッセージを受信する役割を担います。Command Centerで連係に対して構成されているコールバックURLは、このBPELコンポジットを指している必要があります。

次のOSBプロジェクトは、メッセージからの個別の設備イベントを解析し、情報の検証と設備イベント・シーダー書式へのマッピングを実行します。

1. SGG-D3-CIM-EVENT-BASEには、着信データの実際の処理を担当するコンポーネントが含まれます。将来、SGG-D3-CIM-EVENT-CMプロジェクトで行われたカスタマイズと環境の設定に影響を及ぼすことなくアップグレードできます。

2. SGG-D3-CIM-EVENT-CMではカスタマイズが可能で、将来のアップグレードが簡略化されます。

SGG-D3-CIM-EVENT-CMプロジェクトのランタイム構成設定は、EnvironmentSettings.xq XQueryファイルに保存されます。このファイルを使用して、設備イベントのデータ処理を調整できます。たとえば、未処理データをロードする場合は、populateRaw要素のコンテンツに対してtrueを指定します。

次の表に、EnvironmentSettings.xqファイルに含まれている要素を示します。

処理統計は、フラット・ファイル・インタフェース経由で受信される設備イベントと同じ方法で、受信されるすべてのリアルタイム・イベントについて収集されます(メッセージ内のイベントが1つのみであっても収集されます)。

優先される設備イベント処理

SGGアダプタは、スマート・メーター・コマンドまたは完了イベント(あるいはその両方)から作成される設備イベントの「実行方法」フラグを「リアルタイム」(D1RT)に設定することで、これらのタイプの設備イベントの処理を優先します。また、「実行方法」フラグが「リアルタイム」に設定されて受信された設備イベントは、バッチ処理によってではなく、リアルタイムで処理されます。詳細は、『Oracle Utilities Meter Data Management/Smart Grid Gateway Business User Guide』の「設備イベントの優先度付け」を参照してください。

ペイロード処理通知の構成

デフォルトでは、「ペイロード統計」、「ペイロード・エラー通知」および「ペイロード要約」通知活動が、Oracle Service Bus内の通知キューに送信されます。適切なOSBプロジェクトでオプションのJCA転送動的プロパティを定義することで、これらの活動の送信を制限するようにSmart Grid Gatewayアダプタを構成できます。次のオプションのJCA転送動的プロパティを使用して、これらの通知活動が送信されるかどうかを制御できます。

• SGG_​SEND_​STATISTICS: 「ペイロード統計」活動の送信を制御します(true: 送信する、false: 送信しない)
• SGG_​SEND_​ERROR: 「ペイロード・エラー通知」活動の送信を制御します(true: 送信する、false: 送信しない)
• SGG_​SEND_​SUMMARY: 「ペイロード要約」活動の送信を制御します(true: 送信する、false: 送信しない)

これらのプロパティがfalseに設定されている場合、対応するペイロード通知がJMSキューに送信されません。これらのプロパティはデフォルトでは設定されず、省略された場合はデフォルトでtrueに設定されることに注意してください。

これらのプロパティを作成する手順は、次のとおりです。

1. Oracle Service Busコンソールで、SGG-D3-CIM-EVENT-CMプロジェクトにナビゲートします。

2. 「プロキシ・サービス」フォルダを展開します。

3. 「InboundProxyService」プロキシ・サービスを選択します(「パイプライン」または「WSDL」ではなく)。

4. 「作成」をクリックして、新しいセッションを作成します。

5. 「トランスポートの詳細」を選択します。

6. 「動的エンドポイント・プロパティ」セクションで、プラス記号をクリックします。空の行が表示されます。

7. 「プロパティ」列に、定義するプロパティを入力します。

8. 「値」列に、falseと入力します。

9. 定義する各プロパティについて、ステップ6から8を繰り返します。

10. 「アクティブ化」をクリックして、変更内容を保存して有効にします。